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社員を主役にする採用戦略 ―コンテンツを活用した候補者とのよい関係づくり―(全2記事)

2021.11.15

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ボトルネックは、応募→選考に進んでくれない人の多さ 候補者育成を実現させた、「社​​員が主役」のコンテンツ戦略

提供:Indeed Japan株式会社

各界の専門家の講演を通して、採用に関するさまざまな知見や事例が学べる、「Owned Media Recruiting SUMMIT」。今回のテーマは「今こそ捉えたい 2021年の採用最前線」と題し、SNS活用からアルバイト・パート採用、採用DXなど、採用担当者が直面する課題解決の糸口をご提案します。本記事では、株式会社小学館集英社プロダクション 久末真一氏と株式会社PR Table 久保圭太氏の対談の模様を公開。オウンドメディアリクルーティングを始めたきっかけや、社員一人ひとりのストーリーを通して企業カルチャーを発信していく「talentbook」を初めとしたツールの活用方法について語られました。

コンテンツの活用で、「社員を主役にする採用戦略」を実践

久保圭太氏(以下、久保):ではお時間になりましたので、始めたいと思います。このセッションは「社員を主役にする採用戦略ーコンテンツを活用した候補者とのよい関係づくりー」というテーマでお送りします。株式会社PR Tableの久保圭太と申します。よろしくお願いいたします。

久末真一氏(以下、久末)株式会社小学館集英社プロダクションの久末真一と申します、よろしくお願いします。

久保:お願いいたします。それではセッションを進めていきたいと思います。本日は「コンテンツを活用した採用フローの設計とは」から、「社員を主役にするコンテンツの作り方」、そして「これからの採用活動に求められること」という3点でお送りしていきたいと思います。久末さん、よろしくお願いいたします。

久末:よろしくお願いします。

久保:まず最初に、自己紹介からさせていただきます。現在私は、PR Tableという会社でPRのマネージャーを務めております。もともとインターネット広告の業界に11年くらいおりまして、SaaSのスタートアップでは今3年くらいというかたちになっております。もともと前職では、100人くらいの会社から1,000人規模くらいになるところまで、営業・人事・広報を歴任しておりました。

PR Tableという会社に入ってからは、コミュニティ周りであったり、CS(カスタマーサクセス)という役割で、オウンドメディアや採用広報の文脈など、いろいろなお客さまの支援を2年くらいさせていただきました。今年からPRを務めております。

社員一人ひとりのコンテンツの作成・発信・分析が可能に

久保:会社としては、今「社員を主役にする、企業カルチャー発信クラウド」ということで、社員一人ひとりのコンテンツを作り、それを発信して活用して、分析までできるSaaSのプロダクトを提供しております。

このようなプロダクトを通じて、実際に社員が自分の仕事の価値に気づいたり、違和感なく働けるような状態を作って、笑顔を連鎖させていきたい。そういったところで、「働く人の笑顔が“連鎖する”世界を作る」というビジョンで会社を運営しております。

あとは企業カルチャーの変革をしているいろんな企業さまの事例だったり、それを紐解くイベントも開催させていただいている会社です。

「働く一人ひとりのストーリーが企業の求心力に」というテーマでプロダクトも提供しておりますので、今日は社員を主役にするコンテンツ・採用戦略というところで、いろいろと久末さまとお話しさせていただけるのを楽しみにしております。よろしくお願いいたします。

採用を支援する側から、自社の採用に携わる側へ

久保:では久末さん、自己紹介をお願いできますでしょうか?

久末:はい、ありがとうございます。あらためまして、株式会社小学館集英社プロダクションの久末と申します、よろしくお願いします。後ほどご説明させていただくのですが、エデュケーション(教育)の事業で、採用や人にまつわるような仕事をしております。

キャリアとしては今3社目になります。もともと2003年に、新卒で社会人になったわけなんですけど、最初はWebの求人広告の会社で、企業さまの採用支援をしていた立場です。たぶん2000年はWebの求人広告が全盛期になった頃かなと思うんですけど、そこで採用のお手伝いをしていました。

その後転職して、学生さんのキャリア支援や就職支援をしておりました。それを経て、2011年に小学館集英社プロダクションに入社しております。なので入社して今10年目になります。今までずっと他社の採用に携わってきたんですけど、ここにきてやっと自分の会社の採用に携わっております。

ただ、今後は採用だけじゃなくて広報もそうですし、働いている従業員のみなさんや退職・卒業された、アルムナイと呼ばれる方々との関係性にも何かやっていきたいなと思っているところです。

教育×メディアで、さまざまな事業を展開

久末:私の勤めている会社を簡単に紹介いたします。小学館集英社プロダクションということで、小学館のグループ会社になります。「エデュテインメント」というエデュケーションとエンターテイメントをかけあわせた言葉を使っており、「エデュテインメントを通じて、人生をより前向きに、より豊かに!」ということ経営理念に掲げております。

エデュケーションの部門とメディアの部門がありまして、ここに書いてあるとおり、メディアの事業ではキャラクターの版権管理や、コンテンツを制作してキャラクターを育てるところ、イベントやテレビ番組の『おはスタ』などをやっていたりします。

そこでも、おもしろいだけじゃなくて学びの要素をという観点でやっていますし、一方のエデュケーションの事業に関しては、勉強だけではなくて、学びになる、楽しい・おもしろいといった要素を盛り込む事業を展開している会社になります。

私の仕事の領域としては、メディアではなくエデュケーションに携わる仕事になります。ここに書いてあるとおり、幼児教室だったり、児童館・学童や公共施設、あとは保育園、ベビーシッター、託児といった事業をやっています。だいたい全国で280くらいの施設がありまして、そこで働いている人たちが3,000人以上いらっしゃいます。

そういった「人」に関わるところで、いまは特に採用にウェイトを置いて仕事をしています。簡単ですが、自己紹介は以上になります。

オウンドメディアリクルーティングを始めたきっかけ

久保:ありがとうございます。ではさっそく本編に入っていきたいなと思うんですけれども、久末さんとは、こういったコンテンツ周りや採用の話は日頃からさせてもらう機会があるので、今日はあらためてテーマを置いて深堀りできればなと思っております。

最初のテーマにいきたいと思います。「コンテンツを活用した採用フローの設計とは」というアジェンダです。今回オウンドメディアリクルーティングサミットというところで、視聴者の方々にも、おそらくコンテンツやオウンドメディアを作っていたり、なにかしらコンテンツを作って採用に活かしたい、もしくは活かしている方がいらっしゃるかと思うんですけれども。

御社の場合、かなり昔からコンテンツを活用したりとか、そういう取り組みをされている印象があります。オウンドメディアリクルーティングを始めたきっかけって、最初はどんなかたちだったんですか?

久末:私が今の会社に入ったのは10年くらい前なんですけど、当時はホームページと言っても、サービスの紹介などにとどまっているところがまだまだあったのかなと思っていて。採用の手法でいうと、やっぱり求人広告への出稿に一番費用も投下していましたし、メインでやっていたところかなと思います。

ただやっぱりそれだと差別化とか、言いたいことが言えないところがあったので、どうしようかなと思いまして。まだまだ手のつけようがあった自社のホームページを変えようというところが始めかなと思います。それが5、6年くらい前ですかね。

久保:じゃあ「オウンドメディアリクルーティング」みたいな言葉でやっていたわけではないんですね?

久末:はい。「オウンドメディアリクルーティング」が出てきて、「これだ」と。

久保:自分たちがやっていることが言語化された感じですね。

オウンドメディアのゴールは「理解して入ってもらうこと」

久保:まず最初に、自社のホームページで自分たちでコンテンツ作りをやり始めたということですね。採用活動における、なにかしらの課題があって始められたのが大きいんですか?

久末:求人広告だと、私はもともと売っていたからというのもあるんですけど、フォーマットが決まっていたりするんですよね。他社さんの求人とよく比較するんですけど、なかなか違いが出しづらいとか、ある程度型にはめていく感じになっちゃうので。変な話ですけど、社名を隠したらどの会社のことかわからないみたいな話になっちゃうこともありましたので。

違いを出すにはどうしようかなというと、私もそうですけど、ホームページを見に行って調べたりするので、そこで何か伝えられるんじゃないかなとかかな。

久保:なるほど、一応スライドも用意させてもらっているのですが、採用候補者の接し方での「目的」じゃないですけど、「テーマ」みたいなものを置かれたんですかね。

久末:今まで採用の支援をしたり、学生のみなさんが就活していく中で関わっていて、やっぱり私もそうですけど、知らない企業や知らないお仕事がたくさんある中で、「興味を持つのはどこかな」と。要は、理解して入ってきてもらうと辞めないと思いますし、長く続くし、合った企業のほうが活躍できると思うので、そこをゴールに置いていたのかなとは思います。

久保:コンテンツを作って活用していくところまで、最初の段階からできていたんですか?

久末:いや、まずはホームページを整えたり、そこに情報をちゃんと置くところがスタートでした。ただ、ページを作っただけだと見てくれないので、どうやって届けようかなという話は同時に湧いてきました。

例えばまずGoogle広告とかヤフーの広告とか、Webで広告を出してターゲットを呼んでくるところに取り組み始めたかなと思います。「コンテンツの活用」と言っていいのかわからないですけど、そこがまず最初です。

久保:よりターゲットに届けようというところは始めていたんですね。

最初は「MAツールは採用に向いていない」と思っていた

久保:例えば2、3年くらい前に、バズワード的に「採用広報」とか「採用マーケティング」といった言葉が流行った時期があったと思うんですけど。ツールを入れて、マーケティングみたいな仕掛けまでやり始めたところって、タイミング的にはどのあたりになりますか?

久末:ここ4、5年前くらいからだと思います。周りの他の事業部だと、お客さまを呼んでくるところでWeb広告をよく使っていたんですけど、採用はまだまだで。採用で使えるのかもわからなかったんですけど、それを使って呼んでこようとなったのは4、5年くらい前ですね。

久保:4、5年前からだと、けっこう早いですね。

久末:パートナーの広告代理店の方に、本当に無理を言って、小さく始めました。

久保:最初からマーケティングツールは使われていたんですか?

久末:マーケティングツールはぜんぜんですね。Web広告の運用をし始めてしばらく経った頃に、マーケティングオートメーションのご提案をいただいて。ご提案を聞いてみるとメールマーケティングなんです。

メールを送って、読んでもらって徐々に温めていくような段階があると聞いた時に、最初は......採用って、応募していただいたタイミングが一番熱いと思っていたんです。(応募していただいたら)すぐ面接に来てもらって、すぐお話しして入社してもらうという短いスパンで採用を考えていたので、マーケティングオートメーションのコミュニケーションは向いていないんじゃないかなと思っていたんですよね。

久保:最初はピンとこなかったんですね。

久末:ピンとこなかったです。最初に入れたツールでいうと、数字がわかるように採用管理ツールを入れたのが初めですかね。それも4、5年くらい前だと思います。

候補者との長期のコミュニケーションで、2つのMAツールを活用

久保:そこからすごくツールを活用されて、実際にプロセスを実行されていると思うんですけど、そのツール全体が出揃って今のかたちができた背景というか、流れを教えてもらってもいいですか?

久末:採用管理システムを先に入れていました。なぜかというと「どのくらいの人が来ていて、どのくらいの人が進んでいるのか」ということが数字でわからなかったところがあって。「いくら使って、何人応募が来て、何人入った」というころまではわかるんですけど、変な話、かけたお金で来た人数と入った人数を割り算して出すような話だったんです。もっと中を見たかったんですよね。それで採用管理システムを入れました。

2019年から(PR Tableさんの)「talentbook」とAdobeさんの「Marketo」を使っているんですけど。実は「talentbook」の話を聞いたのはもっと前の2016年ころで、「PR」の観点をもって採用を考えてみたいと思ったのを覚えています。採用メッセージじゃなくて、その人のキャリアとかなんでこの仕事をしているのかとか。(「talentbook」は)そういうことを出すところだと思うんですけど、それを採用の人たちにも届けたいなと。それは求人媒体だけじゃ伝えられないところかなと思ったので、入れました。

そして、入ってきた人たちにtalentbookをはじめとしたコンテンツを届ける仕組みとして、マーケティングオートメーションを取り入れました。コンテンツをお届けして採用候補者の方々と長期のコミュニケーションを取っていこうというのが、「talentbook」と「Marketo」の取り組みになるかなと思います。

ユーザー目線に立つことで、サービスの抱き合わせの活用法を見出す

久保:「Marketo」を入れてやり始めたのは、「talentbook」を入れた後でしたか?

久末:ほぼ同時です。それこそ「talentbook」のPR Tableさんの話を聞いたのはもっと前だったんです。私はすごくPRの取り組みをやりたかったので、どちらかというとPR Tableを入れたかったんですけど、どうやってコンテンツを届けようかというところがありました。

今までだと採用候補者にメールを送って「見てください」という話になってくるんですけど。人数も多くてなかなか送りきれないですし、タイミングもわからないですし、送りすぎると迷惑だしというところで考えた時に、「talentbook」のコンテンツを使いたい、でもそれを届けるためにどうしようということで「Marketo」と抱き合わせで(入れたという)感じですかね。

久保:なるほど。でも当時、そこまでしっかり「Marketo」を使って採用マーケティングを実行できている企業は多くなかったと思うんですよね。実際に他社さんの事例だったり、何か勉強されて実行できたかたちなんですか?

久末:他社事例という感じではないですね。あとは、自分の普段のユーザー体験のようなところで、私も好きで資料などをよくダウンロードするんですけど、そうするとメールが来るじゃないですか。

資料をダウンロードした瞬間に電話がかかってきたこともあって、マーケティングオートメーションを調べたから、すごくおもしろかったんですけど。熱いうちに届けるとか、アクションがあった時にこちらからアプローチしてあげることがすごく大事だなと、そういうユーザー体験の中でなんとなく思っていて。それで「talentbook」があって「Marketo」があって、「これ採用で使えるじゃん」という感じだったと思います。

久保:自分が候補者目線・ユーザー目線に立って考えたことが大きいんですか?

久末:そうだと思います。

「選考=採用活動」ではなく、「育成」を含めた長いスパンで考える

久保:改善をしていくところですかね。全体像の資料もご用意させていただいたんですけど、少し解説いただけますか?

久末:ここでいうと「候補者ジェネレーション」というところから、「候補者ナーチャリング」「採用選考」というところなんですけど。最初私が「マーケティングオートメーションは使えないんじゃないか」と思ったのは、「採用選考のフロー」イコール「採用活動」という認識だったので、短いスパンでしか考えていなかったんだと思います。

そうじゃなくてその手前から考えるのが大事なんですよね。例えば最近あったのは、先日選考に来てくれた方をさかのぼったら、昨年イベントで会った人だったりしたんです。

久保:1年前に。

久末:はい、本当に長いスパンで見てくれていて。そういった意味でいうと、「候補者ジェネレーション」という、最初にうちを知ってエントリーもしていただいて、個人情報をいただくところから、おそらくすぐにトントンと進んでくる方もいらっしゃるんですけど、そうじゃない方もたくさんいて。

今までナーチャリング(育成)をすっ飛ばしてしまって選考の話をしていたんですけど、トントンとくる人も入れば滞留している人もいるので。そこを「候補者ナーチャリング」ということで、「Marketo」を使って「talentbook」のコンテンツをお届けしたりして温めて、理解を深めていただいて選考に来ていただくようなことに使っています。

久保:マーケティング活動の流れを採用に当てはめたということですよね。

ボトルネックになっていたのは「選考に来る人数をどうやって増やすか」

久保:やはり視聴者の方も気になるのは、これによってどういう変化が起きたのかとだと思うんですよね。実際にどの部分に課題やボトルネックがあって、これを導入して実際にどういう変化が数字として起きたか、可能な範囲でお聞かせいただいてよろしいですか?

久末:具体的な数字はあれなんですけど、さっきの採用管理ツールを使って各フローの人数を見ていた時に、例えば300人くらいが応募ページに来ていただいて、実際の面接には60人くらい来て、そこから30人が入社したとしたら、もうちょっと採用数を上げたいということで、(応募ページの閲覧者数を)300人を400人に増やすとか。そういう話をしていたんですよ。

久保:母数を上げると。

久末:そんな計算どおりにはいかないですけど、300人から60人だから、400人になればその率で選考数(20パーセントなので80人)も上がって、めでたく採用数も上がるという考え方だったんですけど、そうはうまくいかなくて。投下費用も上がる、400人は達成する、でも選考に来る人数が少ないとか。

結果、採用人数が変わらないという状態でしたので、どこがまずいのかなと思って細かく見た時に、例えば400人も来ていただいているのに、結果60人しか会えていない。残りの二百何十人はどうしたんだろうという話があって。ボトルネックになっている、母数から選考に来るところをどう改善しようかということがありました。

ツールの導入で、コンテンツ作りや発信の「結果の見える化」が可能に

久末:そこで「候補者ナーチャリング」のところなんですけど。これは「talentbook」さんの事例でも数字を出しているんですけど、(応募ページの)遷移率が20パーセントから30パーセントに上がったところが一番大きかったと思います。その後の選考通過率や入社率はあまり変わらないんですけど、面接数が上がった結果、採用数も上がったというところで、すごく大きかったと思います。

久保:そこは意識的にその数字を途中からウォッチしていくというか、KPIとして追っていったんですか?

久末:はい。ここまでうまくいい数字が出るとは思わなかったですけど。

久保:やっぱりお金をかけて導入するツールじゃないですか。なので、おそらく会社の中でもこれを継続するかどうかという判断は絶対にあると思うんですけど、ちゃんと数字として結果が出たから続けられているということですよね。

久末:はい。

久保:すばらしいですね。ある意味マーケティングツールを入れることで、なんとなく不確かなコンテンツ作りや発信というものに対して、結果が見える化されることはけっこう大きなポイントなのかもしれないですね。

久末:大きいですね。

コンテンツを通して、社内の他部署の人・働き方を知る機会に

久保:ありがとうございます。もう1つ資料を用意させていただいています。こちらはパーセプションフローに則ったコミュニケーション戦略で、コンテンツを活用するタイミングはいろいろあるよね、というところを表していただいた図ですね。

こちらはいわゆる社内・社外もそうですけども、いろんなタイミングで出せる部分があると思うのですが、先ほどのマーケティングツール以外の部分での活用も含めた図になっているんですかね。このあたりは、何か御社の中で工夫されている点はありますか?

久末:MAツールの「Marketo」を使っているからできるところでいうと、候補者の方の属性に合わせて出すコンテンツを分けています。

さっきご紹介したように、弊社も保育園から幼児教室、学童とさまざまな事業があるので、興味を持っている特定の事業やお仕事に対して、適切な社員のお話をお届けするような使い方はしています。

あとは、うちの会社は多岐にわたるいろいろな事業をしていて、異動したら「社内の転職か?」というぐらい環境が変わるので、私自身もまだ見えていない他の部門の事業があります。そこはコンテンツを見ることで「うちにこんな人がいるんだ」とか「こんな働き方をしているんだ」と見えてくる部分もあるのかなと、最近思っています。

久保:社内に対しては、何か共有の仕方で工夫されている点はありますか?

久末:私はエデュケーションの部門なんですけど、前社の広報と一緒で社内のメールですかね。「(Webサイトに)上がったよ」というお知らせとか、ページ上に埋め込んだ他の部門の採用のページなどが目に付くようにはしていますかね。

コンテンツを活用して、社員みんなで自社のことをPRしていく環境に

久保:その社内の視聴率とかを追っていたりはされていないですか?

久末:十分に追えてはいないですけど、でも社内からの閲覧はありますし、社員も自分が出ると気になるみたいだし、知っている同僚が出ると見てくれているので、そういうのでじわじわ広がっていくといいなと思っています。

久保:なるほど。採用候補者も入社したら社員になるわけじゃないですか。そこに対しても届けていくところも、フローとしては一緒に考えていくべきなのかなと感じますね。ありがとうございます。逆に、届け方の部分で課題やチャレンジしたい部分はあります?

久末:採用活動の観点からは、もっとコンテンツを増やしたいというのはもちろんあるんですけど、もう1つやりたいのは、働いている人たちに対して、自身の部門以外の話をもっと見てもらいたいなと思います。

例えば、私は採用に関わっているので採用の仕事をするんですけど、近くに幼児教室の入会を考えている人がいたら、「うちの幼児教室いいよ」と言ってあげたかったりしますし、そういった意味では別に「それは営業の仕事だから俺は誘わない」とかはないと思うんですよね。

そういう意味で、自分の部門以外のことを社員の方に知ってもらって、みんなで自社のことをPRしていく環境になるとすごくいいと思うんです。そういうことに向けてコンテンツを使いたいなってちょっと思ったりしています。

久保:未来の従業員の採用だけじゃなくて、今の従業員に対しても届けていきたいということを、久末さん自身も考えているんですね。ありがとうございます。

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