「リーダーシップ3.0、そして4.0へ」

斉藤知明氏(以下、斉藤):おはようございます、Uniposの斉藤です。本日のUniposウェビナーは「リーダーシップ3.0、そして4.0へ」と題して、小杉さんとお送りしていきたいと思います。

本日のアジェンダはこちらです。リーダーシップとは何か? について、まず参加者のみなさんと考えていきます。その後「リーダーシップ3.0、そして4.0へ」と題して小杉さんにご講演をいただき、ディスカッションに入っていくという流れで本日はお送りします。

申し遅れました。私、Fringe81株式会社執行役員CPOの斉藤と申します。在学時にスタートアップを起こしたり、今の会社であるFringe81に第二新卒で入って社内でUniposを起こしたりしております。

今ではUniposは、100人と少しのチームになっていまして。スタートアップ、100人規模のチームの経営、その他にもたくさんの企業さまの組織作りをUniposを通してご支援させていただいた経験から、ファシリテーターとして小杉さんのことを深掘っていければと思っていますので、よろしくお願いいたします。

ではご紹介させてください。合同会社THS経営組織研究所代表社員、慶應義塾大学大学院理工学研究科訪問教授の小杉俊哉さんです。よろしくお願いします。

小杉俊哉氏(以下、小杉):よろしくお願いします。会社勤めを7年した後、私費で留学しました。帰国後3社を経験し、39才で独立。以来、今年で24年目ですね。大学で教えたり、企業で研修やコンサルをしているんですが、裏側ではフリーランスの個人事業主でもあります。

そういうフリーランス、あるいはパラレルキャリアというスタイルの先駆けなんじゃないかな? と思っております。今日はよろしくお願いします。

組織に“悪影響”を与えるリーダーシップのスタイルとは?

斉藤:ではさっそく小杉さんとお送りしていきます。まず「リーダーシップとは何か?」。リーダーシップって、けっこういろんな場面で聞くことが増えてきたなと思いますし、私自身もよく使う言葉ではあります。あらためて「リーダーシップってなんなんだろう?」というところについて、みなさんと考えていきたいと思っています。

我々から2つの問いを用意いたしました。1つめが「今の時代の組織に“悪影響”を与えるリーダーシップのスタイルは何だと思いますか?」。

悪影響。あえてちょっと強い言葉を使っていますが、よくない影響を組織に与えてしまうリーダーシップ、もしくはリーダーのスタイルってどんなものだと思いますか? みなさんのご意見を伺えればと思います。

続々とコメントをいただいていますね。「過去、実績、根拠にとらわれすぎる」「決めないことを先送りすること」「聞かない。聞いても動かない」「ダブルバインド」。

「決めない」「優柔不断」「個性を潰す」「夢を潰す」「自己表現できない環境を作る」「“叱咤激励スタイル最強説”はよくない」とおっしゃってる方もいらっしゃいますね。どうでしょう。気になることはありますか? 小杉さん。

小杉:そうですね……。「ごもっとも」なものばっかりですよね。

斉藤:そうですね。

小杉:「相手の気持ちがわかる」というのが、むしろ悪影響ってことなんでしょうか?

斉藤:そんな声もいただいてますね。「責任は部下のせいにする」「高圧的・独裁的・脅し」。

小杉:「生返事ばかりする」。

(一同笑)

小杉:「言うことが変わる」「思いつき」。

斉藤:「保留ばかり」「判断を委ねすぎる」なんて声もいただいてますね。

小杉:けっこう多いですね。

斉藤:そうですね、極端ですね。一方通行だったり、決めすぎだったり。逆に決めないというのもある。

小杉:優柔不断で決めない、と。

斉藤:いやぁ、これだけ見てもリーダーシップに求められる要件って大変なものですね。

小杉:(笑)。「ミッションに一貫性がない」「ブレる」。

マネージャーとリーダーの違いとは?

斉藤:ありがとうございます。では続いての問いに移らせてください。いろんな組織で「マネージャー」とか「リーダー」とか「管理職」とか、いろいろな言葉があるかなと思いますが、みなさんの考えるマネージャーとリーダーの違いってなんでしょう? ぜひ伺えればと思います。

マネジメント。「(マネージャーの)心づもりを持っていればいい」というものかもしれないんですけど、みなさんの考えるマネージャーとリーダーの違いとはなんでしょうか?

お、さっそくコメントいただいてますね。「マネージャーはことを正しくする。リーダーは正しいことをする」。

小杉:まさにそうです、すごいですね。あれ? もうみなさん、今日の資料を事前に読んでいるんですか?

斉藤:(笑)。

小杉:「リーダー=WhyとWhat。マネージャー=How」ですね。まさにこの後、お伝えしたいことなんですけど。

斉藤:(笑)。きっと、先に小杉さんの著書を読まれてらっしゃったんじゃないでしょうか。

小杉:私の本を読んでいただいてるのかもしれないですね。

斉藤:ほかには「働く環境作り、リーダーの業務推進」「マネジメント職でなくてもリーダーシップを発揮できる」という声もいただいてますね。

小杉:なるほど、なるほど。そのとおりですよね。

斉藤:「(マネージャーは)管理する。リーダーは人を率いる、教育する」という声もいただいていますね。

小杉:みなさん、かなり正確に捉えていらっしゃいますね。

斉藤:やっぱりいろんな解釈がありますね。でも「マネージャーは結果責任を負う人。リーダーは行動責任を負う人」という考えの方もいらっしゃいますね。

小杉:おもしろい表現ですね。

斉藤:たくさんいただいていますね。「リーダーはわくわくさせる。マネージャーはスッキリさせる」。

小杉:なるほどぉ。

斉藤:考え方がおもしろいな。

「成果を求める」「方向性を示す人である」。なるほど。このリーダーのあり方、マネージャーのあり方。それぞれの組織の中で定義されているものだったり、ご自身の中で考えられていることがあると思います。

今回、小杉さんの「リーダーシップというものは重要」だというお考え。つまり「ただ管理させるだけではなく、リーダーシップを発揮できるリーダーってどんな人なんだろう?」というところの定義について、たくさん深掘っていければと思っています。では改めて、自律型組織を作るために必要なリーダーシップってなんだろう? について、小杉さん、よろしくお願いします。