2024.11.25
「能動的サイバー防御」時代の幕開け 重要インフラ企業が知るべき法的課題と脅威インテリジェンス活用戦略
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沢渡あまね氏:(「答えが中にない時代・過去に答えを求めにくい時代では、部分的にでもオープン&コラボレーション、オープンになって、つながっていくやり方をしていかないといけない」という話に続いて)繰り返しになりますが、決して統制型・ピラミッド型組織を、否定しているワケではないんですよ。「コラボレーションを邪魔する」という意味におけるアンチパターンを、バーッと示します。
「つぶし合う」「お互いの顔がわからない」。まさにみなさん、先ほどチャットでおっしゃったとおり。相互理解、自己開示できていないと、誰をどういう場面で頼ったらいいかわからないワケですね。コラボレーションできないですね。“妖怪カオナシ”と私はよく言っていますけれども、その状態になっている。
「同調圧力」。過去の論理や過去の気持ちよさで人をつぶそうとする。「減点主義」。ちまちま重箱の隅をつついて、ダメなことだけ指摘するんですね。「褒めない、認めない」。こんなのもありますね。
それから「新人や初心者に冷たい」。新しく入った人に何も教えないとか「習うより慣れろ」だけ。厳しく指導するのみ。
「厳しい上下関係」あるいは「みんなで仲良く苦しむ」。製造現場・生産現場はみんな出社しているんだから、事務職もテレワークなんてもってのほか。みんな仲良く渋滞に巻き込まれろ。満員電車に巻き込まれろ。これは誰も幸せにしないですね。
アンヘルシー、不健全な状態を生みうるということですね。とりわけ、組織の風土を作るのは中間管理職あるいはリーダーですから。リーダー・マネージャー、こういった人たちがいかにリスペクティングを作っていくか。あるいはリスペクティング行動をしていくか。これはまさに組織のスキル、組織の要件の1つになってきていると思います。
中間管理職、まさにその統制管理・監視型のマネジメント一辺倒では勝てない時代において、いかにメンバー同士のコラボレーション、あるいは組織同士のコラボレーションを作って、それから問題解決あるいはイノベーションを起こしていくか。
これを引っ張っていくマネジメントの要件って、過去と今では変わりつつある。その前提で考える必要があると思うんですね。今日お話しするリスペクティング行動も、これからの時代に求められるマネジメントの1つとして位置づけています。
『マネージャーの問題地図』の本に5つのマネジメント、9つの行動を定義しています。その中の1つにリスペクティング行動も位置づけています、という全体像の紹介です。
では、リスペクティング行動って、どういうこと? この後の斉藤さんとの対談も含めて深めていきたいと思いますが「3つの要素」の話をしていきたいと思います。
リスペクティング行動の要素は大きく3つです。1つめ「相手に関心を持つ」。2つめ「いいところを見つける」。3つめ「人として接する・認める」。
アンチパターンから見ていきましょう。「無反応・無愛想」。そうはいっても、もともとこういう顔だよ、無愛想だよという人はいるかもしれないですが、別にその表情とか、あるいは言葉だけでリスペクティングしなくてもいいんですね。この後、説明します。
「批判、否定しかしない」。あるいは「お前にはまだ早い」という言動。いろいろ問題があります。「お前」という言い方が、相手を人として対等に接していないワケです。まだ早い、まだ未熟者だ。これがまさに、相手を低く見る行為です。
「意見を聞かない」。具体的な話だと、こんな経験があります。大手製造業の現場で、ある部署とお取引先がミーティングをしていたんですね。初対面で名刺交換をすると思うんです。客先のその部署の部門長が、相手のお取引先と名刺交換するんですけれども、若手の人が出てきたところで「あ、あなたはいいよ」って言って名刺交換を拒んだ、と。
これ、どう思います? 私は人として最低だと思います。「なに、会社の肩書きに依存して偉そうにしちゃってるの……?」ですよね。
そういう人たちが、お取引先・お客さんに対して「いい仕事をしよう」と思うか? って話なんですよね。あるいは会議室を一歩出れば、そのお取引先・サプライヤーさんもお客様の側になりうるワケですから。個人の顔になった時に「こんな会社の製品、二度と買うか」と思うワケですよね。
まさにこのように、相手をリスペクトしていく行動。これがいかにエンゲージメント、相手の仕事に対するエンゲージメント、その会社に対するエンゲージメントに、社内外関わらず影響するか? という話だと思うんですね。
「人は3つの承認欲求を持っている」といわれています。1つめが、結果を認めてほしい「結果承認欲求」。2つめが、行動・プロセス・がんばりを認めてほしい「行動承認欲求、プロセス承認欲求」。
そして3つめが「存在承認欲求」。私はここにいていいんだ、私はここで人として認められているんだ。プロとして認められているんだ。この承認欲求を持っています。
これをどう満たしていくか? これは主にマネージャー・リーダーの行動にかかっていると言っても、過言ではないです。リスペクティング行動はメンバーのエンゲージメント、すなわち、その組織や職場や仕事に対する帰属意識・愛着・誇り……「私はここにいてもいい」という気持ちを高めるワケですね。影響するワケですね。
部下のみならず、協力会社の方も含めて、メンバーの一体感や仕事に対する主体性が芽生える。主体的なコミュニケーション、コラボレーション。「このメンバーだったら意見してもいいな。このメンバーのために俺、一生懸命考えよう」。こういう気持ちを醸成するワケですね。
リスペクティング行動、具体的に10の具体行動を今日は挙げていきます。この後の斉藤さんとの議論で深めていきたいんですが、バーッと一覧で示したいと思います。
具体的にここから斉藤さんと深めていければうれしいです。いったんここで止めます。ご清聴ありがとうございました。
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