2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
Robot Ant Swarms Have Arrived!(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
マイケル・アランダ氏:高度な会話が可能な「ソフィア」から、高齢者ケアのために開発された「ロメオ」に至るまで、人間を模した機能を持つロボットはたくさんあります。
ある開発者たちは、思いがけない生物からヒントを得ています。その生物とは、アリです。
このロボットは「トライボット」と名づけられ「アリにヒントを得た」と聞いて想像するような、多数の足はありません。むしろ『マインクラフト』のクリーパーのような外観です。
しかし実は、足にはあまり重要性はありません。これはなんと「アギトアリ」の驚くべき下アゴにヒントを得たロボットなのです。
アギトアリは、時速200キロメートルもの速度で跳ね閉じる強力な下アゴを持ち、その勢いで空中に放り出され、敵から逃れることができます。だから足では無く、この下アゴを模したのがトライボットなのです。
トライボットは、折り畳み式のプリント基板の本体に、いくつかの機器が加えられています。バネやアクチュエータが足と繋がり、筋肉の役割を果たしてジャンプの動力源となります。
ジャンプ時の足の角度と加速を調整することにより、高度や距離を出したり、障害物を超えたりすることができるのです。
平坦な場所を移動する場合は、シャクトリムシのように這って動きます。
アプリケーションは少々脆弱ですが、トライボットは産業活用が可能です。例えば調査や、倉庫などへの消毒剤散布、農作物が収穫に適しているかのチェックなど、サイズが大きなロボットであればむしろダメージを出してしまうような作業に適しています。トライボットは、多くの可能性を秘めているのです。
さて、トライボットは最初の小型ロボットではありませんが、他とはまったく異なるアプローチを取っています。類似のサイズのロボットには移動に車輪が使われているため、ジャンプにはさらに付属品が必要です。つまり、追加の稼働部品がたくさん必要になってしまうため、作るのが大変で壊れやすくなります。
しかしトライボットは、一連の動きをわずかな部品で実現できます。
トライボットはあまりにも小型であるため、単体でできることは限られているのではないかと思ってしまいますが、複数が協動することで真の威力を発揮します。2019年のある論文では、単体のロボットでは動かせないブロックを、複数で移動させることで、これが実証されました。実験は、トライボットにそれぞれ異なる作業を分担させて実施されました。
1基のトライボットがリーダーの役割を担い、作業を指揮しました。リーダー役の指揮の下、2基の労働者役のトライボットがブロックを押し、モニター役のトライボットが、反対側でブロックの移動距離を測定しました。
トライボットはそれぞれが赤外線モニターを搭載し、1メートル以内であれば互いへの通信が可能でした。しかし通信はブロックを貫通できないため、5基目のトライボットがメッセンジャー役を果たしました。メッセンジャー役のトライボットは、モニター役とリーダー役との間の通信を中継し、労働者役へ押すのをやめるタイミングを伝えました。
ここで画期的なのは、全てのトライボットがいずれの役であっても担うことが可能な点です。そのため、例え1基にトラブルが生じたとしても、他が補完できます。しかも類似の性能を持つロボットと比較しても、トライボットは軽く、燃費も良いのです。
大きく等身大のロボットは、これからも常に需要がありそうですが、将来のロボティクスにはスモールプレイヤーも登場し、多彩な活躍をすることでしょう。
関連タグ:
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.21
40代〜50代の管理職が「部下を承認する」のに苦戦するわけ 職場での「傷つき」をこじらせた世代に必要なこと
2024.11.20
成果が目立つ「攻めのタイプ」ばかり採用しがちな職場 「優秀な人材」を求める人がスルーしているもの
2024.11.20
「元エースの管理職」が若手営業を育てる時に陥りがちな罠 順調なチーム・苦戦するチームの違いから見る、育成のポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.19
がんばっているのに伸び悩む営業・成果を出す営業の違い 『無敗営業』著者が教える、つい陥りがちな「思い込み」の罠
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは