2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
提供:サイボウズ株式会社
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渡邉華子氏(以下、渡邉):みなさま、ご来場いただきありがとうございます。よろしくお願いします。今日のセッションの司会進行は私たち……かと思いきや、松川さん! よろしくお願いします。
松川隆氏(以下、松川):はい、かしこまりました(笑)。『笑点』の山田さん風に言ってまいりましたが。これ、本当にこの写真の通り「俺!?」って感じだったんですけど、2~3ヶ月前に「松川さん一緒にやりましょう」って、いきなり呼ばれまして。「ぶっちゃけ、舞台上におじさんが足りないんだ」って言われて引っ張り出されるという。なんかこう、頼られてうれしかったんですけど微妙な感じですね(笑)。
今日はネタもテーマも、僕にはアウェー感が満載なんですけど、会場はどうなんですかね。自分と同世代の男性の方もけっこういそうで、会場を見て安心しております。こんな感じで、よろしくお願いしたいと思います。じゃあ一人ずつ、簡単に自己紹介しましょうかね。最初は私から。
私、松川といいます。96年に社会人になりました。最初は銀行員だったりして、転職してきてサイボウズに入り、今9年目です。小学校・中学校の子どもが3人いるっていう、こんな家庭環境にいる人です。よろしくお願いします。
(会場拍手)
じゃあ中根さん、お願いします。
中根弓佳氏(以下、中根):はい、みなさんこんにちは。サイボウズで人事本部長をやってます、中根と申します。私は99年に社会人になりまして、エネルギー企業に入ったんですけれどもそこを辞めて、2001年サイボウズに転職をいたしました。2007年と2009年に2回産休をとりまして、今、中学生と小学生の子どもがおります。今日は20代女子のわがままを、私がサンドバッグのように受け止めるということで。
(一同笑)
でも見たらこの会場のみなさん、きっと私の味方になってくれるんじゃないかなと思ってるんですが(笑)。今日は40分、みんなで楽しんでいきましょう。よろしくお願いします。
(会場拍手)
松川:ありがとうございます。じゃあ華子から……この2人、私たち「華子」とか「みゆっきー」とかって呼びますんで、よろしくお願いします。もうそういう呼び方以外できないので(笑)。じゃあ華子からいきましょう。
渡邉華子氏(以下、渡邉):はい、渡邉華子と申します。私たちは新卒でサイボウズに入りまして、今、6年目と7年目です。kintone(キントーン)というサービスのプロモーションを担当しています。
山田幸氏(以下、山田):山田幸(みゆき)と申します。
渡邉・山田:どうぞよろしくお願いします。
(会場拍手)
松川:こんな4人でお送りしたいと思います。最初に、それぞれの時代背景をご説明します。私、96年に銀行に入りました。バブルが終わって氷河期に入ったぐらいの時で、男性・女性って当然いるんですけど、一般職と総合職というのがあって。私が銀行に入った時、総合職69人の中で女性は1人ですね。あとはもう全員が男性、と。一般職はだいたい結婚したら退職していくような世界でした。中根さん、どうでした?
中根:私の頃も、これ「底」ですね。今見てて。
松川:“ド底”ですね(笑)。
中根:“ド底”ですよね、本当にアンラッキーですよね。私の頃は、総合職といわれる職種に「女性も増やさなきゃならん」という機運が出てきた頃ですね。私が入った時は、総合職で女性が10パーセントでした。80人いたんですけれども、8人が女性。
松川:ちょっと増えてる。
中根:ちょっと増えた。でもちょうど氷河期だったということもあって、一般職の採用を絞ってたんですよね。なのでいろんな女性が「そういうことだったら、総合職にもチャレンジしてみようかなぁ」みたいな。同期もまぁまぁいましたね。そういう頃です。
松川:なるほど。そんな日本の底を経験して、リーマンがありながらも景気が緩やかに回復した時に、(渡邉氏、山田氏の)2人が社会人デビューするみたいな。そんな時ですね。
山田:はい。私たちの時はちょうど求人倍率1以上の時だったのもあって、就職先に困ると感じたことはなかったです。
中根:聞きました? 今の。
(一同笑)
山田:選択肢はたくさんあった気がします。自分たちも業種・業態、いろんな企業を受けてました。サイボウズは2014年、15年くらいに入社したんですけど、規模的には300人~400人ぐらいの時で。今みたいに「働き方改革先進企業」というイメージはなくて「ベンチャー」「中小」みたいな。大学の友達とかは、みんな大手企業に入社していくので「サイボウズ行くよー」という感じで言うと「どこ、そこ?」みたいな目で見られていたのを覚えてます(笑)。
男女の差で言うと、あんまり就活で男女の差を感じたことはなかったんですけど。華ちゃんは地域総合職を受けてて、ふたを開けてみると全員女性だったみたいなことはあったんですよね?
渡邉:職種で男女が偏ってるのがあるな、というのを就活で知りましたね。
中根:でも思いますよね。求人倍率が1以上の時に、まだ「働き方改革先進企業」とかいわれてない時代のサイボウズに、よく入ってくれましたね。
松川:よくぞいらっしゃいました(笑)。
山田:入れていただいて、本当にありがとうございました(笑)。
中根:ありがとうございます(笑)。
松川:そんな4人それぞれの時代背景があって。そして今日のテーマ、事前にアンケートをとりました。「イマドキ女子の本音が知りたい」とか、それに対応する「管理職の対応の仕方が知りたい」とか。いわゆる「先進企業」といわれているサイボウズで何が起きているのか知りたいと期待されて、集まっていただいていると理解しています。ご期待に添えるようにがんばってやっていきたいと思いますが、みなさんとこの時間を通じて「あたり前って何だろう?」ということを考えていきたいと思います。
じゃあさっそく、本セッションの企画のきっかけにもなった20代女子の思いを……中根さんにぶつけるというところから。
中根:はい! わかりました。
松川:やっていきましょう、お願いします。
山田:はい! サイボウズというと、2015年に公開されたこの「働くママを応援するムービー」のように、働くママにとってすごく働きやすい会社と、見かけ上は見えていると思うんですけれども。そんな会社に勤める私たちが中根さんに言った言葉が、こちらになります。じゃん!
「サイボウズで働く先輩ママを見ていると、自分の将来が不安になります……」。
松川:うーん……どうですかみなさん、これ。「働き方改革の先進企業」といわれるサイボウズですよ。「働きがいのある会社ランキング」、女性ランキング1位の会社で働くママさんを見てると、不安になるっていう。中根さん、言いたいことたくさんありますか?
中根:いやもう、これ聞いて最初はとにかくショックで。「えぇー……」と思って。サイボウズでこれ言われたら、もう女性はどこに行ったらいいんだろう? って思ったというのと。「あれ、今までやってきたことってなにか間違ってたんだろうか?」とか「何が足りなかったんだろう?」と。
でも「ママを見ていると将来が不安になります」「自分の先輩の女性の働き方を見ていると不安になります」って、私も若い時に思ったなと思って。たぶん15歳ぐらい違うんですけど「今の女子たちもそう思うんだ」って思ったことに、愕然としたというか。「変わってないのか」と。
松川:そのへんもうちょっと、あとで詳しくまた聞きますんで。続けてもらっていいですか。
渡邉:はい。じゃあ私たちがなんで不安に思ってしまったかというのを、もうちょっと具体的なエピソードでご紹介します。
3つあるんですけど、まず1つ目が「先輩ママさんは新人よりも給料が低いと知った」というのがありまして。これ私たちが新人の時のエピソードなんですけど、実力も信頼も成果もすべて、なにもわからない新人を上回っているはずの働くママの先輩が、私たちよりも、額面だけで見ると給料が低かったと知って、かなりショックを受けました。もちろん時間・場所の制約とか、個人個人にいろんな理由はあるとは思うんですけど。逆の立場だと「モチベーションが保てるかな?」というところで不安になりましたよね。
山田:うん。「仕事を教えてくれている先輩のほうが、教えてもらっている私たちよりも給料が低いんだ……」みたいな。「自分たちもそうなるの?」みたいな感じで、めっちゃ不安になりました。
渡邉:びっくりしましたね。
2つ目なんですけど、今度は私たちが当時の先輩と同じぐらいの年齢になってきまして。ちょうど同期が産休に入ったり戻ってきたり、というのが増えてきてるんですけど。丸5年働いて産休に入って、戻ってきた同期に話を聞くと、(入社当時に聞いた話と)変わらず産休明けると自分の新人時代よりも給料が低くなっていた、という話を聞きました。明らかに実力がついてたり、アウトプットの量は増えているのに、給料が下がったというのを聞いて、同期として憤ったというか。「え、なんで?」みたいな。かなり焦りましたね。
3つ目なんですけど、そういう働くお母さんの先輩方、サイボウズにはたくさんいらっしゃるんですが。子どものお迎えで抜けるとか、子どもが熱を出したので早めに抜けますっていうときに、やっぱり申し訳なさそうにされることが多くて。「ごめん……」みたいな雰囲気をなんとなく感じることが多くて、私たちも数年後は「申し訳ない」っていう感じで働かないといけないのかなと思うと、不安になるっていうのが経験としてあります。
山田:しかもこれを「私たち不安なんです」って先輩に伝えると、みんな口を揃えて言うんですよ。「働かせてもらっているだけでありがたい」って。産休前の私たちはスキルを上げて成果を上げて、信頼を得て給料を上げて……みたいに考えているのに、産休後は「働かせてもらっているだけでありがたい」と思わないといけないの? みたいな感じでまた不安になる。
よく給料の話をすると「外資系とかに行ってお給料たくさんもらえば」とか「結婚してたら旦那さんの給料があるから、そんなに生活には困らないでしょ」と言われたこともあって。でもなんか、そういうことを言いたいんじゃない。私たちが言いたいのは「普通に働いて、それを評価される」っていうことで。
旦那さんと離婚したいわけじゃないですし、離婚する予定もないんですけど。もし万が一離婚した時に、自分と例えば子どもがいた時に、1人でも生きていけるようなキャリアとかスキルとか、選択肢を持ちたいだけなんですよね。どう思いますか、松川さん(笑)。
松川:……んん!?
(一同笑)
松川:うーん。確かにというか、難しい問題で。サイボウズって、その場その場でいろんな働き方を選択できたりっていう。確かに「申し訳ない」まで思わないでもいいけど、やっぱりチーム内でそういう選択をする中では、この「働かせてもらってるだけありがたい」っていう気持ちになってしまうのは、仕方ないんじゃないかなって思ったりとか。それも不安だっていうのは、ちょっと「なんかわがままな感じがするなぁ」とか思ったりもするんだけど。
松川:中根さんあたり、お話伺いたいなと思うんですが。ご自身の若い時から振り返って……あ、今も若いですよ。
中根:ありがとうございます、喜んでおきます(笑)。
松川:今も若いですけど、当時を振り返ってもらって(笑)。
中根:「働かせてもらってるだけでありがたい」って、確かに私も思ったなって。1999年のお話を、ちょっとだけしたいと思うんですけど。たぶんこの会場の人、みんな私の仲間だと思ってるんですけど。一応ね、時代背景も含めて今の20代女子にも理解してほしいと思うので、お話ししてみると。
日本の社会がどうやって変わってきたかと。1985年に男女雇用機会均等法ができたんですよね。これは何かというと「雇用において、男性・女性で差別するのをやめましょう」と。これができたのが85年。私が小学校の頃ですね。そのあと私が社会人になった1999年も、実は大きな変わり目だったんですけど。
男女共同参画社会基本法ができたんですよ。これは何かというと「雇用の機会だけではなくて、働く上で、あるいはいろんな社会の政策を決める時に、女性の意見も取り入れていきましょう」ということが書かれてあったり。あるいは「働くことと家庭生活の両立を図れるように、社会でそういう世の中にしていきましょう」というのが盛り込まれてる法律なんですね。
おそらくそういう機運もあって、私が社会人になった頃「女性ももうちょっとワークライフバランスも考えながら、企業で活躍できるように総合職を増やしていきましょう」というのがあったんだと思います。
あったんだけれども、やっぱり総合職って10パーセントなわけですよ。なぜかというと、それまでの女性は結婚あるいは出産をすると辞めてたわけですよね。つまり女性を採用することは、すごくリスクなわけですよ。大量に採用しても、20代から30代の出産の頃になったら急に辞めちゃうかもしれない。そんなリスキーなことは企業にとってはできないよねと、それはなんとなく私も就職する時にわかったんですよね。
それまで、教育という場面で男女の差を感じたことはなかったんですけれども、98年に就職活動を始めた時に、改めて男女の差を見せつけられたというか。いろんな採用過程が進んでいくんだけれども、先に決まるのは男子からじゃなかったですか? それで、女性はあとに内定通知が来るという。
そういう状況で、なんとなく私もすごい憤りを感じたんですけど。でも「そっか」と。だって私「子ども産んだら辞めるかも」って思われてるんだったら「確かにそうなるよな、会社って」って思っちゃったんですよ。だから女性は男性よりもものすごく能力が高くないと、採用するのがリスクだからそうなるよね、なんて思ってしまっていました。
「総合職になるか一般職になるか」って、イコール「家庭を取るか仕事を取るか」で、総合職を選択することは、男性と同じように働く。「24時間働けますか」みたいなのもありましたけど、そっちを覚悟するんだっていう思いで総合職に入ったのもあります。つまり、0か100か。そういう頃ではありましたね。でも、やっぱり「女性が社会で活躍できるようなかたちにしていこう」って、すごく企業は努力してたと思いますよ。
松川:なるほど。この当時の話を聞いてどう思います?
渡邉:そうですね……あんまり15年前と、私たちが感じたことはかけ離れてないかなっていうのがあって。
中根:かけ離れてない。15年経ったのに!
渡邉:そうなんです、聞きながらショックだなぁと思ってて。1つ目はそんなに感じなかったんですけど、2つ目ですね。「家庭を取るか、仕事を取るか」の二択は、就活の時になんとなく思ったことがあって。私、大手の金融とかを就活の時に受けたことがあるんですけど、総合職と一般職が、それこそエントリーの入り口が違ったんですよね。
働いたこともないのに究極の選択。「一般職を選ぶ」ということは、家庭を大事にする。「総合職を選ぶ」ということは仕事メインの、いわゆるバリキャリの働きをするという二択になってて。働く前、まだ学生なのにどちらかを選ばないといけないと思って、窮屈に思ったなというのを今、聞きながら思い出してました。
中根:変わってないね。ぜんぜん変わってない。
松川:なるほど。これ、中根さんのお話ですね。
中根:これ私の話ですね。それで社会人になり、サイボウズに転職して。私、2006年に妊娠したんですね。サイボウズの中の3人目のママさんだったんですけど、妊娠した時に最初に何を思ったかっていうと「はぁー……やっちゃった」みたいな感じです。
産休に入るのがいつかっていうと、株主総会の時期なんですね。私はその頃、法務の仕事をしてたんですよ。株主総会の時期って法務の一番の繁忙期で、その時に休まなきゃいけないってわかった時に「ごめんなさい、私、妊娠しちゃいました」って。「株主総会の時期にお休みをもらうことになります」ってメンバーに言いました。もちろんメンバーは「おめでとう!」って言ってくれたんですけど、私の中では「申し訳ない、申し訳ない、申し訳ない……」って思ったのが、正直な気持ちです。
でもやっぱり、子どもができるってその人の人生のステージにおいてすごく喜ばしいことだし。こうやって「申し訳ないな」とか「ごめんなさい」って言いながら休むような会社には、したくないというか。「謝らなくてもいいよ、行っといで」って。「出産したらまたサイボウズに戻ってきてね」って気持ちよく送り出せるし、気持ちよく送り出してもらえてるって思えるような会社にしなきゃいけないな、したいなって思いました。
山田:「妊娠した時に謝らなくてもいい会社にしたい」って聞いた時、今もなんですけど、すごいなんか、泣きそうになったっていうか。
渡邉:なりますね。
山田:胸がいっぱいになって。こんな会社に勤めてて、私たちって周りと比較すると恵まれてるんだろうなって思ったんですけど。でも、不安。なんで不安なんだろうって考えた時に、思い出したエピソードがあります。
当時、入社2年目で産休に入った後輩が、産休に入る前にすごい不安そうに言ったんですよ。「私、この先10年間ずっと時短勤務かと思うと不安だなぁ」みたいな。その子、子ども2人欲しかったみたいなんですけど、確かに産休・育休・復職、産休・育休・復職すると、10年間ずっと時短勤務なんだなって気がついたんですよ。
じゃあなんで時短勤務って不安なんだろう? って思った時に「時短勤務ってフルタイムよりも申し訳なさがあるな」と気がついて。なんで申し訳なさがあるのかなと思った時に「マミートラック」(注:子どもを持ち働く女性が仕事と子育ての両立はできるものの、昇進や昇格には縁遠いキャリアコースに乗ること)という言葉を知ったんですよね。産休後のママさんたちが会社に戻ると、責任のある仕事を任せてもらえなくなるとか、やりがいを感じられなくなるとか。
またそういったことがイヤで、別の会社からサイボウズに中途で入社してきた先輩ママたちも身近で見ているので。やっぱり時短勤務って会社からはちょっと疎まれる存在っていうか、面倒くさい存在なのかなって思っちゃって。「はぁ、不安……」みたいな感じでした。
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