2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
ケーススタディ③(全1記事)
提供:アストラゼネカ株式会社
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宮田:そこでここからは、グローバルの取り組みを紹介していただければと思います。
まずはアストラゼネカ スェーデンのマッティ・アルクヴィストさんに「GoCo Health Innovation City」というものを含む、非常に壮大な取り組みについてお願いします。
マッティ・アルクヴィスト氏(以下、アルクヴィスト):ありがとうございます。私は、アストラゼネカのヨーテボリ(注:スウェーデンの都市名)にある研究開発施設を率いております。現在、ヨーテボリの拠点周りにエコシステムを構築しております。ビジョンとしては研究開発の拠点として世界最高レベルのものを作ろうと。そして、これまでとはまた異なる新たな変革を患者さんのために創り出していくことを目的にしております。
そしてこれを実現するために、急速に変化する世界に対応しなければいけないわけです。科学とテクノロジーはどんどん変わっています。社会と世界、そして患者さんの医療に対する期待も変わっています。さらに、デジタル・データ・AIに革新が起きているわけです。これによって我々が取り組んでいくかたちも変わってきているわけです。
そうすると、単一の組織だけでは、これだけたくさんの変化がある中で、チャンスをつかんでいくことは難しいと思います。また、脅威に対応することも単一の組織としては非常に難しいと思います。そのためには、組織を超えたスケールを持った連携をすることによって、オープンにイノベーションのアイデアを構築していくことが重要になってまいります。
(スライドを差して)これはヨーテボリにあるアストラゼネカの「BioVentureHub(バイオベンチャーハブ)」です。5年ほど前に、まず実験的に取り組みを始めました。「4Dサイエンス」フレームワークを軸にしています。
「4D」は、医薬品(Drug)、医療機器(Device)、診断技術(Diagnostics)、デジタルヘルス(Digital health)の頭文字である「D」を取ったものです。ここでは、アストラゼネカから完全に独立した外部の会社が、アストラゼネカと同じ拠点で働いています。彼らはアストラゼネカの施設や人材にアクセスできる。同時に、アストラゼネカは、彼らのスキルにアクセスできるわけです。
結果的に、BioVentureHubは非常に大きな成功を収めています。「The Medici Group」からも、最も革新的なインキュベーターの1つとして認められましたし、数年前にダボス世界経済フォーラムでも話題に上りました。アストラゼネカ一社では成し遂げられなかったイノベーションとコラボレーションの例がたくさん生まれています。
この非常に成功したBioVentureHubの実験をさらに積み上げ、スケールを再定義しようとする企てが、この「GoCo」であります。
GoCo Health Innovation Cityの考え方は、ヨーテボリの拠点の周りに世界最先端の知識が集う場所を作っていこうというものです。大企業、アカデミア、起業家、中小企業、パブリックセクターなどが協力してヘルスイノベーションにおける新たな世界の中心地を構築することになります。
参画する企業は、このエリアにオフィスを構えることになります。そういった方法であります。現在3,000名ぐらいの人がアストラゼネカの研究開発施設で働いていますが、7,000人程度を収容できる区画が用意されています。
多様性のあるチームが、「未来の医療のチャレンジする」共通の目的を持って集うことになります。本当に革新的・革命的な内容だと思いますし、日本でも同じような構想を立ち上げようとされているときに、この構想をシェアすることができるのをうれしく思っております。ありがとうございました。
アストラゼネカ株式会社
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