2024.11.27
身代金支払い企業47%の衝撃 ランサムウェア被害はもはや"無関係ではいられない"時代
「新型コロナを踏まえた新たなヘルスイノベーションの在り方」(全1記事)
提供:アストラゼネカ株式会社
リンクをコピー
記事をブックマーク
ステファン・ヴォックスストラム氏:みなさん、こんにちは。本日はお集まりいただき、本当にありがとうございます。今日、世界中でも新型コロナ感染症の感染が拡大しています。それに伴い、さまざまな国で経済も衰退している状況です。
世界は大きな試練に直面していると言えるでしょう。この危機を乗り越えていくために、そして国々の医療制度が将来に備えていけるように、イノベーションが強く必要とされています。それについてお話をしたいと思います。
私はアストラゼネカ株式会社の日本法人社長、ステファン・ヴォックスストラムと申します。アストラゼネカ株式会社は、数年で非常に大きく成長した企業です。日本国内の医療用医薬品市場における売上ランキングで2000年には21位だった会社が、2019年には5位にまで成長し、まだ成長過程にあります。
しかしここで申し上げたいのは、我々が「大きくなった」ことではなく、この力強い成長のもとにイノベーションを推進し、日本においてさまざまなパートナーと組みながら、進化し続けているということです。
「先駆者としてイノベーションで患者さんの人生を変えるNo.1企業」――これが私どものビジョンです。先駆者とは何でしょう? 我々にとってパイオニアは、先陣を切って走っていく役目を果たすものです。後から追随することではありません。新しいことを自ら、初めに試みていく。今まで見つからなかったようなこと、実証されていないことに、勇気を持って大胆に取り組んでいかなければなりません。
そのためにはパートナーや革新的なサイエンスが必要です。そしてなんといっても、患者さんを中心としたソリューションが必要になってくるわけです。
職場としても、社員にとって働き甲斐のある場を提供していかなければなりませんし、環境面でも持続性を考えていかなければなりません。アストラゼネカは2025年までにはカーボンニュートラルを達成しようとしておりますので、そのためには多くのイノベーションが必要になってくるわけであります。
さて、イノベーションについて話しましょう。私どもは最近、自らにチャレンジを課しました。オックスフォード大学と共に、記録的な速さで新型コロナウイルス感染症のワクチンの開発に取り組んできたのです。そして、ワクチンを全世界的に公平・公正な配分をするための努力をしております。しかもこの事業は、パンデミック期間中は一切、営利を目的としておりません。大変な労力が必要ですし、同時にイノベーションも必要でした。
現在、全世界で30億回分のワクチン生産能力を有しており、さまざまな国際機関と協力しております。日本においては、日本のパートナー各社と共に供給に向けて取り組んでおります。政府と契約を結ぶには、彼らの存在が不可欠です。コレボレーションの賜物です。
コレボレーションこそ、まさに今必要とされています。コロナの前にも必要でしたし、ポストコロナにおいても必要になってきます。なぜなら、社会は急速に変化しているからです。
ご存じのように、今は高齢化社会です。高齢者の医療費が増大しています。高齢者人口が増えると、医療そのものを変えていかなければなりません。医薬品を提供するだけでは足りなくなります。患者さんも、今までと違うものを求めるようになってきているので、もっと多くのことをやっていかなければなりません。
みなさんはこのようなスマートウォッチを使って、ご自身の体調変化を計測されていますよね。私もです。そして患者さんも、自分の疾患について自らコントロールしたいと考えるわけで、それがデジタルによって可能になってきています。それからまた、ソーシャルメディアもそれを可能にしてきたわけであります。
そこで最も重要なこと、それはデータです。ビッグデータがしばしば議論されますが、健康管理・医療に接するすべての人が、患者情報や疾患情報に関わるデータを生成するようになるのです。これらの記録から科学的なエビデンスを作り出すことができれば、大きな価値を生み出すわけです。もうすでに実装されていますが、たいへん早いスピードで進んでいます。
これまで何年もかかってきたことが、いまでは数ヶ月で成し遂げられるようになっています。このような変革が起きている中、今まで以上に大規模に実装していくことができるようになります。
そうすることにより、医療上で抱えている問題の答えが、より早く訪れるようになってくるわけです。医学的な疑問に対して、より早く答えが出てくる革命です。
政府も、こうしたものに対応しています。日本では、新しく就任された菅首相は、まず最初に「デジタル・トランスフォーメーションを日本において加速しなければならない」とおっしゃったわけです。
東京都でも関西圏でも様々な取り組みが行われております。大阪にもイノベーションハブがありますし、名古屋、福岡でもそうしたイノベーションネットワークの構築が進んでいるわけです。
このように政府もイノベーションに注力しています。これに対し、我々も応えていく所存です。皆さんのコラボレーションの扉を開け、企業同士を結びつけていきます。これをInnovation Infusion Japanと呼んでおります。これをもうちょっとキャッチーに「i2.JP(アイツー・ドット・ジェイピー)」と呼ぶこととします。
我々は患者さんが抱えている課題を解決して、患者さん方にとってより満足度の高いヘルスケア・ソリューションを提供していきます。それを加速するためには、よりオープンなイノベーションとコラボレーションが必要になってきます。「加速」には「より速いスピードで」という意味も当然ありますが、より良いイノベーションを行っていくという意味でもあります。そのためにはコレボレーションが不可欠です。我々には、企業同士を結び付ける役割を果たすことができます。
アストラゼネカはこのように、全世界に15のヘルスケア・イノベーション・ハブを持っております。そして本日、日本において16番目のイノベーションハブ「i2.JP」を設立します。「i2.JP」には何ができるのか。我々は企業を募ることができます。「i2.JP」に参画すれば、アストラゼネカ協働して、イノベーションすることができます。
でも、必ずしも我々と協力しなくてもいいのです。我々以外のパートナーと協働していいのです。そこが一番の強みなわけです。新しいアイディアやパートナーを見つけることはもちろんできますが、それ以上に、皆さんが自分の国の外に進出していくことをサポートできます。多くのルール、薬事的な規制などの障壁が各国にありますが、そういった側面でもアストラゼネカのグローバルハブが皆さんをサポートしますので、ご自身のイノベーションが国境を越えて飛び出すことができるわけです。
すでにお話ししたように、我々はよりグローバルな視点を育てたいと考えています。そしてまた、スタートアップ、アカデミア、産業界、医療セクターを含む官民パートナーシップの戦略的ネットワークを構築し、ローカルであれグローバルであれ、優秀な人材を活用したいと思っています。これが、「i2.JP」が提供しようとしていることです。
私どもの抱負です。始動の段階ですでに、少なくとも7社のパートナーに参画いただくことになっています。来年はそれをさらに拡大し、グローバルネットワークを加速していきたいと考えています。そうした価値を創出することができれば、2022年には、おそらくあと30社以上のパートナーが参加してくださるでしょう。
そして少なくとも2022年には、新たなソリューションが提供できるような場にしていきたいと考えております。これが我々の野望です。
本日はありがとうございました。みなさんとお話しできて、非常にうれしく思っております。このルスケアイノベーションは、国境を越え、今までやったことがないような新しいことを試みていくことです。この取り組みに、ぜひ加わってください。
ご清聴ありがとうございました。
アストラゼネカ株式会社
関連タグ:
2024.11.21
40代〜50代の管理職が「部下を承認する」のに苦戦するわけ 職場での「傷つき」をこじらせた世代に必要なこと
2024.11.25
論理的に「詰める」マネジメントでは本質的な解決にならない マッキンゼー流、メンバーの理解と納得を得る接し方
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.20
「元エースの管理職」が若手営業を育てる時に陥りがちな罠 順調なチーム・苦戦するチームの違いから見る、育成のポイント
2024.11.20
成果が目立つ「攻めのタイプ」ばかり採用しがちな職場 「優秀な人材」を求める人がスルーしているもの
2024.11.25
仕事はできるのに、なぜか尊敬されない人が使いがちな言葉5選 老害化を防ぐために大切な心構えとは
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.19
がんばっているのに伸び悩む営業・成果を出す営業の違い 『無敗営業』著者が教える、つい陥りがちな「思い込み」の罠
2024.11.21
初対面の相手から本音を引き出す「核心質問」のやり方 営業のプロが教える、商談成功のカギを握る質問力アップのコツ
2024.11.22
40歳以降の「つみたてNISA」と「iDeCo」運用の優先順位 老後のための資産形成のポイント