2024.11.25
「能動的サイバー防御」時代の幕開け 重要インフラ企業が知るべき法的課題と脅威インテリジェンス活用戦略
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溝口勇児氏(以下、溝口):今回は「ポストコロナの未来」がテーマです。双雲さん、亮潤さん、吉岡先生もそうなんですけど、今日ご参加の方たちは挑戦する起業家だったり、その挑戦を支援する人たちが、聴衆としては非常に多いと。このイベント自体も、次世代の起爆剤になるようなかたちをテーマにしています。
聴衆がそういう方たちであるということは頭の隅っこ置いていただきながら、進めさせていただきたいと思います。
ここにいる人たちがおそらくこの場で得たいものは、経営者として、あるいは人間として、この先の未来にどう向き合っていけばいいかということ。あとは5年後、10年後の未来はこうなるということが予測できれば、そこから逆算して正しく自分の時間やお金を投資していくということにもつながると。
その意味では、社会も含めていろんな観点で物が見えているお三方から話を聞けるのは、非常にポジティブな時間かなと思っています。
具体的な質問に移る前に、今コロナという未曾有の危機が起きて、人々に何が起きているかというと、SNSのTwitterなどはものすごく感情分析をしているんですけど「怖い」とか「嫌」とかという感情がすごく増幅しているらしいんですね。「喜び」とか「うれしい」とか「楽しい」という感情は、右肩下がりになっているというデータがあったりしています。
おそらく今、日本人だとマズローの欲求5段階説でいうと、生理的欲求とか安全欲求みたいなものに関しては、満たされた社会、この点において不安を持つことはないと思うんですけれども。
一方で、社会的欲求。例えば、友情とか社会とのつながりとか、組織とのつながりみたいなものは、リモート化が進んだり、ソーシャルディスタンスが人々との距離が広がっていくにつれて、よりその手の感情を持ちづらくなってくるんじゃないかなと。
なので、これから先に求められるのは、AIの観点でいうとクリエイティビティは置き換えられない。思いやりとかコンパッション(注:思いやり、慈悲の心)を持っている人材は置き換えられないという話がある中で、それらを抽象化すると、ポジティブなエネルギーを伝えられる人。
リモート越しであっても、ポジティブなエネルギーを社会に伝播させられる人は、ものすごく価値のある人になるんじゃないかと言われています。私もそう思います。
溝口:今日、双雲さんも来ていますけれども、僕が知るあらゆる生物の中でもっともポジティブなのが武田双雲さんかなと思っているんですけれども。
武田双雲氏(以下、武田):(笑)。
溝口:この先のポストコロナ時代の未来は、どう変わっていくか。すごく抽象度が高いんですけれども、このお三方だったらご回答いただけるかなと思って。
双雲さんには、私がお話させていただいた文脈も多少考慮いただいた上で、「この先の未来をどう変えていくべきか」「どう変わるべきか」ということをお伺いしたいです。
武田:はい。僕は1975年生まれで、理科大の情報科学に行ったので、どんどん情報革命とIT革命が、ゲーム・インターネットから始まってスマートフォンに行くまで、まさに急激に進化するIT革命の時代を生き抜いた世代なんですけど。
先ほど、吉岡先生と亮潤さんがおっしゃっていた、死からどんどん離れていく感覚。「生きる・死ぬ」から離れていく感覚って、僕はアーティストとしていろんな表現をする時に「感性が死ぬ」って、アーティスト的なんですよ。
アーティストにとって、この「感性」という言葉がどこまで伝わるかわからないですけど、大袈裟に言うと、宇宙とマクロの世界と素粒子の世界から、宇宙全体の感覚がシームレスになっていて、自分以外のものが溶けていく感覚?
もっと言うなら、例えば自然に対して感動するとか、土の匂いを感じるとか、雨を味わい尽くすとか、食べる時に食べ物の命が循環していると言う感覚。頭で(考えるので)はない、この感覚が失われていく恐怖を、アーティストはいつも持っているんですよ。
でも、世の中は逆で。どんどんオンライン化して身体運動性もなくなるから、手で触る、匂う、そういったものがオンラインではやはりない。リアルな生命体としての感覚というものが、どんどん脳みそだけに寄っていくと、人間のパワーって超小さくなるんですね。
もし、ミゾ(溝口氏)が僕にポジティブなエネルギーを感じてくれているとするならば、僕はそこにすごくストイックで、日々、瞬間、瞬間、朝起きてから寝るまでどれくらい感性が高いかにこだわっているんですよ。
だから人間って、ドライヤーとかも普通にしちゃうじゃないですか。そこを敢えて「世界最高峰の感性をもった男だったら、どういうドライヤーになるか?」みたいなゲームをやるんですよ。
例えば「聖なる風よ、いでよ」とかって言うと……僕は聖闘士星矢のファンなんですけど、なんとなくドライヤーが聖闘士ウィンドウみたいな感じに、神がかるんですね。電子から電子の動きを開発したドライヤーメーカーの思いやりや愛を感じると、自分の中のエゴというものが消えていくんです。
それで、感謝の気持ちが湧き上がって、全身にバイブレーションみたいなのがブワーッと行き渡るんです。
それが、世界中をエンタングルメント、量子もつれというんですけど、時空を超えて僕の波動が宇宙全体に届くんですね。その時に初めて感性というものが、開発というか開いている状態なんですけど。逆に世の中が、どうしてもそういう感性がどんどん死んでいく方向に向かうのは、ネガティブに言うとこのまま放っておくと、人類は間違いなく感性が死にます。そして資本主義は破滅します。
そういう時に、さっきミゾが言ったけど、心が死んでいく。このネガティブになっていく時に、どうやってポジティブになるかということをしない限りは、人間は放っておくとこのままネガティブになります。
間違いなく虚しさは増大するし、豊かになった人から虚しさも増大していくわけだから、人間くさいかもしれないけど、愛情とか、信頼とか、尊敬とか、つながりとか、絆とか、そういったものをどれだけ全身で感じられるかということになってくると思う。
武田:僕も基本はネガティブなので、それを日々ポジティブなエネルギーを選択するようにしている。人間なんて基本全員ネガティブに決まっているんですよ。脳みその構造上、絶対リスクマネジメントをするようにできているので。
まずは危険からの優先順位で。蛇が来るとか、熱いとか、不快感とか不信感とか不安に、自律神経、感覚神経、運動神経がいくように構造的に生命的になっているのは仕方ないんで。そこで沸き起こったネガティブな感情をどう味わって処理したり、どうやって世の中の感謝すべきものたちに、心身をチャネリングというかチューニングしていくかという、作業が必要なんですよ。
日本人が持っている「いただきます」とか「ありがとうございました」とか、お世話になった人に恩返しがしたくなる気持ちしかり、手紙を書くとか、当たり前のことを心を込めてどれだけできるか。例えば、1日10分でも「いただきます」と言えたらね。世界は変わるわけで。
最後になるんですけど、コンピューターでもこのスタートボタンを押されるコンピューターの気持ちになれば、ダーンと押したら絶対立ち上がりたくないじゃないですか。コンピューター側としては。
でも「コンピューター様、今日もよろしく! 今日も最高だね」と言って押したら、コンピューターだとしても「よっしゃー! 今日も行くぜー!」みたいになるじゃないですか。
コンピューターは電気で生きているわけですから、うちらも気でできていますから、コンピューターの気も、俺たちの気も同じエネルギーですから。そのエネルギーをどうやってチューニング、調和、ハーモニーにしていくかというのが、これからの人類の肝になってくるんで。
IVSや関わるメンバー、みんなでハーモニーを奏でていこうぜってごめんなさい。ちょっと話が長くなりました。失礼しました。
溝口:ありがとうございます。なんかわかりますか? なんというかリモート越しに伝わるポジティブエネルギーが(笑)。僕は双雲さんと会うと、もう1週間くらい元気になりますから。
武田:(笑)。
溝口:今の話に多少重なってくるんですけれども、僕たちの話を少しだけすると、WEINという新しい会社を立ち上げたんですけど「21世紀の課題を解決する」ということを言っています。おそらく僕たちが考える21世紀の課題というのは、孤独や退屈、不安だと考えています。
20世紀の課題は、戦争や貧困や病気と言われていたんですけれども、日本は先進国の中でこの3つの問題を圧倒的に最初に解決した国だと言われています。ですが、自殺者が決して減るわけでもなく。ハピネススコアはブータンが世界で最も幸せというのも、こういったたぐいのものは、決して変化しているわけでもないわけですね。
じゃあ、孤独や退屈や不安を埋めていくもの。ここから亮潤さんに聞きたいなと思っているんですけれども、もともと宗教がなぜ必要かといった場合に、当時は人間に災いをもたらす自然現象や病気があった。
例えばスペイン風邪とかも、日本の多くの人たち、だいたい5,500万人ぐらいのうち、2,500万人ぐらいがかかって、うち40~50万人の人が亡くなったんですね。当時の人類はなんで亡くなっているかがまったくわからないんですよ。もっと言えば、その数百年前、数千年前はいったい何で人が死んでいるかわからないわけですよ。未曾有のウイルスなのか災いなのかも、何もわからないわけですね。
死後の世界とかも含めて、なにか拠り所が必要で、宗教というものを多くの人たちが必要だったんじゃないかと。これは、亮潤さんの前で話すのは憚られるんですが、そうなってくると、これから孤独や退屈や不安というのは、分断されていく社会だからこそ、より多くの人は感じるようになる。
溝口:そうなってくると、僧侶として亮潤さんが宗教家として最高僧として、これから先どんなポストコロナの未来が待っているか、あるいは作ろうと思っているかを伺えたらなと思うんですけどいかがですか?
塩沼亮潤氏:そうですね。コロナなんですけれども、溝口さんがおっしゃったスペイン風邪。これが流行して、しばらくこういう疫病から地球は守られて、安定した時代でしたよね。
宗教はなぜ起こるかというと、例えば人が密集して、殺伐とした社会になった時に、何か満たされないものがあるということで、心の拠り所として宗教が生まれると言われております。
そしてまた、こういう困難な時こそ人はなぜ生きるのか。そしてまた人としてどういう生きていったらいいのかという、そういう民衆の気運みたいなものが高まった時に、時代時代の中心人物が、例えば釈迦とかイエスとか、いろんな開祖がそれを自分なりに開設していったわけですよね。
ただその開祖というものは、残念ながら我々と同じ肉体を持っていますので、必ず亡くなります。亡くなった人はどうするかというと、言っていたことを文字として残す。これが宗教としていろんな地域に普及していくんですよね。
ただ、今は時代が変わりました。ボタン1つで世界とつながるような、そんな時代になってきました。これからはwithコロナ。そしてコロナの後はどういう社会になっていくかといったら、一番大切なのは、宗教の根本である本当の信仰心というもの。ここに我々が気づいていかなければならないと思います。
もっとわかりやすくいうと、簡単な考え方で「人を思いやる」とか「足ることを知る」とか、こういう簡単なキーワードでみんながつながって。人生は長生きしたところでたかだか100年。この僅かな時間をよりポジティブに、双雲さんのように生きていこうじゃないかということを、どんどん発信していくべきだと思います。
溝口:おもしろいですね。
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