会社と従業員の関係は、今後どうなる?

小笠原治氏(以下、小笠原):New Norm Consortium、3回目のイベントになります。

1本目はDMM・亀山さん、スマレジ・山本博士さんに来ていただいて、これからの会社と従業員の関係。とくに今、政府から「こういう時は7割くらいオンラインにしてくれ」みたいな話が出てますけど、オンラインできる準備が整ってないと絶対に無理なことなので(笑)。そういったことも含めて、従業員と会社の関係ってどうなっていきますかね? みたいな話をしていけたらなと思っています。御二人とも、ありがとうございます。

亀山敬司氏(以下、亀山):よろしく。

山本博士氏(以下、山本):よろしくお願いします。

小笠原:お願いします。ほとんど博士と亀山さん、話したことないんですよね?

亀山:そうだね。なんか見たことあるぐらい(笑)。

山本:awabarで何度かお見掛けして「亀山さんこんにちは」とかっていうのは何回かやったんですけど、まともにお話するのは初めてです。

小笠原:その状態でいきなりオンラインイベントに呼んで、すみません(笑)。

(一同笑)

なんとなく僕の勝手なイメージとしては、オンラインに進んでるんだけど、リアルも大事にしてる御二人っていうイメージもあったので。今日このテーマでお話できればなと思いました。

亀山:何人見てるのよこれ、たくさん来てる?(笑)。

小笠原:それは僕は今、見ないようにしてます(笑)。

(一同笑)

たぶん50~60人ぐらい、プラスアルファ見てるんじゃないですかね、イメージ的には。今日のソーシャルの反応だと。(注:実際は200人ほど)

山本:仕事中の時間ですからね、時間帯的に。

小笠原:そうですね、なのでやっぱり「録画で見たいな」という人が、すごく多かったですね。

亀山:確かにね。

送別会すら開けない、いまの時代

亀山:俺がちょっと夜にZoom飲みあったから、遅く出られないとかになって。早くしてもらったけど(笑)。

小笠原:でもそのおかげで、録画の配信もちょっと考えようということが言えたので。それでやってみようかなと思っています。

亀山:今日このあと9時ぐらいから、Zoom飲みの送別会なのよ。

山本:あっ、そうなんですか?

亀山:そうそう。結局、送別会も開けないというので、Zoomでやると。

小笠原:そうですよね、そうなっちゃいますよね。それ一つとっても、会社と従業員の関係が変わっちゃったなというのが、すごくありますよね。

亀山:確かにね。もう20年以上いた社員とのお別れもできない。Zoomでするという(笑)。

小笠原:(モニターに向かって手を振り)「さようなら~……」みたいな感じになりますよね(笑)。

(一同笑)

亀山:もうハグもできないよね。抱き合ってお別れしたかったのに、なかなか。

小笠原:完全に密ですからね、それ。

(一同笑)

DMMは関わらせてもらってた時のイメージで言うと、東京の事務所におられる方の誕生日で、亀山さんが花を渡したりしてたじゃないですか。

亀山:あぁ、そうだね。

小笠原:ね。席まで行って。

亀山:今は郵送してるのかな、自宅に(笑)。

小笠原:そういうのもごろっとね。本当は日々のそういうちょっとしたコミュニケーションとかで、会社内の関係を作ってた気がするんですけど。なかなか難しいですよね、今。

スマレジ、DMMの出社状況

亀山:今、博士は会社なの?

山本:会社です。大阪ですね。

亀山:へぇー、周りに人いるの? 自分だけ?

山本:自分だけです。

亀山:いま、何パーセント出社してるの?。

山本:けっこう出社してると思います。一回、自粛中はほぼリモートにしたんですけど、大阪はわりと早めに自粛解除になって。一回、全社員、元に戻しましょうと。

今はまたズルズルと第二波的な感じもあり、もう一度考え直すというところで、各部署に委ねています。営業だったら、対面営業のために出社しないといけない人もいるので。職種によってかなり違うので、今は各部長に判断を委ねています。

亀山:で、実際そうなったら何割ぐらい出ることになったの?

山本:まぁまぁ出てきてますね(笑)。

(一同笑)

7割か8割は出てると思います(笑)。

小笠原:7割オンラインにしてくれって言われてるのに(笑)。

山本:逆になってますね(笑)。

小笠原:ちなみにDMMさんは今、何割ぐらい出て来られてるんですか?

亀山:たぶん5~10パーセントぐらいの間じゃない、出てるの。

小笠原:おぉ(笑)。

山本:5~10パーセントが出社してる人ですか?

亀山:そうそう。

山本:残りはじゃあ、リモートですか?

亀山:うん。

山本:すごい!

亀山:東京のほうの会社はね。で、ほかにも物流センターとか水族館とか、チームラボプラネッツみたいな。ああいうのは出てると思うけど。物流以外の、とくにエンジニアとかはもう、ほぼ100パーセント出てない感じじゃない?

山本:おぉ、すごいですね。

小笠原:そうなりますよね。さくらインターネットもやっぱりそんな感じで。どうしてもデータセンターのね、守っていかないといけないものがあるんで、そこは人が出ないとできないことですし。そういうのを除くと、ほぼ出てないんじゃないですかね。代表の田中(邦裕)さんが「オンライン前提の会社にしていきたい」ということで、わりとみんな、そっちに向かっていま動いてる感じですね。

山本:田中さん、いまずっと沖縄にいますよね(笑)。

小笠原:そうですね、沖縄にいます。僕も、2月の半ばからほぼ福岡ですね。

オフィスは減り、家賃は下がる?

亀山:なるほどね。でも、もともとITもコロナ始まる前って、どこもリモートワークなんかやってなかったよね。ほとんどみんな。

小笠原:そうですね。

亀山:だから「ITって昔からやってるんじゃないの?」って言われることあって。「いやいや、コロナ前はみんな出社してたから」っていう。

小笠原:切り替えられたっていうだけで、実際はやっぱり会って、どうチーミングするかとか。それこそやっぱり、オフィスのきれいさとかデザインをちょっと競ってたりしたじゃないですか(笑)。

亀山:そうそう。みんなが競って、なるべくデカい、高いビルに入ってブイブイ言わすみたいな。いい気になってたからね、みんな。

小笠原:いいビルにDMMさんも入られてますが(笑)。

亀山:そうそう、だから反省してますよ(笑)。今その家賃が、もう9割がた使ってないからさ。「もったいねー」って感じ(笑)。

(一同笑)

小笠原:最近は大企業でも、スプリットオペレーションとかって言って、席半分にするとかね。席半分にして週2日か3日通勤、みたいになってきてますもんね。

亀山:だから今からやっぱり、オフィスは減るんじゃない、けっこうね。家賃も下がるかな、たぶんね。今後。

小笠原:そうですね。あと今の大きなデベロッパーさんとかビル持たれてるところも、一部転貸認めるかも、みたいな話も出てますね。

山本:それいいですね……!

小笠原:ちょっと借りといてもらうんだけど、三分の一だけほかの会社に貸していいよ、とかね。

山本:めちゃくちゃいいです。スマレジ、東京オフィスが手狭になったので、去年の12月にドカンと大きいとこ借りちゃったんですよ(笑)。

(一同笑)

去年12月から設計して工事して、ちょうど4月に移転したんです。今、東京オフィスは300坪ぐらいで10人ぐらいしかいないっていう、すごく悲しいことになってしまって。

亀山:俺もちょうど、コロナ前に3年更新したところでさ。

小笠原:難しいですよね。今までは従業員との関係というか、それが当たり前として、やっぱり「場」が重要で。そこの満足度みたいなのもけっこう、従業員満足度の一つ大きな指標にしてきたじゃないですか。そこがオンライン前提で半分ぐらい仕事できますよってなると、ものすごいコスト感変わりますよね。

亀山:そうだね。これでオフィスを半分とかフリーアドレスにしてやってければ、ある意味いいとこもあるわけよ。でも今はダブルだからね(笑)。ダブルというか、自宅待機用にいろんなメンテナンスしないといけないし、家賃は払い続けないといけないし。だからリモートにしようがしまいが「場所空いてるからみんな好きに使っていいよ」みたいな感じになってる(笑)。