2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
6名の経営者に聞く「オンラインシフト期に経験した失敗談」とは?(全1記事)
提供:株式会社オンリーストーリー
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山崎貴大氏(以下、山崎):オンラインシフトに伴って体験した失敗談・しくじりエピソードはありますか?
御堂裕実子氏:失敗としくじりですね…。
オンライン通話、ビデオツールが混在しすぎて「誰と何を使っていたかわからなくなってしまう」というのはあります。例えばZoomやLINEなど、ミーティングをしようと思ったらツールっていろいろあるじゃないですか。その中でも、今は企業や人によって、使っているツールが異なる状況ですよね。あの企業とはZoomで、あの方とはLINEで、Googleのハングアウトで、と。企業や自治体によっては、組織全体として使用するツールを統一しているところも。
相手に合わせつつ、さまざまなツールを使っていると「あれ? 次のミーティングって、どのツールでやるんだっけ?」となってしまうこと、ありませんか? ミーティングに遅刻してしまった人に聞くと「御社のミーティングではどのツールを使用するんだったかな……と、わからなくなってしまって探していました」とお答えになる方もいらっしゃいます。正直、私もわからなくなることや、面倒になることが時々あります。
しくじり、失敗というところでまとめると、オンラインミーティングツールが混在し、整理ができていないとミーティングの開始時間が遅れてしまったり、慌てて始まると生産性が下がってしまったりするところは、時々ありますね。
もっというと、弊社は外国にある現地法人や企業とミーティングをすることがよくあるんですが「日本のローカルな企業」「日本の自治体」「日本の上場企業」など、異なる形態、状況で組織を作っておられるさまざまな方々を繋いでミーティングをすることもあります。
「台湾の現地法人と日本の上場企業と弊社」という組み合わせでミーティングをすることもあってですね。こうなると台湾ではプライベート・ビジネス関係なくLINEが使われていて、日本の上場企業では使用するツールが指定されているような状況もあるんです。そうすると、ちょっと複雑になってくるのがわかりますか?
台湾とは携帯のLINEで繋いで、その携帯をPCのそばに置いて、PCでは上場企業から指定されたミーティングにログインする。そして、両方と繋がった上で携帯とPCの2台体制で両者を繋ぐ、というような場面が出てきます。これが、地味に大変なんです。
さまざまなミーティングツールを一括で管理できるプラットフォームや、サービスを開発いただける企業様がいらっしゃれば、ぜひお願いしたいですね(苦笑)
山崎:オンラインシフトに伴って体験した失敗談・しくじりエピソードはありますか?
高橋輝行氏:現在、弊社では100%リモートワークを掲げた仕事のスタイルを取っていますが、初めてそれに挑戦したのが8年前。ある会社の事業再生を、タスクフォースで実施した時のことです。
5名のチームでしたが、それぞれ別のクライアント仕事をしており、会議日程の調整に難航しました。そこで、思い切ってオンラインを導入しようということになり、Google社のハングアウトと他社のチャットツールを使いました。初めは使い方に躓きましたがすぐに慣れ「書くコミュニケーション」は全員得意なので、滑り出しは順調でした。しかし一つだけ難儀したことは、複雑な背景やロジックを説明する際に起こる「本当に伝えたいことが伝わらない」ことでした。
例えば「自分はA案がいいと思う」ことを伝えたいのが「Aの場合は●●、Bの場合は●●、Cの場合は●●となるけれど、■■視点から考えるとAとBが良さそうだが、▲▲視点では……」と、その人の考えが深いほど他の人の理解は追い付かず、中身を深める議論になりづらいことが私の課題でした。
そこで、議論のリード役である私が、ホワイトボードの導入を提案しました。アナログなやり方ですが、オンラインの議論を私がホワイトボードに整理し、それを画面に映して全員の思考を合わせるようにしたところ、議論は驚くほどスムーズになりました。話していることが可視化されることで、各自の考えが共有され、ズレている点や同意点がクリアになりました。現在はZoomでディスカッションする際には、必ずオンラインホワイトボード機能を利用しています。
コロナパンデミックの影響で、リモートワークが一気に進みました。肉体労働から知識労働の社会へシフトする中、働く人は頭脳をいかにうまく使うかが問われます。リモートワークでの知的生産性を高めるカギとして、近々オンラインホワイトボードの活用が話題になるのではないでしょうか。
山崎:オンラインシフトに伴って体験した失敗談・しくじりエピソードはありますか?
明素延氏:弊社では、一般的にコロナ前後で起こっている働き方のシフトにおいて、変化が必要になったことは特にないんです。免疫力の低い産後のお母さんや赤ちゃんと対面する仕事であるため、もともと衛生面には最新の注意と気配りを行なっていましたし、オンラインで産後ケアというのはできませんから。
それよりも「しくじり」という言葉で連想したのは、在宅勤務をする方が増えたこの時期における「夫婦関係のしくじり」です。私たちがよく見かけるのは、産後のケアが必要な時期のお母さんと一緒に暮らすお父さんのしくじり。仕事柄、お母さんに肩入れするような言い方に聞こえてしまうかもしれませんが、いろいろとあるんです。
例えば、お父さんも仕事で大変なことがあるのはわかりますが、家庭内にピリピリした雰囲気を持ち込んでしまってはいませんか? また、お母さんがお友達と話している時、赤ちゃんが泣き出してしまった時。「(いま仕事中だから)うるさいよ」と怒ってしまったりしていませんか? こうしたことの積み重ねによって、お母さんからの信頼を失ってしまうお父さんが少なくないんです。
なかには家事を手伝ってくれたかと思うと、普段していないことなのであまりうまくいかず、機嫌を損ねてしまうお父さんも……。産後の方だけではなく、お母さんはそういったお父さんの行動、言動を見ていて、小さなことの積み重ねによって信頼関係が失われていってしまうケースをよく見かけます。もともと日本人男性は「世界で最も家事に携わる時間が少ない」と言われているんですが、上記の例に当てはまる方がいれば、家庭内での姿勢や振る舞いを見直す機会を作るべきかもしれません。
なぜこんなことに詳しいかというと、現在、産後ヘルパーの需要がとても増えているんです。産後のお母さんにとっては家事や育児も大変ですが、加えて外出自粛の影響で気分転換に出かけることもできない状況はかなり過酷だと思います。
お父さんは、無理をして新しいことを覚える必要はありません。ただ家にいるお父さんには、笑顔でいて欲しい。それだけでお母さんはグッと楽になるし、家庭の雰囲気は変わると思います。
山崎:オンラインシフトに伴って体験した失敗談・しくじりエピソードはありますか?
西小倉宏信氏:大きく分けると、2つありましたね。前提として、弊社はもともとリモートワークで業務を進めていたので、導入当初を思い出しながらお話しできればと思います。
1つ目は離れて作業をする中でお互いの動きが見えづらく、非効率な部分が増えてしまったという失敗。同じ空間で仕事をしていればすぐに相談できますが、離れているとそれができないので、修正すべき部分の発見が遅れてしまうことも珍しくないですよね。
2つ目が、請求書をアナログな方法で管理していた事によって、工数が増えてしまったという失敗ですね。今でこそ請求書のデータ管理というのは身近なことになってきたかもしれませんが、当時の弊社では紙で保管、管理していたんです。そうすると、処理をするために出社しないといけないという場面もあって……。ちょっと大変でした。
一方で他社様に伺っていると、テキストベースのコミュニケーションへ移行する中でうまく噛み合わない部分があるという話を聞きますが、弊社ではそういうことはなかったですね。もともとソフトウェア開発の業務の中で、テキストコミュニケーションに慣れていたことが大きかったです。ツールの活用も、リモートコミュニケーションの円滑化には影響が大きかったですね。
その上で弊社で行なっていて効果的なのは「5分ミーティング」です。ミーティングというと30分、1時間かけてじっくり話すべきテーマのためにあるように思えませんか? 「ちょっとしたことで電話してしまうのは、申し訳ないな」と思う方もいるかもしれませんね。
お気持ちはわかりますが、弊社では5分ミーティングを普段から行なっています。5分間で手短に要件を確認したら「あとはテキストで」とあっさり解散。口癖になってるくらい使ってるかもしれないですね「あとはテキストで」と(笑)。たった5分の確認やすり合わせを行うことで、その後の作業がとてもスムーズになるので、ぜひ試してみてください。
山崎:オンラインシフトに伴って体験した失敗談・しくじりエピソードはありますか?
浅賀桃子氏:しくじりといえば、平日・休日の境なく働きすぎて、疲れが溜まってしまう場面が増えたような気がしています。
もともと自粛期間よりも前から、平日・休日はそこまで境目なく、土日にたまに経営者としての仕事をすることもありました。でも、なんだか自粛期間の方が、休日に仕事が入ることが増えた気がして……。もっというと、なぜか自粛期間に入ってからの方がミーティングの数が増えたような気がするんです。ミーティングの数自体が増えていると感じますし「ちょっとZoomいいですか?」といった感じで、気軽にミーティングを設定しやすくもなっていますよね。
さらに、オフラインでのミーティングを休日に提案するのは気が引けますが、オンラインだと「平日に時間が取れないので、土曜日の夜にちょっとZoomできますか?」という感じで、提案しやすいところがあるような気もしています。同じ感覚を持っておられる方もいらっしゃいますかね?
こうしたことを背景に、以前よりも土日に仕事をする時間が増えたり、ミーティングの数が増えたりして、疲れが溜まりやすくなったと感じています。
そんな時、私の頼りはスヌーピー。スヌーピーは物心ついた頃からぬいぐるみとかが家にあって、母親の影響もあって好きになりました。心理学を学んだりカウンセリングをするようになったりすると、スヌーピーの言葉や振る舞いのなかに、よりいろんな気づきを見いだせるようになったんです。
例えば、スヌーピーもいろいろあるんですよね。仲間との間とか、普段の暮らしの中で。楽しいことばかりじゃないわけです。ちょっと落ち込みそうになった時、スヌーピーが屋根の上に上がって空を見上げているシーンがあります。実は、こういうシーンから私たちも学び、真似ることができるんです。スヌーピーのように上を向いてみると、人も気持ちが楽になったりします。
在宅勤務をする中で、もしも孤独や不安に押しつぶされそうになった時は、スヌーピーを見てみてください。心が楽になる瞬間があると思いますよ。
山崎:オンラインシフトに伴って体験した失敗談・しくじりエピソードはありますか?
滝本大介氏(以下、滝本):4月からYouTubeアカウント(新感覚!! 聴ける読書 BOOKtuber 滝本大介)を開設して映像発信を始めたのですが、これがなかなか大変でしたね。
というのも、このような新型ウイルスの蔓延は予想ができていなかったので、まず始めてみようということで、入念な計画や準備をしていなかったんです。いざやってみると、毎日の撮影と動画編集が大変で。最初は、10分の動画を制作するために2時間かかるようなことも。4月は毎日更新するという目標を持っていたのですが、なかなか苦しかったですね(苦笑)。面倒に感じる時もあり、モチベーションの維持が大変で……完全な失敗です。
それでもなんとかやり抜こうと試み続けて半月経った頃、この状況を打開するヒントが頭をよぎりました。「そうだ。環境を作ってしまおう」と。自分が前のめりに作業できる環境作りを始めてから、変わりましたね。買ってよかったものでいうと、ホワイトボード。これがあると研修形式で行う撮影ができるようになりますし、モチベーションが変わってきました。普通はホワイトボードを自宅に置いている人なんて、いないじゃないですか。もう買ったらやるしかない! となりますよね。
マインドよりも先に環境を変えてみることは、いかなる場面でもお勧めです。
山崎:なぜ、YouTubeを始めたのでしょうか?
滝本:端的に言えば、既存のクライアントのためになる情報を発信したいと思ったからです。弊社は研修事業を行っているのですが、現在は休止中。他社ではオンラインで研修を行なっている方もいますが、弊社では対面だからこそ提供できることがあると考えているので、オンライン開催は難しいと判断しました。そのような中でも、弊社が研修で大切にしている「考え方」「在り方」の重要性をお伝えしていける方法はないかと考え、思いついたのがYouTubeです。
さまざまな本の書評を行いながら、クライアント企業の従業員がお客様と対面するときに必要になる考え方を発信しています。伝え方や手段は違っても、YouTubeを通してこれまで研修で伝えてきた内容をお伝えできていると思います。
はじめはクライアントのために配信をしていましたが、最近では知らない人も見てくれるようになりました。これはとても嬉しいことでしたね。
今回の失敗と挑戦を機に、あらゆる変化が起こっても対応できるような「複数の構想を持つこと」が重要であると改めて感じました。今後は一層、予測不能な事態に備えた経営を行なっていけるようにしていきたいですね。
株式会社オンリーストーリー
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