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ネオキャリアMOCHICA責任者対談(全1記事)

2020.04.03

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採用活動が成功するまでサポート 採用管理システムの枠を超えた「MOCHICA」の真価

提供:株式会社ネオキャリア

新卒採用市場では、外部環境の変化に加えて採用活動の手法も多様化しています。人事担当者の負担も増す中で、応募から採用に至るまでのプロセスを一元管理できるツールとして、採用管理システムが注目されています。今回は、株式会社ネオキャリアでLINE対応の採用管理システム「MOCHICA(モチカ)」を立ち上げた西野氏と村上氏が、事業の独自性と開発の舞台裏について対談します。トップセールスとマーケティングのプロが目指す、採用難に悩む企業を救うサービスとは。(写真撮影:内田龍)

新卒3年目で新規事業として、採用管理システム「MOCHICA」を提案

――近年は学生と採用担当のコミュニケーションを円滑にするために、LINEを使った採用活動をする企業が増えています。ネオキャリアでLINE対応の採用管理システム「MOCHICA」を立ち上げた経緯を聞かせていただけますか?

西野太基氏(以下、西野):僕は2015年に新卒でネオキャリアに入社してから、すぐに採用インテグレーション事業部という新卒採用支援を行う部署に配属され、入社から現在に至るまでトータルで新卒採用支援を5年間やっています。

2年くらいナビサイトや求人広告の代理店営業を中心に行っていく中で、マネージャーも経験させてもらい、入社3年目のタイミングで当時の事業部長に新規事業の提案をさせていただいて。「じゃあちょっとやってみようか」というかたちでチャレンジを始めて、今はMOCHICAに関わって2年半ほどになります。

営業として、新卒採用向けの求人広告やパンフレットや動画などをご提案させていただいていた中で、オブラートに包まずに言うと、「既存のサービスだけでは、解決できない課題が数多くある」とずっと考えていました。

採用に苦戦している会社が我々のお客様であり、そのうちに僕自身の中で、「今のマーケットにはない、新しいサービスで企業の魅力を伝えて学生との距離を近づけたい」と。名前も知らなかった会社の魅力を伝えられれば、もう少し採用がうまくいく企業が増えるだろうと感じて、新規事業を作りたいと思ったことがきっかけですね。

採用活動における、学生と企業の「不」を解消したい

――MOCHICAのプロダクト責任者の村上様は、なぜこの事業に関わられたのでしょうか?

村上毅氏(以下、村上):私は、Webの広告代理店業界のマーケティング畑に8年くらいいて、ネオキャリアに中途入社したのが2011年になります。代理店業ではなく、1社にこだわって徹底的に深いところまで関わっていきたいなという想いでネオキャリアに転職し、新卒の人材紹介の事業部で学生向けのマーケティングをやってきました。

3~4年やっていて、「なにか新しいことにチャレンジしたい」と思うようになっていた時に、西野がMOCHICAを立ち上げる話を聞いて、関わらせていただいた次第です。

自分自身が学生向けのマーケティングをやっている中で感じたことですが、メールや電話では本当になかなか学生につながらないです。そこで、LINEを使った採用管理システムであれば、学生と企業がお互いの「不」を解消して、業務効率化につながる。そのサービスコンセプトにすごく共感してジョインしました。

今は前職からのマーケティングの知見を活かして、企業様向けのマーケティングやプロダクトの開発、企画に携わらせていただいています。でも、西野とはぜんぜん話したことがなかったですね(笑)。

西野:しゃべったことなかったです(笑)。

村上:「なんか怖そうなやついるな」みたいな(笑)。

西野:同じ部署なんですけど、ミッションもやっていることもぜんぜん違ったので、ほとんど業務上の関わりもなくて。どこに座ってるかも知らないくらいの距離感だったんですけど、今では村上はメンバーから「お母さん」と呼ばれてます(笑)。

村上:当時は、情報感度の高い西野がキャッチアップして、事業部長に「やりたいです」と伝えて、「プロダクト開発するのであれば村上がそこを見て」というかたちで、つながりができましたね。

西野:まだ事業になるかもわからないフェーズだったので、僕と村上を含めたメンバー4~5人と事業部長でチームを結成して、最初の半年間くらいは企画やパートナー探しに費やして、そこからのスタートでした。

お互いの得意分野を活かす、ピンチの乗り越え方

――営業と開発でも違うと思いますが、MOCHICA立ち上げ時には、どんなご苦労がありましたか?

西野:もうありすぎますね(笑)。

村上:プロダクト周りの話からしてしまうと、もともと私と西野がいる事業部は採用メインの事業ではあるんですけれども、採用管理システムの構築は初めてだったんです。正直、当時は「お客様が実際に使ったときにどうなるか」を、なかなかイメージしきれないこともありました。

リリース後に「これだと使いづらい」とか、実はお客様がこちらの想定とは違う使い方をしたりすると不具合が起きたりして、プロダクト側に「これどうなってるんだ!」というご指摘をいただくこともありました。

僕と西野の強みの違いがあると思うんですが、僕は設計や開発周りは得意ではあるんですけど、顧客折衝やお客様の採用成功に向けたノウハウというところで考えると、西野は圧倒的に僕より知見があるんですよ。

例えばプロダクト側でなにか起きたときに、やっぱり頼るんですよね。「こういうこと言われたんだけど、どうすればいいんだろう」って相談すると、「ぜんぜん大丈夫ですよ。こういうふうにやれば納得いただけると思うので」みたいな。そういうことで、何回か救われたことがありましたね。

西野:新規事業とか新規プロダクトとか、新しいことをやるときってなんでもそうだと思うんですけど、今までのやり方などがぜんぜん通用しないわけで。本当にそのあたりの失敗は数えきれないくらいあるんですよね。

逆にプロダクトの作り込みでは僕が村上に全面的に頼っていましたね。僕自身は、チームのマネジメントや、セールス部分に注力をしました。その中で、新サービスを取り扱うため、一旦今までの成功体験は全部捨ててフラットに考えて、むしろ外に学びを求めに行きました。

本もめちゃくちゃ読みあさりましたし、同じような採用管理システムだけでなく、SaaSのモデルの会社の事例やセミナーを毎日見に行ったり、その会社のカスタマーサクセスの担当の方に時間を取ってもらって話を聞きに行ったりしました。

あとは、自社にも「jinjer」などのSaaSモデルを先行してやっている部署があるので、話を聞きに行って、組織づくりや販売戦略の立て方、顧客折衝の仕方、ユーザーフォローの仕方を勉強して、本当にイチから作りました。

MOCHICAは、お客様のニーズをかなり先取りしたサービスのため、お客様にはスムーズに導入いただくことができました。しかしながら、お客様の期待も大きく、プロダクトの性能があとからついてくることもしばしばあり、その点は苦労しました。

しかしながら、立ち上げ当時からずっと「お客様のためになることであれば全部やります」というスタンスで事業を進めてきたため、その甲斐あって、リピート率も上がり、場合によっては「ほかにもなにかやれないの?」というアップセルのご要望だったり、他のお客様やグループ会社にご紹介いただくことも出てきました。これは間違いなくプロダクトが追いついてきた証拠かなと思います。

誰が見ても直感的にわかる構造を意識して制作

――プロダクト側で、例えばUI(ユーザーインターフェース:コンピュータを操作するときの画面表示、ウインドウ、メニューの言葉などの表現や操作感)などで工夫された点はどんなところでしょうか?

村上:システムに慣れない人でも、パッと見てどこに何があるかわかるような作りは、すごく意識しています。人事担当の方が詳しくても、実際に面接をする方や現場の営業の方は慣れていなかったりもしますよね。

なので、誰が見ても直感的に「どこになにがあるのか」「どこに行けばなにができるのか」がわかりやすいような構造を心がけています。

採用管理システムってたくさんあるんですけど、個人情報を管理したり、選考の進捗を管理する中では、どうしても必要な個人情報の項目や操作が多くなるんです。

MOCHICAも機能拡充をしながら増やしているんですが、やっぱり一番大事にしているのが「全体のUIの導線は絶対に崩さないようにしよう。その上で、どれくらい企業様が求めている機能を増やそうか」と日々考えています。

新しい機能を実装したらなにかしら反響をいただきますし、最近は各デバイスで操作できるマルチデバイス対応をしました。デバイスは違っても、できることはできるだけ残しながら、タップだけでいかに楽に操作できるかというところで、どの情報を削除してどの情報を見せるかはけっこう考えましたね。

採用管理システムに留まらない、新卒採用のトータルサポートが強み

――今は採用管理システムはかなりたくさんありますが、MOCHICAの強みはなんですか?

西野:それは、ネオキャリア自体が新卒採用支援を20年近くやってきている会社であり、そのノウハウを持ってサービスの開発をしている点です。このバックグラウンドがあることで、僕らが支援できる幅も内容も、競合に比べて広く、よりお客様の要望に沿ったサービス提供ができると考えています。

また、採用管理システムは新卒採用の一部であって、求人広告や集合型のイベント、採用に関わる制作物や、ダイレクトリクルーティングなどもありますが、そういったものを全部扱って総合的に支援できるのも、我々の強みだと思います。

もともと採用管理システムはデータを貯めて、その中で採用の課題や自社の現状を正しく把握して、次の打ち手や改善策をちゃんと考えていくためのものだと思います。僕らはその課題に対して、新卒採用に関するほぼすべてのサービスの中からご提案ができます。MOCHICAも、採用成功に向けた第一歩であって、そこで得たデータをいかに活用していくかが重要と考えています。

そのため、お客様には「集めたデータから現状を分析して、どういう打ち手をやっていくかのご提案も含めて、MOCHICAの機能です」とお伝えしています。

「採用の成功」をゴールに、月額費用のみでコンサルティングを提供

――採用のコンサルティングをご提供しているようなかたちなんですね。

西野:まさにそうですね。システムの販売だけではなく、「じゃあ、現状どうすればいいの?」というところまでセットでご提供して、やり方や運用の仕方までずっとフォローします。採用の入り口から出口まで、全部まとめてサポートできるのは僕らにしかできないことなので、これが最大の競合優位性です。

村上:あと、他社さんだとサポート費用は別途となっていることがあります。それが何十万円というものもあったり、アカウントだけ納品してあとは勝手に使っていただくものもあったり。MOCHICAは西野が言ったとおり、お客様の採用成功がゴールなので、それに向けて月額費用の中でサポートさせていただくかたちで、別途の費用はいただいていません。

――そのサポートは具体的にはどんなものなんですか?

西野:MOCHICAのシステムをうまく使うためのサポートはもちろんですが、僕らのカスタマーサクセスチームはサービスをうまく使っていただくための運用支援だけではなく、データで可視化された課題に対する解決策のご提案です。

データで「今ここで苦戦されていますね」ということが可視化できるので、イベントをご提案したり、ダイレクトリクルーティングや採用ホームページの作成など、課題に合わせた解決策をご提案しています。新卒採用業務に携わる商材はほぼすべて持っているので、細かいところだと、適性検査なども「じゃあうちで提供しましょうか?」とか。

村上:MOCHICAは、ただ単に「LINEでメッセージを送れるよ」というシステムではなくて、採用を成功させるためのサービスなんです。

業務工数や選考の無断キャンセルを削減

――MOCHICAのユーザー事例では、300万円以上のコストダウンに成功したとありましたが、実際どうやったんでしょうか?

村上:まずは業務工数の削減があります。電話やメールでのコミュニケーションをLINEに切り替えることで、メールボックスにメールが埋もれたり、知らない番号だからと学生に電話に出てもらえないことが減ります。

今の学生が電話で通話するのは、LINEですでに知り合っている友達などで、企業から電話がかかってきてもあえて最初は出ないで、その電話番号を自分で調べて「ああ、あの会社か。折り返そうか」となるんです。LINEなら、ホーム画面にポップアップで出るので気づきやすいですよね。

あとは、MOCHICAではLINEのトーク画面上で選考予約ができたり、予約日の前日に自動的に「明日待ってますね」というリマインドメッセージが送られます。

今までは選考の無断キャンセルだったり、面接で役員の予定を押さえていたのに結局来ないようなこともあったんですよ。でも、LINEで「明日待ってますね」と通知が来ると、無視できない。

もし来られなくなったとしても、学生さんから「すみません。ちょっと明日行けなくなっちゃったんですけど」という連絡がくるので、「ほかの日程どうですか?」という案内ができる。どんどん次の選考に進んで、求職者の情報が途絶えないという声をいただいています。

学生の歩留まりが向上することで、コストダウンが可能に

西野:あとは合同説明会後の歩留まりの数値が改善されるので、そもそも出展しなければいけない合同説明会の数が少なくなるんです。

合同説明会はあくまで一次接触なので、そこで100人集めても実際に自社の説明会に来てもらえるのは平均20パーセントくらい。だから、イベントで100人に会えても、自社の説明会や選考に来てくれるのは20人くらいで、80人は取りこぼすんです。

当然いろんな理由はありますが、オペレーション上の理由である企業さんもけっこう多いんです。学生さんは合同説明会で5〜10社回って話を聞いて、自分の情報を企業に渡して帰ってくるわけです。そうすると、早い者勝ちみたいなところもあるので、翌日には「うちの説明会来ない?」「選考来ない?」という電話がたくさんかかってきたりします。

それがMOCHICAを入れると、その場でQRコードで簡単にLINEの友だちになって、合同説明会が終わったあとの帰りの電車くらいでLINEが飛んできて、どこの会社かをわかってもらえている状態で、次の話ができます。移行率が2~3倍になることも少なくないですね。

そうすると、今まで100人に会って20人しか次の選考に進まなかったのが、100人に会って40人にまで増やすことができるようになる。1回のイベントの効果は2倍になるので、今まで10本イベントに出ていた企業が5本に減らせたり。大型のイベントだと1本で100万円近いコストがかかったりもするので、数本削るだけで実は大きなコストダウンになるんですよね。

――なるほど。ちなみに業界や業種では、どんなお客様がMOCHICAを導入されているんでしょうか?

村上:業界はさまざまですね。例えば超有名アパレル系の企業様は、業務内容で学生さんを引きつけられなくて、合同説明会のあとのステップに進まないとか。そこでLINEでのやりとりを通して、採用ブランディングをしていただいたり。企業規模に関わらず、エントリーを集めたあとに苦戦している企業様が多いですね。

西野:とくに自社の採用のやり方が構築できていない企業様にとっては、とてもいいプロダクトだと思っています。

実際にご利用いただいている企業様では、部分的に導入いただいているところもありますし、「何をしたらいいかわからない」というところから始められる企業様も多いです。ただ、後者のようなお客様の方が、同じ価格で同じサービスをご提供していても、より費用対効果を感じていただけるのではないかと思います。

人事採用担当者の困りごとをすべて解決できるプロダクトを目指す

――今後のサービス拡充の展望を教えていただけますか?

村上:明確に「この機能」とはお伝えできないですが、方向性としては、企業様の人事担当の方の日常業務になくてはならないプロダクトにしていこうと思っています。

例えば、「今日どうなってたっけ?」というタスクカレンダーを、MOCHICAなどのプロダクトを通じてシームレスに見れるようになったり、日頃の業務がもっとスマートにできるようなプロダクトに持っていきたいなと思っています。

西野:そうですね。日々の人事担当や採用に携わっている方たちが抱えている課題や問題にもっと直結した、シームレスなサービスにする必要があるなと思っていて。

もともとMOCHICAを始めたきっかけも、今の採用サービスでは人事の課題は解決できないなと思ったからなんですけど、MOCHICAでもまだぜんぜん解決できなくて。人事担当は実際にはもっといろんなことで困っていることがすごく見えてきました。

そういった困りごともみんな、「採用担当がやる業務は全部MOCHICAでできます」という世界観を作りたいなと思っていますね。市況データなどの情報収集や新しいサービスの検討、課題解決の方法を考えたり、場合によっては営業担当を呼んで新しいサービスの話を聞いたり。

属人的にやっていたサービスを全部シームレスにつなげて、MOCHICAさえ使っていれば採用担当は困りごとを全部解決できるようなプロダクトにしていきたいと思っています。

――ありがとうございました。

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