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最高の家計(全4記事)

普段遣いと貯蓄用の通帳は分けたほうがいい お金が貯まる家計簿の作り方をレクチャー

大人の学びに役立つ知識が無料で学べる生放送コミュニティ「Schoo(スクー)」。働き方やテクノロジー、ITスキルといった、最先端のノウハウが身につくオンライン授業を数多く配信しています。そんな「Schoo」で放送されている人気授業の書き起こし企画の第6回は、個人向けファイナンシャルプラニングを行うSmart & Responsible代表の岩崎淳子氏が登場。「お金が勝手に貯まる家計システム」の構築についてレクチャーしました。今回は家計簿の作り方について解説します。

家計簿がない場合の「即席家計簿」

岩崎淳子氏(以下、岩崎):家計簿とバランスシートの説明をいたしましたので、実際にこの2つを作っていこうと思います。

田原彩香氏(以下、田原):ここからはみなさんも一緒に、ぜひ作っていただけたらというところですね。

岩崎:そうですね。先に言っちゃいますけども、バランスシートと家計簿を作るのが1回目の今回の宿題になりますので、みなさんここはよく、ちょっと参考にしてくださいね(笑)。

もう家計簿を作ってらっしゃる方はすばらしいですから、それを使っていただければいいですし、先ほどかなり家計簿がない方もいらっしゃいましたね。そういう方は心配なさらないでください、今から一緒に作ります(笑)。

田原:いきましょうか、この機会に。

田原:はい、こちらですね。「即席家計簿」。

岩崎:はい、即席家計簿。これは、家計簿がない方のための即席家計簿です。即席で家計簿を作ります。

田原:ははは(笑)。

岩崎:どうやって作るかなんですけれども、残っている記録を駆使します。何も記録がないわけですから、ある記録をとにかく駆使します。どういうものかというと、銀行の通帳であったり、オンライン明細であったり、とにかく銀行の明細がわかるもの。それから、クレジットカードや電子マネーなどの使用の明細がわかるものを全部集めてください。

岩崎:これを使っていきますが、ポイントの2個目は、「大ざっぱに把握する」。これは、細かくやろうとしすぎちゃうと気が狂うんですね。細かすぎたり正確でないといけないと思うと、もう嫌になっちゃうので、それはとにかく置いておいて、大ざっぱでOK。大きなトレンドをつかみます。

それから、残っている記録からいくので、逆算法でいきます。逆算法で、数字を出していきます。では実際にやってみましょうかね。じゃあ、お願いします。

残高を把握するところから

田原:こちらです。まずは把握するというところからですね。

岩崎:まずいつも使っていらっしゃる銀行ですね。給料が入金される銀行で、できれば支出もそこから払う口座だととても楽なんですが、もしバラバラの場合は、ちょっと合算していただく必要がありますけれども、やりたいことは、入ってくるものと出て行くものをここで見ていくことなんですね。

だから、今回はまず、メインの銀行は1つと思って仮定させていただきますね。もしいくつかの銀行に給料が入金されていたり、いくつかの銀行から、クレジットカードで引き落とされてる場合は、それらを合算してください。まずは、赤字の2017年末の残高を見つけてください。

田原:はい。12月の末の残高ですね。

岩崎:残高だから、数字は1個ですね。それから、2018年末の残高も見つけてください。

田原:はい、1年間の。

岩崎:はい、これも1個ですね。それでまず2つの数字がわかりましたね。それから、収入はわかっていますね。自分の収入なので、銀行に振り込まれた収入なんですけども、これは手取り収入でいいと思います。いろいろ引かれて入る場合は、その引かれた収入でいいと思います。

田原:みなさん、手取りの収入を入れていく感じですね。

岩崎:はい。収入ですね。これもわかっていますね。それと、例えばボーナスがある方。ボーナスについては人それぞれだと思うんですけれども、旅行とか家の修理とか、特別な費用にボーナスを使っている場合は、ここでは月々の家計簿を作ろうとしていますから、とりあえずボーナス収入も、それから家の修理や旅行という支出も全部別に考えてしまっていいと思うんです。なので、ボーナスの金額はよけてください。

でも、例えばボーナスで月々の生活費を補填している場合がありますよね。そういう場合は入れたほうがいいと思うので、ボーナスは収入に入れてしまって考えてください。ちょっとそこらへんは個人個人のケースによって違ってくるんですけども、ここではとりあえずボーナスも特別収入もないとして考えますね。

普段遣いと貯蓄用の通帳は分けたほうがいい?

田原:ご質問をいただいたんですが、「普段遣いと貯蓄用の通帳は分けたほうがいいですか?」というご質問で。給与と天引き用に貯蓄の通帳もあるんですね、きっと。そういう場合は、今は普段のほうを見ていくのがいいですかね?

岩崎:そうですね、今は普段ですね。先ほど家計簿で「投資・貯蓄」という欄がありました。確か3万円ってあったんですが、それが入るところが、今おっしゃってらっしゃる別の(貯蓄用の)口座ですね。ですので、普段使いのほうを見てくださっていいと思います。

分けたほうがよいかですが、まぁ分けたほうがスッキリしますよね。どうしても分ける必要があるかというと、そうでもないかもしれませんが。

田原:ありがとうございました。戻っていきましょう。

岩崎:はい。戻りますけれども、そうすると、スライドで赤いところの数字、2017年末、2018年末の残高と、それから収入がわかりますので、ブルーのところが入りました。ここでは、200万円が2017年末の残高、210万円が2018年末の残高で、収入が36万円×12と入っています。ここまでわかったので、支出が割り出せますね。

田原:支出ですね。計算したら出てきますね。

岩崎:はい、割り出して、普通はどうやって計算するかというと、200+36×12ー210になると思うんですが、これをやると422万と出てきますね。ということで、422万が1年間の支出の合計ですので、これを12で割ると、35万2千円という数字が出てきました。これが逆算なんですけれども、じゃあ次のスライドお願いします。

田原:いきましょうか。支出がわかりましたね。

岩崎:わかったところが今入っています。手取り収入が今35万円でしたので、収入に35万円入っていて、支出合計が、先ほど12で割って出した1ヶ月の平均支出、35万2千円が入りました。はい、これで入りました。

今度はここからまた逆算で、いったい35万2千円の内訳はどういうものかというものを探っていくわけなんですが、ここで次のスライドお願いします。

勘でもいいので、まずは資金の使途を認識

岩崎:まずは埋められるのは、たぶん銀行振込の情報だと思うんですね。これ、私はよく日本の方の状況をあんまりわからないで書いているので、どうかなと思うんですけど(笑)、住居費とか合っていますかね?

田原:はい、あとはきっと場所によりますよね。

岩崎:あぁ〜、そうですね。

田原:住んでいる場所だったりとか。

岩崎:なるほどね。だから銀行振替で自動で引き落とされている場合は、それがきちんと記録に残っていると思いますので、それを入れてください。1ヶ月ごと、まぁある程度数字は上下するかもわかりませんけれども、本当に平均的なところでいいです、入れてください。この薄いオレンジでシェードがかかっているところがそれですね。銀行振替の数字を入れました。

入れたところ、今度はこの白いところですね。白抜きのところがまだわからないわけですけども、これは35万2千円からオレンジのところの合計を引くと、全部で14万2千円というところまでたどり着きました。はい、次のスライドお願いします。

田原:固定費がわかったところで。

岩崎:今度は、それをまた振っていくわけですね。これは本当に探偵のようなんですが、みなさん、クレジットカード明細とか、電子マネー明細を持ってらっしゃいますよね。こういうものの記録を駆使してください。

こういうものを見てくださって、「だいたい食費に3万円ぐらい使ってるかなぁ」とか、「交通費は2万円〜3万5千円ぐらいかなぁ」とか、月々いろいろ変わるでしょうけれども、本当に平均的なところでいいです。

「駆使してわかるところを埋める(まるめる)」と書いてありますけど、あんまり細かすぎるとおかしくなってしまうので、これはもう間違っていて当然と割り切って、わからないところを、まぁ適当に、でもなるべく正確にしようと努めながら埋めていってください。

それで埋めていくとここで行方不明金6万円となっています(笑)。

田原:資金使途がわからない、と。

岩崎:そうですね。これがもう記録がないところですね。銀行にもないし、クレジットカードにもないし、電子マネーの明細にもないところですね。これはおそらく、現金で支出したところかと思われます。ここは、本当にとりあえずもう勘です(笑)。

田原:最初はわからないですから。まずは勘で書くわけですね?

岩崎:そうなんです。じゃあ、次のスライドお願いします。

レシートはカテゴリーごとに分けておこう

岩崎:はい。今、田原さんがおっしゃってくれたように、最初は勘です。これは本当に一番最初のとても不正確な家計簿を作っていますから、あんまり考えすぎないで埋めてください。行方不明金がゼロになるように、「こんな感じじゃないかな?」という感覚で埋めてくださってOKです。これでできたのが、一応2018年の1ヶ月の平均的な家計簿になります。

田原:なるほど。まずはこれをやってみるところがスタートですよね。

岩崎:そう。なんにもないとスタートができないんですね。なので、間違っていても、ある程度不正確でもいいので、ここを作ることがスタートですね。それで、これを作ったら、ちょっと検証していくわけです。次、お願いします。

岩崎:はい、「即席家計簿を検証する」。やはり間違っていますからね。人によりますけれども、本当にこれでだいたい合ってるのかということを、3ヶ月、4ヶ月、もしかしたらもうちょっと長いかもわからないけれども、検証していくわけです。

どういうふうに検証するかというと、先ほど記録が残っているととても楽でしたね。これはみなさんのポリシーにもよるのであれですけども、できれば記録の残る使い方をするといいと思いますね。クレジットカードや電子マネーなど、記録が残る使い方をして、そこから先ほどの家計簿にもう1回見直してみるやり方です。

それから、現金で使うものに関しては、レシートはもちろん取っておこうということですね。レシートを取っておく時に、カテゴリーごとにボックスかクリアファイルを作って、とりあえず入れておく、溜めておくということですね。

使った時にすぐ記録しようとすると大変なので、あとで見直せるように、カテゴリーごとに分けておくということでいいと思います。

そして、カテゴリーは人それぞれなので、先ほどのカテゴリーでなくてもいいんですね。みなさんのやりやすい、関連のあるカテゴリーを作っていただいていいと思うんですが、細かすぎないことが大事だと思うんです。あまり細かいと、今度は仕分けが大変になるので、あんまり細かすぎず、まぁボンボンボンという感じでカテゴリーを作っていただくということですね。

そして、1ヶ月溜まったらば、そのレシートを見てみて、合算してみて、先ほど作った即席家計簿と、だいたい同じようなレベルの数字になるのかどうかを見てください。もし違ったら、なぜ違うのかを見ていって、数字を少し調整していくことが必要かと思います。

でも、それも何百何十円の単位まで正確にやる必要はぜんぜんありませんので、あくまでも何千円のレベルで、トレンドを把握するというレベルでいいかと思います。

田原:はい、ありがとうございます。

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