「%」と「小数点」を表示する

熊野整氏(以下、熊野):次、パーセント表記です。さっき桁区切りをしたことで、パーセント表記だったセルが「0」となってしまっているので、これをパーセント表記に戻す必要があります。

パーセント表記にするときは、こちら。ShiftとCtrlを押しながら、数字の5。「Shift + Ctrl + 5」、これを押すと、パーセント表記にすることができます。

次は小数点以下の表示を増やす場合ですね。パーセント表記は、小数点以下をだいたい一桁、会社によっては二桁は見せるといったルールがあるケースもあると思います。5パーセントとかだと、一桁だと数字がブレますからね。

小数点以下の表示するのに、マウスの右クリックから小数点を出す方がけっこう多いですが、これもAltキーを使います。「Alt H 0」を順番に押します。「+」と書いてあるやつはそれぞれのキーを押しながら、書いてないやつは順番に押すという意味です。Alt H 0、ホームのところに「H」があるので、Hを押す。今度は桁数を一桁増やすところに「0」と書いてあるので、ここで0を押すと、この10パーセントが一桁増やすことができますね。

徳田葵氏(以下、徳田):本当だ。

熊野:減らす時は「Alt H 9」。Altを押してHを押すと、ここに数字で「9」と書いてあるので、今度は9番。この数字を押すと、桁数を減らすことができるわけですね。これで小数点以下の表示桁数を増やしたり減らしたりすることができるわけです。パーセント表記する時は、セットで設定した方がいいかもしれないですね。

セルの枠線を消す

熊野:今度は線ですね。線の引き方は、ショートカットよりもマウスを使う方が多いと思います。なので、マウスとショートカット両方とも使っていきます。

まず1つは、枠線を消す。今はグレーの線が縦横入ってますよね。これを消してしまいます。消し方はいくつかありますが、前回は、「背景色を全部白に塗りつぶしてグレーの線を消す」というやり方をしました。

徳田:そうしてましたよね。

熊野:おさらいとして、シート全体を選択「Ctrl + A」します。次、背景色を変更するので、「Alt」キーを押すと、上のホームのところに「H」と書いてあるので、「H」を押す。その後、背景色のところにまた「H」と書いてあるので、また「H」。

すると、カラーパレットの選択ができるようになるので、矢印キーで選択すると、背景色が全部変わる。

熊野:これ、いちばん最初がいちばん左上の白になってますので、この場合はこの白を選択した状態でEnter。そうすると、背景色を全部変えることができるわけですね。

今ちょっとご質問をいただいているのかな?

「Shift + Ctrl + 5」のパーセント表記ですね。「Shift + Ctrl + 5」の「5」というのは、アルファベットのキーか、あるいはこの横のテンキーかということですけど、これはアルファベットのほうですね。テンキーだとたぶんできないんじゃないかな? できないですね、はい。

罫線の引き方

熊野:枠線を消したあとは、今度は罫線を引いていきます。線の引き方は、どうするかというと、今回はここの表ですね。

これが線を引く対象です。線を引くときは、右クリックで「セルの書式設定」をクリックするんですけど、キーボードだと、Ctrlを押しながら1、これでセルの書式設定を変えることができます。「Ctrl + 1」。そうすると出てきます。これの左から4つ目、ここに「罫線」というタブがありまして、ここで線を引いていくんですね。

左上のこの線を選択して、右側にこちらに線を引いていくんですけれども、これは一応キーボードだとTabキーとかも使えばできるとは思いますが、これはマウスのほうが楽かもしれない。

徳田:マウスのほうがいいですかね?

熊野:実は、この操作は私はマウスを使ってますね。左側の線を選択して、ピッピッと。真ん中はいちばん細い線を選択して、OK。そうすると、線を引くことができるわけですね。

さらにここ、タイトルエリア、この真ん中の横線も消します。Ctrl + 1でセルの書式設定から、真ん中の線だけを消して、Enter。そうするとこんな感じになるわけですね。

線を引くというのは毎回やらない。ある程度計算の表ができたら、一発で線を変えるのは多いので、そんなに回数が多くないので、マウスを使うストレスは感じてないんですけどね。

徳田:マウスは、必要によっては使ってもいいということですよね?

熊野:いいと思いますよ。けっこうこういう財務モデルを作る人たちとExcelのショートカットの話で盛り上がったりするんですよ。

徳田:ふふふ(笑)。

熊野:「これ、知ってる?」みたいな。けっこうくだらないんですけど。そのときに「でも、マウスって意外と便利だよね!」みたいな話になることはありますね。

今ちょっとご質問をいただきましたけど、枠線を消すのは白で塗るんじゃなくて、線を表示しないというやり方もありました。

もう1個のやり方は、「Alt」キーを押す。タブの「表示」に「W」とあるので、「W」。「枠線を外す」に「VG」と書いてあるので。「V G」。このように枠線を外すこともできます。

私が背景色を白にする理由は、覚えやすいから。背景色の変更はわりとよくやる作業なので、その方が覚えやすいかなというのが理由の1つです。本当はいくつか理由があるんですけど、財務モデル作成のマニアックな話になるので、それぐらいでいいんじゃないかなと思います。

セルの横幅を列ごと自動調整

徳田:先生、もう1ついいですか?

熊野:はい。

徳田:(生徒さんが)「パーセント表示を元に戻すには?」とおっしゃってるんですけど。

熊野:パーセント表記を元に戻すには、最初にあったこれが楽じゃないですかね? こちら、桁区切り。パーセントにするのか、いわゆる数字にするのか。数字にしたいときは桁区切り、パーセントはパーセント表記という感じですね。

徳田:なるほど。

熊野:ありがとうございます。

徳田:では、進んでいきましょう。

熊野:進んでいきます。これで線を引いていきました。線を引くとね、ちょっと表っぽくなってきますけど。

徳田:そうですね、なってきましたね。

熊野:ちょっと横幅を変えましょうか。縦幅はだいたいそんなに変わらないですね。なので、一発で縦幅をすべて変えたんですけど、横幅の場合、文字の横幅に合わせて変える必要があります。表を作ったあとに横幅を調整したほうがいいわけですね。縦幅は最初にやっちゃってもいいんですけど。

まずこれをどうするか。よくあるのがこのE列を、文字の横幅に合わせてちょっと自動的に調整をしたいというときにどうするかっていうと、この右端、これをダブルクリックするんですね。カチカチっとするとできます。

徳田:おぉ〜。

熊野:これはショートカットをわりとよく使いますね。どうやるかというと、こちら。「Alt H O I」、こちらで自動調整することができます。ただ、今回自動調整するときは、Ctrlを押しながらSpaceを押して、列全体を選択する。この操作を先にやります。Ctrlを押しながらSpaceを押すとどうなるかというと、こうなるんですね。

この状態から「Alt H O I」。そうすると、調整することができます。どうして「Ctrl + Space」で列全体を選択するのかというと…… 例えば、ここが「円」じゃなくて、「百万円」になっていたときに、こっちのセル「%」を選択した状態で「Alt H O I」とやると、こうなるんですね。

つまり、このセルの文字「%」の横幅に調整しちゃうわけなんですね。そうすると、これ上の行の「百万円」が切れちゃうじゃないですか。ところが、列全体を選択してAlt H O Iとやると、一番横幅が長いセルの幅に合わせて調整される。そういう理由なんですね。

徳田:はい。

熊野:これで横幅を調整できます。

列の幅をポイント指定で調整する方法

熊野:今度はこの数字のところ。

これ、今やった自動調整にしてるんですけど、そうすると数字がちょっと詰まって見えちゃうんですね。少し桁がわかりづらいかなと思います。なので、これは少し横幅にゆとりを持たせておくと便利かなと思いますね。

こういうときには、3行分選択した状態で、また「Ctrl + Space」で列全体を選択してから、アプリケーションキーですね。さっき右クリックの代わりにあるという、このアプリケーションキーを押すと、こんな感じ。

ここに、また右クリックと同じやつが出てきます。これ、列の幅のところに「C」と書いてあります。じゃあこれでCを押せばいいかというと、Cを押すと、こうなります。

上の「コピー」。ここにも「C」とあるんですね。だから、1回Cを押すと、コピーのほうへいっちゃうわけです。もう1回Cを押します。そうすると「列の幅」にいく。そして、Enter。そうすると、列の幅を調整できますね。

今、自動調整すると、8.75。ちょっと気持ち広げたい。私はだいたい2ポイントぐらいプラスしますね。だから8.75なんで、まぁ11ぐらい。そうするとだいたいこんな感じです。

こんな感じですね。だいたい全角1文字分ぐらいは間に入るみたいなイメージかなと思います。

徳田:はい、見やすいですね。

熊野:ただ、これ別に2ポイントじゃなくてもいいです。1ポイントでも3ポイントでも。スピードアップするときに大事なのは、自分で決めておくということが、すごく大事です。

徳田:統一させることが大事なんですね。

熊野:そうですね。いちいち「1か、3か、2か?」と考えることが無駄というか、時間がもったいない。私は「2」と決めてるので、とにかく2を足します。

徳田:迷わずいけますね。

熊野:迷わずいく、そうなんですよ。ルール化して、迷わないというのはとても大事なんですね。はい、これでおしまいです。

文字を「右揃え」にする

熊野:あとは次、項目を右に揃えます。数字があるところのタイトルは、数字に合わせて右に寄せておかないと、この「2年目」の表示がどっちのセルかわかりにくい。なので、ここは数字に合わせて右に寄せます。やり方は、こちら選択した状態で、「Alt H A R」ですね。

順番に押します。Alt、ホームのH、ここの「右寄せ」のところに「AR」と書いてあるので、A Rを押すと、右に寄せることができます。左に揃えたい場合は、「Alt H A L」。これは、けっこう覚えやすい。RはRightの右、LはLeftの左です。

この「A」というのは、Align(アライン)。寄せるのをアラインといいます。なので、「Align Right」「Align Left」と覚えれば、覚えやすいということですね。「Alt H A L」、「Alt H A R」とキーボードで操作すると、セルの文字を寄せられます。

今度はベタ打ち(編集部注:セルに直接入力する数値)を青文字にします。表を作るときは、ベタ打ちと計算式を分けておかないと、一見して、どれが自分でいじれる数字で、どれがいじれない計算式の結果が表示された数字なのかがわからないと、表を使いにくいわけですね。なので、ベタ打ちの文字は色を青に変えていきます。

これはめちゃくちゃよく使いますね。「Alt H F C」。「Font Color」で覚えることが多いですね。Alt、ホームのH、色を変えるところに、フォントカラー、F C。あとは、キーボードで青を選択して、最後Enter。そうすると青になります。

同じ作業を繰り返すときは「F4」キー

熊野:さらに、この同じ作業を繰り返すときは「F4」ですね。ベタ打ちのところをF4で変更します。F4、またF4。これもうF4しか押してないですね。あるいは、全部まとめてF4とすることもできますね。これ、わりと速いです。これがさっきの文字の色。

最後は背景色の変更です。これは何かというと、パッと見たときにどの数字を見ていいかわかんないですよね。こう、プレーンだとね。

徳田:そうですね、ちょっと。

熊野:背景色を使うことは、表を表現する際にとても大事です。背景色を変えるには、「Alt H H」。先ほどやりましたね。こちらのセルを選択した状態で、「Alt H H」で背景色を選択して、Enter。次、費用のほうにいって、F4。

徳田:F4で繰り返しですね?

熊野:1回変えたらF4。F4で同じ作業を繰り返すと。これをやっていくわけですね。

徳田:すご〜い!

熊野:これ、さっきババババッてやったのは、今やったやつをキーボード上でやったということですね。

徳田:今やったやつを、もう30秒ぐらいでやってましたよね?

熊野:30秒ぐらいでやる。これも何回もやるとですね。慣れます(笑)。

徳田:そうなんですか? 何ヶ月もかかりそうな。

スピードアップには、キーボードの押し心地も重要

熊野:だいたい同じキーボードをずっと使ってると……あっ、キーボードは同じのを使うの大事ですね。私は基本的にキーボードを変えないんですよ。

徳田:そうなんですよね、先生は持ち歩いていらっしゃいますので。

熊野:そうなんですよ、これ見えますか? けっこうわりとでかい。

徳田:大きい、しかも重いんですよ!(笑)

熊野:さっき持ってもらったんですけど重い。重いと動かないんで、安定するんですよね。

徳田:安定するらしいです。

熊野:それで置いておくわけですね。ちなみにこれ、家も会社も同じキーボード。

徳田:同じものなんですか?

熊野:まったく同じ。買うタイミングも一緒。なぜかというと、使うとだんだん感覚がちょっと変わってくる。

徳田:押したときの感覚ですね?

熊野:ええ。そうなんですよ。だから家と会社がちょっと感覚が違うのが嫌なんですね。キモいでしょ? キモいんですよ、私。

徳田:ははは(笑)。キモくないですよ。先生、この授業出る前、ちゃんと手も洗ってましたからね。

熊野:手も洗うんですよ。これなぜかというと、だいぶおっさんになってくるとですね、指の脂が気になるという。そうするとちょっと滑るんですね、キーボードが。本当にアホかと。

徳田:いやいや、ぜんぜん(笑)。さすがです。

熊野:キーボードは、大事なんですよ。ノートPCのキーボードだとボタンが小っちゃかったりする。押しづらいことがけっこうありますね。なのでこういう大きな、デスクトップで使っているようなキーボード。

私は今、ノートPCに大きなキーボードをつなげています。スピードアップって、こういうところがすごく大事だと思いますね。

徳田:はい、ありがとうございます。