まずは“なりたくない自分”をイメージする

下井田春佳氏(以下、下井田):ではまた、次のセクションに行きましょうか。次は、「理想の自分リストを作ろう」。実際にリストの作り方について教えていただけるということで、お願いします。

後藤勇人氏(以下、後藤):はい。まず、もし3年後、どんな夢でも叶うとしたら、どんな夢を叶えたいかっていうことを、自分でノートに書き出してほしいんですよ。

その時に大事なのは、「これ、自分はできなそう」とか、「これだったらできる」とか、「今の私だったら無理」っていうことは全部排除していい。もし神様がどんな夢でも叶えてくれるとしたら、どんな夢を叶えるのか。そこで、最初にちょっとやってほしいことがあるんですね。

下井田:はい。

後藤:まず、これはちょっと逆説的な発想なんですけど、なりたくない自分をイメージするんですよ。なりたくない自分(笑)。

下井田:なりたくない自分を?

後藤:イメージする。例えば、「お金に困っている自分になりたくない」とか、なんか「夢を設定したけども、それを達成しないで、何年も何年も過ごす自分になりたくない」っていうような、なりたくない自分を最初に書き出してほしいんですよ、ノートに。

それはどっちかっていうと、こういう発想と一緒なんですよ、例えばレストランに行った時に、ランチメニューが10個あったとするじゃないですか。その時に、何食べるかって迷いません?

下井田:迷いますね。いろいろ好きなものがあったりしたら。

後藤:その時に、まず食べたくないものを決めちゃうんですよ。「これは今日は食べたくない」って。

下井田:消去法みたいなことですよね?

後藤:残ったものは、全部どれでもいいわけですよ。でも、その中でもし1つしか食べられないとしたら……って、優先順位を決めていくわけです。その発想と同じで、まず絶対なりたくない自分を書き出すと。ここから始めてほしいんですよね。

下井田:うんうん。

神様が夢を叶えてくれるなら、どんな自分になりたいか?

後藤:それを書き出したら、次になりたい自分を書き出す。もし神様が夢を叶えてくれるとしたら、どんな自分になりたいか。

例えば大学生だったら、「メディア系の会社に入りたい」とか、あるいは「雑誌を作ってみたい」とか、あるいはなんか、「年に1回ずつ海外に旅行できるような自分になりたい」とか、なんでもいいんですね。なりたくない自分を書き出したら、そのあとに、なりたい自分を書き出すということなんですよね。

下井田:はい。受講生のみなさんにコメントのお願いです。なりたくない自分と、そしてなりたい自分の両方を、コメント欄から投稿してみてください。たくさんの投稿をお待ちしております。 はい、生徒37さん、「初の海外取材したい」と。

後藤:あぁ、いいですね。

下井田:まずなりたくない自分から考えるやり方なんですね?

後藤:そうなんです。見たくない自分を見るということも大事なんですよね。恐れるじゃないですか。例えば僕だったら、3年経ってもまったく自分のビジネスが成長しないで、歳だけ取った自分には絶対なりたくないです。

下井田:うーん、そうですよね。

後藤:例えば、人間関係うまくいかないとか、お金に困るとか、仕事でなんかうまくいかないっていう、そういう自分にはなりたくないわけですね。

下井田:はい。みなさんいいコメントいただいてます。生徒38さん、「なりたくない自分、今と同じことをしている姿かな。少しはいい方向に進んでいたいです」。

後藤:ですよね。

下井田:そうですね。あとは、「自分も周りの人も不幸にする自分にはなりたくないです」。

後藤:いいですね。

下井田:生徒39さんも、生徒38さんと同じように、「今と同じ仕事、今と変わらないリズムでやっているのはちょっと嫌だな」と。

後藤:それは嫌ですよね。

下井田:やはり3年後、未来ではちょっと成長していたいとは思いますよね。

後藤:そうですよね。

下井田:同じことでね。みなさんそういったコメントが多いかなと。

後藤:やっぱり変わりたい、まったく変わってない自分というのは、みんななりたくないですよね。

下井田:うんうん。生徒40さん、「なりたくない自分は、内定ゼロ」。就職活動中ですかね? 「なりたい自分は、自分が監督の映画を作る」。かっこいいですね!

後藤:おぉ、いいですね。

下井田:なるほど。こういった具体的な目標でもいいですね。

ルールを決めず、とにかく書き出すことが大切

後藤:そうですね。なりたくない自分を見たら、なりたい自分をしっかり書き出す。その時のポイントは、できる・できないは関係ない。そして、ノートに書き出したら、それを壁に貼り出す。朝のアファメーションのネタを作るわけですよね。つまり、理想の自分を全部書き出すわけです。

その時に大事なのが、これ、ルールはないんですよ。だから、3つぐらいでもいいし、15ぐらいでもいい。例えば、具体的なものでもいいんですよ。

例えば「どこどこの会社に入りたい」っていうものでもいいし、あるいは「人に感謝できない自分になりたくない」っていうことでもいいし、具体的なものでも、そうじゃないアバウトなものでも、そこはルールはないんです。とにかく自分がなりたい自分というのを書き出す。

下井田:なるほど。生徒41さん、「なりたくないのは、いつまでもやれることしかやってない。なりたいのは、恐れずに、無理そうなことでも着手してみる。知らないところに旅に出かけて、人と会う」と。

後藤:いいですね。

下井田:いいですね〜。

後藤:どれも達成できそうですね。

下井田:うんうん、そうですね。生徒42さんは、「仕事で充実してない、お金に困っている、ぜんぜん何も変わってない自分。マイナスなことばかり口から出る、夢に向かってない、のにはなりたくない。けどなりたいのは、夢をどんどん叶えていく、周りの人にいつも刺激をもらえたと喜んでもらえる存在」。

後藤:いいですね。人生は、夢を叶えるために存在しているわけですからね。

下井田:そうですね。できる・できないっていうのは関係ないんですね。

後藤:できる・できないっていうジャッジでしたら、今の自分から飛躍しないんですよ。

下井田:あぁ〜。

後藤:それは関係ないんですよ。

下井田:もうずっと「できない」と思ってたら、できない?

後藤:そう、現実っていうのは、自分の心の中で作られるものであるので、自分でできないと思ったら、できない現実があるわけですね。自分でできると思ったら、明日は決まってないわけですからね。全部心の中に蒔くタネが未来に現実として生まれるっていうことなので、もう本当に好き勝手に妄想していいわけですね。

下井田:ぜひみなさん、タイムラインで妄想をお願いします(笑)。

後藤:ぜひね。

できそう・できなさそうに関係なくイメージしたほうがいい

下井田:そうですね。生徒43さん、「できない言い訳ばかりしている自分にはなりたくない。自信を持って仕事をしていたい」と。

後藤:いいですね。

下井田:先生はどうなんですか? なりたくない自分と、なりたい自分は。

後藤:あっ、僕は、まず困ってる自分が嫌いなんですよ。

下井田:うーん?

後藤:例えば何か問題があった時に、「あぁ参ったな、困ったな」っていう自分はあんまり好きじゃない。困ってる自分が好きじゃないんですよ。でも、人生でやっぱり目標達成したり、夢を叶えようとすると、トラブルっていうのはありますよね。

問題っていうのは必ずあるんだけども、一瞬は困ってもいいんですよ、「あぁ、こうなっちゃったか」って、すぐ切り替える。「もしこの状態を脱出できる方法があるとしたら、どんな方法があるんだろう?」と、すぐ攻めのほうに転じる。

1回は困るんですよ。ただ長く困ってる自分は嫌いなので、「でも、もしここから事態を改善する方法、魔法の方法があるとしたら、どんな方法があるだろう?」って、すぐ脳に質問するんですよ。そうすると、「あっ、これやってみよう」「これやってみよう」「これもやってみよう」って、どんどん出てくるんですよね。

下井田:なるほど。そうですね。みなさん、たくさんコメントありがとうございます。それではまた、戻っていきましょうか。「できる・できないは関係ない」と。

後藤:できる・できないは関係ない。ここ、すごくポイントです。だから、「これは私、ちょっとできなそうだからやめる」ではなくて、「もし3年後にどんな夢でも叶うとしたら」ということだから、「これできそう」とか「できなそう」っていうことは関係なくて。

僕、船舶の1級のライセンスを持ってるんですけど、これもけっこうね、難しいんですよ、試験というのは。でもね、自分で「あぁ、取りたいな」と思って決めたら、もう3ヶ月か4ヶ月後には僕の手元に来ましたよね。だから、できそう・できないっていうのは関係ないですよね。

出版も、今はさっきも言ったように9冊出しましたけど、いちばん最初の本の時には、店1軒出すほうがよっぽど楽だと思ってましたからね(笑)。手紙もほとんど書いたことないし、国語も成績も悪かったし、本だけは無理だろうと思ったんだけど、でもそういう妄想をしたらやっぱり叶った。だから、できる・できないは関係ないですよね。

下井田:はい。