2024.11.25
「能動的サイバー防御」時代の幕開け 重要インフラ企業が知るべき法的課題と脅威インテリジェンス活用戦略
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橋本茂人(以下、橋本):本日は亀山会長に来ていただいております。みんなせっかくいろいろ聞ける機会なので、今後の研修に活かしてもらえればなと思っています。初めは事前に募集した質問に答えていただき、その後、みなさんからの質疑応答で進めていければと思います。
インターン生(以下、イン生)一同:よろしくお願いします!
亀山敬司(以下、亀山):おっ、やっぱりヤンキーは威勢がいいな。よろしくー! 前回は女子もいたけど、今回は野郎ばっかりだな(笑)。
(会場笑)
野郎ばっかりなら、今日は「みなさん」じゃなくて「お前ら」でいいな(笑)。
イン生一同:はい!
橋本:じゃあ「教えてかめっち」ということで。早速ですが最初の質問を。
亀山:教えちゃうよ(笑)。
橋本:「誘惑に負けないようにはどうすればいいですか? 」
亀山:直球の質問だな(笑)。お金使っちゃうってこと? お前らみんな誘惑に負けそうになるのか?
イン生:なります!
亀山:まあ、俺たちみたいな田舎もんには、東京は誘惑だらけだよな。いろんな欲しいものが溢れてるけど、家賃も野菜も高いからそんなには使えない。「東京は息するだけでも金がかかる街」だからな(笑)。
欲しいものがあることは、別に恥ずかしいことじゃない。欲しいものは稼いで堂々と手に入れたらいいよ。
だけど、「誘惑に弱い」っていうのは、自分では「やめといたほうがいい」と思ってるのに、「ちょっとくらいなら」と我慢できないことだろ。
イン生:そうです。特に、周りに勧められるとノリと勢いで使ってしまいます。
亀山:流されちゃうのは、やっぱりダサいよな。使ったあとに後悔するのが一番カッコ悪い。
そんな衝動買い野郎は、金貸しからの誘惑にも弱いし、悪党からの誘惑にも弱いだろうから、今のうちに説教しとかにゃならんな(笑)。
(会場笑)
まずは、とりあえず10万円の貯金をしな。俺はどんな貧乏なときでも、最低10万円だけはキープしていた。それだけあればいざという時にギリギリしのげるからね。病気とかトラブルとかデートとか、いきなり金が必要なときはある。それをきっかけにサラ金に走って、地獄の一丁目に足を突っ込んじゃうやつは多いからな。
イン生:「お金は使ったほうがお金が集まる」と聞いたことがあるんですが、本当ですか?
亀山:それは「投資」の話だろ。「消費」だと出っ放しだな。あとあと払った以上のものが返ってくるのが「投資」、空に消えていくのが「消費」。
「消費が増えると金が回って景気良くなる」とか、偉い人が言ってるけど、それは社会全体で見たらっていう話だからな。そんな言葉を鵜呑みにしても、お前らはぜんぜん景気良くならない。
この中にホストクラブで働いたことのあるやついる? ……いないか。シャンパンタワーっていって、グラスをピラミッドみたいに組んで、一番上からシャンパンを注ぐバブリーな遊びがあるんだよ。金持ちの奥様が高いシャンパンをてっぺんから注ぐと、上から順にいっぱいになって溢れ、徐々に下のグラスに流れていくっていう。
これを経済に例えて、「上のグラスの金持ちが豊かになれば、そのおこぼれで貧乏人にも金が流れる」って言う人もいるんだけど、実際にはほとんどは上のほうで溜まって、下にはちょこっとしかこない。そして、そんな僅かなおこぼれをお前らがてっぺんに戻そうが、自分のグラスにはまず戻ってこない。
イン生:「投資」と「消費」の違いがよく分からなくて。お金が返ってくれば、投資なんですか?
亀山:たとえばパチンコとかは、たまたまお金が増えても投資じゃないからな。
うーん、なんていうか、つまり、お前らを快楽で誘惑するのが「消費」で、金を使いながら修行するのが「投資」って感じかな。「今日も行きてえー!」と思うパチンコは消費で、「今日は行きたくねえー!」と思う、スポーツジムや学費は投資ってこと。
今だけの「楽しい」を手に入れちゃうのが消費で、今の「楽しい」を我慢して将来の「楽しい」を増やすのが投資。もしかして、どんどん分かりにくくなってる?
(会場笑)
それでいうと、投資の逆にあるのが「消費者金融」だな。今の「楽しい」のために借金すると、将来の「楽しい」をどんどん減らすことになる。
消費のための借金ほどバカげたことはないからな。「お手軽に融資します」っていう金貸しからの誘惑に乗っかるのは、自分のグラスの底に穴を開けるのと同じだことから。半径15%くらいの金利の穴を開けられると、ただでさえ少ないシャンパンがほとんど飲めなくなる。サラ金とか使ったことのあるやつはいるか?
イン生:サラ金はありませんが、「リボ払い」とかなら。
亀山:カードの「リボ払い」も「分割払い」もサラ金と同じよ。支払いを先送りすればチャッカリ金利は取られてる。だから、目の前の消費の誘惑をチョットだけ我慢しな。来月の給料が入るまででいいから。たったそれだけのことで、人生の「楽しい」を2倍にすることができるから。
橋本:悪党の誘惑についてもお願いします。
亀山:都会には悪いやつらがウジャウジャいるよ。みんな騙されそうな顔してるよな。もし俺が悪党で、お前らをハメようと思ったら簡単だから(笑)。
(会場笑)
亀山:渋谷のマックかスタバあたりでよく見かけるのが、マルチ商法や詐欺まがいの投資話。キラキラした目のお兄さんお姉さんが、「一緒に夢をつかもうよ!」って誘ってくる。詳しくは俺の記事がネットにあるから勝手に見ときな。(「マルチ商法には気をつけろ」DMM亀山会長が説く、お金と人間関係のルール)
この手の話は昔からあるんだけど、いつの時代も獲物になるのがお前らのような若者。純朴で、寂しがりで、無知で、そして欲深い田舎もんよ。俺も若い頃はしょっちゅう誘われて逃げてた。今は俺のほうが怖いのか、誰も近づかなくなったけどな(笑)。
(会場笑)
イン生:自分はお金ないので心配ないです。
亀山:確かにな(笑)。ただ、お前らは何も持ってないように見えて、実はいろいろ持ってるのよ。家族とか、友人とか、戸籍とか。信用は金に換えられるから。ヤバい紙にサインすると、そんな目に見えない大切なものさえ失うから気をつけてな。
橋本:変な誘いがあったら、お金を支払う前に我々に相談してもらえたらと思います。
亀山:うん。それで言えば、金のないお前らが気をつけたほうがいいのは、むしろ金を貰うほうかもな。金を騙し取られるより、悪党に金を貰うほうが何倍もヤバいからな。変なやつについて行くんじゃないよ。
イン生:ヤクザとか怖いから、ついて行かないっす!
亀山:いやいや、強面のヤクザが道端でチラシ配ってるわけじゃないから(笑)。
いまどきの悪党は「半グレ」といって、暴力団に入っていないやつらが増えてる。見た目じゃ一般人と区別がつかないやつもいるみたい。やつらは悪巧みを思いつくと、SNSとかでメンバーを集めて悪さをする。「簡単に金が手に入るよー!」と言って手下を集め、オレオレ詐欺とか強盗とかヤバいことをしてる。
明確な組織になってないから誰が頭かもよく分かんないし、実態もつかみにくい。テロ集団のイスラム国みたいな感じだな。アニメでいえば『デュラララ!!』のダラーズみたいなもんよ。
やつらは、金のないやつらをそそのかして、「出し子」や「運び屋」っていう実行犯に育てあげる。損得だけで繋がってるから、手下を守る気なんてさらさらないからな。そんな不良を仲間だと勘違いするんじゃないぞ、利用されて切られるだけだから。
イン生:犯罪はいけないと思いますが、不良にもいろいろな人はいるんじゃないでしょうか。中には優しい人も……。
亀山:もちろん、不良にも松竹梅がある。ただ、どんなに優しく見えるやつでも、詐欺とかヤバい犯罪を持ちかけられたらサッサと逃げろってこと。人をだませるやつは仲間もだませるってことだからな。
俺は最近、『東京卍リベンジャーズ』ってコミックを読んだんだけど、そんなヤンキー漫画を読んでると、みんな根は悪いやつじゃないとか思うよな。確かに、子供の頃から悪いやつなんていなくて、いろいろあって悪くなるやつがほとんどよ。
俺の言いたいのは、世の中に根っからの悪人はいないけど、筋金入りの極悪人はいるってこと。悪の超合金で身を固めたやつはいて、ヒヨッコのお前らじゃ太刀打ちできないってことよ。
本当の悪党も見抜けないのに軽い気持ちで近づくと、ダークサイドに取り込まれちゃうよってこと。光でも闇でもしたたかなほうが相手を飲み込むからな。スターウォーズのフォースの戦いみたいな感じかな。
イン生:ハッシャダイでは「信頼を勝ち取っていけ」って教えられているんで、変なことはやりません。
亀山:いいね! その言葉忘れるなよ。とくに自分の心が弱ってるときには、近づくなよ。俺みたいな枯れたオヤジと違って、お前らは海綿体みたいに心が柔らかい。いいことも悪いことも簡単に吸収するから。
橋本:海綿体じゃなくて海綿じゃないですか?
亀山:ん! 海綿? ……そうだな、海綿(笑)。海綿体には吸収させといたほうがいいな。
(会場笑)
橋本:次の質問です。亀山さんは仕事で何を目指していますか? そのために何をしていますか?
亀山:なんか漠然とした質問で難しいな(笑)。みんなはどうなの? 何になりたい? 何を目指すの?
イン生:自分は今まで学んだことで、トップ営業マンを目指そうと思います。
亀山:うん。とりあえずそこは目指しとこう! でも、それ目指しながらも空いた時間で、世の中の仕組みとかも勉強しといたほうがいいかな。
例えば、さっきのホストクラブで言えば、店のホストたちは競ってテッペンを目指すんだけど、何を目指すかといえばシャンパンタワーの一番上のグラス。つまりトップ営業マンなんだ。
でも、それより多く稼いでるのは、ホストを競わせてる店長だよな。そして更にその先のテナントの大家だったり、金貸しだったりするわけよ。そんな儲けの仕組みとか社会の構造を勉強しとかないと、狭い世界でしか戦えない。
世の中には、目指すべきゴールはいろいろあるってこと。……わかる?
イン生:はい、なんとなく……。
亀山:うーん。たとえば、お前らの爺ちゃん婆ちゃんがスマホを知らないことを、損をしてると思うだろ。「ちょっと勉強すれば便利なのに」とか思わない?
イン生:それは思います。
亀山:でも、爺ちゃんは「わしゃそんな難しいもん知らんでもいい。なんの不自由もない」とか言うじゃない。
イン生:言います。言います(笑)。
亀山:そんな感じで、知っといたほうが得なのに、「知らなくても不自由のないこと」は、世の中にはいっぱいあるんだよ。
お前らも、政治、経済、テクノロジーなんて難しいし、自分たちには関係ないとか思ってるだろ。「そんなもん知らんでもいい」って。
イン生:はい。
亀山:でも、それは損なことさえ知らないってこと。「無知の無知」よ。「むちむち」よ。だから勉強しろってこと。爺ちゃんは老い先短かくても、お前らはまだまだ生きるんだから。いろいろ知っとかないと、この先何十年間も損だからな。
イン生:勉強は苦手なもので(笑)。
亀山:今のお前たちはバカだけど、学校の成績がバカなだけよ。学校でバカなのか、一生バカなのか、それは20代で何を学んだかでほとんど決まるからな。
イン生:何から勉強すればいいですか?
亀山:どうせ難しい本読んだらすぐ寝ちゃうだろ(笑)。俺たちみたいな意識低い系は、実戦で学んだほうが早い。まずは「目の前の問題がどうすれば良くなるか?」知恵を絞りな。
「なんとかしよう」と真剣に知恵を絞ると知識が必要になる。そんな時にそれに合った本とか、youtubeとか、ブログとか、分かりやすいもので勉強したらいい。
でも、ちょっとは背伸びをしたほうがいいかな。分からない言葉が時々出てくるような本とか。俺は若い頃に日経新聞とか読んでたな。「何書いてあるかサッパリ分からないけど、読んでるとカッコいい」みたいな(笑)。
お前らも営業スーツを着たら大人の気分になるだろ。ちょっと背伸びしたいお年頃ってやつだ。でも、カッコつけて読んでると、なんとなく分かってきたりするんだよ。
意識高い系のやつらもNews picksで落合陽一とか聴いてるけど、そんなに分かってないんじゃないかな。俺も難しくて半分くらいしか分からない(笑)。「デジタルネイチャー」とか、スマホでググりながら聴いてる。でも、それでいいんだよ。背伸びしながらでも学べば、ちょっとずつ近づける。ちょっと近づけるとちょっと面白くなってくる。
まあ、なんでもいいから興味あることからやってみな。
イン生:自分のやりたいことが思い浮かばなくて、何から手をつけたらいいのか……。
亀山:どうしてもやりたいことが見つからないなら、とりあえず走っときな(笑)。体力があれば、やりたことが見つかったときに無理がきく。
とにかく、頭だろうが体だろうが、自分の成長を実感できることはハッピーなことよ。自分の力が増えれば、自信が増えて、希望が増える。希望が増えれば、自然と誘惑に負けにくくなるって寸法よ(笑)。
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