どんな物にも愛される場所がある

河上純二氏(以下、河上):ちょっと後半戦の時間になってきたけど、未来の話をもう少ししたいなと思って。まずアクティブソナーの今年・来年ぐらいの近距離の計画で、何か言える予定というか、ロードマップみたいなものがあれば聞いてみたいんだけど。

青木康時氏(以下、青木):そうですね。ようやく日本でもプレゼンスが出せてきて、やり方とか、こうやれば世の中にいいインパクトが与えられるんじゃないかというのがわかってきたので。だから、1つはグローバルですよね。僕も中国に行って、何とかしようとしているのは、結局、先ほど言った日本のものを世界で販売したり、そういうふうにやっていくことで、物の流通が滑らかになっていくじゃないですか。

それって今までやれていなかったことなので、そういう価値はどうしても作りたいし、僕らネットの企業にしかできなかったりすることなんです。上海に店を出すとか、そういうことではないので。

その国の物を適切な国にこうやって届けていくと、経済活動も生まれるし、ともすれば無駄に牛の皮が剥がれないとか、ちゃんと物の命が途絶えるところまで使われるようになる。興味がなくなった人のところにずっと眠るんじゃなくて、愛されながらつながっていくんじゃないですかね。僕らがコンシェルジュになって、その経済活動を作っていくことはどうしてもやりたいんですよ。

磯村尚美氏(以下、磯村):かっこいいな〜。

青木:これは何か1つの価値で、そうすると最後、ラグジュアリーとか、いわゆるブランドのメーカーもあるじゃないですか。あれも例えば価値を下げないために、一定量を燃やしてしまうような話ってよくあるじゃないですか。その企業の価値を最大化するためには正しいことなんだけど、地球全体で考えたらこれってどうなんだ? ということは、今はやっぱり炎上案件になっちゃうし。

河上:なるほどね。なるほどね。

青木:これはなんだか適切に愛される場所があるとすると、そこでも輝ける場所を作れるんじゃないかということが野望ですね。

河上:とても素敵。

日本の中古事業のビジネススキームを海外へ展開

青木:その野望を失った瞬間にもう、僕じゃなくてもいいんじゃないかと思っちゃって。それは持っていたいというのがすごく大きくって。そういうことをグローバルでどうしてもやりたいし、あとは僕らがやっているビジネスって、実はけっこう難しいんですよ。

ブランド販売屋さんは、仕入れてきて売れば、マーケティングだけでいいんだけど、商品を集める努力と、効率よく出品する工場運営と、販売するためのeコマースやマーケティングの努力という、三種の競技を網羅してできているので。成功したらかっこいいんですけど、実はやってみて、「やべっ! こんなに難度が高いのか」という衝撃を受けたぐらい、難度が高いです。

河上:なるほど。

青木:これをなにか1つでも成功できたら、三種の競技にチャレンジして。うまくかたちにしたねというのは、一緒に働いているメンバーとか、関わってくれてる人たちも含めて、なにかいい恩返しができるんじゃないかなと思っているので。今は、それをやらないことには死んでも死にきれないな、とすごく思っていますけど。

河上:なるほどね。じゃあちょっとグローバルウェイトの動きがちょっと強くなる、この1~2年かな。

青木:そうですね。もう海外の売り上げが下がって半分ぐらいいってたりすると、これが7割~8割になってもおもしろいですし。

河上:そうだよね。

青木:またその中古事業とか、日本って意外と成熟してるんじゃないですかね、競合もいっぱいいて。

河上:まあね。

青木:日本人は生真面目だし、ちゃんとやれている。そこのビジネスのスキームってしっかりでき上がっているので、これがない国に埋め込んでいくと。

富裕層が増加して中間層が育つと、中古市場が伸びやすい

河上:あるよね。中国や東南アジアに対してはけっこう自分でも足を運んで、アクティブに動いていますと。でも、200ヶ国ぐらいでやっているので、行っていないところでも、流通はやっていますということになっていますと。東南アジアや中国以外に、注目しているエリアとか領域ってあるんですか?

青木:シグナルが2つあります。10年ぐらい前から裕福になっていると、先ほど言ったように中間層が育ってくる。

河上:なるほどね。

青木:富裕層につられて中間層が育って、その中間層の人たちはお得に物を手に入れたいけど、バジェットが足りない人たちなんですよ。だから、セグメント的に中古は合うんです。

河上:なるほど、なるほど。例えばどういうところがそういう状況になりつつある?

青木:今は中東。ドバイとか。金満球団とか、ドバイとかは一気に富裕層が増えて。そこに経済活動が増えていくと、中流階級の人たちもそこに習えで、伸びてくるんですけれども、まだまだ物が足りなかったり。

河上:そうだよね。やっちゃう?

青木:純さんもドバイ行けそうですね?

河上:すごく本腰入れたら、相当刈り取れそうじゃない。だってまだまだ(伸びそうだから)。たぶんね。

見込みのある市場を次々探していく“魚群探知機”のような会社

青木:そこにeコマースが成熟しているかとか。あとは決済や物流がちゃんとしているかとか、諸条件はあるんですけど、もうシグナルは出ていたりするので。ああいうところとか、次に盛り上がってくるようなマーケットって、東南アジアにもいっぱいあるので。

そういうところをどんどん取っていくことは、どうしてもやりたいですよね。それはフィジカルに、店を出すという活動だけしかできない企業とは違うところで。僕らの場合はネットなので、ダメだったり失敗したら、どんどん次に行くこともできるので。そういう場所を探していくために、実はアクティブソナーという社名をつけたんですよ。

河上:ソナーか。

青木:魚群探知機なので。

河上:アクティブな場所を探しているのか。

青木:そう。

河上:何? マンボウみたいな。

青木:(笑)。提灯アンコウみたいな(笑)。

周りの成長に追いつけなくなったときが引き際

河上:なるほどね。おもしろい。じゃあ今短期のところの未来の話だったので、10年後の未来とか、青木社長のありたい姿って?

磯村:今おいくつなんですか?

河上:そうだね、年聞いてなかったね。

青木:今年で42です。

河上:けっこういい年だった。

青木:初老です。

河上:見えないけどね!

青木:いやいや(笑)。

河上:42には見えないね、34じゃない。

青木:いやいや。それは言い過ぎですよ。

河上:ダブル好みっていうところが42。

青木:前回もダブルだったからね。

河上:そうですか。ダブルダブルなんだ。

青木:そう、たまたま。金曜日はダブルなんですよ。

河上:はははは(笑)。そう、公私共々、10年後のありたい姿はどんな感じ?

青木:今のビジネスは大きくしたいですけど、なんとなく僕もシリアルにいろんな会社やってきて、それなりにいくつかかたちにはなってきたつもりなんですけど、そうするとそこに働く子がいて、活躍する子がいて、そこでまた喜びが生まれるじゃないですか。

その輪廻をずっと作っていきたいなということもありますし。自分が旬な間はずっとそこにいて、バンバンこう腕で振り回してボールを投げ続けられればいいような気がするんですけど、そこで自分がボトルネックになりたくないなというのはなんだかすごく思いますね。

企業としてはずっと続かなきゃいけないし、どんどん大きくなっていくべきなんだけど、旬じゃない選手がずっとマウンドに立ってるようなことって、なんとなくダサいなという。そういうことを強く感じるときって、どんどんどんどん自分も成長していければ、そこに追いついていけるんですけど。

河上:そうですね。

青木:そうなれないときには、早く座席を譲るような流れを作っていって、また新しい風を生んでいかないと。結局、企業も旬はあるけど、廃れていったりとか。

河上:そうね。

青木:そういうことはあるし、なにかうまい経済活動を作っていきたいなというのがあるし。ただ、ずっと作るのが好きなので、育てて作っていってというのを繰り返すんじゃないかなって気はしますけどね。