2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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河上純二氏(以下、河上):今日はReal Cosmopolitan Inc.の日野江都子CEOです。はいどうぞ。
(会場拍手)
及川真一朗(以下、及川):どうぞどうぞ〜。
日野江都子氏(以下、日野):失礼します〜。まちがえなかったね。
河上:まちがえなかった(笑)。社名が、外国語に慣れてないからさ。
日野:1回インプットされちゃうとね、
河上:そうだね。
日野:同じこと言っちゃう。
河上:まず東京に無事に来ていただいて。いつ来たの?
日野:土曜日です。本当は金曜日だったんです。
河上:じゃあ数日ちょっと東京を満喫したんだ。
日野:そうですね~。
河上:久しぶりに帰って来てどう?
日野:あったか〜い。
河上:あったかい? ニューヨークは今どんな感じなのよ?
日野:私出発した時期は、朝がマイナス7度だったので。0度よりも下ですよ。
河上:こっち今15度ぐらいだから。
日野:成田着いたら、空港の表示が14.5度とか。
河上:そうだね。
日野:ロンT1枚になった私。コートぜんぶ突っ込んじゃって。
河上:そう。じゃああたたかいね。
日野:あたたかいです。
河上:ちょっと久しぶりかな?
日野:そうだね。前回純ディーに会ったのは11月?
河上:そっか。じゃあそんなでもないね。
日野:うん。3ヶ月? 2.5ヶ月くらい?
河上:そんなもんか。この前はけっこう間空いてたりしてるのよ。
日野:そうだね。
河上:付き合いも古いんだけど、もう何年もブランクあって、また会ってというのを繰り返していた感じだよね。
日野:私が東京に出張して戻ると、道でばったり。「なんで?」っていうくらいに何回かあったもんね。
河上:そうだね。
日野:銀座とか。どこだったけかな? ありました。不思議なの。
河上:そうなんだよ。まずさ、日野江都子さんなんだけど、通称ニーナだから、今日はニーナでいかせてもらいますね。ニーナがやっていることとかをね、ちょっと聞かせてもらいつつ、最近の動きも知りたいから。その辺から入りたいんだけど。まずそのリアルコスモポリタン、合ってるね。
日野:(笑)
河上:リアルコスモポリタンって、どんなことやってんの? それをまずね。ニーナのほうから聞いてみたいんだけど。
日野:はい。わかりました。まず私が一番長くキャリアでやっているのが、エグゼクティブ対象の通称イメージコンサルティング。最近はイメージコンサルティングというよりは、エグゼクティブプレゼンスのコンサルティングというように言ってまして。
主には、大きい企業のトップが、メディアの前に出たりとか、あるいはパブリックスピーキングするとか、会社の代表として会社のブランドとか、会社の方針を背負って人の前に出なきゃいけないときに、この人どう表現してあげたらいいんだろうっていうところで。
わかりやすいところで言うと、どういう服装で、どういう振る舞いをして、どういうしゃべり方をしてという。その外側をぜんぶアドバイスをするということをしているんです。
河上:すごいよね。そのね、今日わりかしちょっと酔っ払ってきたら、いろいろ誰かを実例を出させようかなと。
及川:(笑)
日野:すごいことを(笑)
河上:向こうのニューヨークサイドのこっちも東京サイドも、いわゆるトップエグゼクティブみたいなとこも、実はニーナはけっこうやっているのよ。今日すごいいいなと思ってるのは、及ちゃんのアクセラレーターは、そのいろんな企業、会社経営者、社長たちが、作っているコミュニティだったりもするから。
ニーナがね、もしかしたらこういういろんなコーディネートみたいなものをするような人が現れていくかもしれないなと思ったりもしつつ、僕の周りにもそういう経営陣はいっぱいいるから、今日ニーナと話をしながら、そういうので出会いが生まれていったら、それはそれでおもしろいなと。
日野:ありがとうございます。
河上:ここにね、ニーナが今どんなのやっているかと、本が出ているんだけど。こんな本がね。
日野:こんな本をね、そうなんですよ。
河上:1つはこの、『NY流 魅せる外見のルール』。
日野:これは何年前だったけかな? 後ろにたぶん何年っていうのが書いてありますけど、これが最初で、このきっかけも、私のそのときまだ本なんて書いたことなかったんですけど、あるセミナーをやったときに、そのなかに編集者の方が1人参加してくださっていて。
「日野さん、書きませんか?」って言って、「いや、書けるんですかね、私自分で一冊?」みたいな。「いや、いけるでしょう」って言われ、書きました。誰の手も借りず。
磯村尚美氏(以下、磯村):すごい。
河上:すごいね。これ俺も読ませてもらって。まさにいろんなコーディネートだったりとか、マナーだったりとか、ルールみたいなの、けっこう実用的というか、実務的な本だったね。
日野:すごくスタンダードな。
河上:本当にテクニックのほうだけど。ベーシックな内容。
日野:そうですそうです。普遍的な感じ。
河上:そうだね。ポジションある方、ぜひ1回読んでみたらいいなと。
日野:その小さいほうは、そっちの方が大きい最初のほうが......。
河上:『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』。
日野:最初のものが3年くらいで絶版になってしまうので、もう版権も切れて私が持っていたんです。スタンダードのものがなくなっちゃうと、次に何かっていうのが私も動きにくくなるので、それのものをちょっと書き直して、小っちゃくしたのがこの「仕事力」。
河上:なるほどね。じゃあこれのほうが少し時代的には。
日野:そう。
河上:今のトレンドに近い内容も入っている。
日野:特にどこを変えたかっていうと、最初に書いたときってスーツの、特にトラウザー、おズボンの幅がまだそんなに細くなかったんですね。今わりとスリムになってるでしょ?
河上:時代だね。
及川:確かに。
日野:またちょっと戻ってきているんですけど。スリムになっていったときに、こちらの2冊目のほうになった。「これはまずいぞ」と。特に男の方の、ズボンの長さ・丈って、靴に当たってどれくらいみたいなのが、幅が太ければ、つま先とか、かぶってワンクッションと言っていたのが、ワンクッションなんてできないしみたいなね。というのもあって、そこらへんを書き換えたりとか。
日野:最初には気がつかなかった細かいところは、2冊目ではぜんぶ自分にダメだしをしました。もう1回校正をチェックして。
河上:なるほど。
日野:2冊目になりました。でもこれも3年くらい経ったっちゃったかな。
河上:今さ、仕事の基本はニューヨークが本拠地ということでいいんだっけ?
日野:住まいが本拠地で。やはり私の場合、向こうに住んでいても対象者は日本人なので。
河上:ニューヨークに住んでいるエグゼクティブな日本人?
日野:というよりも、そこなんです。みんなに聞かれるんだけど、じゃあニューヨークに住んでいる日系企業のエグゼクティブですか? と聞かれるのですが。ニューヨークにある日本の会社って、結局支社じゃないですか。立場で言うと、日本でいうと社長じゃない人なんですよね。
河上:支社長みたいなね。
日野:そうそうそう。
河上:それでも十分偉いんだけどね。
日野:そうなんだけど、そういった方たちの駐在って3年くらいで変わっていってしまう。向こうで長く何かをするってあんまりないんです。そうすると、まだまだ支社長として、「まずい。このままではいかん」みたいな意識のところまでいかないで帰ってきてしまうことが多いのかなって感じているのがまず1個。
日野:あとは、なんだかんだ言って、本社は日本なので、話は本社を通しちゃったほうが早いんですよ。決定権は本社にあるので。そうなると結局日本に向いて仕事をしていたほうがやりやすい。
グローバルスタンダードというのを知っている日本人として、海外に来る、そして社員を行かせたりする。あなた方もIRとかで、海外に来ますよね? 本社の社長も。
だったら、海外で勉強しましたよって言いながら、現在はちがうじゃない。日本にいますよね? そういう人よりも、向こうに身を置いて、日本のことをわかっている人間のほうが、「海外はこうだから、ここ注意したほうがいいですよ」という具体的なアドバイスもできるから。
じゃあ日本に向いて仕事をしましょうと。そういうのはもう1つ理由があって、私を雇う理由はアメリカ人にはないです。
河上:そうなの? それはなぜ?
日野:だってさ、そういう文化的なこととか、エチケットのことって、アメリカ人のほうがいいじゃない。
河上:なるほどね。その国流っていうのがね。
日野:そうそうそう。私は外国人だから。彼ら彼女らが、もしアジアと仕事をしないといけないとなったら、私を使う理由があると思うんだけれど。わざわざ絶対あっちのほうが強いところに参入していく意味は私にはないなと思って。
河上:なるほど。
日野:ということで、年4回くらい。ここ5年くらい戻ってますね。
河上:戻ってるんだ。
日野:はい、日本に。
河上:なるほどね。今日はせっかくだからさ、俺も及ちゃんも知りたいし、女性もあるの?
日野:もちろんです。
河上:女性もあるんだ。じゃあそうそう。俺も及ちゃんも、磯村さんもね、知りたいし、見てる人も、けっこうそこを知りたがってる経営陣いるからさ。言えない大事な部分もね、ノウハウもあるんだろうけど、言える部分でいいんだけどさ。まず何を心がけたらとか、テクニックの話も、気持ちの持ち方もそうだし、習慣づけみたいな。そういうことを少し教えてもらいたいと思うんだけど。
日野:どうしようかな。どういうときに困ることがありますか? あとはわからないこととか。「これ誰に聞いたらいいんだろう?」と思うけど、答えを持ってる人は誰だかわからないとか。簡単に言ったら、服装のこともそうだし、その振る舞いのこともそう。
河上:難しい。
及川:JJさんね、最近けっこう人前に出ることが多いじゃないですか。そういうときとかってなんかこう。
日野:なんか笑ってる(笑)。
河上:この間、小顔矯正の先生に、こっちの鼻の穴が広いって言われた。こっちの幅が広く、つまりこっちのほうが使ってるって言ったかな?
日野:噛んでいたりする?
河上:かもしれない。なので、表情としてもったいないので、それを直しましょうっていうアドバイスをもらったことはある。じゃあ俺の話でいいの? 俺ぐらい世代、いわゆるミドル世代って呼んでるけど、ミドル世代のかしこまらないカジュアルだけど、おかしくない洋服ってどんな感じなんだっけ? みたいなものはけっこう意識するし。
悩むというか、もっと着こなしのパターンを増やしたいとかという思いはある。
日野:あっそう。
河上:スーツとかはわりかしね、けっこうこの年まで着なれてきているというのもあるから、あれだけど。
日野:カジュアルが一番難しいんですよね。
河上:そうだよね。
日野:あと経営者とか、ある程度自分の責任がある立場にになってくればなってくるほど、こうしなくちゃいけないという全体的なくくりがなくなるのが通例で。だから、自由度は高まるけど、自由の責任はありますよねということなんだよね。それを選ぶのも、あなた次第だからというところなので。
でもそのときに誰からどう評価されたいのか、何の目的でこういう格好をしているのかが自分で理由を言えたら、私なんでもいいと思う。
河上:それはじゃあ、そういうふうに相談が来たときに、そういうふうなコミュニケーションというかカンバセーションをとって、そういうのを導き出してからはじめるの?
日野:そうです、そうです。
河上:そりゃそうだよね。
日野:最初のヒアリングとか、わりとそういうがっちり、やっていて。というのは、それがないとみんな同じことを提案することになっちゃうじゃない。
及川:確かに。
河上:単なる流行り廃りだったりとかの話に。
日野:トレンドの話をね、私はするわけではなくて。あと、おしゃれの話をするわけでもないんですよ。
河上:そうだね、そうだね。
日野:例えば純ディーがこのキャラクターで、この中身も、外見というのもキャラクターだと思うんだけど。内面、外見、純ディーが例えばどこかでレクチャーをします。スピーカーをします。対象者は誰で、どんな話をするのか。そういうものによって、もちろんいろいろ変わってくると思うんだよね。
河上:そうだよね。そのいわゆる置かれたシチュエーションだったりとか、相手だったりとか、ケース、媒体なのか、リアル会場なのかみたいなのによって変化させていくってことなんだよね。
日野:そうです。今ね、リアルの媒体なのか、私がすごい気をつけていることがあって。とくに企業のトップですけど。最近こういうふうに映像や動画になってしまったりとか、昔はもちろん写真でね、静止画像だったじゃないですか。
動画になった瞬間に、ネクタイで、コントラストの強い配色の、1番わかりやすいのが細いストライプ。白、濃紺みたいな、あれってモアレ(干渉縞)が出るんです。チラチラって。うにゃうにゃという、気持ち悪いやつが出てしまっていて。
河上:なるほど。
日野:あれって、見てる人、わかる人間からすると「出ちゃった〜!」と納得がいくんだけど、わかんない人って、変なチラチラって気持ち悪いじゃない。えも言われぬ不快感というのをここに刻むんですよ。
河上:なるほど、なるほど。
日野:この人が不快なんじゃないんだけど、なんかいやな感じ。
河上:なんとなくっていう。
日野:気持ちよくない。だから、そこが無意識に拒否をさせるメッセージになってしまうので。ノイズと言いますけどね。ノイズはできるだけ排除するっていうのが、よく見せる前に大事なこと。
及川:なるほど。
河上:まさに媒体ごとの話だね。
及川:確かにそうですね。
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