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働き方改革への挑戦とコミュニケーションの将来(全2記事)

企業向け音声サービスのリーディングカンパニーはマイクロソフト 働き方改革を推進する、データ活用・分析の裏側

2019年7月18日〜19日、ザ・プリンス パークタワー東京にて、ソフトバンクグループ最大規模の法人向けイベント「SoftBank World 2019」が開催されました。今年で8回目を迎えるSoftBank Worldは「テクノロジーコラボレーションで、世界を変えていこう。」をテーマに、IoTやAI、ロボットなどのテクノロジー領域に関する、さまざまな展示や講演を実施。本記事では、「働き方改革への挑戦とコミュニケーションの将来」と題し、日本マイクロソフトの吉田馨一氏が、企業向け音声サービスの現状とこれからの展望について紹介しました。

音声サービスのリーディングカンパニー・マイクロソフト

吉田馨一氏(以下、吉田):マイクロフトの吉田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。Microsoft Teamsの音声サービスを担当させていただいております。私の方から、企業向けの音声サービスの取り組みと展望について、少しご紹介させていただきたいと思います。

マイクロソフトは、企業向けの音声サービスといった観点でいきますと、実はリーディングカンパニーを自負させていただいております。なにかと言いますと、まず一つ、Microsoft 365などの音声サービスには、電話のサービスや音声会議といったサービスが含まれます。こちらの新規のサービスのユーザー数の伸びが、実は世界ナンバーワンであるところがポイントでございます。

ご承知のとおり、いろんなコミュニケーションツールが出てきておりますので、例えば電話全体のユーザー数は世界的に減ってきている傾向はあるんですね。その中でもマイクロソフトはどんどん新しいユーザー様を獲得させていただいてるというポイントがございます。あとは、実際にみなさまがMicrosoft 365のサービスを使って、音声のサービスを使っている時間。

これが30億分ということで、どれぐらいの数か想像もできませんけれども、それぐらい使っていただいてるということも含めましてですね。実は音声のリーディングカンパニーであることを自負させていただいております。

このコミュニケーション分野は、過去に非常に古い取り組みがございましたと。1996年頃、Windowsの95のOSのなかに標準搭載されていた、ネットミーティングというものがあったんですけども。この時からすでにチャットですとか、あとはその事業共有といったものを含めたやりとりができてきたわけなんです。

実は発端はここからですね。いろんな考え方があって、Windowsサーバーにモデムをつけて電話の機能を提供しようとか、そういったいろいろな取り組みはあったんです。この取り組みが進化していきまして、2003年の「Live Communications」というサービスですとか、あとは2005年からOCですね、「Office Communications」。これが2013年に「Linc」という名前になり、この時はまず、基本的にはオンプレミスのサービスを提供させていただいておりました。

これがクラウドにいって、2015年に「Skype for Business」を発表させていただいて、今は2017年ということで、Microsoft Teamsがこの部分を担うことになっております。

AIを活用した、今までにない新しいコミュニケーション

ユニファイドコミュニケーション(あらゆるコミュニケーション手段、通信機器、メディアが統合され、場所にとらわれることなく誰とでもリアルタイムでコミュニケーションを図ることができるプロセス)というのは、実は2006年ぐらいに、ビル・ゲイツがおそらく最初に世界で初めて言った言葉かなと思うんですけれども。

ここからしばらく、10年ぐらいはあんまりイノベーションがなかったんですけれども、マイクロソフトは、このユニファイドコミュニケーションから脱却してですね。脱却というか、インテリジェントコミュニケーションというものを発表させていただいております。これは今ご紹介させていただきました、AIの部分ですね。これをユニファイドコミュニケーションの部分に取り入れて、今までになかったような新しいコミュニケーションスタイルを提供していこうと提唱させていただいて。

今、マイクロソフトでは、インテリジェントコミュニケーションというかたちで推進させていただいております。先ほどご紹介させていただいたようなところで、実際に音声を翻訳して、これをそのTeamsの会議中で取り込んでいくというお話であるとか。先ほどデモをさせていただきました背景ぼかしも、AIが顔認識をして、それ(人物)以外の部分をぼかしてくれるというところなんですけども。

あとはGraphの部分を使って、こちらの方の連携をしたり、随所でAIの力をうまく使って、みなさまが新しいコミュニケーションができるようにという取り組みを推進しているところでございます。

これはまさに今年ですが、私どものインスパイアというパートナー様向けのセッションをやらせていただいてるんですけれども。今ちょうど年内ぐらいのリリースを目処にさせていただいてる話がございます。

1つはコンタクトセンターの連携ですね。コンタクトセンターって従来は、マイクロソフトにはあんまり関係がなかった領域なんですけれども、この部分にもようやくマイクロソフトとして参入していきたいという考えがございます。

これは従来のジェネシス様ですとか、コンタクトセンターの領域で非常にシェアを取られているお客様と連携をしてやっていくと、今考えております。あとはやっぱり非常にニーズが多かったのが、全通話を録音することですね。この音声サービスの部分の中身を録音しておいて、例えばコンプライアンスのために、あとあとそちらの方をとっておくというお話であるとか。

そこからなにか新しいデータを得て、次の働き方を導き出すとか。そういった活用が含まれるかと思うんですけども、こういったことを年内を目処に計画させていただいております。

設備工事やハードウェアなしで企業で電話が使える「UniTalk」

そして今日、先ほどですね。非常に地味だというデモンストレーションで、03の番号があって電話がかかりました、というところなんですけど、これは実は、4年9ヶ月(かけて)、マイクロソフトとソフトバンクさんが非常に喧々諤々で共同研究・共同開発させていただいてリリースしたものです。

これが「UniTalk」。マイクロソフトの名前でいきますと、「SoftBank Calling for Office 365」と。これを共同開発させていただいて、先月6月17日にプレスリリースで発表していただきました。

ポイントとなってくるのは、Microsoft Teams自体はクラウドのサービスなんですけれども、従来ですと、お客様環境でもし電話をやろうとすると、どうしてもこういったゲートウェイ装置、外線接続装置といった、物理的なものが必要でした。

けれども、UniTalkの場合は、お客様の環境には設備工事なしで今、ご紹介をしたような03の番号や06の番号をご提供できる準備が整ったということでございます。8月1日からリリースさせていただくということで、今、準備をさせていただいてるところでございます。

このUniTalkの可能性はかなり幅広いと思っております。一つ考えられるのは、多店舗ですとか、いろんな支店を展開されているような主に小売のお客様。例えば、店舗が1,000店舗あるようなところで、PBX(Private Branch eXchange:構内交換機)になる装置を全部でばら撒いて、これを全部、お客様の宅内工事なしでやってしまおうということ。

あとは、新本社や新棟などでもう新しいPBXの機械を買わなくてけっこうですと。もうすべてクラウドの方でお任せください、というかたちでやらせていただくパターンも非常にマッチするだろうなと思っております。

最近非常に引き合いが多いのが、例えば建築現場の一時的な暫定的なオフィスであるとかですね。あとは、マンションギャラリーの事務所みたいなものがありますよね、そういったところって、電話が絶対に必要なんですけれども。

PBXということになってくると、これはやっぱり非常に面倒であるということで。その部分を例えばUniTalkを使っていただいて、提供していこうというお話であるとか。あとは今、こちらの方も引き合いが非常に多いんですけれども、現場の担当の方ですね。例えば生保レディの方や、化粧品の会社の美容部員の方。そういった方がコミュニケーションを取るツールの一つとして、このUniTalkをうまく使っていただいてやると。

携帯でもいいんじゃないの、という話になると思うんですけれども、携帯で話している内容が本当に情報漏洩であるとか。そういったところに対して対応できているのかというと、これはやっぱりNOだと思うんですね。

ブラックボックスだった電話のやりとりを、デジタルで最適化していく

そういった観点で、このUniTalkの部分にみなさんの(情報を)集約していただきますと、今までになかったような世界が提供できるんではないか。そんなふうに思っております。マイクロソフトは、音声も含めて「クラウド、クラウド」と言ってるけどなんなのよ、という話なんですけれども。

実は、私どものCEOからも、お客様に対してお話しさせていただいている部分です。このデータであるとかですね。こちらの方を活用して次の働き方、示唆を得ていくといったところです。実は電話の部分は、デジタルのフィードバックという世界からはかなり孤立していたデータだったわけですね。音声のデータのやりとりって、そうですよね。例えばPBXみたいな装置の中で話している。

そこで完結していて、とくになにかを取り込んでといった話ではないかと思うんですけれども、この部分も含めてデータ化してフィードバックの中に組み込んでいくことによって、お客さんと繋がると。新しい体験を提供できたり、社員のみなさまに活力を持って働いていただいたり、業務自体を最適化したり。こういったころに活用ができるんじゃないかと思っている次第でございます。

すでに先ほどの「Microsoft Graph」を使ってですね。先ほどの春日井のプレゼンテーションにもございましたけれども、「Microsoft MyAnalytics」という個人の生産性を分析するツールであるとか、あとは組織の働き方を分析するような「Workplace Analytics」。こういったものの準備が整っておりますので、そこで音声データも含めて分析をしていくといったところ。

これが実は一番やりたいところですね。なので、こういった世界を含めて、みなさまと共に歩んでいきたいというふうに考えております。じゃあ(話を)元に戻させていただきたいと思います。

データの活用・分析を、働き方改革の推進力に

このTeamsという製品に関しては、Office 365という製品の1つというかたちでみなさまにご提供しています。さらにこのOffice 365とWindows 10とEMSは、情報の管理ですとかIDの管理、あとはセキュリティの環境といったものを司るソリューションになります。

この3つを合わせて、ポテトとハンバーガーとシェイクを合わせたセットというようなイメージになりますが、Microsoft 365というソリューションを展開しています。それぞれにいろんな機能がありますので、働き方改革という側面から抜き出したのがこちらのツール群になります。

今日ご紹介したTeamsだけでなく、最後にご紹介しているAnalyticsという働き方の分析を行うサービスですとか、あるいはホワイトボードを使ったデジタルなホワイトボードであるとか。「Power BI」という、BIはビジネスインテリジェンスですね。データの分析というところをご提案していきたいと考えております。

ご質問等がございましたら、展示エリアに入っていただいてすぐ左に、マイクロソフトブースがございます。私も吉田もそこにおりますので、お声掛けいただければと思います。お手元にアンケート用紙があると思いますので、最後にぜひご記入いただければと思います。というわけでマイクロソフトのセッション、終了したいと思います。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

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