両名が“0秒で動いた”ことで実現したトークセッション

伊藤羊一氏:(以下、伊藤)それでは時間になりました。「尾原和啓×伊藤羊一トークショー」って、なんだかものすごく……(笑)。

尾原和啓氏(以下、尾原):演歌っぽい感じですね。

伊藤:そうそう(笑)。あんまり考えていないかのような、そのまんまの。

尾原:すごく考えていない感じですね。

伊藤:じゃあちょっと話しながら、はじめます。みなさんこんばんは。

会場:こんばんは。

伊藤:今日は台風が目前に迫る中……今のところまだ雨は降っていないと思うんですけども。

スタッフ:けっこう降ってる。

伊藤:降ってるんですね。

尾原:降ってるの?

スタッフ:もうけっこう降っています。

伊藤:あら。という悪環境の中、お越しいただきましてありがとうございます。これから2時間、楽しいトークショーをやりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。こちらが尾原さんです。

尾原:よろしくお願いします。

(会場拍手)

伊藤:私は伊藤でございます。今回は、新刊を出したときに尾原さんからFacebookのメッセで。

尾原:いい本だと。

伊藤:いい本だと(笑)。「俺、この日は日本にいるけど、なにかやる?」とお誘いいただいて、なにをやるかあまり意識せず「やる」ということで。

尾原:まさに「0秒で動け」ですよね。

(会場笑)

伊藤:とにかくやろうと。会場も決まっておらずに「やろう」ということだけ決めて。尾原さんは通常バリ島にいらっしゃいまして、日本から帰るのが2日後なので、もうこの日しかないということで時間を決めまして。僕はヤフーの社員なので、LODGEでやろうと。

尾原:伊藤さんは社員なんですか?

伊藤:そうなんですよ。

(会場笑)

尾原:ちなみに去年はどのくらい講演されたんでしたっけ?

伊藤:登壇機会は297回ありました。

(会場笑)

その297回の中で、ヤフーの社員として登壇したのは100回ぐらい。

尾原:やばいですね。

伊藤:たくさんお話ししておりますが、今年になって「さすがに出過ぎだわ」と思って、かなり過激に回数を減らして、今年はおそらく200回ぐらいに。

尾原:減りましたね〜!

伊藤:というわけで、すごく貴重なこの1回でございます。

尾原:そうですね。200分の1。

伊藤:はい。なので楽しんでいただければ。尾原さんとは何回かご一緒したことがあるんですけれども、こうやって1対1でまったりお話しするのは初めてですね。

というか、メッセでも話しているんですよ。そこでどんな話をしているかも含めてなんですけども、これは初めての機会なので、みなさん楽しんでいただければと思います。

尾原:はい、よろしくお願いいたします。

1分→0秒にテレポート?

伊藤:今回は『0秒で動け』という新刊の発刊記念なんですけど、その前に、去年『1分で話せ』という本を出しました。今のところ33万9000部、これは電子書籍を除いた数字です。

尾原:電子書籍を除いてなの!?

伊藤:除いてますよ~! 

(会場笑)   電子書籍を入れるとたぶん40万くらいです。

尾原:やばい! その理由はあとで。

伊藤:Amazonのビジネス書ランキングも一時期、世良公則か寺尾聰かくらいの勢いで。

(会場笑)

尾原:今週のザ・ベストテン!

伊藤:5月から8月まで10週連続1位を続けました。韓国語版や中国語版、台湾、ベトナムと、いろんなとこで翻訳されてきています。

ということで、この流れで『1分で動け』という本を今度出そうという話をSBクリエイティブさんとしていたら、出てきた題名が1分じゃなくて0秒で。

尾原:0秒。

伊藤:ユリ・ゲラーかお前は、みたいな。

(会場笑)

尾原:テレポート。

伊藤:テレポートですね。ちょっとデザインが似ているんですけど、斜めを向いています。これが8月22日に発売しまして、発売日に重版、2週間で3刷りになって初速は好調です。これが今の私の売りです。(スライドを指して)尾原さんは、こちらですね。

尾原:はい。

伊藤:(『アフターデジタル』と『ディープテック』の2冊を指して)2つ売れております。『アフターデジタル』。これをお読みになった方はどのくらいいらっしゃいますか?

(会場挙手)

尾原:意外といる。すごい。ありがとうございます。

伊藤:これは、別にここに尾原さんがいらっしゃるからじゃなくて、冗談抜きでおすすめです。なぜなら、やっぱり「今ある潮流を改めてこう解釈すると、こうだよね」というところを、ものすごく読者に寄り添うようなかたちで書いている本なので、これはすごくいいなと思って。僕は大好きですね。

尾原:ありがとうございます。

伊藤:『ディープテック』のほうは、これが好きかどうかはちょっとまだわからない。9月に……。

尾原:昨日PDFを渡したばっかりですね。おかげさまで一昨日校了して、9月19日に発売します。

伊藤:予約段階からものすごく売れていて、Amazonの……。

尾原:人気度ランキング総合1位です。

伊藤:総合1位、ビジネスでも1位?

尾原:ビジネスは5位です。

伊藤:ということで、『ディープテック』はおそらくこっちよりも、ものすごく深い。

尾原:「ディープ」だから「深い」って言っているだけでしょ?

(会場笑)

伊藤:それもありますけど、共著の丸(幸弘)さんという方が、相当やばい人なので、たぶんやばい。

尾原:やばい。ヤフーの安宅(和人)さんにもご推薦をいただいて。

伊藤:そうですね。アフターデジタルこちらヤフーの社長の川邊(健太郎)が、絶賛しています。

どういう話題になるかはわからないですけど、ディープテックの話がもし出てきたら僕は聞くだけです。

尾原:今日は出ないでしょ(笑)。

伊藤:はい。読んでいただいた方もいらっしゃるかと思うんですけども、最初の20分ぐらいは僕の本の概要、「こんなことを考えて書いているんだよ」ということをお話しさせていただいて、その上でまったりトークをしたいと思います。

羊年の長男で“羊一”です

伊藤:ちなみに僕の自己紹介なんですが、僕の名前は「伊藤羊一」で、これはぜひ覚えていただきたいんですが、(洋ではなくて羊なので)氵がつかないです。「氵はつかないです」と20年以上言い続けているんですけど、それでも氵をつけてくるが人けっこういて。別にいいんですけど、僕はもう慣れていますからね。

尾原:未年(ひつじどし)の長男なんですよね。

伊藤:そうなんです。

尾原:というふうに覚えていただいて。

伊藤:そうですね。

尾原:これからは間違わない。

伊藤:未年の長男です。ちなみに僕のおじいちゃんなんて午年の長男だから「一馬」というんですよ。

(会場笑)

その流れで、未年の長男ということで。今はヤフーの社員をやっています。Yahoo! アカデミアといいます。

尾原:何回も「社員」と言うけど、本当は社員じゃないんじゃない?

伊藤:そうアピールしないと、ちょっと……。

伊藤:で、最初は銀行員です。あとグロービスですね、ビジネススクールの先生もやっていまして。

伊藤:ほかに、自分の仕事もいろいろやっています。

伊藤氏が指南する、0秒で動くための頭の鍛え方

伊藤:この『0秒で動け』なんですけれど、構想のメモは、まさにみなさんのお手元に配ったこの落書きが構想のすべてでございます。

これにブワっと書いて、「こんな感じでどうでしょう?」とSBクリエイティブの編集の多根さんとライターの方に、ここに書いてある内容を言語化して、それが本になったというものなんですよ。そちらの本と比べながら読んでいただけると楽しいんじゃないかなと思います。

題名なんですけど、『0秒で動け』というのは、印象として「なにも考えずに踏み出せ!」と、こういうふうに受け取られる。

尾原:そうですね。

伊藤:そういう感じで受け取られるんですけど、そういうことを書いた本ではなくて。ただそういう部分もあって、「いざとなったらもう踏み出せ」ということなんですけど、それよりも、「さっと動けるようになるには、どういうふうに鍛えていったらいいか」を指南している本です。

なので頭の使い方ですね、ロジックはどうすればバッと出てくるのか、ピラミッドストラクチャーはどう作るんだっけ? とか、どういうふうに情報をインプットするんだっけ? とか。

それから自分のマインドですね。どういうふうに、今この目の前にあるイシューと自分のマインドを結びつけるんだっけ? というところを、どう鍛えていったらいいか、指南している本です。

本の内容についてザっとお話ししていきますと、まず実際に動く瞬間があり、そしてその前にスキルとマインドを鍛えておくと。僕にとって、マインド=軸と呼んでいるんですけど、軸とはなんだ? というのは改めてお話ししたいと思うんですが、まずはスキルとマインドです。

これを鍛えて、実際に踏み出す。最終的には自分が動いていくには、人を動かしてかないといけないわけです。自分だけで完結することはないので、何かしら人を動かしていくことが必要だ、これを3つの章立てにしています。

そして軸=マインドの話なので、それを最後に持ってきたという構造になっております。

結論が先、根拠は後付け

伊藤:一言で言うとスキルの部分は、結論を出せば動けるようになる、と考えたんです。

これはいつもそう思っています。結論がないから動けないわけで、その結論を出すためにはどうしたらいいかというと、みなさんも論理思考を何かしら勉強されたりすると思うんですけど、結局はこのピラミッドストラクチャーなんだと。

コンサルタントの方は1つのピラミッドを作るために、3ヶ月くらい時間をかけて練り上げていくわけですが、僕はこれを、それこそ0秒でササッと作れるようになるのがすごく重要なのかなというふうに言っています。

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