LIFULLの企業カルチャーはいかにして生み出されたのか

藤澤恵太氏(以下、藤澤):ありがとうございます。では最後の登壇者になりますね。株式会社LIFULL クリエイティブ本部コミュニケーション1グループ グループ長の山岡さん、どうぞご登壇をお願いします。

(会場拍手)

山岡早穂氏(以下、山岡):みなさん初めまして、株式会社LIFULLで社内報と社外広報を担当している山岡と申します。どうぞよろしくお願いいたします。ちょっと恒例なってきたっぽいので、LIFULLのことご存知いただいている方がどれぐらいいらっしゃるか、手を挙げていただけると……。

(会場挙手)

ありがとうございます。けっこう知っていただいていてうれしいです、ありがとうございます。

当社は、メイン事業として「LIFULL HOME'S」という不動産情報サイトを運営しています。また、LIFULL HOME'S以外にも20社ほどグループ会社も運営していまして、事業領域としては地方創生事業や介護施設のポータルサイト、少し変わったところではお花の定期便とか、意外とさまざまな事業を展開している会社です。

今日は社員のエンゲージメントというところもあるんですけど、まずはその土台を作る企業カルチャーをLIFULLがどうやって作ってきたのかについて、メインでお話させていただいた後、施策をいくつかご紹介できればと思っています。

自発的な異動に新規事業立ち上げ LIFULLの内発的動機付け施策

山岡:LIFULLはずっと「日本一働きがいのある会社」を目指してきまして、2017年にベストモチベーションカンパニーアワードで1位に輝きました。そのための施策についてまとめたものを、うちの人事本部長が書いた本のかたちで発売しています。けっこう詳細まで書いているので、もし興味がある方はぜひ手に取っていただけると幸いです。

LIFULLではカルチャーを作るために大事にしている考え方が、大きく2つあります。1つは内発的動機付け、もう1つは圧倒的当事者意識というものです。

まず内発的動機付けについて、半年に1度目標設定面談というものを行います。この時に使うのがキャリアデザインシートというもので、半年後、3年後、5年後のキャリアを上司とすり合わせる機会を設けているんですね。

ここでもし「現在の仕事から職種を変えたいです」とか、「ちょっと違う部署に異動したいです」という意思があれば、異動希望を出すことができます。基本的にうちは、会社主体のジョブローテーションは行っておらず、自発的な異動の希望を優先しています。

あとは、例えば新規事業を立ち上げたいという場合。さきほどお話ししたお花の定期便は、新卒で入ってきた女性社員が「お花業界の負を解消したい」という思いがあって、「SWITCH」という新規事業提案制度に応募し、見事事業を立ち上げたという例になります。

またエンジニアですと、新しい技術が日々出てくるので、こういったものに挑戦したいという方に向けたクリエイターの日という制度があります。自分の本業以外のことに、年間の10パーセントぐらいの時間を研究開発に充てることができるという制度です。

(スライドを指して)これを見ていただくと、すごくたくさんの施策をやっていることがわかると思うんですけれど。一番右側にあるのが委員会、ワーキンググループというものでして、これはすべて有志での参加になっています。おそらく20ぐらいあるんですけど、自分たちが「会社をもっとこう変えていきたい」とか、「こういう未来を目指していきたい」という社員が集まって、自発的に活動をやっています。

「LIFULLが世界最高のチームになるためには」を全社員で考える

山岡:ちなみに、会社から公式な活動として認められている委員会以外は業務時間外なので、本当に自分たちがやりたいことをやっている社員が集まっています。ちょっといくつかの施策をご紹介していきたいと思います。

(スライドを指して)こちらはLIFULL大学というもので、いわゆるコーポレイトユニバーシティーです。基本的に先生も生徒も社員でしていて、だいたい年間50から60ぐらいの講座を行っています。

実際の講座の例で言いますと、例えばLIFULL HOME’Sは 不動産業界なので「不動産業界知識ゼミ」だったり、エンジニアたちが行う「ビットゼミ」、「ユーザーファーストゼミ」とか、あと外部の講師を招いたLIFULLデザインスクールや「英会話ゼミ」など、多様なものを行っています。

また、こちらの「コンパ」という施策は、だいたい四半期に1度、基本的には全従業員参加で行うものです。「LIFULLが世界最高のチームになるためには」とか「LIFULLらしい働き方は」とか、そういったテーマについて、社員がディスカッションを行うイベントです。

これは個人的にけっこう重要な施策だと思っていて。目の前の業務については、日々みなさんがされていると思うんですけど、こういう大きなテーマを設定することによって、従業員の視座みたいなものが高まっているなと個人的には思っています。

またこちらは私のチームで、社内報の一環として行っているもので「役員コラム」というものですね。社長や役員が日々考えていることをブログのような形で発信してもらってます。

スライドに映っている井上とはうちの社長なんですけど、必ず動画付きで公開してまして。だいたい週に1回ぐらいのペースで、代表が今何を考えているか、メッセージを発信していくようになっています。右側では感想を書けたり、「いいね」のボタンを押せたりとか、そういった仕組みにしています。

会社の最小単位組織までが固有のビジョンを掲げている

山岡:ここからは有志のプロジェクトの紹介を、2つほど紹介していきたいと思います。

1つはビジョンプロジェクトというものですね。目的としては、ビジョンを掲げるだけではなく、「実行」まで全社員ができるようになることを目指した活動をしています。

チームを5つに分けていまして、各部門がビジョンをつくるサポート、つくったビジョンに対してどう動けているかというチェックなど、普段の業務と会社のビジョンの乖離を無くすことにも役立っているようなプロジェクトになります。毎年50名から60名ぐらい参加する、有志のプロジェクトで一番大きな組織になります。

また、(スライドの)一番下にある役員チームなんですけど、役員にも自分たちがきちんと守らなければいけない「役員の心得」というものがありまして。そちらを体現するチームとして編成しています。ビジョンプロジェクトがやっていることの1つがビジョンツリーの公開なんですけど、私たちの会社は最小組織単位であるグループまで、すべての組織がビジョンを設定しています。

例として人事本部のビジョンを持ってきたんですけど、一番上に会社が掲げるビジョン、経営理念があって、その下に人事本部のビジョンがあって、最後にグループまで落ちていくというかたちです。これを全社につなげるとどうなるかというと、こんな感じになって。これまだ半分なんですけど、全社がそれぞれのグループがどういうビジョンを持って仕事をしていて、一番上の経営理念とどう紐づいているかということを、社員が感じながら仕事ができるようになっています。

もう1つご紹介するのが、もちもちワーキンググループです。これも社員の発案から立ち上がったんですけど、うちの会社は平均年齢が34歳くらいで、子どもをもつタイミングだったりとか、介護する親ができるタイミングだったりするんですね。というところで、子どももち、介護もち、持病もちとか、そういう方たちを社員がもう少しサポートしていこうという思いで生まれたグループです。

「もちもちポータル」というサイトで情報提供したり、例えばこれから復職するママ向けのゼミだったり、これから産休に入るプレママ向けのゼミだったり、こういった情報を発信してくれています。

本当に有志でやっているとは思えないくらい情報のクオリティーとしても高くて、ある女性社員の方は、保活に関する内容を自身の経験から徹底的に調べて、50ページぐらい資料にまとめて発信してくれたりするんです。

挑戦した人を称える「薩摩の教え」

山岡:最後に、お伝えしておきたいのがLIFULLが大切にしている考え方です。けっこうチャレンジを推奨する会社ですし、たくさんそれに挑戦する社員もいるんですけど、挑戦して失敗した時にどうしようと考える社員ももちろんいます。それを防ぐために大事にしているのが心理的安全の担保です。

それを表すものとして、公式な文章としてサイトに載せたりはしていないんですけど、全社総会の場ですとか、そういったところで繰り返して伝えているのが「薩摩の教え」という考え方です。

一番偉いのは「何かに挑戦し成功した人」。二番目に偉いのが「何かに挑戦し失敗した人」。ポイントとしてはこの二番目ですね。挑戦した人があくまで偉いんだよ、称えるべきなんだよというのを、うちの会社としては大事にしています。

三番目に「挑戦はしてないけど挑戦する人を手助けした人」。四番目は「何もしない人」、五番目は「何もしないで他人を批判するだけの人」。というふうに、挑戦して失敗しても大丈夫ということを伝え、躊躇なくみんなが挑戦できるようなカルチャーを根付かせていることも、このように社員の挑戦を応援していくためには重要なことかなと思います。

以上になります。詳細な施策を説明できなかったので、詳しいことが知りたいという方、ぜひ後ほどお声掛けいただければと思います。ありがとうございました。

(会場拍手)

藤澤:山岡さん、ありがとうございました。このままトークセッションにいくので、質問等々はそこで受け付けられればと思っています。では、ありがとうございました。

(会場拍手)