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Bespo Inc. CEO 高岳史典 氏(全5記事)

事前決済導入のカギはユーザーのメリット PayPayに学ぶ、飲食店ドタキャン問題の解決法

FMラジオ番組「大人のミライ」でパーソナリティや、IT企業の顧問・アドバイザーを務める河上純二氏をモデレーターに、スタートアップ・ベンチャー企業のCEOを招き、その人柄や創立秘話などについて話を聞くYouTubeのトークライブチャンネル「『JJの部屋』by COLABO。第16回目は、Bespo Inc. CEOの高岳史典氏がゲストとして登場しました。検索の要らないチャット予約サービス「ビスポ!」が実現する飲食店の未来とは?

手間のかかる飲食店予約を「ビスポ!」が解決

河上純二氏(以下、河上):なるほどね。実際使ってみるとね、本当に俺もずっと、ほらけっこう場のコーディネーターからさ、いろいろみんなで集まる場の予約いっぱいやるのよね。それで電話するじゃん。まずみんなに恥をかかないような店探しにめちゃめちゃ時間がかかるんだよ。

見つけて電話するやん? そうすると「ちょっとお待ちください」と言ってそこでたぶん開きながら予約チェックするんだと思うんだけど、けっこうダメだって言われるじゃん。そしたらまた次に行くじゃんみたいな話になっていくので、けっこうすごいうんざりしちゃうことが多いんだよ。

だから、それがけっこう「ビスポ!」だと、結局空いてるところだけを言ってくれるから、わりかし取れるのが早い。だから、すごく楽は楽じゃん。

高岳史典氏(以下、高岳):うん。

河上:ただ、これから拡大していく流れだから、まだもっともっと店舗が欲しいしもっと領域エリアとかも広げてほしいから、そこを個人的にユーザー側からしてね、もう少しがんばってほしいなってすごい思っているところはあります。

高岳:はい。もうね、店舗はちょっとまだ、まだ言えないというわけでもないんだけど、いろんなみなさんが知っているようなところも入ってくるし。ね、俺の〇〇も入ってくるかもしれないしね。

河上:言っちゃってるね。言っちゃおう。飲ませて。

及川真一朗氏(以下、及川):(笑)。

高岳:いやいや(笑)。串カツなんとか入ってくるかもしれないしね。

河上:言っちゃってるね。

河上:要は今はわりと高級っぽいところが多いんだけど、そういう町のチェーン店でやっぱりそういう方たちとも話しているんだけど、さっきみたいな危機感はすごく認識が一緒で。話してて僕も心地いいし、「やっぱりそうですよね」って話で、本当握手できるというか。なので、これからも間違いなく広まっていくと思うので。

あとはいろんなユーザーさんが、別に高いお店ばっかりじゃなくてリーズナブルでいいお店もたくさん入るので、例えば恵比寿で5人で待ち合わせたら誰もお店取ってませんでしたみたいなときってあると思うので、そしたら「ビスポ!」で探してくれたら、自分の望むお店がどこか見つかると思う。

河上:そうだよね。

マネタイズにはさまざまな可能性がある

磯村尚美氏(以下、磯村):どこがマネタイズポイントになるんですか?

高岳:それね、すごく聞かれて、僕もどうしようかと思ってるの。

磯村:ええっ?(笑)

(一同笑)

高岳:どうしようかなと。もう切れないんだけど。

(一同笑)

河上:飲んじゃおう。うん。

磯村:すごくいいことされているなと思うけど、ビジネスとしてどこでポイントを置いていくのか。

高岳:もうこのままじゃ慈善事業ですからね。

磯村:そうですよね。すごいありがたい事業ですよね。

高岳:飲食店のチェーンの人たちもみんな「大丈夫?」って。

(一同笑)

磯村:ですよね。だってシステムの開発費けっこうかかってるじゃないですか。

高岳:すごいかかってる。

磯村:ですよね。あと集客もたぶん1軒ずつお話しされてというところを考えると、時間もコストもかけられて。切れませんね。

高岳:大丈夫です。結論は、たくさん人が集まってたくさんお店が集まってってなると、マネタイズ化というか、できるポイントってたくさん出てきて。

昔LINEが始まった頃って、あれも無料で始まってスタンプさえ全部無料で出していて。たくさんの人がやってくれることによって、ユニークなスタンプが欲しいってなって有料のスタンプが出たり、それから企業がスタンプを出しましょうとか。今は企業とのコラボレーションなにかやりましょうとかっていうのが出てきて。なので、たくさん人が集まってたくさんお店さんが集まってきたらいろんなことができるだろうと。

それは単純に広告みたいな話じゃなくて、広告もできるかもしれないけど、イベント的なことであるとか、あとは特殊な特別なコンテンツみたいなものを、今ってただ予約するだけなんだけど、LINE上にいろんなものを作っていけるので、そうするとひょっとしたらユーザーさんの中に、少しだけお金をいただいて、そしたらそういう特別なコンテンツにご招待しますよ、みたいなことをできるようになったりするかもしれないし。

飲食店に突然課金するようなことは絶対しない

高岳:あとは「ビスポ!」ってもともと海外用に、まぁこれはもう発表しているので、海外から来る人のためを考えてつくってる。これチャットでは入れちゃうので。海外からっていま飲食予約ってすごくしづらいので。例えば「トリップアドバイザー」みたいなサイトで見てて、僕らも海外に行くとき使うけど、いざ電話しちゃうと言語がわからなかったりするから、ネット予約しても予約がうまく取れなかったりすると、結局日本に来ちゃいましたみたいな話になるので。

「ビスポ!」だったらチャットで例えば新宿でお鮨1万円みたいなところを先に予約しておくことができるので、それは事前決済してもらおうと思っているとか。今流行りの〇〇Payとかたくさんあるので。今日もLINE Payがすごいキャンペーンを始めてますけど。

河上:始めましたね。

高岳:そのときに少しだけ予約手数料をいただくとかね。そうするとやっぱりたくさんお店があってたくさん人が来るようなそういう場を作っていると、そこに参加するときに「少しこんな企画をしているんですけど、どうでしょう?」みたいなことがたくさんできるんだろうなと思っていて。

それはもう絶対に間違えない。これからも別に飲食店に突然めちゃくちゃ課金するよなんてことは絶対しないので。みんながそこでWin-Winになれるような仕掛けはたくさんできるから。だから、今はもう、お金は確かにかかるけど、がんばってたくさん人を増やしてたくさんお店を増やしていというフェーズかなと思ってますね。

河上:そうだね。

LINEの友達検索で「ビスポ!」

河上:よくグルメ1.0とかグルメ2.0とか言葉が一時期出て、僕もネット業界長いから、また新しい過渡期に来てるのかなとは思う。一時期ちょっと前には、釈迦に説法というか、このみんなね、IT絡んでいる人だからあれだけど、僕が話すと、アプリの一時期の盛り上がりもちょっといったん静かになっていって、新しいインターフェースの場所も探している状況だし、グルメ業界で言えば、次の3.0なのか4.0なのかもうわからないけど、新しいタッチポイントと新しいサービスのスタイルみたいなものをちょっと模索してたかなというのは個人的には思ってて。

さっきの予約のね、単純に予約の方法でいつもすごく、30分〜40分やっても、1個飲み会をセットするだけでも。だから、そんなところを高岳さんが拾って、今、本当に地道にやってるよね。

高岳:地道地道。

河上:地道に。

高岳:地道だよ。こんなに地道にやる。

河上:うん、ちょっと見直した(笑)。

高岳:えっ? なんとなく派手っぽく見えるけど。

河上:そうだね。空中戦得意なのは知ってるんだけど。

高岳:地道地道。

河上:すごく地道の本当に地道にやっているから。

高岳:地道地道。地道にやってます。

河上:メンバーも本当に地道に今取り組んでいるからさ、これからが楽しみだなと思ってるんだけど。だから本当にみなさんも登録。使い方はだから、LINEでお友達で「ビスポ!」を検索してもらって登録してもらって。

高岳:登録するだけ。

河上:呼びかけていけば、その場から予約ができるようになるのでね。

及川:「ビスポ!」ですよね。カタカナで「ビスポ!」でいいんですか?

高岳:カタカナで「ビスポ!」で。

河上:そう。ビスポ、びっくりマークね。

高岳:そうそう。「ビスポ!」。まぁ、カタカナで「ビスポ」だけで。

アプリをダウンロードしてもらうのは厳しい

高岳:だからそういう意味では、さっき言ったグルメ4.0というか全体的なWebのあれで言うと、アプリをダウンロードするというのはなかなかもう厳しいから、だから「ビスポ!」はアプリにしなかったんですけど。もうみなさんのスマートフォンはアプリだらけでしょ。アプリを入れるとなかなかもうふだんよっぽど使うやつじゃないかぎりはダメで。

そうすると、なぜFacebookが強くてTwitterが強くてLINEが強いかというと、毎日使うから。だから、その上に載せちゃったほうがよっぽど効率的であって、そういう意味ではアプリじゃないんだろうなみたいな。

だけど、今度、たぶんスマホをやってるけど、スマホじゃない世界がまた、LINEとかGoogleとかAmazonとかAIのボイスインターフェースのほうにいってるけど、そういう時代も来るんだろうと。「ビスポ!」はもちろんそこまで考えているし、そういう次に何が来るかなを考えながら。

河上:声でお店探しを進めていけるようになることを考えているということ?

高岳:その気になればもう今でもできて。なぜかというとLINEから入ってきているので、物理的にはLINEのClovaとLINEはつながっているので、Clovaに話しかけると……。これあんまり言うとネタバレになっていっちゃうんだけど(笑)。

河上:OK。このへんで。

高岳:話しかけると、もうそれで探せるようになっちゃうんだろうね。

河上:そうだね。いつかはね。

ドタキャン問題を解決する先払い制

及川:僕、あの飲食の決済のところがあんまり発展しないのがちょっと気になっていて。いわゆる予約のドタキャン問題とかいっぱいあるじゃないですか。

河上:あるよね。

及川:でも、あれって事前にいわゆる決済するとか、あるいは仮決済するとか、あと結局飲食で食事してカード出してサインするとかも、あれもある種、先に決済のパーミッションを取って決済するというやり方もできるんじゃないかなと思ったりとかしてるんですけど、そのへんって飲食業界ってどう考えているのかなって。

高岳:2つあって。たぶん飲食店側からの話とユーザー側からの話で、飲食店側からの話をすると、みんな事前決済してくれればいいと思っています。みんな思ってる。みんな思ってるけど、事前決済を完璧にするというのはみんな怖がります。なぜかって来なくなるかもしれないから。

例えば、最近「GYOZA BAR」を開いたんですけど、うちのGYOZA BARは完全キャッシュレスにした。現金払いダメ。現金払いノーというのもみんな怖い。でも、現金払いをやめた瞬間に、最後のレジの確認とかがなくなって、ものすごいシンプルなオペレーションを。だけど、現金ダメだと言い切ることがやっぱり怖い。今これができるようになったのは、たぶんキャッシュレスの流れが来てるから、実験店舗的にやっていてうまくいっていますと。

今の話の流れからたぶんユーザーの話になるんですけど、ユーザーの利便性がキャッシュレスあるいは先払いしたほうがいいやってならなきゃダメで、「先払いしたほうがいいや」って先払いする予約システム自体が今までそんなになくて。ちゃんと事前決済をしてこうでこうでといって。トラベルのほうはまだあるけど。

及川:そうですね。確かに。

ユーザーの利便性に対する配慮が必要

高岳:あるんだけど、それがなくて。あと、旅行とか、それから飛行機のチケットも一緒。まぁ流れですけど、宿とか飛行機とかと違うところは、飲食店ってまぁまぁ予定変更が起こりますよね。人数が変わるとか。そういうのがあるのでおそらく事前決済させるには、それを超えたなにか良いことがないと、なかなかできないのかなと。

例えばLINE Pay とかPayPayさんが20パーセントオフキャンペーンをやっていて。あいつを飲食店で事前決済したら落とせますよというふうにしたら、全員分も20パーセントオフになるよと言ったら、もし1人がドタキャンしても、まぁ、いいかもしれないみたいな話になるので。だからそのへん。

あとは、事前決済してもドタキャンが起こったら、本当の事情があるドタキャンだったら返すとかっていうふうにするとかをしていくと、だから意外とね、利便性に対してもうちょっと配慮しないと、単純に事前決済してくださいというのはダメだと思う。

ただ、流れはもうだいぶできてきているので。流れはだいぶできているのと、あと「ドタキャンはよくないだろう」という感じもみんな出てきているから、だからもう一歩かなっていう感じは。

及川:徐々に来てるけど、もうちょっと浸透するにはってことですね。

高岳:うん、もうちょいもうちょい。もう一踏ん張り二踏ん張りで。

ドタキャン被害を受けた飲食店は泣き寝入りするしかない

河上:この間テレビ観てたらドタキャンの特集をやってたんだよ。それがすごく最近はアコギなのも多くてね。もう何箇所に予約してあって、30人予約。でも、前日になって来ません、当日も来ませんみたいのがあってみたいな。あってさ、なんかそういうのってさすがに俺らもやらないじゃん。それやるやつってすごい、なんていうのかな、マナー違反だと思うわけね。

及川:そうですね。マナー違反。

河上:って思う部分あって。

高岳:確かに。

河上:それに弁護士のインタビューも出てきてさ、当然、飲食店はそれを訴えることもできるんだけど、それを裁判に立てて争うまで、時間も忙しい店長たちがそんなことやって、告知の裁判かけて裁判費を払って、ぜんぜん割が合わないからみんな泣き寝入りという仕組みになっちゃってるって、なんか聞いててすごく寂しくなっちゃって。

これはやっぱりルールというか制度も含めて。高岳さんのほうはそっちのルールというか制度というか仕組み化みたいな方向で検討を進めていただいているんだと思うんだけど。もうちょっとルール化みたいなところも、だいぶ近寄ってきているけど、もっとここをアクティベートしてちゃんとしていくゾーンかなと個人的には最近ちょっと思ってるのがあってさ。

よく気づいたね。それ。

及川:いやいや。もう本当。

風呂でのぼせるぐらいおもしろい『キングダム』

河上:『キングダム』観てないのに。

磯村:(笑)。

及川:『キングダム』でしょ、それ。

高岳:『キングダム』は見たほうがいいですよ。

及川:あ、わかりました。

磯村:ほらほら。

河上:1人ぼっち。

及川:かなり1人ぼっち。

高岳:ああ、映画のほう?

河上:ううん。まず漫画のほう。

高岳:漫画ね。

河上:そうそう。

高岳:漫画はね、忙しいときに新しい巻が配信されると困るよね。

河上:困る。

高岳:読まないといられなくなっちゃうから。

河上:読んでるの?

高岳:読んでるよ。

河上:やっぱりあれだね。躍動感が止まらないんだね。

高岳:止まらないね。

河上:50歳超えても。

高岳:俺ね、漫画はもう風呂に漬かっているときだけにしようと。読みだしたら困るから。

河上:今、御意のポーズ取ってる。

及川:御意のポーズ(笑)。

高岳:それでさ、俺『キングダム』読み始めてから風呂のぼせてのぼせて。ずっと風呂入っちゃうよね、これ。

河上:たまらないよね。

高岳:ずっと湯船に入ってるんだけど。

河上:うん。今読んでる途中なの?

高岳:最新巻までは全部読んだ。

河上:読んだ。54巻ね。最高。もうあなたの話はもう置いてけぼりにします。

及川:わかりました(笑)。

高岳:あっ、ありがとうございます。

磯村:読んだほうがいいですよ〜。

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