自分を生きる心を育てる授業

太田温子氏(以下、太田):みなさんこんばんは。受講生代表の太田です。本日お越しいただきましたのは、一般社団法人日本ポジティブ心理学協会認定レジリエンス・トレーナーの菅原聖也先生です。先生、よろしくお願いします。

菅原聖也氏(以下、菅原):よろしくお願いします。

太田:本日の授業は連載の第1回目『「自分」を生きる心を育てるレジリエンスの高め方 -チャレンジできる人になる-』と題した授業を行います。では先生、さっそく自己紹介をお願いします。

菅原:日本ポジティブ心理学協会の菅原と申します。よろしくお願いいたします。まず私の自己紹介の前に、簡単に協会の紹介をさせていただきたいと思います。

一般社団法人日本ポジティブ心理学協会となります。今世界各国でポジティブ心理学というものの研究とか実践が進んでいます。国際ポジティブ心理学会というものがありまして、その日本支部という位置付けになります。

我々の使命は下に書かせていただきましたように、この3つの使命を持ちながら活動しております。

では続いて私の自己紹介になります。菅原聖也と(申します)。聖也という名前はちょっとめずらしいかと思います。一応、私は聖闘士星矢よりも先に生まれてますので、私の親は聖闘士星矢からとったわけではないはずです(笑)。

10年SEとして働いた後、農業修行の道へ

菅原:それはさておき、2001年から社会人になりまして、10年間システムエンジニアをやっておりました。その途中で私は農業に興味を持ちまして、無農薬・無化学肥料で作った野菜の味に惚れて、山梨県の八ヶ岳のふもとに移住して1年間農家修行をしていました。

家庭の事情で東京に戻ることになりまして、またエンジニアに戻りました。そのときになにかやりたいことを探したいと思いました。私は農家修行に行く前に所属していた会社で社員の教育担当をしており、そのときに人の成長に関わることにすごく楽しさを感じていたんです。

それをもっと専門的に学べないかと思いまして、コーチングを学んで、途中から個人事業も始めました。ポジティブ心理学、さらにはレジリエンスというものを学んで、今はとくにレジリエンスというものをお伝えすることに力を入れています。

去年もSchooさんで授業をさせていただきました。

太田:はい、そうなんです。佐藤ののみさんが「レジリエンスの先生覚えてます〜」とおっしゃっています。

菅原:覚えていただいていてありがとうございます。去年はとくに折れない心を育てるという意味で、レジリエンス全般の話をしました。今回はチャレンジできる人になるという意味合いでも、レジリエンスというものはとても大事になってきます。そういった内容の、もうちょっと実践的な話を今回はお伝えできればなと思います。

今でも平日の月曜から木曜はエンジニアとして働いていまして、金曜と土日を使ってこのような活動をしております。なのでいまどきで言うとパラレルキャリアです。ちょっとおしゃれな表現ですね。そんなかたちで活動しております。

心の葛藤との乗り越え方を学ぼう

太田:Schooでも連載3回の授業で、レジリエンス、しなやかな心を学んでいただきました。例えば榎本さんが「心が折れそうなので折れないようにしなやかになりたい」とコメントをくださっていたりですね。しなやかな心ってみなさん興味があると思います。今回はとくにチャレンジできる人になると。より実践的なところに入ってまいります。

あとコメントで前田さんが「現在Webライターにチャレンジ中です」と。

菅原:あ〜なるほど。チャレンジしているところで心の葛藤とかもあったりすると思いますので、そういうところを乗り越えていくという意味で役立てていただけたらなと思っております。

太田:お願いします。では授業に入ってまいりましょう。授業の前に受講生のみなさんに先生から質問がございます。お願いします。

菅原:この授業が終わったとき、みなさんはどうなっていたいですか? まずそれをイメージしていただいてコメントをいただきたいなと思います。

太田:コメント欄から投稿をお願いします。授業のゴールですね。ゴール設定をしていただきます。授業が終わったとき、どうなっていたいですか? お待ちしております。

コメントをたくさんいただいております。

菅原:ありがとうございます。もうすでに想いを書いていただいている方もいます。

太田:田中さん「チャレンジできる人になる!」。

菅原:まさに今回のテーマですね。お伝えしたいなと思っております。

太田:谷口さん「しなやかさとは何かを自分なりにつかみたい!」。

マインドセットに向き合う時間

菅原:あ〜なるほど。今回はチャレンジするというところになりまして、やはりそういうところでもストレスを感じたりすると思います。前向きに乗り越えていける、そういったかたちで身につけていただけたらなと思っております。

太田:前向きに。バネという例え方もしていただきましたよね。

菅原:そうですね。前回はとくにバネ、今回もそういった面もあるかなと思います。

太田:ありがとうございます。前田さん「チャレンジを継続できる人になる」。

菅原:そうですね。

太田:Izumiさん「改めて明日からバリバリがんばれるようになりたいですね。今以上に」と。マインドセットという言葉もいただきました。Furukawaさん「しなやかマインドセットの考え方を学んでいること」。

菅原:今日はまさにマインドセットのテーマをお話ししたいと思いますので、ぜひ振り返りいただいてご自身のマインドセットに向き合っていただきたいなと思っております。

太田:ありがとうございます。たくさんいただきました。ゴール設定をありがとうございます。では授業に入ってまいりましょう。まず先生から本授業の流れをご紹介いただきます。

まず「レジリエンスとは?」ということで、レジリエンスって何かというのを簡単にお伝えしたいと思います。続いて今回のメインのテーマになります。しなやかマインドセットを身につけるという話をしていきたいと思います。最後に実践エクササイズとして、最高の自分像を描く、これにみなさんチャレンジしていただきたいなと思っております。

太田:最後にエクササイズもご用意しております。では本日の授業の最初は、「レジリエンスとは?」というところですね。復習も兼ねてお願いします。

レジリエンス=元に戻る能力・弾力性

菅原:では、「レジリエンスとは?」に入っていきたいと思います。レジリエンスという言葉は、もともとは物理とか工学とか物のレジリエンスということで生まれました。上に書かれている定義で、実在物、物質や物体へ外力が加わったあとで元の形状に戻る能力、弾力性になります。

テニスボールを思い浮かべてください。握って戻る。あれをイメージしてただければわかりやすいかなと思います。そこからこの言葉が、人とか生き物に転用されるようになりました。困難から早く立ち直る能力、強靭性という意味合いになってきます。

我々ポジティブ心理学をお伝えしている人間が、なぜレジリエンスをお伝えしているかというところです。ポジティブ心理学という心理学は普通の人がよりよく生きるとか、人生を豊かにするといった意味合いでの心理学の研究になってきます。

20世紀の心理学って、とくに戦争があったということもあって、うつ病とかトラウマとか心の傷を負った人が普通に生きていくための研究というものが多くされていました。一方で普通の人がよりよく生きるという心理学に関しては、ポツポツと研究されていたんですけれども、あまり多くはされていませんでした。

ポジティブ心理学の誕生は1998年

菅原:そこでマーティン・セリグマンという方が、1998年にポジティブ心理学というものを提唱されました。普通の人がよりよく生きるという研究も、もっと多くされたほうがいいんじゃないかと。心の傷を回復するという意味合いの研究ももちろん大事なんですけれども、普通の人がよりよくという研究ももっと多くあってもいいでしょう、ということで体系的に研究しましょうとポジティブ心理学が作られました。

人のポジティブな側面にアプローチしていくということが、すごくレジリエンスにも効果があるということです。ポジティブ心理学の研究の分野として、レジリエンスというものは大きなテーマとなっています。我々の協会でもレジリエンスをお伝えするトレーナーを養成する講座等をやっていまして、我々がこうやってレジリエンスをお伝えしているかたちになります。

過酷な環境でも切り開ていく力を身に着ける

菅原:下の写真は、アスファルトのちょっとした隙間から力強く成長している草のイメージです。こういった過酷な環境の中でも力強く生きていく。そういったイメージもレジリエンスの1つのイメージとしてあります。

太田:生命力みたいな。

菅原:そうですね。こういう過酷な環境でも自分の人生を切り開いていくみたいなイメージですね。

こちらの図でもうちょっと、レジリエンスが高い低いってどういう意味なのかというのをお伝えしていきたいと思います。

ちなみに私の授業だと、こうやって下のほうに書籍とか出版社名の引用元をときどき示しています。意味合いとしては、引用元を明示するということが大事なので書いています。もう1つはみなさんが興味を持ったところで、ご自身で本を見て学んでいただけるという意味もあります。もし興味あるところがありましたら、ぜひ書籍にもあたっていただけたらよろしいかと思います。

太田:お気遣いをありがとうございます。

レジリエンスが高いと、仕事で失敗や挫折をしてもすぐ立ち直れる

菅原:この図は縦軸が意欲とか充実度を表します。横軸が時間軸を表しています。最初にスタートしてるラインから、例えば仕事で大きな失敗をしたとか、ストレスや逆境がありましたと。そうすると意欲とか充実度が落ちます。

レジリエンスが高い人が落ちないかというと、落ちない人もいるかもしれないですけども、必ずしも落ちないというわけではないんですね。落ちること自体が悪いということじゃなくて、落ちるけれどもそこからすぐに回復できる人がレジリエンスが高いという意味になります。

太田:V字に上がっていってますもんね。

菅原:そうですね。失敗してヘコむけれども、すぐそこから立ち直ってその失敗を取り返すとか、次は失敗しないようになにか策を打とうとかですね。そうなっていけることがレジリエンスが高い人。

一方レジリエンスが低い人は下がって、戻るのに時間がかかるとか、なかなか戻らない。これが高い低いの意味合いになってきます。レジリエンスの低い人はやる気を失っちゃってモチベーションが上がらないといった意味合いになっています。

壁を乗り越えてチャンスをものにしよう

菅原:今回は『チャレンジできる人になる』というサブタイトルをつけています。そういう意味合いでいくと、例えば大きな仕事が来たとか、今までやったことがない難しい仕事が来た。チャンスでもあるけれどもストレスでもあるというパターンが、けっこうあるかなと思うんですね。

チャンスをそのままチャンスだと思ってモチベーション高くいければ、それはいいのかもしれません。やはりそれをストレスと感じてしまうこともあると思います。私も去年初めてSchooさんに出させていただいたときに、出る前に生放送という特殊性もあるので間違えたこと言ったらどうしようとか。

太田:そうですよね。

菅原:あとオンラインでの授業ということもあるので、役に立たないと思われたらどうしようとか、やっぱりストレスを感じる部分はあるんですね。だからといって「僕やりません」と言ってしまうと、みなさんにお伝えする場に出るというチャンスを逃してしまいます。そこで自分の心と向き合って乗り越えることによって、チャンスって掴めるのかなと。そういった話を今回の3回の中でしていければなと思っております。

太田:チャンスが来ても逃げることなく挑戦できるようにということですね。

菅原:そうですね。掴まなくてもいいチャンスというのもあるのかもしれないですけれども、自分が実現したい未来に向かうためにチャンスを掴む必要があるのであれば、ぜひそこを乗り越えて成長していっていただきたいなと。そういった意味合いでの授業になっていきます。

授業をとおして、チャレンジできる人になる

太田:はい。ここでが「レジリエンスとは?」ですね。続いて第1回から3回の授業構成を教えていただきます。

菅原:今回は「自分を生きる心を育てるレジリエンスの高め方」の副題を「チャレンジできる人になる」として、3回シリーズをやっていきたいと思っています。まず第1回ですね。しなやかマインドセットを身につける。こちらは今日このあと詳細をお伝えしていきます。

第2回は心の抵抗に気づいて行動を選べるようになる。先ほどちょっと例で話しましたように、まさに私のSchooさんに出るときの心の抵抗もありつつも、でもやはり出たいということで出る方向の行動を選ぶと。こういった自分の心に気づいて、でも自分の未来を作る行動を選べるようになるといった話をしていきたいと思います。

太田:なるほど。

菅原:第3回は自分の強みを知って積極的に活かす。ポジティブ心理学って強みの心理学とも言われています。自分の強みに気づいてそれを活用していくことをすごく大事にしています。チャレンジしていく中での大事な考え方になりますので、強みの授業をしたいと思っています。

太田:へ〜すごい。それがわかるときっとぜんぜん違いますよね。

菅原:そうですね。自分の強みって、意外と自分が知らないことってけっこうあります。そういうのを見ていって、活用できるようにしていただきたいなと思っています。