採用したくなる人の目はキラキラしている

沼野井伸拡氏(以下、沼野井):今日のトークテーマって、ざっくり2つあるんですよね。まず1つ目は「面接で印象に残っている学生」というタイトルで、ディスカッションしていきたいなと思います。

ここにいるみなさんで僕がおもしろいなと思ったのは、純粋な採用とか人事ではなく、けっこう実践というか、現場でやられてきた方であるということで。

佐々木さんなんかはCFOですけれども、なかなか人事で財務を経験している方って少ないので、すごくおもしろい現場のキャリアをお持ちの方ばかりだなと思っています。佐々木さんは、面接の場に出られることってあるんですか?

佐々木正将氏(以下、佐々木):はい、そうですね。面接はけっこう早い段階で、1次か2次で出させていただいてますね。

沼野井:その中で気になる学生とかって、財務という目線があるのかはあれなんですけど……どういう目でいつも学生って見てらっしゃるんですか?

佐々木:学生に会うときは実は財務目線でなくて、まずは信頼できるような素直な子であるかどうか、っていうのが大前提にあるかなと。そこを見極めさせていただくときのポイントっていうのが、目がキラキラしてるか、みたいな。もう自分のことをオープンにさらけ出して話してるか、みたいなところですね。

沼野井:めっちゃ大事っすよねえ。

佐々木:そういうとこは見させていただいている。そう教えてもらったのも、サイバーエージェントの曽山さんが言っている、「素直でいいやつか」みたいな。

沼野井:(笑)。なるほど。

佐々木:なんですけどね。はい。

沼野井:なるほど、なるほど。やっぱり目って大事ですよね。諸戸さんも以前、目について言ってたのをなんとなく覚えてるんですけど。

諸戸友氏(以下、諸戸):言いました、言いました。

沼野井:言いましたよね。

諸戸:言ってドン引きされましたね。

沼野井:(笑)。

諸戸:他の人事の方が、みなさん素晴らしい話をされてたんですけど、僕は「目です」って言って、シーンとなった記憶がありますね。

沼野井:我々はよく理解できるところですけどね。

良いところは目に、悪いところは足に出る

諸戸:そうですね。こうやって見てても、目が合ったときに、「あー、いい目してるな」ってわかるっていう。そのときも言ったんですけど、7割5分当たるんです。でも2割5分は外すんです。外したときに「あ、騙された!」みたいな。(笑)。「なんだよ!」ってときもありますけど。

(会場笑)

でも、これってたぶん、結果論だと思うんですよね。いままで……今日来ていただいているみなさんもそうだと思うんですけど、これまでけっこういろんな学生の方とか、いろんな人を見てきているので……(客席に向かって)あ、いい目してますね。

(会場笑)

いろんな方を見てきてるので、わりと「ああ!」っていうのはある。これもすべてデータなんで。見てきて、「いい目をしてる人ってやっぱこうだな」みたいな実感って、なんとなく人事の方はあるんじゃないかな、という気はしますけどね。

沼野井:そうですよね。その人のいままでの考えとか、そういったものが、けっこう上半身に出る傾向があって。その一つとして目に出やすいとかね。

諸戸:そうです。

沼野井:ありますよね。

諸戸:あるある。

沼野井:逆に悪いところは下半身に出るんですよ。足とか。

諸戸:へー。見てるんだ、下半身のほう。さすがやね。

沼野井:見てますよ。面接で机の下が空いてるときって、実は足元を見ていて。集中できてないときって、実は足にすごく出るんですよ。組み換えが多かったりとか。

諸戸:あー、なるほどね。

沼野井:相当揺すってたりとか。

諸戸:なるほどね。僕は前に一回、「こいつ、めっちゃいい目してんなー……」って思った人がいて。いま、めちゃめちゃ仲がいいやつなんだけど、「めっちゃいい目してんな」って思いながらスーって足元を見たら、靴下に穴が空いてて。

(会場笑)

それがツボで、「うわーマジで」って(笑)。

沼野井:(笑)。

諸戸:めっちゃいいこと言ってて気合入ってんのに「靴下に穴あいてんの?」みたいな。

(会場笑)

沼野井:そういうところも、素朴っていうか。言葉がちょっと違いますけど。

諸戸:そこにツッコんだら、「野球部なんで」って(笑)。

沼野井:(笑)。

諸戸:よくわからない理由を答えられて。「あー、確かに野球部ってよく靴下の穴が空いてそうだよね」って。そいつ、いま社長をやってんですけどね。すごいいいやつですよ。

良い目をしている人の背景にあるもの

沼野井:法田さまはどうですか、面接していて記憶に残る学生の特徴って。靴下の穴とは違うかたちでなにかいただけると。

法田貴之氏(以下、法田):そうですね、目ってすごくわかるなーと思ったんですけど。けっこう直感的じゃないですか。だから、そうだとは言いつつも、みなさんにとってみたら、「目って言われてもどうすればいいの?」って思いますよね。

良い目ってどこから来るのかなといったときに、僕自身が思うのはビジョンというか、自分が将来何をやっていきたいかっていう意志がはっきりしてると、やっぱり目に迷いがなくなってくるのかなと思ったり。

あと、僕自身がもともとコンサルで、就職活動において「何を確かめに来てるんだろう」っていうのがけっこうクリアな学生っていうのは、やっぱ目が違うんですよね。

何かを確認するために面接に来ていると思うんですけども、クリアに自分の役割を当てはめるんじゃなくて、例えば「こういう会社で働きたい!」ってことについて僕はけっこう面接で聞くんです。「どういうポイント重視してますか?」って。

そして「その重視しているポイントをどうやって確認しようとします?」っていうときに、けっこうクリアに「こことここを見ています」って人がいるんです。そういう人たちは良い目になっていると思うんですね。

沼野井:うーん、なるほど。

法田:だから、けっこう目を見るとわかるっていうのは、「ああ、そうだなー」と思っています。

その背景には、おそらく何をしたいかについて、けっこうクリアなビジョンなんかを見つけてる目である、というところがあって。その裏には、何かを仮説検証しに面接に来ている感というか、構え方が違うから、目が変わってくるということなのかなと。お話を聞いて、今改めて思いました。

「何がしたいか」よりも「どうなりたいか」

沼野井:なるほど、なるほど。この「良い目」っていうところについてなんですが、僕はサイバーエージェントグループのファンで、本当にいい会社だなって思っていて。会う人会う人、すごく目力が半端ない人が出てくるんですよね。事業においてもそうだし、素晴らしくいい人材であるというのが目に出てるんです。

僕は今日登壇していただいている方のなかで、武内さんについてはちょっと知らなくて。Webでお名前を調べて、ブログみたいなのが出てきたんですけれど、会社に入ったのは人事の方がきっかけだったんですよね?

武内:はい、ありがとうございます。そうなんですよ。

沼野井:今日会ってみて、すごく魅力的な方だなと思ったんです。サイバーエージェントグループってどういう人材が活躍されるんですかね。

武内美香氏(以下、武内):ここまでのお話と違う軸でいくと、何をやりたいかが決まってない人が意外と多かったかなと思っていて。

沼野井:あ、そうなんですか。

武内:サイバーエージェントはいま5,000人ぐらいの規模の会社なんですけど、取締役が11人いて、活躍している同期のメンバーから2人ぐらい、29歳か30歳ぐらいで役員になっています。

彼らって、「ぶっちゃけ何がやりたいとかない」みたいな感じで。面接していても、やりたいことがない人ってけっこう多いなと思っていて。でも、ぜんぜんそれでいいなと思っているんですよ。

そうじゃなくて、自分はどうなりたいかとか、こういう価値観を大事にしていきたいとか。あとは「やりたいことはないけど、とにかくデカイことがやりたいんだ!」みたいなことを心から思ってる人は、さっきおっしゃったように目に出るのかな、って思っていて。

なので、私はあまり何をやりたいかをあえて聞かないようにしてますね。「どういう人になりたいのか」「何をモチベーションにがんばるのか」を毎回のように聞いてるかもしれないですけど。そこはけっこう繋がるなと思ってますね。

現時点ですごい人ではなく、吸収力があるかを見ている

沼野井:なるほどね。エンジニアとかってどうなんですか? みなさんの企業ですと、総合職の方はもちろん、エンジニアも多く採用されるんではないかなと思います。職種によってポイントって変わったりするんですかね?

それとも、印象に残る方って同じなのか。職種によって、もしくは業態によって変わったりするのかっていうところも聞いてみたいです。武内さんはどうですか。エンジニアの採用のときって共通なんですか? 

武内:基本は全部一緒だと思ってます。最終面接で話すのは、技術とかの基準はもうクリアをしていて、あとはサイバーエージェントのカルチャーが合うかどうかみたいなところが大事になるので。どれだけ優秀な方でもサイバーエージェントに合わなければ、お互いにとって不幸になるなと思っているので。その意味では目だったりは大事ですね。

表現方法は職種によって変わるかなとは思うんですけれども、ちゃんとその価値観みたいなところが合うかっていうのは、共通して聞いてる内容で、やはり一緒かなとは思ってます。

沼野井:なるほどね。アカツキさんはどうなんですか?

法田:そうですね、僕も結局は一緒だと思うんですけど、最終的に面接してるメンバーで変わってくるっていうところもあって。職種ごとに文化とかが違ったりするんですね。

なので、マクロで見ると一緒なんですけど。やっぱり面接しているエンジニアとの文化の整合性があるかっていうところはクリアにロジカルに固めていたりします。

沼野井:ですよね。

法田:その文化の中にうまく入ってるかどうかっていうのは、けっこう面接のプロセスの中で、企画とか他の職種とは違ったものが出て求められてくるかなとは思っていますね。

沼野井:なるほど。諸戸さんなんかもう、人事界隈が長いので、採用って本当に酸いも甘いも、いろんな人に会ってきたと思うんですけども。

諸戸:ですね。

沼野井:この辺どうですか? 職種とかの違いって。

諸戸:ぜんぜん関係ないです。それこそソフトバンクさんとかDeNAさん、サイバーさんもそうですけど、それぐらいのレベルの会社だったら好きなように選べます。なんならインドとかまで行っちゃうけど、うちはそこまでのレベルに到達してないので。

結局勝負したとしても、その超ハイエンドのところは取れないんで、そこのハイエンドとは次のラウンドで勝負するんですよね。そうなると、スキル経験なんて、たいして差はないんで。学生時代に3〜4年やってましたとか、半年ちょっとプログラミングやってましたとか、確かにちょっとはプラスになるんだけど、結局それって実際に仕事をしてから、いくらでもまくれるんで。

世の中にはすごい人が……今日もひょっとしたらいるかもしれないけど、すごく知識や経験があって、いろいろテクノロジーを知ってる人もいるかもしれないけど。そういう人を採れりゃ採りたいけど、なかなか採れないんで。僕らはどっちかっていうと、吸収力に徹底的に重きを置いてるので、そういう意味で言えばエンジニアとか総合職とかって、あんまり関係ないなって思いますね。

沼野井:なるほど。さすがクルーズですね。ありがとうございます。スペースマーケットさんって今は50人ぐらいの規模ということで、細かく職種を分けないで、全員がその事業にコミットをして動いてるような気がしているんですが、そのあたりってどうなんですか?

佐々木:そうですね、私どもは今日唯一ですかね、会社名とサービス名が一緒の会社なんですけれども。もう、おっしゃるとおり、全員が一つの方向を向いて、スペースマーケットというサービスが本当にいいものだと我々全社員が思っていて、これを世の中に広めたいと思っています。

我々はこの軸でけっこう採用しています。「ビジネスへの共感」みたいなところは、けっこう強く打ち出していますかね。