結婚式場が抱えるインスタ運用の悩み

高木紀和氏(以下、高木):「第2章 卒花アンバサダープログラム」ということで、maricuru代表の高木が務めさせていただきます。よろしくお願いします。

先ほどのさとなおさん(佐藤尚之氏)のお話でも、ちょっとアンバサダープログラムという話が出ていました。世の中的にはけっこう広がっているやり方なのですが、「アンバサダープログラムって何だっけ?」という方も中にはいらっしゃると思います。もしこんな課題をお持ちの会場さんがいらっしゃれば、少なからずお役に立てるかなと思います。

ちょっと読み上げていきますね。例えば、私たちが式場さんにおうかがいするとこんな話を聞きます。「今、やっぱり媒体以外から集客を増やしていきたい。何をやったらいいんだっけ?」とか「やりたいことがあるんだけど、手が回っていない」というような話を聞きます。

あとは、Instagramは「やっぱり運用自体はやらなきゃいけないよね」というのでやっているんだけれども、集客などに効果的に使えているかというと自信がない、という会場さんが多かったり、「お客さんのSNS発信、プレ花嫁さんや卒花嫁さんの発信を活かしていきたいんだけれども、方法がわからない」というお話をお聞きしたりします。

どうですかね? 式場さんはたぶん今日50名ぐらいに来ていただいていると思います。「Instagramを運用しています」という会場さん、どうですかね? 手を挙げていただけますか。どうですか?

(会場挙手)

だいたい30名ぐらいですかね。その中で「うちはインスタ運用がうまくいってるぞ!」と自信ある会場さんとかいます?

なかなか(手を)挙げづらいですよね。インスタの運用って、やってみているものの、なかなかそれが成果につながっているかというと自信がないよ、というような会場さんがすごく多いです。なので、そういった会場様には少し持って帰っていただけるものがあるかなと思いますので、ぜひお聞きいただければうれしいです。

「#プレ花嫁」のハッシュタグ投稿数は480万件

アンバサダープログラムのお話をする前に、maricuruがどんな会社かわからない会社さんもいらっしゃると思うので、お話をさせていただきますね。

花嫁コミュニティアプリ「maricuru」といって、すごく簡単に言うと花嫁さん限定のSNSを運営している会社になります。特徴としては、右上に書かれているように、「maricuruアドバイザー」という認定花嫁さんが2,500人ぐらいいるサービスになっています。

どうやって認定しているかというと、やっぱり「後輩花嫁さんの役に立ちたい」と悩み相談を受けてくれる花嫁さんや「情報発信をどんどんしていきたい」という花嫁さんがすごく増えているので、そういった人たちを1年間でだいたい3,000人ぐらい、各1時間ずつぐらい面談しました。面談をして、今2,700人の花嫁さんにサービスを一緒に作っていってもらっているようなところでございます。

現状でいくと、3万5,000人を超えたぐらいの花嫁さんが使っているサービスに成長しました。

あとは、ブライダルにおける現状の共有も今させていただきたいと思います。どうですかね。「#プレ花嫁」のハッシュタグを今調べると480万件ぐらいになっています。たぶんみなさんご存じですよね。「#ディズニーランド」とほぼ同等ぐらいの数まで来ている。「#パンケーキ」よりも多いという。ちょっとクスクスって(笑)。

ちなみに「#タピオカ」は100万件ぐらいなので、それに比べると、やっぱり「プレ花嫁」という言葉自体が世の中に受け入れられてきている証拠なのかなと思っています。この数字感を見るとけっこうびっくりですよね。

式場・披露宴会場を検討する人の半分はSNSが情報源

その結果、何が起きたかという話です。ブライダルにおいては、今までやっぱりどうしても広告色が強い情報がベースになっていたかと思うんですけれども、今はユーザー投稿型のリアルな投稿をみんなが欲しがるようになってきています。

どうですかね。みなさんの周りの20代の中盤とか後半ぐらいの方とかって、Instagramでカフェとか旅行先とかを探す方が増えてきたりしてないですか? あんまりそういう話は聞かないですかね。情報の入口としてInstagramから入って、最終的に「ちょっと食べログでチェックしとこ」みたいな世界観になってきているのが、今の20台半ば・後半ぐらいの方かなと思います。

実際に私たちもユーザーにアンケートを取らせてもらいました。『ゼクシィ』さんが結婚トレンド調査みたいなアンケートを取っていて、それと同じ項目でアンケートを2019年のmaricuruの3月ぐらいに取りました。325人が回答してくれました。

式場・披露宴会場を検討する際に利用した情報源というところでいくと、約半数の方がSNS、Instagramを検討する際に情報源として利用していると。一方、これは2018年の『ゼクシィ』の調査で首都圏のデータですね。それでいくと、SNSが13パーセントぐらいだったので、比較すると「ずいぶん1年間で伸びたな」ということも言えるのかなと思っております。

結局じゃあアンバサダープログラムがどんな成果を目指していくかという話です。今のようにSNSが意思決定に大きく影響してきているので、SNS上のポジティブな口コミを増やすことを第一の目標にして、結果的に集客数・成約率アップを狙うというのがこのプログラムの狙いになってきます。

実際にもう本日会場をお貸しいただいています。クリスタルインターナショナル様、このセント・ラファエロチャペル様だったり、カサ・デ・アンジェラ様含め3会場様だったり、エスクリさん、今日も来ていただいているシャルマンシーナ東京さんとか。

関西でいくと、バリューマネジメントさんグループで8会場ほどご参画いただき、アヴァンセリアン大阪様、ラソールガーデン名古屋様などなど、というかたちですね。

今、20会場ぐらいでスタートして、年内に100会場ぐらいの会場さんで使っていただくような見立てになっています。

インフルエンサーは有名人、アンバサダーは一般人

「実際にアンバサダープログラムって何をやるんだっけ?」というお話をする前に、さっき佐藤さんのお話でもあったように、「インフルエンサー」という言葉自体がけっこう今みなさんの中で一般的になってきてますかね。「アンバサダー」との違いのようなものをはっきりここでお話しさせてもらおうと思います。

インフルエンサーさんというのは、すごく簡単に言うと、芸能人だったり、有名人の方だったりがお金をいただいて「このお化粧品がおすすめだよ!」と投稿していると思います。それはインフルエンサーさんとして活動していると私たちは定義をしています。

一方でアンバサダーさんというのは、一般人と書いてあります。「その商品とかブランドが好きだ。応援したい。貢献したい」というような、お金ではなくファンであるという観点で、企業・ブランドに関わってくれる人たちをアンバサダーとして考えています。

なので、私たちの今回の話でいくと、maricuruでは自身が結婚式を挙げた会場が大好きで、例えばこんな活動に協力してくれる花嫁さんと定義をしています。

具体的には、「SNSやイベントを通じて、会場さんのことをどんどん情報発信をしてくれるお手伝いをしてくださいね」とか。2つ目は、後輩花嫁さんは式場が決まったあとも悩みごとってけっこうやっぱり多いんですよね。そういう花嫁さんの悩みを聞いてあげる相談相手だったりとか。3つ目は、新しい商品・サービスを式場さんが出していったりする際に、モニターとして体験してもらってフィードバックをもらったりとか。

そんな顧客満足度の向上とか新規顧客の獲得みたいなところで協力してくれる方々を卒花アンバサダーと定義して、これをプログラムとして私たちは提供しています。

先輩花嫁さんが、式場アンバサダーとしてSNSで情報発信

簡易版で書いているので簡単なご説明になってしまうんですけれども、すごく簡単に言うと、各会場さんの卒花さんの中からアンバサダーさんを選出して、イベントを年間を通じてどんどんやっていって、イベントを通じてSNSによる情報発信をしていきましょうねというようなプログラムになっています。

今まで私たちがやってきたイベントでいくと、例えばドレスの試着体験。これはやっぱり喜ぶんですよね。例えば、新作ドレスが出たタイミングで「アンバサダーさんだけ、特別に早めに着られますよ」と。それでどんなドレスが出たかをどんどん発信してもらうとか。

カップルフォトみたいなかたちで、まだ結婚式のピーク時じゃないときにでも会場さんのハードを使った撮影をしてもらうことだったり、「お譲り会」という先輩花嫁さんのアイテムを譲ってもらうフリーマーケットであったりと、イベントを多数やっていくようなプログラムになっています。

実際にプログラムの最初にキックオフパーティというのをやります。こちらは、実は5月にカサ・デ・アンジェラ青山さんでキックオフパーティを開いた様子です。

スタッフさんも一緒に来てもらって、先ほどの佐藤さんの話はぜんぜん打ち合わせとかはしてないんですけど、おっしゃっていただいてすごくよかったのは、スタッフさんがやっぱり「1年間一緒にがんばろう!」というようなかたちで巻き込んで一緒に盛り上げていく、キックオフパーティを始めた様子でございます。

ただ、私がずっと話していてもリアリティがないかもしれません。実は今日、卒花アンバサダーのみなさんに実際に来ていただいているんです。なので、実際にその方々に「別にお金をもらえるわけじゃないのに、なんでアンバサダーになろうと思ったのか?」などのお話を聞ければうれしいなと思っています。では、みなさまご登場ください。どうぞ!

(会場拍手)