2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
Should You Worry About Caffeine Dehydrating You?(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
マイケル・アランダ氏:カフェインは排尿を促すので、カフェイン含有の飲料を飲むと脱水症状の原因になると広く言われてきました。しかし、本当にカフェインには利尿作用があるのでしょうか?
答えは「イエス」ですが、みなさんが想像するほど影響はありません。もしかしたら、朝のコーヒーを飲んだ後、おしっこに行きたくなるかもしれません。
しかし、そのコーヒーの量と同じくらいの水を飲んだ後にも、同じようにおしっこに行きたくなるかもしれません。では、カフェインを取った方がもっと尿意を生じやすいのでしょうか?
このことは簡単に証明できるように感じるかもしれません。どれだけの液体を摂取し、どれだけの量が排出されるかを見れば良いのではないでしょうか? しかし、実際はそんなに簡単ではないのです。
まず、人によってどれくらいの飲料を摂取するか、どれくらいの量を排尿するかが大きく異なります。ですから、適当な被験者たちにコーヒーと他の飲料を飲んでもらうより、同じ人たちに異なる日に、カフェイン入りかそうでない飲料を飲んで計測した方が良いのです。
それに、いつ計量するかも重要です。肝臓の機能には睡眠・覚醒のサイクルがあるからです。肝臓は夜間は働きが遅くなり、日中にたくさん働きます。ですから、被験者を少なくとも24時間は観察する方が良さそうです。
それに、一人の人がどれくらいの飲料を必要とするかは、はっきりとわからないのです。誰によるか、何をしているかにより異なるのです。脱水状況にあるかどうかをモニタリングしている時その違いが出てくるのです。水分をどれくらい失うのかも、どれくらい運動をするか、外の気温がどうかによって変わります。
被験者それぞれの基本となる水分摂取量を決めることにより、だいたいその分量に目安をつけることができますが、カフェインを取る日と取らない日の行動をだいたい同じ内容にする必要があります。ですから、人が水分を補給したり排出したりする実験をするのは容易ではないのです。それでも、研究者たちは過去何年にも渡り、それに挑戦してきました。しかし、いつも成功してきたわけではありません。
カフェインが脱水症状を起こすことは、少なくとも何十年も前から言われてきました。もしかしたら、1928年の研究から言われてきたのかもしれません。この時の実験では、被験者は3人しかおらず、尿の量しか測られなかったので、ベストな研究ではありませんでした。
みなさんはどうかわかりませんが、私は90年前の3人のおじさんのデータがあるからといって、カフェイン入りの飲料を飲むのをやめたりするつもりはありません。幸いなことに、それ以降もたくさんの研究が行われてきました。
それらの研究では、カフェインの錠剤からエネルギードリンクからコーヒーに至るまでが試されました。これらのデータをすべて一緒に見てみると、ある傾向が浮上します。ふさわしい量のカフェイン、つまり300から500ミリグラムであれば、ほとんどの研究結果で利尿作用は見られませんでした。その量のカフェインは、バリスタの入れたコーヒーであれば、カップに2杯か3杯分、お茶であれば6カップ、ソーダであれば2.5リットルにあたります。
これらの量よりも多く摂取した場合、カフェインには多少の利尿効果がありそうです。しかし1928年の研究者も気がついていたように、もしみなさんが毎日カフェインを摂取されると、この利尿効果に抵抗力を持つようになってしまうようです。
1997年の研究では、高濃度のカフェインによるこの利尿効果でさえ、被験者が運動をするとなくなることがわかっています。ですから、この言い伝えがこんなに長きにわたり言い伝えられているのが驚きです。
これはどこでも言われていますし、医療のプロですらこの古いガイドラインを広めていることがあるほどです。でも安心してください。研究結果は明らかです。何杯かのコーヒーやお茶、そしてカフェイン入りのソーダを飲んだとしても、脱水症状になることはありません。
砂糖がたくさん入ったカフェイン入りの飲料を控えるべき理由は他にあるかもしれませんが、脱水症状はその一つではなさそうです。
関連タグ:
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.20
成果が目立つ「攻めのタイプ」ばかり採用しがちな職場 「優秀な人材」を求める人がスルーしているもの
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.21
40代〜50代の管理職が「部下を承認する」のに苦戦するわけ 職場での「傷つき」をこじらせた世代に必要なこと
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.19
がんばっているのに伸び悩む営業・成果を出す営業の違い 『無敗営業』著者が教える、つい陥りがちな「思い込み」の罠
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2024.11.15
好きなことで起業、赤字を膨らませても引くに引けない理由 倒産リスクが一気に高まる、起業でありがちな失敗