2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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久保友香氏(以下、久保):続いて、もーちぃさんにもお話をお聞きしたいのですが。もーちぃさんは、私の中では「オルチャンメイク・ファッションのリーダー」という感じなんですが、そもそもオルチャンメイクを知らないという方もいらっしゃるかもしれませんから、そこから教えていただけますか。
もーちぃ氏(以下、もーちぃ):はい。ありがとうございます。まず、オルチャンとは何かというところからお話ししたいと思います。オルチャンメイクという言葉をこれまで何回か紹介させてもらっているのですが、オルチャンというのは韓国語なんですね。
オルチャンというのは、韓国語でも造語といいますか、若者が使っている言葉です。オルグルという、もともとは「顔」という意味の単語と、チャンという「最高」や「いい」という状態を表す言葉を合わせた言葉で、オルチャンという言葉が生まれました。
かわいい子であったり、顔がいい状態を表す言葉で、2003年くらいのときに韓国で流行った言葉なんですね。もともとはカッコイイ男の子を指す言葉で流行ったものでした。それが、今の2019年の日本でめちゃめちゃ流行っているということなんですよね。
久保:オルチャンメイクの定義のようのものは、何を以って言うのでしょうか。変化するんですよね。それ自体もね。
もーちぃ:オルチャンメイクというのが、もともとは2003年の頃にオルチャンといわれていた女の子たちがしているメイクのことを指しているんですが、今、オルチャンメイクという言葉を韓国で言ったら、「え、なにそれ? めちゃめちゃ前の話だけど何言ってんの?」と言うことになっちゃうくらいで。
「今、それが日本で流行っているんだよ」という話を韓国の友だちに言うと「マジ?」と言うような。「超ヤバイね。怖いね」と(笑)、そのくらいの話なんですが、それくらい時代遅れのメイクであって、日本独自で進行しているものという感じです。
久保:韓国ではもう流行っていない?
もーちぃ:オルチャンメイクというのがそうなんですよね。実はもう、韓国では流行っていないものなんです。日本の女の子たちが「韓国っぽい」とイメージしているメイクかなって思います。
日本のファッション雑誌『Ray』について先ほどもお話が出ていましたが、いわゆる赤文字系ですよね。モテ系の女の子たちが読む雑誌の。(スライドを指して)これはモテメイク特集を参考にしてやった私なんですが、両方ともメイクですね。
久保:わかりやすい。
もーちぃ:右が2017年のオルチャンメイク特集を読んでやったメイクですね。ちょっとパッと見ただけでもかなり雰囲気が違うと思いますが、1個1個見ていくと、全体的に見ても、左はナチュラルに見せていこうよという気持ちが出ている感じ。
久保:本当はナチュラルではない感じ。
もーちぃ:そう。これは、どっちの方がメイク時間がかかっていると思いますか? 右の方が時間がかかっているだろうと思いますが、実は左の方が時間がかかるんですよね。
ナチュラルに見える方法で「メイクはしていませんよ」と見せる方が実は大変だいうのがあって。こっちは塗る方、重ねていくのは悪と言うような感じの意識があるメイクですよね。
こっち(右)は、カラー1つとっても、完璧に隠して、完全にかわいい自分を作っていくということ、とことん盛る姿勢というのが出ています。目だけを見ても、日本のメイクでは丸い目を意識している感じがあり、オルチャンメイクでは横に長い目を意識している感じがあるというように思います。
使っているアイシャドーであったり、コスメの色などもピンク色が多くて、キラキラしたものを付けているイメージがかなり日本では多いのですが、オルチャンメイクでは、リップもツヤツヤしていなくて、私も今付けているようなあまり艶感のないマットなものを付けたりするイメージがあります。
付ける色もピンクというよりは、パキッとわかりやすい赤を好みます。そんな感じですかね。完璧な顔を目指していくというようなポイントがあると思います。
もーちぃ:これは、明日からオルチャンになりたいみなさんに意識してもらいたいポイントなんですが、涙袋という、目の下の膨らみの部分ですね。これがあるとないとでかなり韓国感が変わってくるんですよね。
涙袋は生まれながらにないよと。私なんかもぜんぜんないタイプなんですが、なきゃ書けばいいじゃんというのが韓国風メイクというか、今の子たちの感じです。シャドウだったり、眉毛を書く茶色いペンシルなどで、目の下に線を引いて影を書いて、涙袋を作ったりしています。
リップなども完全に塗らないで、外側をぼかすような塗り方がすごく人気です。ちょっとした特徴を掴んでいくことによって、韓国っぽさにつながっていくと思っています。
久保:その中でも流行があるんですよね。最近のもーちぃさんは、こうした感じではありませんもんね。
もーちぃ:そうですね。(スライドを指して)これは私、韓国に月に1回くらい足を運んでいるんですが、その韓国で買ってきたコスメになります。先ほどオルチャンメイクのような話をさせてもらいましたが、今の若い女の子たちは、韓国の女の子たちにかなり憧れを持っていると思っています。
韓国の女の子たちのやることであったり、持っているものなどが、全部カワイイと思えたり、全部便利だというように思えているのかなということがあって、韓国のコスメもすごく人気になっています。
このコスメも韓国で売っているものなんですが、日本からも欲しがって通販でわざわざ取り寄せて買っている子もいたりするほど人気があるので、日本で発売するようになったコスメもたくさんありますね。
久保:かなり安いんですよね。
もーちぃ:そうですね。韓国で買うと日本で買うよりもかなり安く買えますね。10分の1くらいで買えるときもあります。
久保:日本のメーカーさんよりもぜんぜん、商品も安いですか?
もーちぃ:そうですね。かなり安いコスメが多いと思いますね。これだけ安かったら「みんな韓国に行って買えばいいじゃん」と思いますが。韓国を今、かわいい、好きだといっている世代は、中高生であったり大学生なども多いのですが、とにかく世代が若いんですよね。
そうなると、10万円貯めて韓国にいくよりも、新大久保でやや高く売っている韓国コスメを買えればそれでいいと思う子がかなり多いようです。実際に韓国に行きたいというよりは、韓国語とかメイクとかが好きなんであって、別に国が大好きなわけじゃないし、韓国の物などを楽しめればいいと思っている子がすごく多いようです。
久保:オルチャンメイクの話を聞きたかったのと同時に、もーちぃさんといえば「自撮りマスター」と言うような感じでも有名なんですが。
もーちぃ:そうですね、はい。自己紹介のときにはお話しができなかったんですが、私は1日に600枚くらい自撮りをするほど自撮りが大好きで。今日こうして、みなさんのきれいな目で見ていただいている私の、100倍くらいかわいい写真が撮れるんですよ(笑)。
自撮りが大好きすぎて、NHKの『沼にハマってきいてみた』という番組で、自撮りをしている女として番組で特集を組んでいただきました。
久保:ちょうどまおさんもこの間でていましたよね。この番組。
もーちぃ:こんな感じでやっていたんですが。
久保:その方法……ここが大事ですね。
もーちぃ:はい。「映え会」というのが私のよくやっている遊びなんですが、友だちと自撮りをするだけのために遊びに行くというので、映えるスポットに行って写真を撮ろうというような会なんですが。
(スライドを見て)これは何だと思いますか? ポイントは「ホニャララと思う友だちと自撮り」。何だと思いますか? これ。
久保:かわいい?
もーちぃ:「かわいいと思う友だちと自撮り」。そんな感じだとは思いますが、これ、かわいすぎてもダメなんですよね。かわいすぎる子と写真を撮ると、自分がかわいくなく映っちゃうんですよね。ですから、ちょうどよく、かわいくない子がよくて。
(会場笑)
でも、かわいくない子と撮ると写真が映えないんですよね。ここはすごく難しくって、「自分よりちょこっとだけかわいい女の子と撮るのが大事だ」とテレビで放送しちゃって、そのあと、この友だちとあまり仲良くなれなかったという話だったりします。
(会場笑)
もーちぃ:撮るためにもいろんなテクニックがあります。携帯を傾けて、こんな感じで(スマホを自分に向けるしぐさ)自撮りを撮ると思いますが、携帯を高く上げるだけじゃなくて、携帯自体を5度傾ける。これだけでこんなに盛れるよというような話です。
私が自撮りを始めたというのも、そもそも自分の顔にすごくコンプレックスがあって。お母さんたちにも「かわいい、かわいい」と言われて育ててもらっていたんですが、新大久保に引っ越して小学校に行ったときに、すごく「ブスブスブス」といじめられたんですね。それで、「そんなに自分はブスなんだ」と思って、それから自分の顔が大嫌いになってしまったんですね。
でも、意外とそこで閉じこもらなくて。もともとは一重だったんですが、「じゃあ二重になるにはどうすればいいんだろう」と一生懸命に研究して、それをブログに書いたり、いろんなことをやっていて、その一環として自撮りというものもやっています。
これも、人に撮ってもらっているような感じじゃないですか。パッと見で「人に撮ってもらってもかわいい子」のような感じになっていると思いますが、これも実は、カメラのほうをインカメラにして、「ちょっと持ってもらっていいですか」と友だちに撮ってもらったもの。
この状態で撮ってもらうことによって、自分が今、どんな感じで映っているのかということを携帯で確認できる。プリクラを撮っているような感じで撮ることができるんですよね。これで撮ることによって、自撮りのようなかたちで撮ることができるという。
久保:持たされている側はプリクラのカメラマンのような。
もーちぃ:「もうちょっと、もうちょっと上で」などと言って(笑)。
久保:カメラマンでもないですね(笑)。
もーちぃ:これも相当仲のいい人じゃないとやってもらえない。自撮りより他撮りのほうが「いいね」がもらえると言われているので、自撮りで今アップしている方は、ぜひこの方法を(笑)。ぜひ試してみてください。
久保:自撮りなのか他撮りなのかよくわかんないですよね(笑)。
(一同笑)
もーちぃ:例えば、今、この私が使っているスマホケース。これ、壁にくっつくタイプなんですね。壁にくっつくけるとどうなるのかと言うと、誰も携帯を持ってくれないときでも、壁にくっつけてインカメラで撮ることによって、自撮りじゃないのに他撮り風の自撮りができるんです。くっつけて撮るときは、こうして両手をちゃんと写真に写して、「私、無実ですよ」という。
(会場笑)
証明をして撮るようにしています。
久保:うまいですよね。そっか、自分で撮って。
もーちぃ:これが最近の自撮りですね。
(スライドを指して)あ、これが私の思う「ちょっとかわいい友だち」ですね。
(会場笑)
これが放送をされたときに、「お前の100倍かわいい」とTwitterでめちゃめちゃ叩かれました(笑)。そんな感じでいつもやっています。
久保:なるほど、ありがとうございます(笑)。
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