2024.11.25
「能動的サイバー防御」時代の幕開け 重要インフラ企業が知るべき法的課題と脅威インテリジェンス活用戦略
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孫正義氏(以下、孫):彼らの話を聞いていて思いませんか? 日本はいつの間にAI後進国になってしまったんだと。ついこの間まで日本は、技術の世界最先端、もっとも進んだ国だったんですね。それがほんの数年で、しかも一番大切な、今技術革命が起きているAIの分野で、日本は完璧にAI後進国になってしまった。発展途上国になってしまった。
東南アジアやインド、アメリカ、中国など、まったくのゼロからスタートした若い起業家たちがAIを最大の武器に、どんどんビジネスモデルを革新させていっている。
一方の日本では、AIを中途半端にかじったような評論家や学者が「AIになにができるんだ」「AIに頼っちゃいけない」「別の教育をしましょう」みたいなことを言っています。時代錯誤も甚だしいと私は思いますね。
まだ手遅れではないのかもしれない。でも、かなりやばい状況になっている。このことに、日本の政府の人たち、あるいは学者や知識人、もちろんビジネスマンも、1日も早く目を覚ましてキャッチアップしないといけない。
ちょっとみなさんに聞いてみたいと思います。今日お集まりのみなさんの中で、自分の会社1社だけで、AIに特化したエンジニアが1,000人以上いるよという人は手を上げてください。
(会場挙手)
当然君たちはいるよね(笑)。日本の会社の人では、1人も手が上がらない。
東南アジアやインド、インドから始めたOYOも今、インドだけじゃなくて中国に進出し、アメリカ、ヨーロッパに進出して、あと数ヶ月で世界一になる。もちろん、ホテル業界でAIをこれだけ使いこなして世界一になるというのはほかには1社もないですね。驚くほどの勢いでやってきているということであります。
しかも、このAIは金融だとかEコマースだとかペイメントとか、そういう世界だけではなくて、ついに農業の世界もAIの力でよりおいしく、より安全で、より潤沢で、よりフレッシュな食べ物が続々と作られると。そういう時代になりました。Plentyであります。Matt, please.
Matt Barnard氏:孫さん、ありがとうございます。このビジネスリーダーの方々の前でお話しできることをうれしく思います。今日は私たちのPlentyのチームがどういったかたちで人々の生活をより良くしようとしているかという話をしたいと思います。まず一つ目ですけれども、私たちの農園のビデオをご覧いただきたいと思います。私のお話の前にビデオをご覧ください。
(映像再生)
今見ているこの野菜ですけれども、非常に健康です。これまでよりも早く成長しています。そして、味ですけれども、より強い味、美味しい味をしています。これまでみなさんが経験したよりもおいしいわけです。非常にヘルシーですし、また殺虫剤・農薬も必要ありません。
これは、まったく害虫がつかないかたちになっているわけです。こちらの農園ですけれども、これは完全に安全な環境になっています。つまり、ここで(野菜を)洗ったり、殺菌したりする必要がないわけです。本当にいろいろなものを作っています。非常に強い色や強い味を持っています。
私たちは環境を、そして栽培方法をコントロールしていますので、味もコントロールすることができるわけです。それによって、成長もコントロールすることができます。また、どれくらい効率よく作れるかというのもコントロールすることができます。このように5メートルぐらいのポールがありまして、毎年これがどんどん大きくなっているわけですが、この成長も四半期ごとにより早くなっています。
こういった農園ですけれども、産出量・収穫というのも過去300年でかなり増えてきたんですが、この1年で私たちは(さらに)増やしてきているわけです。私はこういった栽培方法をコントロールする。
そして、AIを使って非常に質の高いデータを使うことによって、より効率よく育てているわけです。ということで、私たちPlentyが力を入れているのは、より健康的な生活をするためには、このような野菜ですとか、フルーツはもっと夢中になるような、本当に絶対食べたくなるような味になるべきだと考えています。
そうすることによって、あまり栄養のないカロリーだけが高いものを食べないようにする。こういったものばかり食べていると、いろいろなパンデミックが起こったり、または肥満になったり、糖尿病になったりするわけです。野菜、そしてフルーツが非常に良い栄養価が高い食事ということになります。
それ(野菜やフルーツ)がいかに美味しくなるかによって、人々はより健康になれる。この地球も健康になれると考えています。絶対に食べたくなる、夢中になるような味。例えば「ケールが大好き」とか、子どもが「このほうれん草がもっと食べたい」と言ってくれるような野菜を作りたいと考えています。そして、私たちはそれを入手可能な手頃な価格で提供したいと考えて、今、世界中の人に提供します。
こういった野菜を、これまでなかったようなかたちで入手できるようにしたい。水と電力があれば育てることができるかたちになっています。Plentyの農園はどういったところがいいか、今までできなかったことがなぜできるのか。例えばこの水の使用ですけれども、95パーセント以上、それを使わなくて済む。5パーセント(の水)で育成することができます。
農薬は使っていません。農薬は食べるべきではないと考えています。ですから、こういった野菜を非常にヘルシーなかたちで育てている。例えば、アメリカですと29種類の異なる農薬を口にしていると言われています。それをやめたいわけです。
また、こういった農園の収穫(量)は350倍ぐらい高くなっています。例えば、温室などと比べても面積あたりの産出高が高くなっています。また栄養価も高いわけです。人々が生活している近くで、栽培することができるわけです。
数千マイルも運ぶのではなく、例えばいちごやブルーベリーや人参。またはレタスなどを遠くまで運ばなくてもいい。そして、味を最高のものにしたい。みんなが絶対食べたくなるようにしたい。そして、栄養価を高いものにして、よりヘルシーにしていきたいと考えています。現在はこの栄養ということと、それからヘルスというところに力を入れています。
私たちは、やはり味、収穫量、それから値段が重要だと考えています。これらに対して、これまでできなかったかたちでアプローチしていく。私もこういった農園で育ったんですけれども、味をコントロールすることはできませんでした。また、収穫量もコントロールできなかった。でも、今ではPlentyの農園ではそれができるんです。
このような農作物の開発に関してですけれども、世界最大のAIトレーニングセンターというのを作っています。AIをトレーニングして、こういった農作物を開発し、そしてエネルギー効率や味や収率などを考えながら育てています。700以上の異なる種類(の野菜や果物)をこのようなAIのトレーニングセンターで育てています。私たちがこれまでにできたことは、例えばケールといったような農作物を取って話しますと、どういった味が好まれるのか。
どういった味が嫌なのか、嫌われるのかということを考えて、私たちの栽培方法を使って、そういった嫌な味をできるだけ減らす。そして、おいしいところを増やしていく。ですから、これまでのようなケールの味ではないため、名前を変えるべきではないかと言われるほどです。
また、この農場の運営ですとか、また管理された生産環境に関しては、これまでにないようなものができています。例えば農場、農園ですけれども、30ぐらいのコントロールパラメータがあるわけです。そして、400万株以上の収穫を実現しています。
そして、どれぐらいの栽培方法があるかそれから気候など、それから栄養価のレシピ。また水のレシピ、また日中と夜、いろいろな組み合わせができるわけですが、それによって味が変わるということになります。
例えば、照明だけを変えてもスパイシーから甘くするといったように、(味を)変えることができるわけです。また環境要素とか、栄養価や水を変えることもできます。そういった配合を変えることによって、いろいろなオプションを使うことができます。7万ぐらいの種類のこの作物は提供することができます。通常は10いくつぐらいしか種類がないんですが、世界には7万ぐらいの食べられる農作物があるわけです。
レシピということを考えますと、この栽培方式がありますけれども、これはこの道をプランニングする、例えばさきほどアンソニーがしていた話がありました。例えば輸送で、また自動運転車でルートを決めるということですけれども、例えば1日あたりのレシピの数、栽培方式は64億(通りも)もあるわけです。その中で、例えばAIを使うことによってこれが可能になるわけです。
こういった農作物はより早く成長するようにできるということで、こういったさまざまな収穫のサイクルを(実現)することができます。1年で私が育った分よりも何年間もの経験をすることができる。そして、それをさらに増やすことができるわけです。
ですから、これをすべてを理解するためには、これまでの植物のサイエンスということだけではできませんでした。AIを使うことによって、私たちはより速く学ぶことができる。またその栽培をする人たちがAIを使うことによって、より早く農作物を育てているわけです。
そして、より健康な植物・野菜を育てることができるようになっています。この去年のシナリオだけを見ても、アメリカだけで例えばカリフォルニアに栽培されているケールの50パーセントが干ばつで枯れたと言われています。私たちは、複数の栽培方法を使うことによって、数日間でこの調整をすることができます。
この1年間を振り返ってみましても、例えばレタスがまったく手に入らないことがありました。雨が多すぎて、2ヶ月売られないということがあったわけです。これもカリフォルニアです。また、あまりにも乾燥しているといった時期もありました。ロメインレタスというのも取れなかった時期があったわけです。
私たちは、AIから学ぶことによって、数日間でこういった栽培方法を調整することができました。それを調整することができた。非常に質の高いデータを使うことによって、これができたわけです。
最終的には、子どもがほうれん草が大好きになるとか。お母さんも驚いています。子どもがケールを食べるようになった。育てたイチゴを全部買いたいといったような反応もありました。これによって私たちは、人間と地球を両方健康にできると考えています。ありがとうございました。
(会場拍手)
孫:通常、野菜を栽培する畑は1年間で1回かあるいは2回収穫をします。プレンティでは、今1年間に50回収穫できるんですね。野菜が一週間で種から収穫までくると。その成長の速度や味をすべて、農場の中にIoTのセンサーを置いて、湿度や温度やさまざまな光の周波数を全部AIで分析しながら、コントロールしてその収穫をしていると。
まったく農薬を使ってないわけですから。しかも殺虫剤を一切使っていないということは、収穫したら洗わずにそのまま食べれるということですね。土を使ってないから虫や害虫がいないので、農薬や殺虫剤は使う必要がないと。
化学肥料も使ってないということですから、本当に安全で、しかも品種改良が1年間の中に膨大な回数できますから。どんどんおいしい野菜が品種改良できているということになります。しかも生産性が今、非常にこの1年間で高くなりまして。従来の無農薬の野菜は高いんですけれども、無農薬の野菜なのに高い値段を出さなくても買えて、しかも、もっとおいしいと。
無農薬といっても殺虫剤を使っている場合が多いんですけれども。化学肥料を使っていなくても、殺虫剤を使っている場合が多いんですけれども。Plentyでは一切いらない。まさにこれもAIの力ですね。
(会場拍手)
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