ブランド統合の統括を担うショップジャパンの稲垣氏

永井裕美子氏(以下、永井):改めまして、お一人ずつキャリアを中心に自己紹介をしていただきたいと思います。それでは、稲垣様からお願いします。

稲垣みずほ氏(以下、稲垣):稲垣です。よろしくお願いします。2004年にオークローンマーケティングに新卒で入社しまして、2年のコールセンター経験を経て、ブランドマーケティングに携わっております。

2012年にはマネージャーになりまして、そこから「トゥルースリーパー」や「スレンダートーン」という15年のロングセラー商品を手がけております。5月からブランドを統合する統括を任されています。趣味は旅行です。

永井:ありがとうございます。

社長の右腕、サニーサイドアップの谷村氏

谷村江美氏(以下、谷村):サニーサイドアップの谷村と申します。私はちょうど先日、32ある会社の制度の一つ「10年報奨」をもらったばかりで。10日間の休みと10万円の報奨金をもらい、お休みをいただいていました。

経歴について、以前は経営コンサルティング会社に勤めていたんですけれども、そこから転職して10年です。しばらくはいくつかの事業部を渡ってきたんですけれども、ちょうど2人目の子どもを出産したタイミングで、2016年から社長室に来ました。

経営者である社長の右腕としてやれているかどうかは別にしましても、社長がやりたいことや、それが会社に貢献できているかどうかの視点を持って、新規の事業や既存の事業のトス上げをやっています。

型が決まっているわけではない業務なので、日々いろんなことに追われながら、充実した日々を送っています。よろしくお願いいたします。

新卒入社5年目で営業局長へ、CA蓑田氏

箕田咲氏(以下、箕田):こんばんは、サイバーエージェントの箕田咲と申します。私は2013年に新卒でサイバーエージェントに入社をいたしまして、ちょうどこの4月から7年目を迎えました。

先ほどは事業についてお話しさせていただいたんですけれども、私は新卒の入社日から一貫して同じ部署で働いています。

インターネット広告事業本部、主に広告代理店の部門のなかでGoogleやYahoo!を検索したときに出てくるリスティング広告のコンサルティングと、営業活動を行う営業組織で働いています。

経歴にも書いているんですが、サイバーエージェントは抜擢をする文化がありますので、働く部署自体は一貫して変わっていないんですけれども、2年目にマネージャーになり、チームを見るようなポジションになりました。

そこからちょうど5年目に営業局長として、15人くらいのチームを営業活動、コンサルティングを含めてマネジメントするような立場で働いています。事業責任者のようなポジションです。

あとは先ほど少しお話しをしたような全社で横断している組織や取り組みに携わっています。「CAramel」とか20代の若手を活性化していこうという取り組みのひとつで、「YOUNG MAN CyberAgent(ヤングマン サイバーエージェント)」、略して、「YMCA」のメンバーなどですね。今日はよろしくお願いします。

副社長とNPOの二足のわらじ LiB永井氏

永井裕美子氏(以下、永井):LiBの永井裕美子と申します。谷村さんの生まれた年からお仕事をしています。もともとは専業主婦を目指していましたが、お仕事が楽しく、気づいたらここまで働いておりました。

富士ゼロックスに入り、セールスの仕事からキャリアをスタートしました。企業派遣留学でアメリカの大学院を修了した後、帰国後はグローバル人材育成、人事制度改革を担当しました。その後は、ゼネラル・エレクトリックグループの金融事業会社、エルメスジャポン、アボットジャパンなどの外資系企業で、人事部門の責任者として働いてきました。

キャリアのプランはなかったんですけれども、人よりちょっと早くがんばって早くリタイアをして、非営利のNPOで働きたいと思っていたので、5年前からNPOに転職し、日本の公益法人、米国の非営利団体で、企業のCSR活動を支援する仕事を行っていました。

その活動を続けようと思っていたんですが、ご縁があり、LiBの代表に出会いました。「女性の活躍は、女性のためだけでなく日本の原動力!」という代表のメッセージが、その時の私の心に強く響きました。こうして代表に招聘を受け、LiBの副社長に就任することにしました。今はLiBで4日間働いて、1日はNPOの活動を続けています。

20年前から夫が専業主夫になってくれて、子どもはいませんが、2人で役割分担をしています。

キャリアアップを意識するよりも、いかに自分をアップデートするか

永井:では、さっそく質問していきますね。まずキャリアを構築していくうえで、大切にしていることをお一人ずつお話しいただきましょう。

稲垣:キャリアアップや役職が上がっていくことには、ぜんぜん興味はなくて。どう自分が成長していくかを重要視しています。私の中では65歳まで、定年まで会社員でいたいという思いがあります。

長く働くためにはどんなスキルを得て、どんな知識をアップデートするのが重要で、そのためにどの部署にいったらいいのか、どんな勉強したらいいのか、と意識しております。

谷村:私も同じで、キャリアアップを意識したことは一度もありません。どちらかというと、今日できること、明日できることをやらなくちゃいけないことを含めて、必死にこなしています。必死に考えて、毎日「今日も終わった」と。

子どもを育てていると1日が無事に終わるだけでありがたいと思うんです。ただ申し上げたとおり、会社に10年もいるので、貢献できることの広さとか深さは自分なりに追求したいと思っています。

同じことばかりやっていると嫌だなとか、もっとこんなことできるようになりたいという成長意欲は持ち続けたいな、といった気持ちはすごく強かったので。それでここまでやってこれたかなと思います。

それと、私は今の会社で子どもを2人産んで、育てさせてもらっているんですが、実は出産前の休みはをほとんど取りませんでした。育休も取らせてはもらったんですが、在宅ワークをさせてもらったり、時には子どもを連れていったりとかもしていました。愛情を持ってスタッフのみんなにも育ててもらったなという感じがします。

このように公私融合ではないですけど、それを許してもらえる職場があるのもすごく感謝しています。そして、仕事が大好きなんだなと思います。自分なりの努力や工夫と、会社の寛容さで、気づいたらキャリアアップをさせてもらっていたなと思います。

身の丈以上の仕事にチャレンジできているかを自分に問う

箕田:私は新卒で働き出す前からキャリアアップしたいと思っていました。役職にこだわっているわけではないですが、30歳になる頃には事業責任者レベルの仕事ができるような人間になることをターゲットにしていました。抽象的なんですけど、そういった目標を掲げて今、6年ぐらい働いています。

大事にしていることは、失敗してもいいから、身の丈以上の仕事や1ミリでもいいので常にジョブサイズに挑戦できているかということです。

早くにマネージャーになったとお話をしたんですけれども、そのときも身の丈以上の仕事を任せてもらっていましたし、常にひとつ上の目線、上司の目線を持って仕事をできているかどうかをすごく大事にして働いていました。

今、私が15人のチームを見ていて、直属の上司が100人ぐらいのチームを管轄している上長なんですけれども。背中は遠いなと思いながら、なるべく上司と同じ視線で見れているかどうかを意識して日々働いています。

「自分のことは自分が一番分かっている」とは思わない

永井:私もキャリアプランはなかったですね。今の目の前にあることを、とにかく一生懸命やってきたら、後ろにキャリアが付いてきた感じがします。

一つひとつの仕事をやっているうちに5年経ち、一定の成果が出せたなと思ったときに、このようなチャレンジや課題があるので一緒にできないでしょうかとお声をかけていただいてきました。

自分に自信がない中でも、自分がそのお仕事をできるかなと思いながら試行錯誤してきた結果が今なのだと思います。

キャリアについて1つだけ言えるのは、自分が一番自分のことを知っているとは思っていないということです。上司から「次はこれをやってみないか」と提案された時には、基本的には断りませんでした。

自分よりも経験のある上司が「永井さん、できるんじゃないの?」と言ってくださった時には、自分の実力だと思っていることよりも、上司の言葉を信じようと思っていました。それがキャリアアップに繋がったのかなと考えています。