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第一部:各企業の取組事例の紹介(全4記事)

「女性のため」ではなく、男女問わず活躍できる制度をつくる 豊かなライフキャリア実現へ導く、株式会社LiBの精神

2019年5月27日、LiBzCAREER主催によるイベント「Women’s Career Cafe」が開催されました。仕事とプライベートの両立に悩むミレニアル世代の女性たちの声に答えるべく、女性が働きやすいユニークな制度を構築する企業にて活躍している女性たちが登壇。各社の制度への考え方やその効果、そしてそれぞれが歩んできたキャリアについて語りました。本記事では株式会社LiB 永井裕美子氏の事例紹介パートをお送りします。

「女性を豊かにするものをつくる」LiBの精神

永井裕美子氏:LiB副社長の永井と申します。よろしくお願いいたします。

LiBは「『生きる』をもっとポジティブに」というミッションのもと立ち上げた、設立5年目のベンチャー企業です。社名には、Life(生活)とBusiness(仕事)の間にいる「 i(自分)」を大切にしようという意味が込められています。

ファーストビジョンは、「女性のライフキャリアを豊かにする仕組みをつくる」としています。男女問わず社会で活躍することは、もはや当たり前の世の中ですが、働く女性の数は増えてきているその一方で、「仕事を取るか、家庭を取るか」という二択で悩み、ポジティブな選択ができずにいる女性は多くいます。このようななかで、女性のライフキャリアを応援していくということをやっております。

事業の1つとして運営しているのが、女性のための会員制転職サイト「LiBzCAREER」です。

現在16万人の女性に登録いただいています。女性に特化しているので、通常のキャリアを登録されるときに「職種の希望だけでなく、働き方の希望も登録していただけるのが特徴です。

また「LiBzPARTNERS」では、ライフキャリアプランナーが中長期的なキャリアをサポートしています。ライフステージに応じた働き方を考え、その時に最適な環境を選択すること。当社ではこれを「働き方のモードチェンジ」という言葉を用い、女性が長期間無理なく能力を活かすことのできる、戦略的な転職を提案しています。

女性と企業を繋ぐだけでなく、働く女性に様々な情報を提供するために、Webメディアも展開しています。当社の取組みにより、少しでも女性が働きやすい環境づくりをしていきたいと考えています。

長時間労働が基準になっている日本社会の問題

当社は社員が84名で、男性4割、女性が6割という割合です。

社員の年齢は25歳から39歳くらいの方が1番多くを占めています。エンジニア、コンサル営業、キャリアパートナー、それから集客、コーポレート、アシスタントなど職種もさまざまです。お子さんを持つメンバーが男性で32パーセント、女性で44パーセントです。

今の日本社会においては正社員は長時間労働するのが基準になっていて、そのことが女性が働くうえで障壁になっていると思っております。当社自ら、さまざまな働き方を実践しながら、企業さまに向けても、そうした提案をしたいと思っております。

まず正社員ですけれども、フルタイムはもちろん、時短の方もいらっしゃいます。週4日勤務の正社員という働き方もございます。時短勤務の事例としては、仕事が大好きな営業部門のワーキングママや、週4日の勤務で私の部門で働いていただいている社員もいます。

実はもともと、時短で働いていただいてたんですけれども、ご主人が単身赴任になったので、時短ではなくて週4日勤務にして1日は単身赴任先に行くという生活を送っております。

このように、もともとの勤務形態をライフスタイルに合わせて柔軟に変えていくことが可能です。週3日以内で働きたいという方には、契約社員のポジションですとか、副業も認めております。会社から業務を委託されるという業務委託だけではなくて、LiBのミッションに共感いただいてLiBで働きたいという方もおります。

ほかにも、個人事業主の方のように、別な仕事をやりながら週2日はLiBの業務委託で働く、というポジションもございます。

正社員、契約社員、業務委託、アルバイトなどいろんな契約形態がございますが、表彰やキャリアの相談とかイベントなどは、契約社員の方も業務委託の方も一緒に参加いただけるようにしております。

「女性のため」ではなく、男女問わず家庭と仕事を両立できるように

当社でも、女性のためだけではなく、男性も女性も家庭と仕事の両立ができることを目指して、リモートやフレックスを導入しております。制度としては、正直申し上げてとくに珍しいものではないのかもしれません。

社員を事例に上げておりますが、次に男性社員も活用しているということをお話しさせていただきたいと思います。

フレックスを活用して、保育園に通うお子さんの送り迎えをしていたり、週2回のリモートで働きながら家事や育児を行ったりしている男性社員もいます。リモートのいいところは通勤時間を抑えられる分、その時間を業務や別の活動に充てられることですよね。

週2回リモートで働く男性社員は、朝も夕方もお子さんのお迎えを行い、ごはんも彼が作っているというような働き方をしています。それから、週5回フルリモートで働いている社員もいます。彼は情報システムなので、離れていても社内の情報システムのコントロールができるんですね。非常に便利な時代です。

私たちがなにか困ったときはチャットで「こんなことはどうしたらいいですか?」と問いを投げかけて、ご自宅ですべて仕事をしていただいています。彼は、ご家族の介護があり、自宅で働いております。

また制度を作るだけでなく、使いやすくする工夫について紹介します。

例えば、保育園では37.5度以上の熱が出たお子さんを預けられないケースがありますが、そんな時に「37.5リモート」を使うことができます。

社内のチャットで、「375使います!」と気軽に伝えていただくと、チームメンバーは「お大事に」というスタンプを押して事情を把握します。「ごめんなさい、うちの子どもが熱を出しまして」と罪悪感を感じながらリモートにしたり、お休みにしたりとしなくていいように、制度を使いやすくしているのが特徴です。

家族と一緒に過ごせる時間を大事にしながら働ける場所

「ココイチ休暇」という制度もあります。誕生日や記念日など、ここ一番というときに、大事な人と過ごしていただきたい特別休暇です。「○日に次女の誕生日にココイチ使います」「おめでとう!」といったようなやり取りがされています。

また、社内にキッズルームを設けて、お子さんを連れての出勤ができるようにしたり、社員と一緒に「出勤」してくれたお子さんに、ちょっとしたご褒美を用意したりしています。

親の職場で子どもがもっと成長する、子どもと一緒に楽しむことを目的としていて、ご自宅でお子さんと時間を過ごすだけではなくて、いつでもお子さんを職場に連れてきてもウェルカムな環境づくりをしています。

制度としてはそんなに特別なものはないんですけれども、様々なかたちでLiBに関わっている社員が働きやすい仕組みを作り、会社で支援させていただいております。以上が簡単ですけれどもLiBの紹介でした。みなさま、ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

司会者:ありがとうございました。今回のイベントのテーマは「女性がイキイキ活躍できる環境や働き方とは?」でしたが、各社に共通しているのは、女性も男性も関係なく、「どうしたらすべての社員がイキイキ働くには?」という目的から、当事者視点ですべて制度を作られているのがとても印象的でした。

以上で、第一部の各企業の取り組み事例の紹介は終わりとなります。みなさま、ありがとうございました。

(会場拍手)

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