グラウド株式会社、「『餅は餅屋』のすゝめ」

星野真己氏:初めまして、グラウド株式会社の星野と申します。今日はkintoneの導入の背景から、これからの課題と対策までをお話しできればと思います。タイトルは「『餅は餅屋』のすゝめ」です。自社が得意なことは、自社がやる。不得意な分野はプロに任せる、という意味です。

さまざまな業務はありますが、作業的な部分で弊社が不得意な部分はプロの方のご意見を聞いたり、お力を借りながら業務改善をしていきたい思いがありまして、こちらのタイトルになりました。

kintone導入の背景なんですが……2015年に業界の大きな煽りを受けました。グラウド株式会社は九州が拠点だったんですが、東北で30名ほど拡大しました。30名ほど拡大をしたのはよかったんですが、合計の人数が60~70名になりました。その30名とは会ったことも、喋ったことも、面接をしたことも正直ありませんでした。

その中で、どういうふうに彼らを管理していく必要があるのかが大きな課題になりました。そこで、見えない社員を管理するために出会った必要なツールが、今回のkintoneということになります。ここから劇的に業務改善が始まっていきます。本当に東北が拡大した時は、1年くらい赤字が続いておりました。

どうしても、見えない中でのスタッフ管理がうまくいかないことが続きました。なぜ、そこでそれだけのお金がかかっているのか。人がいないのか。どうやったら人を増やせるのか。こういったところが大きな課題でした。そこからお話をさせていただきたいと思います。

「その作業、量が5倍になってもできますか」

プロフィールですが、星野真己と申します。福岡県の朝倉市出身です。クラウドサービスがとにかく好きで、Word、Excelを使うことがほとんどなく、Googleドキュメントやスプレッドシートを活用しています。一番社内で浸透しているであろうと思われるのがkintoneです。

会社説明をさせていただきます。グラウド株式会社は、情報通信サービス事業を中心として、営業戦略支援を行い、共に事業を解決することに特化した営業受託会社です。メインの取引先様に関しましては、NTT西日本さん、東日本さん、ドコモさんです。

他にもたくさんのドコモショップさん、商社さんと取引をさせていただいています。現在の事業エリアは、九州、関西、関東、東北で、昨日時点で129名くらいにはなっていると思います。

ここでみなさんに1つ質問させていただきます。「その作業、量が5倍になってもできますか」と。たぶん聞いている社員からは「星野さん、またそれですか」と言われると思います(笑)。ですが、これが重要な改善ポイントだと正直思っています。「今、10名だからやってます」という作業も、弊社の中にはたくさんあるんですね。

10名だからやれていることを50名・100名になっても続けられるかが、業務改善の大きなポイントだと思っています。グラウドが当時抱えていた課題ですが、30名増えたにもかかわらず、管理職は3名しかいませんでした。

30名を3名で管理していく上で、管理の方法がわからない。管理をしているのかもわからない。管理はしていたみたいなんですが、管理の仕方にすごく時間がかかってしまって、管理職が管理職の仕事をできない。事務処理に追われて、管理機能が完全に麻痺しておりました。

スタッフをケアできないために始まったスタッフ離れ。スタッフ離れからの人手不足。人手不足からの時間外労働の増。そこから、「私たち、なんのために働いてるんですか?」「グラウドってどの方向へ向かっていってるんですか?」というようなスタッフからの不満が、たくさん挙がってまいりました。

kintoneアソシエイトは「餅屋」

業務改善が急務であるというところで出てきたのがこちらです。ドン。

「餅屋」の登場です。kintoneの認定アソシエイトさんが、弊社のすごく大事なパートナーさんです。今日も応援に来ていただいています。スライドのロゴにあるように、後ほども登場するSACCSYさんといいまして、当時ご紹介いただいた時はまだ個人でやられていました。

資格があるとか、そういうことじゃなく、たぶん趣味でkintoneが好きだったんじゃないかなという方でした。社労士事務所にお勤めだったので、そこからご紹介いただいて、最初のアプリを導入することになります。

私どもはkintoneをはじめ、kintoneアソシエイトさんも餅屋と定義付けております。最初に説明するアプリですが……先ほど30名いるとお伝えしたんですが、30名が1名ずつ違うところに出勤してました。

弊社はいわゆる人材派遣のようなかたちで、従業員を自宅からお店まで直行直帰で出すという仕事をしております。今も30名以上おりますが、当時は30名が30店舗、違うお店に直行直帰で出勤していました。

そこで勤務が終わった報告をする時にメールをするんです。メールをベタ打ちで送ります。管理者が3名いますが、30名分、30店舗分を3名の管理職が拾って、たぶんExcelに移します。そのExcelも、3人がそれぞれExcelを、たぶん3ブック作っていたんだと思います。その3ブックを使って、それをまたたぶん誰かが集計して……ということを続けていたみたいです。

管理職が管理職の仕事をしていなかった

これが本当に、赤字の原因の1つだったと思うんですが、管理職が管理職の仕事をしていなかったんですね。私どもとしましては、「管理職には高い給料を払っているじゃないですか」と思いました。それにもかかわらず、そういう事務的な作業をやっているのは、「時間とお金がもったいないな」とすごくショックを受けて、そこで導入したのがこちらのアプリです。

お店での勤務が終わったあとに、kintoneのアプリを開いてもらって、ここにスタッフが自分の名前、店舗名を入れていきます。

ただ、ここに関しては他のアプリと連携しまして、ルックアップで入力規則をつけます。例えば、入力を個人ごとにすると、名前に変な半角・全角スペースを入れたり、名字だけにするスタッフがどうしてもいるので、そこをきれいにデータ化できるようにしました。

お店の名前に関しても、弊社の中では氏名一覧、部門一覧、営業所一覧という、もともとのデータベースのアプリを作っています。そこから必ず呼び出すことにしました。赤い米印が付いてる項目は、必須項目になっておりますので、入力は避けられないところです。

アプリとの連携で、きれいなデータ作成を実現しました。スタッフは数値を入力するだけです。これでCSVで書き出す必要もないですね。個人別、月刊獲得数をグラフ集計して……スライド下の黒いところは実際の名前とお店が入ってます。

スライド左は「ドコモ光獲得」の当月実績です。当月実績をグラフ化して、「例えば誰が一番取っているな」「この人はこの実績がすごく強いな」というところを可視化しました。

仕組化による「脱属人化計画」

可視化することで、従業員の脳みそに、目で直接伝えることができるようになりまして、成果の向上が見られました。これが導入の効果、その1です。管理職の3名の稼働がかかっていたものを、事務員1名とアソシエイト1名の稼働で賄うことができまして、作業人員の大幅な削減ができるようになりました。

時間もそうですけど、人件費の部分に関してもかなり削減の効果が出ております。日々リアルタイムでの実績が確認できましたので、成果・向上がかなり大きく出ております。

というのも、従業員、外部の委託先のスタッフさんも含めると、当時30名だったのが、今は60名に増えて、お店は15店舗増の45店舗です。売上にも非常に貢献しているという実績が出ております。

もう1つの導入効果です。仕組化を非常に重要視しておりまして、仕組化によって、量が倍になっても、作業者が変わっても、同じ工程でできる仕事を増やすところを意識して改善しているところです。

当時は管理職3名だったんですが、仕組化による「脱属人化計画」ができました。かっこよく言わせていただいていますが、事務員1名とアソシエイトさん1名、計2名が稼働しています。アソシエイトさんはフル稼働ではないとは思いますが……。

正直、事務員さん1名と、kintoneのアソシエイトさん1名を足しても、管理職1名の給料にはならないです。というところで、同じ工程でできる仕事を増やしました。