登壇者も参加者も一緒に「ブリーフィング」を再考する

廣澤祐氏(以下、廣澤):では、最初のセッションを始めさせていただこうと思います。最初のセッション「ブリーフィングって本当にちゃんとできてる? ブリーフィング再考」というテーマです。「再考」というテーマは、僕がセッションをさせていただく時に必ず使っています。

「再考」は「再び考える」と書きますが、意味を少し説明しておくと、「再考」はここにいるスピーカー4人が、考えながらしゃべるということでもありますが、今日のイベントはU-35で、我々若手のセッションです。

まだまだ自分たちが「正解」を持っているわけではなく、考えながら、試行錯誤しながらいろんなことをやっていく最中だと思うんですね。そういう意味で「再考」はみなさんも主語で、「みんなで改めて考えましょうね」という意味が込められています。

なので、ここで話したことが何かの「正解」だと考えたり、すごく受動的に「なるほど」と思って帰っていくのではなく、僕が言っていることや兒嶋君が言っていることに、「いや、違うんじゃないか?」という批判があってもいいです。

この後のネットワーキングパーティーで直接ぶつけてくれれば、答えられるものには答えていこうと思っています。できるだけ受動的にならずに「本当にそうか?」という視点で見ていただけるとおもしろいと思います。

今回、この4名でやらせていただきます。私、モデレーターの花王の廣澤と申します。よろしくお願いいたします。一番奥に座っているのが、さっき紹介されていましたサンスター株式会社の兒嶋君です。主に広告主側の立場で、ダイレクトで仕事をされていて、サンスターの通販事業でWEB領域を任されている方です。

地に足の着いたブリーフィングはできているのか?

廣澤:VML株式会社の櫻田さんは今回、代理店という立場で登壇していただきました。ブリーフィングを受ける側のコメントをいただければと思います。そして、株式会社VELLの倉田さんです。VELLはデザイン制作などをしている会社ですが、倉田さんは前職で株式会社アイスタイルにいらっしゃったということで、メディア事業と制作の両方をやられていました。

今回は広告主が2人、代理店が1人、メディアの経験がある制作会社の方が1人というかたちでやっていこうと思います。櫻田さんはPR会社の経験もしているので、多様なメンバーだと思っております。(スライドを指しながら)先ほどもありましたが、「下剋上」の「こく」の字はこちら(剋)なので、よろしくお願いいたします。

今回のセッションのオブジェクティブ(目的)です。僕らもそうかもしれませんが、いろんなセッションに行くと、みんな偉そうにいろいろなことを言うのですが、「そもそも、地に足のついたブリーフィングができているんですか?」というところを改めて考えたいと思います。

なぜそんなことをするのかというと、「広告主は、どこに行っても恥ずかしくないブリーフィングができないといけないのではないか」と思っているからです。代理店さんやメディアの方々と話をしていると、「正直、広告主さんが何を言っているのかわからないです」「目的がぜんぜんわからないです」というお話をよくいただきます。

もちろん僕が話をしていて目的がわからない時は、フィードバックをもらうようにしていますが、やはり広告主も完璧ではないので、ここに広告主の立場としてこられている方は、この点を改めて考えてほしいなと思います。代理店に関しては、そういう厄介なブリーフィングが降ってきた時でも柔軟に対応する、あるいは逆に目的を問いかけられるようになっていくといいかな、と思います。

メディアの方、あるいは制作会社の方はすごく難しい立場で、もらったブリーフィングがさらに伝言ゲームみたいに、歪曲されて伝わってくることがあると思います。そういう時に、何が本質なのかを見逃さないようにするのが、今回「再考」していくにあたってのゴールなのではないかと思っています。モデレーターがずっとしゃべっているという、最悪な感じになっていますね。

(会場笑)

方向づけと説明ができる人材になるために必要なもの

廣澤:最初にまず、「ブリーフィングとは何か」という話をしておきたいです。「ブリーフィング」を単純に辞書で調べると、「簡潔な報告、指令、要旨の説明」です。よく広告主側で使われるのが「オリエンテーリング」という言葉ですが、「オリエンテーション」には「方向付け、方針の決定」という意味しかないんですね。

この2つの言葉の意味の違いはものすごく大きいです。例えば「みんな、東に行こう!」となった時に、「どうやって東に行くのか」「行路が書かれていないが、海を渡るのか。山を渡るのか」という話がないと、なんとなくみんな東の方向には行っているけれど、ルートがありすぎてどれが正解なのかわからなくなるんですね。

ただ、自分たちが持っている資産を考えた時に「山ではなくて海だよね」「船は持っているけど、歩くのはきつくない? そうなれば、海だよね」という話になるはずです。なので「オリエンテーション」のように、ふわっと「東へ行こう」「南へ行こう」という話ではなく、「そこへどうやって行くのか」をちゃんと説明してあげるのが「ブリーフィング」なのではないかなと思います。

今回の目的は平たく言うと、「方向づけと説明ができる人材になろう」になると思っています。前置きが長くなりましたが、1個目の質問です。「『イケてるブリーフィング』の定義とは?」ということです。みんな、すごく顔を逸らすんですよね。

(一同笑)

では兒嶋さんからいきましょうか。「イケてるブリーフィング」とは、何なのでしょうか?

「イケてるブリーフィング」の定義とは?

兒嶋仁視氏(以下、兒嶋):これは簡単に言うと、情報がMECEになっている……漏れなくダブりなくということですね。最悪、僕は箇条書きでもいいと思っています。それが一番イケてるんじゃないかな。

廣澤:では1人ずつ聞いてみましょう。倉田さんは、受ける側としていかがですか?

倉田達也氏(以下、倉田):はじめまして、倉田です。「イケてるブリーフィング」の定義は「テキストで済む」ですね。僕はブリーフィングを受ける立場がすごく多かったのですが、ブリーフィングと聞いて、いざうかがった時に、なかなか前進しなかったり、「これは文字で済むんじゃないかな?」という経験がけっこうあるので、究極は「テキストで済む」というのがいいと思っています。

廣澤:櫻田さんはいかがですか?

櫻田拓也氏(以下、櫻田):最低限、期間と金額を教えてほしいということと、「これはなぜやるんだろう」ということがテキストにされていないのは、けっこうきついなあといつも思います。自分が「イケてるブリーフィング」をメディアさんや制作会社さんに対して書けているのかというのも怪しいですが、極力「Why」は説明するようにしています。あとは、自分から制作会社さんにお伝えする時は「いつ、どこで、何を」ということも書いていますね。

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