一つのプロダクトを複数のプロダクトマネージャーが管理する組織に必要な、「PMM」という役割

PdMが増えたらPMMが必要になった話

2018年7月7日、株式会社フリークアウト にて「プロダクトオーナー祭り 2018 Summer ~プロダクトマネジメントが世界をツナぐ~」が開催されました。IT関連企業に所属するソフトウェア開発のプロダクトマネージャーやプロダクトオーナーを中心に、それぞれが携わるプロダクトの価値や、マネージャーとしての体験談など、幅広い観点からライトニングトークが繰り広げられました。本記事では、freee株式会社 執行役員兼プロダクトマーケティングマネージャー 上田和真氏によるLT「PdMが増えたらPMMが必要になった話」の模様をお送りします。

「一部上場企業ってかっこいい」だけではない世界に

坂本登史文氏:こんばんは、よろしくお願いします。みんな疲れてますね(笑)。

前回はけっこうネタっぽい発表をしたんですけど、今日ちょっと真面目なんです。疲れているなか、数字たくさん出てくるんで、自分の会社と比べて「デカいな」「ちっちゃいな」みたいなこと考えながら聞いてもらえればなと思います。

坂本と申します。もともとはSlerにいたんですけど、ディー・エヌ・エーをはさんで、freeeという会社に4年半ぐらいいます。

freeeって今600人ぐらいいるんですけど、私20番目ぐらいに入ってます。なので今日は、ちっちゃい会社がでっかくなるにつれて、こんな意思決定が必要だったよ、みたいな話を中心にしたいなと思います。

freeeを知ってる方いらっしゃいます?

(会場挙手)

ああ、ありがとうございます。けっこういらっしゃいます。 使ってるって方はいらっしゃいます?

(会場挙手)

ありがとうございます、ありがとうございます。これから使いたいっていう人います?

(会場挙手)

あとで営業行きます(笑)。はい、ありがとうございます。

「スモールビジネスを世界の主役に」ということで、個人事業者の方や法人の方を中心に、上場の企業さんにも使ってもらえたりするんです。でも、やっぱり「一部上場企業ってかっこいい」みたいな世の中じゃなくて、自分のやりたいことをやっている、芯が通っている会社を世界の主役にしたいというミッションで、このfreeeという会社はやっています。

5年前からサービス開始しているんですけど、だいたい100万事業所以上に使ってもらってます。こういうサイズ感のプロダクトつくってます。クラウド会計だけでいうと、トップシェアです。

数字で見るfreeeの規模

サービスの話は置いといて、そろそろ今日の本題です。僕が入ったときから考えると、会社の規模がすごく大きくなってきたからこそ、こういうことが起こったんだという話をしようと思います。

どれぐらい大きくなったのか、いろんな数字から出していきます。みなさん、会計とか人事・労務といったメインのところはご存知かと思うんですけど。実は今、会社を設立できるプロダクトであったり、モバイルアプリがもう5つあったり、マイナンバー管理ができたりと、いろんなプロダクトが10個以上あります。

それぞれ、けっこう社会的責任が大きいというか、低い品質だと社会的にご迷惑をかけるようなプロダクトになっています。

例えば、会計だと税額の計算をしているので、品質が低いと納税額を間違えちゃうとか。「人事労務freee」というプロダクトでいうと、給与計算をしてるので、支払い給与の金額を間違えたりとか、そういう不具合は絶対に起こさないぞというプレッシャーのなかで作っています。

数えてみたら3,600ぐらいのいろんなサービスとつながっています。金融機関さんとかSlackさん、サイボウズさん、セールスフォースさんなどとつながったりしています。なので、これもメンテナンスしています。これくらいのサイズ感です。

機能はどれぐらいあるんだろうと思って、久しぶりに数えてみました。「会計freee」のメニューは70以上ありました。1つのサブメニューの中にもあったりするので、13〜14個並んでいるメニューの下に5~6個あるみたいなイメージです。これもメンテナンスしてます。

こういうレポートは、企業の意思決定者の方が見て、意思決定に使ったりするので、バグは出せません。

一つのプロダクトを複数のプロダクトマネージャーが管理する組織

エンジニアは、今120名以上います。10個のプロダクトがあって、120人ぐらいエンジニアがいる組織です。会社自体は600人ぐらいいるので、エンジニアの数は四分の一から五分の一くらいです。

プロダクトマネージャーは13~14人ぐらいいます。各プロダクトに1人っていうイメージではなくて、例えば「会計freee」だけでも機能が70位上あるので、会計で何人、人事労務に何人、申告に何人みたいなかたちです。

例えば、小さいプロダクトだと「これとこれを兼務ね」みたいな状態が存在しています。なので、一つのプロダクトに複数名のプロダクトマネージャーをアサインしていたり、1人が複数のプロダクトを持っていたりします。

聞いてみたいんですけど、一つのプロダクトを複数のプロダクトマネージャーで管理してるっていう方はいらっしゃいます?

(会場挙手)

ちらほらいらっしゃいますね。じゃあ、けっこうこの話は共感いただけるのかなと思うんですけど。これだけ人がいるとどうなるか、という話をしていこうと思います。

変革を求められるフェースから、生産性がどれだけ上がるのかを求められるフェーズへ

プロダクトマーケティングが必要なときって、まあ教科書的に言うと、初期始動ですね。こういう課題があって、これを解いていくぞっていうときにお客さまが求めているものって「変革」だったり「芯を食ったプロダクト」だったりと、お客さんに積極的に使ってもらって、成功体験があれば使っていただけるっていうフェーズです。

それが進んでいくと、やっぱりお客さまの求めるものって、革新的にエッジが立ったプロダクトというよりも、導入して生産性がどれくらい高くなるのかっていうところだったりします

「うちの会社はSlackを使っているから、Slackと連携したいです」とか、「うちの会社は、違うメッセージングソフトを使っているからこっちと連携したい」とか。ソリューションとしてのホールプロダクトを求められたりとかもあります。導入するときにも、やっぱり事例って求められてたりします。

そういうフェーズのなかで、例えばエンジニアチームから見た景色って、プロダクトスケールが大きいですよね。だから、品質を守りながらリリースするのって超大変です。さらにけっこう毎日デプロイしているので、つくったものがビジネスチームに伝わりづらいということもあります。

あとは、プロジェクトに誰を巻き込んだらいいかわかりづらいです。ビジネスメンバーで300人とか400人いるので、「誰が一番詳しいんだっけ?」とか、「どうやって進めたらいいんだっけ?」ってなります。

他にも、担当しているモジュール以外を意識しながら、バランスのいいものをお客さんに届けるホールプロダクトをつくるのって、けっこう至難の業です。逆に、リリースするチームから見たら「毎日デプロイされてるけど、キャッチアップも超大変だよね」みたいな状況になっていたりもします。

当たり前の水準は日々上がり続けている

各プロジェクトを全部追ってるわけじゃないので、1ヶ月前に「これが出ます」と言っていたのに出なかったこともあります。リリースされた後に、どんなプロジェクトがあるのか可視化されていなかったり、けっこう不透明で。お客さんがファーストリリース時に使いづらいときに、どんな改善プロジェクトを発しているのかっていうのがわかりづらかったりもします。

お客さまが思う当たり前って、品質がめっちゃ上がってるんです。例えばiPhoneを思い浮かべてもらえればいいんですけども、iPhone 3GSのような最初の頃って、別にメールすぐ来なくてもいいやとか、110番かけられなくてもいいやとか、まあ電池もたなくてもいいやって我慢して使ってましたよね。

今って、電池が長持ちする、緊急地震速報が送られてくるといったことって当たり前に求められてると思うんですけど。そういうフェーズに、ちょっとずつ移行してきたっていうのが弊社の現状です。「当たり前の水準って変わってきてるんですよ」っていうのを、エンジニアチームに伝えたいって思いはけっこうあります。

600人の社員がいるんで、みんながみんなコミュニケーションをすると、けっこう混沌として混乱を生むだけなんですね。そこでプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)っていうポジションを新設しました。社内的にはプロダクトの価値をブーストする人です。ゼロイチをつくるエンジニアチームに敬意を表して、プロダクト価値をブーストするという意味でブースターって呼んでいます。エンジニアリングのチームとビジネスのチームの橋渡しをする仕事をしています。

ビジネスチームに向けては、まあ地道なんですけど、今月のリリースはこれですみたいな社内勉強会とかやってます。あとはブランドの性能を発揮するための、ハックを提供することです。例えば、この業界ではこういうマスターの持ち方とか、こういう連携してもらえばうまくハマりますとかですね。

逆にそこまで求めていないなら、プロダクトってけっこう汎用的につくってるんで、「こういう製品使ってください」とか「組み合わせて使ってください」みたいなハックを提供したりしています。

さっき手を挙げていただいた方にはガチで営業に行くので、あとでよろしくお願いします。以上です。ありがとうございました。

(会場拍手)

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