25センチ以内の物体を認識できない、猫の目のメカニズム

Why Can't My Cat See a Treat in Front of Her Face?

優秀なハンターであるはずの猫が、目の前に置いた餌を認識できないのはなぜなのか? 今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、猫の目のメカニズムについて解説しています。

スピーカー

猫の目の大きさは、人間の眼球の大きさと同じ

マイケル・アランダ氏:猫は巧みな捕食動物で、夜の暗闇の中でも、何メートルも先の獲物を見つけることができます。しかし、目の前に餌を置いた時、それを見ることができません。どうなっているのでしょう。

素晴らしいハンターのはずなのに、顔の前になるものが見えないなんて、おかしな話です。

実は猫の視力はいつも良いわけではなく、暗がりの中でよく見える視力には弱点もあるのです。猫は「薄明活動性」。つまり、夜明けと夕暮れに活動的になる動物です。彼らの目は光が少ない時によく見えるように発達したのです。

まず、猫の目は非常に大きいです。人間の頭の大きさと比べて猫の頭は半分以下なのにもかかわらず、その眼球は人間の眼球と同じくらいの大きさなのです。

明るい場所で目が見えなくなる理由

猫の細長い瞳孔も様々な大きさに変わります。人間の瞳孔が開く時、その大きさが一番小さい時の15倍ほどであるのに対し、猫は135倍にまで大きくなります。より多くの光を取り込むため、人間の瞳孔より広くなります。光を入れ、焦点を合わせる「角膜」と「水晶体」も比較的大きいので、眼球の後ろにあり、光に反応する細胞である「網膜」に、より多くの光が届くようになります。

それに「網膜」の後ろにある「反射板」と呼ばれる反射性の層がより多くあります。

「反射板」はそれに当たるどのような光でも跳ね返すことができ、「網膜」が見損ねた物体を見ることができるように、セカンドチャンスを与えてくれるのです。「網膜」の中には「光受容体」という特別な細胞があり、それは光に反応します。

人間と同様に、猫にも二種類の「桿体」と「錐体」という光受容体があります。「桿体」は光が少ない時によく働きますが、よく色を見ることができません。「錐体」は色を見る時に使われますが、光が十分でないとよく見ることができません。

猫は人間の約3倍ほどの「桿体」を持っていますが、「錐体」は人間の10%ほどしか持っていません。それで夜にはよく見ることができますが、明るい場所では「桿体」が光を取込みすぎて働かなくなってしまいます。それにより「錐体」が働かなくてはいけなくなり、結果的に明るい場所ではよく目が見えなくなってしまうのです。

猫の目に、25センチ以内の物体は見えていない

それに、猫はとても大きな目をしています。ですが、焦点を合わせるのは得意ではありません。何も見ていない状態から、近くの物体を見るためには「レンズ」と呼ばれる眼球の硬い部分を折り曲げなければなりません。それにより眼球に入り込む光を調整するのです。

人間の目の中には、近くにあるものに焦点を合わせるために素早くレンズを曲げるための筋肉があります。しかし猫の目の中の大きなレンズはそんなに柔軟ではないので、人間のレンズのようによく曲がらないのです。それゆえ、猫は自分より25センチ以内の近い物体に、焦点を合わせることができないのです。

ですから、猫の顔面に餌をぶら下げても、猫にはぼやけた物体にしか見えていないのです。でも幸運なことに、彼らの嗅覚は人間より2倍ほど繊細なので、餌をしばらくぶら下げて入れば、においで見つけることができるのです。

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SciShow

Hank Green(ハンク・グリーン)たちがサイエンスに関する話題をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。

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