「SHOPPING GO」が目指すもの

藤原彰二氏(以下、藤原彰):みなさん、こんにちは。LINEの藤原です。LINEで「SHOPPING GO」というサービスが12月7日に出ていて、今日はその数字まわりの話をさせていただきます。

前半は僕が「LINE自体がO2Oをどう考えているか?」という話をさせていただいて、後半が掲載企業のみなさまと具体的な数字をお話しさせていただく、というようなかたちになっています。

はじめに、海外の小売のトレンドのようなものも僕たちはウォッチしています。僕がよく見ているのはアメリカで、3つ挙げてきました。

1つは「無人化」という言葉が各社出ています。アメリカだとすごい出てまして、コンビニだったり、ショッピングカートだったり、あとは在庫のチェックをドローンでしたり、ということをやっています。

もう1つは、これはオンラインっぽい感じで、ディスプレイ自体がリッチ化していて、購買促進をしているというところで、そこらじゅう(の店舗)が進化してきています。

2つ目はは、「OMO」という新しい概念が入ってきました。いままで「O2O」は、「Online to Offline」や「Offline to Online」という名前だったんですけど、(OMOは)「Merge」ですね。toがMergeになってきて、「オンとオフでシナジーをマージさせよう」みたいなかたちですね。

ここらへんの事例はわりと、「店舗でしかできない体験をどうさせていくか?」みたいなかたちをやっていることが多いです。どちらかというと、マージというか、店舗型を逆に推してるんじゃないのかな、みたいな姿勢があります。

オムニチャネルとO2Oの関連性

それで、僕たちがオムニチャネルとO2Oということをどう捉えているかという話になります。まず最初に僕の事業からご説明させていただくと、スライドの上にある3つがオンラインのサービスになっています。「LINEショッピング」「LINEデリマ」「LINEトラベル」を出しています。

「何がほかと差別化しているか」という話がよく出ます。ものすごい差別化ということではないんですが、LINEのIDを使って、よりユーザーに使いやすいモデルを、オンライン化で実現してきています。

僕たちは今年を「オフライン元年」と呼んでいます。もともと「SHOPPING GO」というサービスを作る前に、LINEショッピングも最初に作っています。そのときから実は、「SHOPPING GO」という概念はずっと考えていました。出すべきときが来て、12月に出しました。

デリバリーでは、オフラインバージョンとして、僕たちは「LINEテイクアウトを春にリリースする」というプレスを出させていただいています。

トラベルでは「何がオフラインなのか」という話が出ます。いまはガイドブックって、オフライン上で旅行前や旅行中に本を読むか、旅行に行ったあとで本を読んで、次の旅の目的地を誘導しているので、そのガイド自体をオンライン化できないかと思いました。オフラインで見るオンラインサービスみたいなかたちを作ろうと思っています。

そういう意味で2019年は、いままで我々が作ったオンラインサービスを全部オフライン展開に舵を切る、という感じになっています。今日、O2OTechというイベントを私がやりたいという話で、今回やりました。

3つ目はオムニチャネルの市場に関してです。簡単に触れておきますと、オフライン全体でいうとEC市場の約10倍ぐらいあります。そのなかで、家電・アパレル・ドラッグ・ホームセンターとかをまとめていくと、だいたい30パーセントぐらいがオムニチャネルの市場になっています。

なので、「EC化」というお話があるんですが、まだまだオムニチャネルというか、小売店が持っているようなチャネルの流通量は非常に高くなっています。

オムニチャネル化までの変化も一応まとめてまして、「シングル・マルチ・クロス・オムニチャネル」みたいなかたちで動いています。

実店舗とECサイトの誘導を強化していく

僕はマーケターなので、マーケターとしてはどう捉えるかという話です。今回、大きく出ている「オムニチャネル」と「O2O」という言葉があって、わりと最近「O2O」というよりも「オムニチャネル」という言葉が出てきます。

(スライド)一番下を見てください。オムニチャネルって、運用は自社だけでできるんです。言葉の広がりが大きかったという話です。O2Oということは、プラットフォーマーがなにかを提供しないかぎりは、なかなか人を誘致できないので、それがいま顕著に差が出てきているな、というところです。

実際にグラフにすると、検索トレンドがまさにそれを物語っています。2013年ぐらいに、O2Oというニーズが世の中で増えてきたので、急にここが伸びています。なんでかというと、「自社だけでO2O対応します」ということを言っても、O2Oに対応できる企業さんが日本にはほぼなかったというかたちです。2014年に、自社で運営できるオムニチャネルの検索数が増えてきた。

ただ、若干右肩下がりになっている理由がもう1つあるんです。自社のロイヤリティープログラムとオムニチャネル化が何が違うのかがいま言われるようになってきました。オムニチャネルということは「自社のロイヤリティープログラムの一環なんじゃないかな」という立ち位置になっています。

つまり、市場のトレンドはO2Oからオムニチャネルに移動してきている、というかたちになっています。

図解すると、先ほどのロイヤリティプログラムを混ぜ合わせて、ECサイトから自社の店舗に誘導して、実店舗からECサイトに誘導していく。

ただ、ここでロイヤリティープログラムはどういうことなのかというと、実はリーチできてる人・情報を買う人が実は少ないです。5パーセント程度のユーザーが利用促進をすることによって、売上が上がった事例が、たびたびニュースに紹介されていることが、いまのオムニチャネルの現実になっています。

「この残り95パーセントはどうするんだ?」というところが、僕たちの思考の始まりでした。

LINEは「O2Oカンパニー」を目指す

僕たちがいま考えているのは、既存顧客へのアプローチは各社さんがすごいうまくできるようになり始めているので、どちらかというと、O2Oは新規を取れるようなプラットフォーマーにするべきじゃないかと思いました。

今後の市場も、当然新規を取れるようなO2Oプラットフォーマーを、みなさまがご期待していただいていると、私たちは勝手に認識しています。

私の読みとしては、O2Oからオムニチャネルになってきて、また再びO2Oに立ち戻るというかたちを想定して、今後力を入れるべくO2OTechを開催しました。今回、「SHOPPING GO」をリリースさせていただいて、簡単にコンセプトムービーを作っているので、ちょっとご紹介させていただきます。

(動画再生)

「SHOPPING GO」は、基本的に自社のアプリや自社サイトでできることを、サードパーティー側が同じようなものを提供できないかというコンセプトから、一番最初はスタートしてます。

アプリは、結局ダウンロードしても、使われる率が少なかったりします。ECがショッピングしにくいことが、月に1回だったりするデータがあります。

「SHOPPING GO」には3つの特徴がある

「SHOPPING GO」の機能の特徴は、3つです。会員証の表示率を上げることや、位置情報だったり、あとは販売促進に効果がある、というところになっています。

まず、会員証の表示率についてです。「アプリをダウンロードしないと会員証が出せません」みたいなかたちが昨今増えてるんですが、これ自体をLINEという日常のアプリがハードルをなくします。

あとは、僕もららぽーとなどによく行きまして、ららぽーとに行ったときに「あれ、どこのアプリだっけ?」と探すのが非常に大変です。ちょっとまだ店舗は少ないんですが、そのときには「SHOPPING GO」を開けばすぐにバーコードが見つかる。会員証がすぐ見つかるということで、いまいる位置に関して表示していくというようなかたちをやろうと思っています。

あとは、LINEがやっぱり日常使いなので、そこからバーコードを表示しやすいというところが、会員証の表示率を上げていくという重要な特徴になっています。

ここが我々の一番の強みです。さっき言った、(ユーザーが)いまいる位置情報ですね。会員証を探すのは大変なんですけど、後々は、いまいる位置に近いバーコードの順番で表示されるようになります。すぐ開けば見つかる、みたいなかたちのコンセプトになってきます。

LINEは位置情報に対して、プッシュとプルという両方が強みを持っています。いままでは開いてくれないと進まなかったものが、いつも買うショップのそばを通ったタイミングでプッシュされたりとかでき、LINEのプッシュが有効に活用できるようになってきます。

あとは販売促進ですね。先ほどビーコンの話も一部出てきたように、位置に行ってから販売促進を行わないと、そのあとの購買に至らないかたちの事例もあったりします。店舗に行くだけでは意味がなく購買して初めてO2Oプラットフォームになります。そこで購買した場合にLINEポイントがもらえるようなかたちを採用しました。店舗に行ったら何かもらえるわけじゃなくて、店舗に行って買い物をして、初めてポイントバックされるようなメディアになってくるので、そのへんが今までのO2Oとは異なりSHOPPING GOの強みでもあります。

あとは、もう「一部テストをそろそろ始めようか」みたいな話があるんです。例えば雨が降ったときに、小売店は売上が下がります。当然、下がったタイミングで、プッシュもしたいし、ユーザーを呼びたいという感じがあるので、雨などの条件に応じて、ポイントの料率を変更させて販促に活かす、みたいなかたちもやろうと思っています。