マッサージに来る人はみんな「どこがつらいかわからない」
小野裕之氏(以下、小野):ラスト1人いってもよいですか? あー! 早く(手を)挙げてよ~! ごめんなさい。でも、挙げてくれてありがとう! 前半仕切り切れないんだけれどね。じゃあどうしよう? どうやって決める?
青木耕平氏(以下、青木):さっき男子だったから、次は女性で……。
小倉ヒラク氏(以下、小倉):いま手を挙げていた人、もう1回挙げてください。
小野:けっこういるんだよね……。
青木:じゃあ女性でじゃんけんしてもらいましょうか。
小倉:女性でじゃんけんする? この2人ですか? こちらにも。あ! 違った? 挙げてない。じゃあ早く決めよう。
(じゃんけんタイム)
青木:じゃあどうぞ。
小倉:どうぞ、ようこそ!
小野:最後に来てね。僕らの価値を(笑)。
青木:なんでも良いですよ。
質問者7:よろしくお願いいたします。私、マッサージの仕事をしていて、自分でサロンをやっているんですけれど。体のことって、マッサージに来ると、みんな「どこがつらいかわからない!」というような状態で来る方が……。
青木:あ、毎回言っている。
小野:聞かれますよね?
青木:聞かれるけど、全部答えられない。
質問者7:「全部!」とかというのがあって、触ると「あ、ここがつらかったんだな」というのがわかるんですけど、終わった後に、結局みんな自分の悪いところをもう1回探しにいくという感覚がすごくありまして。
例えば、「セルフケアとしてこういうことをした方が良いですよ」という話をしたとしても、自分の体幹 力が低かったり、あまりなかったりすると、家でやらなかったり、億劫だったりしていて。でも、体は良くなりたいと思っていて、なんだか「セルフケアってすごく難しいな……。」と思っているんですね。
小倉:難しいね。己を知るみたいな……。
青木:難しい……。今自分のことを言われているような……。
小野:すみませんと思うみたいな。
青木:本当に申しわけない。
小野:お世話になっております、すみません。
40代の経営者はマラソンやトライアスロンをしたがる
質問者7:私は、体は自然に治る力もあると思っているので。でも、常に答えを求められるというか、悪いところをもう1回探しに来て、対処療法のような感覚で受けている。そういう気持ちがあるんですが、なにかご自身でセルフケアをされていたりしますか?
青木:3人の中では、僕が一番自分を大事にしている自信がある。
(会場笑)
歳が12個上なので、相当自分を大事にしているんですよ。とはいえ、セルフケアは十分にできていないんですけど、僕ぐらいの年齢の人で経営者だったりすると、すぐ走り始めるんですよ。
(会場笑)
わかります? すぐに走っている感をだしているんですよ。
小野:トライアスロンに出たり。
青木:Facebookとか(で走っている感を出す)。そう、すぐトライアスロン出るの。エスカレートしていって止まらないから。少し自分で思っているのは「鍛える必要って本当にある?」ということで、まずバキバキになりたいわけではないと。別に42.195キロ走る走力も、今のところ必要ないです。
昔から「養生」という言葉があるし、たしかに野生動物だって、ライオンとかもだいぶだらだらしているわけじゃないですか。だらだらしていても悪いのかな? と思っていて。
だらだらできる状況だったら、だらだらできる状況に最適化しているのがこのだらけた自分なのであって、「このだらだらを克服して、俺もまだまだ若いというのを見せるぞ!」感を持たないでいたいなと思っているんですけど、そういう考え方って大丈夫ですか?
(会場笑)
小野:そうなっちゃいますよね。こっちには答えがないんですよ(笑)。
小倉・青木:どうですか?
質問者7:大丈夫だと思います(笑)。受け入れている方はけっこう良くて、変わりたいけどとか、変われないけどなにもしないという状況で、マッサージに来ると治る、良くなるというふうに、エンドレスなサイクルになってくると、なんだかやりたいことではないな、と思っていて……。