2024.11.25
「能動的サイバー防御」時代の幕開け 重要インフラ企業が知るべき法的課題と脅威インテリジェンス活用戦略
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小倉ヒラク氏(以下、小倉):それで僕、ギーク担当なわけですけど。
小野裕之氏(以下、小野):ギーク担当なわけだけど(笑)。
青木耕平氏(以下、青木):どう見ても、そうだよね(笑)。
小倉:でも僕は意外に、わりとヒップスター的、プロデューサー的なところから始まっているんです。今は完璧ギークなんですけど。もともとクリエイティブディレクターだったから、もうちょっと幅広くやってたんだけど、自分がギークであるということに気づいてみると、バランスを崩さないと、できないことがあるんだよね。
すごく具体的な話で言うと、僕は、やっぱりメールとかちゃんと返したほうがいいな、というタイプだったの。メールが来たら、夜中じゃなければちゃんと2、3時間以内に返すとか。もう最近ね、メール、ぜんぜん返さないんだよね。
(会場笑)
小倉:ぜんぜん返さない。
青木:そうね、僕らでさえ、メッセンジャーへの回答を期待してないもんね。
小野:「おー、来た」みたいな(笑)。
青木:「お、来た。来ちゃった」みたいなね。
小倉:社会人として、クズになってからじゃないと始まらないものがある、っていう。
(会場笑)
小野:ギークの場合ね。
小倉:そう。だから、クズにならないと始まらないものがあるんだっていうことに、僕は遅まきながら気づきましてですね。やっぱ、そこぐらいからじゃないと見えないもの、って実際にあるんで。
バランスを崩しまくって、本当になんかこう、中断されたくない。なにかを掘るときにノイズを入れたくないから、ノイズをシャットアウトしていくと、どんどん社会人としてはクズになっていくんですけど。
それを延々続けて、1ヶ月とか2ヶ月とか1年とか続けて、初めて見つかるものがあるんだけど、それが見つかったときに、もうクズだから、どうしようもないんだよね。
小野:(笑)。
小倉:それで僕、やっぱりなんだか自分は器用だから、じゃあ今度は、クズとして見つけたものを成立させる側へと、スイッチを切り替えられるかなと思ったんですよね。
小野:一人の中でね。
小倉:そう。でもね、やっぱり本当にクズになると、スイッチが切り替えられないんですよ。というかね、スイッチが切り替えられる程度のクズさだと、何も作り出せないから。
小野:スイッチを壊すという(笑)。
小倉:そう、ぶっ壊すっていう。器用な自分をすべて破壊するようなところまでじゃないと、至れないものがあるということがわかった時に、やっぱり分業は大事だということに気づいたわけですね。
青木:だって、そういうの見つけるとワクワクするでしょ。
小野:します、します。あ、この人、壊れてるって。スイッチ壊してる、って。
だって、本当にギーク不在のビジネスほど苦しいものないな、って思いますからね。源泉から泉が湧き出ていないのに、掘り出して供給しなきゃいけないのって、すごく辛いですよね。
青木:やっぱり、今の世の中で一番コモディティ化してない資源って、動機じゃない?
小野:それ、本当よく言うんだよね(笑)。
青木:自分の中に動機が(ない)、僕なんか本当に空っぽだから。なんにもないから。だから、動機を求められるのが一番辛いよね。やっぱり一番辛いのって、たぶん社員とか新しく入った子に「青木さん。この会社、どういうふうにしていきたいんですか?」って、すごくキラキラした目で、聞かれたりとかするじゃないですか。「いや、知らんから」っていう(笑)。
小野:(笑)。「なるようになるわ」って。
青木:なるようになるわ、とか。なんて言うのかな。誰かの中にある動機を利用して生きてる、というのがあるじゃない? 人の動機に乗っかって生きてるから、自分で動機を自家生産する人がいると、やっぱり自然と吸い寄せられて、そこから汲み出そうとするところがあるよね。
それは濃淡があるというか、動機の有り無しの濃淡がすごくあるから。
小倉:小野っちはさ、なんか動機無尽蔵みたいな人と一緒にやるの、得意じゃん。
小野:得意ですね、はい。
小倉:どうなの、大丈夫なの。
小野:何が大丈夫なの(笑)。僕はハスラー役。たぶん、ハスラーかけるヒップスター、みたいな感じかな。アイデアもわりと出せるので。軸足がありながら、ちょっと他のところも一丁加味して。でも、ギーク性は本当にない感じです。
小倉:そうね。
小野:(笑)。だから、なんだろうね。……その、一緒にやっていけないと生活できないんだっていう(笑)。
青木:(笑)。
小野:普通の動機。でも、プロデュースっていうと、なんだかこう、いじくって冒険させてみたり、「いや違うよ。今はそれを作りたいとか言ってるけど、本当は違うから。とりあえず、旅していこうよ」って、プロデューサー側が言うような感じがけっこう。まあ、そういうスタイルもあるのかもしれないですけど。
でも、実際にやってることって、もうちょっと「待つ」みたいなこととか。一緒に「ねえ、どうしよっかねえ」とかって悩んだりとか(笑)。
青木:(笑)。
小野:「じゃあ、今度一緒にこういうとこ行ってみようか」みたいなことをやったり。わりとこう、導くというよりは、ちゃんと一緒に悩めるかどうか、みたいな。
それで、違う時は「ぜんぜんよくわからない」というふうに話をする。ちょっとギーク性が上がると、基本チヤホヤされがちになるじゃないですか(笑)。だから、そんなときに冷静に、スッと一言どこかでは言うのは、たぶん自分の役回りなんだろうな、という感じのお付き合いですかね(笑)。
小倉:この企画をやってる時に僕が気づいたのは、自分が今回やりたい企画(「Fermentation Tourism NIPPON ~発酵から再発見する日本の旅~」)には金がかかると。すげえ大変だと。じゃあ、とりあえず小野っちを呼んで、お金を作ってもらおうと思って。小野っちに頼んだら、本当にお金を作ってくれて。
小野:いや、そんな作ってないけど(笑)。
小倉:「そっか。僕、今まで自分で抱えてきたけど、人に頼んでよかった」と思ったよね。それで「発酵でしょ」みたいな。小野っちに相談したら「発酵だから、スポンサーメニュー85万円でいいじゃん」みたいな。
小野:(笑)。
(会場笑)
小倉:そういう資本主義的なものとぜんぜん違う考え方でつけるんだ、というような。そこから、じゃあ85万円に見合う価値というものを小野っちが作ってさ。それでメニューを作って、ちゃんとやってますね。
小野:やってますね(笑)。あと半年。
小倉:はい、がんばりますけど。いやだから、そういうのがすごいなと思って。
小野:いやまあ、そういうのが本業なんで(笑)。
小倉:じゃあ、いい感じかな。さ、じゃあいこうか。もうなんか、温まったよ。僕らの話したいこと、この3人で話せることはだいたい終わった。さあ、じゃあ一人目いきましょうか。
青木:こういう時に、最初に手上げる人ってすごく感謝されるよね。
小野:さっき、練習もしましたし。
青木:練習したし。でも絶対いるのよ、こういう時にいたたまれなくなって、手上げちゃうって人がね。
小野:一人目のね、質問したいなって。
青木:したいというよりは、ほぼ責任感。
小野:俺がやる、私がやるってことでしょ。
青木:そうそう、絶対いるのよ、こういう時。
小倉:いない? じゃあ、僕ら3人で打ち上げ行っちゃう?
(会場笑)
小野:今日ね(笑)。
小倉:あ、いらっしゃいました。
青木:どうぞどうぞ。
小野:長く居ていただいてもいいですし、本当にぱっと戻っていただいてもいいので。
小倉:すげえメモしてる。僕らの話ってメモする価値あることあるの?
小野:(笑)。
質問者1:よろしくお願いします。僕ね、このイベントに来たのは5年ぶりくらいなんですよ。前に1回来たことがあって。
青木:へえー。
小野:ほとんど初回ぐらいにやった時ですかね。
質問者1:そうですね。それで、今回ちょっと、ヒラクさん。生ヒラクさんを初めて見に来た、という感じで。
青木:ああ、なるほど。
小倉:本当、恐縮です。すいません。ただのビール飲んでるおじさんですよ(笑)。
質問者1:僕、ブログで「元才女おばさん」を読んで。
小倉:あれはねー(笑)。
青木・小野:(笑)。
小倉:みなさん、検索しないでください。
青木:それだけは検索しないで(笑)。
小野:「話を聞いてもらえるおじさん」と「元才女おばさん」だけは、検索しちゃダメです(笑)。
質問者1:横石さんもさっき、あんまり言わないで、みたいな話があったんですけど(笑)。
青木:(笑)。
質問者1:そんなこともあって。
小倉:「女の敵」っていう苦情メールがいっぱい届いたブログ記事ですね。
小野:(笑)。
質問者1:そんなのもあって来ました、というところです。で、ちょっと、どう……。
小倉:なんでもいいよ。
青木:なんでもいいですよ。
質問者1:えーっとですね、たぶんみなさん、同い年ぐらい……?
青木:実はね、ぜんぜん違うんですよ。
小倉:(注:小野氏と)同い年……。
小野:35です。
青木:僕46なんで。12個ぐらい上ですよ。
質問者1:僕、なんか久々にこのイベント来て、普通の人がすごく増えたなってイメージがあるんですよ。話す人が、というか。僕が来た時は、滝本(哲史)さんでしたっけ? そうですね、京大の先生で。
青木:あー、はいはい。それは狂ってるわ(笑)。
質問者1:そうなんですよ。「僕は今日は嫌われようと思ってここに来た」みたいなことを言ってて。でも今日来た時に、みなさんの語り口とか本当に普通の人だなというか。……すみません。
青木:いえいえ。
質問者1:そういうところは、すごくイベントの移り変わりみたいに感じました。それで、さっきのスター性のような話もあったじゃないですか。でも、そういうのじゃない、地味と言ったら大げさですけれども。そういう華みたいなものを思いましたね。
小倉:ちなみにふだんは、どんな活動をなされて? お仕事とか。
質問者1:ふだんは、僕は普通のサラリーマンです。
小倉:どんな業種……、差し障りなければ。
質問者1:ラジオを作っている会社なんですけど、新規事業でインバウンドの仕事をしてます。今、働いて1年ぐらい経つんですけれども、外国人と一緒に働いてるんですよね。それで、さっきの社会人としてダメという感じの話……。これちょっと、残らないようにしたいんですけど(笑)。
小倉:今日、残る。ログミー入ってるから(笑)。
質問者1:同僚で、社会人としてはぜんぜんダメなんですけど、すげえでかい仕事取ってくるやつがいるんですよ。
青木:あー。
質問者1:それを見てると、さっきの話じゃないですけども。なんて言うんですか、すげえな、みたいな。よく何かを変えたよそ者とか、馬鹿者とか言うじゃないですか。そういうものって、きっと通じてるし。たぶん、シャッフルする人って必要なんだろうな、ということをすごく思ったので。すみません、質問というか……。
青木:いえいえ、質問でなくても。でも、今まず一点は……。
小倉:大丈夫。もう、この足掛かりで、おじさんは大丈夫。
(会場笑)
質問者1:大丈夫ですか、よかったです(笑)。
小倉:この足掛かりで大丈夫(笑)。
青木:昔に比べたら、昔出ていた人たちに比べたら、僕らがだいぶ普通だっていうのは、これ一点だよね。
質問者1:はい、すみません(笑)。
青木:いえいえぜんぜん、それはいいんですよ。もう1つは、すっげえダメなとこあるんだけど、すっげえできるやつがいるというね。そういう投げ込みがあった、っていう感じですけど。
その普通って、だんだん普通になってるって。よく僕らでも「最近の大学生とか、すごくちゃんとしてない?」みたいな話するじゃん。自分たちの頃って、すごく変なやつがいっぱいいて、僕は彼らよりも、さらに歳を取ってるから。
僕らの頃のイメージがどういう感じかというと、同い年ぐらいのやつが働き始めるじゃないですか。仕事がんばってるやつって「うわ、ダサっ」って感じだったんですよ。「なに、こいつ活躍してんの?」みたいな。「恥ずっ」みたいな。
小野:(笑)。
青木:まだバブルの残り香の頃。だからなんか、そういう系を出してくると恥ずかしいみたいな。たぶん、なんとなく今でもそうなっちゃうんですよね。そうすると、なんだか変なことしてみせる。それがもう、マウンティングが逆に向いてるような。
だから「いや俺さー、朝行ってだいたい午前中は、ほとんど喫茶店で昼寝してるんだよね」というようなことが、ちょっとこうマウンティングになったり。
質問者1:わかります、わかります。
青木:だから、なんだかマウンティングの種類が変わっただけかな、という気もするんですよ。
小倉:ひどい極論だな(笑)。
(会場笑)
青木:いやいや、つまりどういうことかというと、変な人って「変だから変」という感じはしないんですよね。変になろうとしてるというか、そういうきらいがある。
まあ、変な部分もあるんですよ。だけど「変さ」で勝負しようとしているのを感じることがあって。なんていうんですかね、新手のマウンティングかな、みたいな(笑)。
小野:(笑)。
小倉:僕の友達に、元SM嬢がいて。それで、鞭でいろいろなやつを叩いてるんですよ。今はもう普通の堅気に戻ったんだけれど。彼女の話を聞いていると、真の変態は紳士の仮面をかぶってる、というのがわかるんですよね。
小野:あー。
青木:本当にそうなんだ。そういうのよく聞くじゃない。やっぱりそうなんだ。
小倉:そう。本当にニコニコしてて、むっちゃ普通のおじさんほど、変態性欲がやっぱりすごいんですね。
青木:抑えてる。
小倉:そう、だから僕はやっぱり、全身から「変さ」があふれ出てる人って、実はその変態性欲、性欲じゃないんだけど。変態性のレベルは、中ボスぐらいなんじゃないかって。
青木:逆にね(笑)。
小倉:そう。そういうボスもいるんだけど、ちょっとパフォーマンスを見せて、伏兵に一瞬でやられるような。
質問者1:はいはい。まあ、そんな感じね、みたいな。
小倉:そうそう。『幽遊白書』の、戸愚呂チームの中堅ぐらいのレベル。
小野:わかるかなー、これ(笑)。
青木:わかんねー。俺ぜんぜん、わかんねー(笑)。
(会場笑)
小倉:鴉とかのレベルのような気がしていて。それで、本当に「こいつ、やべーな」という人は、「こいつには、この変という自分のカードを見せてもいい」というところまでは、絶対見せない。
青木:あー。
小倉:その「変さ」のカードが見えてる状態で、誰かれ構わず、そいつは中ボス止まりだという感じはあります。
小野:(笑)。
青木:なるほどね。俺たちはじゃあ、なんなの?
小倉:たぶん、モブキャラの可能性が(笑)。
青木:(笑)。
質問者1:だから、そういう意味では、本当に真の変態のみなさんかも知れないってことですよね。このテンション感でいうと(笑)。
青木:いや、どうなんですかね。でも、そんなでもないですよ。ただ、なんていうんですかね。もし共通点があるとしたら、こういう感じに見られたいというものは、あんまりないのかもしれないです。
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