第四次産業革命によって到来した“意思決定”に注力できる時代
ウイングアークが起こすエネルギー革命の全貌

基調講演 後半

2018年11月2日、ヒルトン大阪にて「ウイングアークフォーラム2018 大阪」が開催されました。ウイングアーク1st株式会社が毎年開催しているこのイベント、2018年度は“データによるエネルギー革命、あなたが変わる、世界を変える”をテーマに、データ活用にまつわるさまざまなセッションが行われました。本記事では、大阪会場で行われた基調講演・後半の模様をお送りします。

提供:ウイングアーク1st株式会社

「IoT×AI」で製造業をサポートするスカイディスク

田中:どうでしたでしょうか。我々もお手伝いはしていますが、住友電工さん自らIoT・AIを使って、それをかたちにできている。そんなすばらしい事例をご紹介できました。

でも、みなさんが住友電工さんと同じことをすぐにできるかと言うと、まだまだ課題があると思います。次は、そのあたりを一緒に手伝ってくれる会社をご紹介します。

IoTとAIを使って、製造業のためにさまざまな取り組みをしている会社であるスカイディスクの橋本さんをお呼びしたいと思います。橋本さん、よろしくお願いします。

橋本司氏(以下、橋本):株式会社スカイディスクの橋本です。よろしくお願いします。はじめに、我々の会社が何をやっているかを少しお話しさせていただきます。

田中:そうですね。スカイディスクをまだご存知ないという方もいらっしゃるかもしれません。

橋本:初対面の方もいらっしゃると思いますので、ぜひよろしくお願いします。我々スカイディスクは福岡に本社を構えている会社でして、そのなかで私自身が何をやってきて、どんな会社を立ち上げたのかを、まず少しお話しさせていただきます。

私は大学で材料の研究をしていました。そこにシステムを掛け合わせる開発を行っていまして、その後、35歳ぐらいになってから大学にもう一度入り直してAIの研究を始め、それをもとにいまの会社を立ち上げたという経緯になっております。最初は自動車業界で製造業をやっていまして、そのノウハウもいまの事業のなかに織り込んでいます。

我々の強みとして、自身のAI研究も含めた分析プラットフォーム「SkyAI」というブランドで、分野別にAIの学習モデルを提供することで、みなさまの課題を解決するという事業展開をしています。

例えば、保全の学習モデルをパッケージ化して提供する、歩留まりを向上するためにはどういう学習モデルが必要なのか。そういったことをやらせていただいているのが我々の事業になっております。

先ほどのキーワードにもありましたスマートファクトリー化というところで、これらの技術を工場分野の製造業の設計工程から生産・品質管理まで、AIを適用することによってスマートファクトリー化の後押しをするといったことが、いま我々がやっている事業の柱になっております。

クラウドのデータを分析する「CPS」というキーワード

田中:AIやIoTを使ってスマートファクトリー化されていると思うのですが、そもそも橋本さんはどうしてこの会社を作ろうと思われたのでしょうか?

橋本:2013年に会社を立ち上げたのですが、当時はまだ「IoT」「AI」というキーワードがいまほど一般的ではなかった時代です。もしご存知の方がいらっしゃったらうれしいのですが、「CPS(サイバーフィジカルシステム)」というキーワードがございまして。当時はまだそういった方向で進めていました。

田中:サイバーフィジカルシステム……会場は「シーン」としていたので、誰もわからないと思うのですが(笑)。

橋本:ですね(笑)。いわゆるセンシングをして、データを取って、クラウドにデータを上げて、クラウドに上がったデータを分析していこうという流れが「CPS」でして。当時は我々も、どちらかと言うとデータを取るほうに寄せて、いかにして効率的にデータを取れるのかというセンサの開発なども行っておりました。

田中:ハードから始まったわけですね。

橋本:そうなのです。

田中:創業初期はエンジニア3名だそうですが、それで事業は難しいですね(笑)。

橋本:そうですね(笑)。私はAIをやって、ハードウェアの開発をやるエンジニアとシステムをやるエンジニアと3人で立ち上げた会社でした。技術に深く突っ込んでエンジニアリングを強化していたのですが、なかなかうまく世の中に広めるタイミングが計れなかったのです。

そこでシリーズAという、いわゆる資金調達を行いまして。そこでビジネスのメンバーを招致して入ってもらうことによって、いまの工場向けのAI・IoTというところに特化してサービス化をしているところです。

工場における水処理の効率化実績

田中:なるほど。まさしくIoTのはしりですね。それを今度は実際に活用するほうに会社をシフトしたということですね。

橋本:そうですね。いまであればニーズの高まりもあって、集まったデータをいかに活用して、現場で有効活用できるのかにフォーカスし始めていると思います。当時はまだ「そもそもデータがない」「データをいかにして取るかが問題」と言われていたところで。それから、いまのように「AIをどのように活用することで一番効果が出るのか」といったところに進んできました。

田中:そこまで言われているのだから、当然スカイディスクさんの成功事例がきっとあると思うので、ぜひご紹介ください。

橋本:ハードルが上がりますね(笑)。

田中:(笑)。

橋本:でもせっかくご機会をいただけたので、みなさんにも参考にしていただけるような事例をと思って、今日はピックアップしてお持ちしました。

そのうちの1つが、水処理の事例です。ちょっとニッチな事例のように感じるかもしれませんが、これは「工場のなかにある水処理の効率化を行う」というところでやらせていただいた事例になります。「逆洗」のタイミングの最適化です。

田中:逆洗ですか? 逆に洗ったら、汚くなりそうですが(笑)。

橋本:(笑)。逆洗とは何かと言うと……工場のなかにあるでっかいタンクのなかにはフィルターがあって、フィルターは水を流していればどんどん汚れていきますよね。この汚れたフィルターを、家庭用のフィルターとかであればパッと交換すればいいのですが、なかなかそうもいかないと。

その場合に、水の流れを逆に流すことによって、フィルターにたまった不純物を吹き飛ばすということをやります。その逆洗のタイミングを最適化することによって、さまざまな効率化を行います。それにAIを活用するというのをやらせていただいた事例になります。

人間の判断をAIに置き換え、よりよい最適化を行う

田中:つまり、「タイミングを考えるのが難しい」ということだったのでしょうか?

橋本:そうなのです。「タイミングなんて普通に計れるのでは?」と思われるかもしれないですが、やはりさまざまな要素があって。このタイミングではやっぱり動かせないとか、前後にある別の水のたまっている層との関連を考えたりなど。

そういったさまざまなパラメータがあって、これまで人間が判断していたものをAIに置き換えることによって、より正確な、本当に必要なタイミングで最適化することによって、数十パーセントの費用削減、経費削減、時間の削減などにつながったという実例がございます。

田中:すばらしいですね。しかも、(今日のイベント開催地である大阪に合わせて)ちょうど関西のお客さまの事例を持ってくるところがすごいですね(笑)。

橋本:ありがとうございます(笑)。

(会場笑)

名前を出させていただいているのですが、この中島工業さんは大阪にある会社でして、水処理をもう数十年、老舗企業としてメンテナンスをやっています。そんな会社さんとやらせていただきました。つまり、メンテナンスの専門の技術と、我々のようなAIの技術を掛け合わせて、新たなサービスを生み出したという事例になります。

田中:お話があったように、うまくAIを使うことによって完璧なタイミングを予測して成果が出せるということですね。逆に言うと、いままでは予測していた「人」がいるわけですよね。

熟練の技を教え込むのではなく、データから自然に学ばせる

田中:そういう方たちからすると、「全部AIにそれを渡すと自分の仕事がなくなってしまうのではないか」と思われることが多いです。「AIが仕事を奪うのではないか」と。いまの例はそれを実際にやられたわけなのですが、橋本さんから見て、AIは本当に仕事を奪うのか。いかがでしょうか?

橋本:よくバズワードのように上がってくるものとして、「AIが奪う仕事トップ10」みたいなものがあると思います。我々は、AIの提供をしていきながら、実際に現場で見ていくと、「AIが仕事を奪う」ということはちょっとキーワードとしていき過ぎなのではないか、と感じます。

AIが得意とするところとは何かと言うと、人間では判断しづらい、すごくパラメータ数が多いようなものを、瞬間的に処理をするというところです。

そういったAIが得意なところ、もしくは、コンピュータリソースを使うことで解決が早くなるところにAIを使い、そこから生まれる時間を有効に活用して、人が本来やらなければいけないところ、やったほうが効率の良いところに使い分けをすることで、ここはうまく解決できるのではないかと考えています。

田中:たぶんここにいるみなさんは、「それはけっこうきれいごとなのでは」と思われていると思うのですが(笑)。

橋本:(笑)。

田中:実際にそういうふうに変わった事例は、あるのですか?

橋本:まさに次にお話しさせていただきたい事例になっています。保全モデル……保全の1つの例になります。とある大手の電力会社さんでやらせていただいた事例で、そこでは課題がありました。

それはなにかと言うと、「技術継承ができない」という課題です。何を技術継承できないかと言うと、機械のメンテナンスをする時に、音を聞いて機械のヘルスケアチェックをする、状態を監視するという業務がございます。ただ、みなさんも想像していただくとわかるように、音の情報って、人に伝える時に口でなかなか伝えづらい、という傾向があると思うのです。

それをデジタル化して、AIが分析をすることによって、プロフェッショナルでない方でも、入社数ヶ月そこそこの技術を持ってさえいれば、プロフェッショナルと同等レベルの判断ができるようになるという、「故障予知」というところにAIを活用した事例を今回お持ちしました。

田中:そうすると、熟練の技と同じことを、ある意味新人の方でもできる、というケースがあると思います。熟練の方は、このAIに教え込むことが仕事になっているのですか?

橋本:ここは、どちらかと言うと、熟練の方が教え込むというよりも、そこから上がってくるデータを自然に学習させ続けるというところがポイントになってきます。

仕事をやりやすくしてくれるのがAIの力

田中:なるほど、なるほど。基礎データとして、ということですね。

橋本:そうなのです。そこもやはり先ほどのように、人に伝えづらい音の情報とか振動の情報を効率良く収集することによって、次のステップとして……例えば、もしその熟練の方がこれからいなくなってしまった時には、そのメンテナンスがそもそもできなくなってしまう、その業務自体ができなくなってしまうという問題があります。したがって、「AIが仕事を奪う」というよりも、「AIによってより仕事をやりやすくする」ということができるのでは、と考えています。

田中:AIをどう使うかは、まさしく人次第ということですよね?

橋本:まあ、そうですね。そのとおりだと思います。

田中:こういった、AI・IoTといった取り組みを積極的に展開しているのがスカイディスクさんだと思います。ここにいるみなさまが、きっと次なるお客さまになると思います。

当然我々もスカイディスクさんと一緒にいろいろ取り組みたいですね。そこで、橋本さんから見て「ウイングアーク、こういうことをしたらいいな」というのを、ぜひお聞きしたいです。

橋本:ありがとうございます。もう、いまこうやってこの場に立たせていただいているというのも、1つの連携ではないかなと思います。表にブースも出させてもらっています。出口を出てすぐなので、ぜひお立ち寄りいただければなと。ちょっと広告を入れさせていただきました(笑)。

ぜひ、ウイングアークさまといろいろやっていきたいというなかで、1つあるのは……実はすでにやらせていただいているのですが、MotionBoardと我々のAIを連携するということです。

さらにDr.Sumとの連携。このデータベースエンジンと、我々のバックエンドのAIのエンジンを掛け合わせると、さまざまな工場分野への適用がより広がるのではないかなと期待しています。Dr.Sumと連携することで、さらに、いろいろな方の課題解決につなげていけると、我々としてはありがたいなと考えています。

田中:ありがとうございます。今日はDr.Sumの話も新しいものがありますので、ぜひ楽しみにしてください。また、SkyAIとも組み合わせて、新しい技術を作っていきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。

橋本:ありがとうございます。

(会場拍手)

データを使える状態は、イノベーションが起きているということ

田中:いかがでしたか? 住友電工さんのように自分たちの力でやられていく、変えていくということと、スカイディスクの橋本さんのように、いろんな人の力を借りて成功する。そういったことをやっているお客さまもたくさんいらっしゃいますので、ぜひ、こういったいろいろな事例をうまく使って、みなさまとやってみていただければと思います。

では、ここで、「では、ウイングアークは何をするのか?」と。先ほどからウイングアークの製品を少し使っていただいていて、非常にうれしいことなのですが、我々自身も当然いろんな挑戦をしております。

ちょっと足元の話をさせていただきますと、当社は順調に成長させていただいておりまして、この支援いただいているみなさまのおかげだと思っております。

そんななか、今年度から当社はビジョンを新しく設定しております。そのビジョンが「Enpower Data, Innovate the Business, Shape the Future」。どういうことかと言うと、データってそのままだと価値があまり出ません。その価値を出す瞬間というのは、使えた時なのです。

データが使えるということは、つまり、ビジネスでイノベーションが起こったということ。そして、データで価値が創造される。そうすると、人の働き方ってどんどん変わっていくのです。

ただ時間をかけるのではなく、先ほどのAIの話にもありましたけれども、やはりうまく使うことによって、人のやることってどんどん変化していく。そうすることで、世の中を変えていけるのではないかと。そして、世の中を変えられるような会社になりたいという意識を持って、私たちはビジョンを設定しております。

そのビジョンの実現のために、ウイングアークは、データによってエネルギー革命を起こす。今日のタイトルにもありましたけど、それを行おうとしているのです。

意思決定のスピードが短縮される第四次産業革命

そもそもなぜこんな話になっているかと言いますと、いま世の中は、新たな産業革命の時代です。

第一次産業革命の頃はSL機関車などが出まして、歩いたり馬車を使っていた時より移動時間がはるかに短くなったわけですね。これで時間の効率性というのが大幅に上がりました。

第二次産業革命の時には、電気・石油によって大量生産ができるようになって、ただ手で作るよりもはるかに高速に、いろんなものを作れるようになった。生産時間が圧倒的に短縮している。

そして、第三次産業革命、コンピュータの時代になると、いままで集計や計算という処理を大量に行っていたものが、全部コンピュータによってできるようになって、ここの時間を圧倒的に短縮している。

これは全部、時間の効率性をひたすら上げ続けているというのが、産業革命のキーになっています。そうすることで、また新しいことに取り組んで、新しい産業革命が起こっていく。

では、いまどういう状態なのかと。いまは第四次産業革命の時代、まさしく「データの時代」と言われています。つまり、いままではデータをどうやって使って結果を出すかというところにものすごく準備時間をかけたり、処理をして、分析をして……とやっていたんですね。

この部分をキュッと短縮することで、人というのは意思決定……意思決定って簡単そうですけど一番重い。ここに注力するようになったのが、この第四次産業革命なのです。

データ利用のメリットと、データを扱うコストのバランス

田中:データによるエネルギー革命っていうのは何なのかと言うと、データというのはある意味燃料と同じです。この燃料をうまく使って、さらなるエネルギーを生み出さなきゃいけないのです。

このエネルギーってどこにあるのか? これは、まさしく人です。働き方を変えたりすることによって、人がより新しい高度なことができるようになった。そうすることで、人間を新たなエネルギーに変換することができる。その燃料はデータです。そのデータをうまく使いこなしてエネルギーに変えるっていうのが、データによるエネルギー革命だと私は考えておりまして、これを実現しようとしています。

今日、このデータによるエネルギー革命を起こす新ソリューションを発表したいと思います。それは「DEJIREN」というものになりまして、ここを開発のトップの島澤に紹介してもらいたいと思います。島澤さん、よろしくお願いします。

島澤甲氏(以下、島澤):みなさん、こんにちは。ウイングアークで技術を担当します、島澤と申します。私からは、データ活用において、私たちがこれから注力していく重要なポイントをお伝えしていきたいと思っています。

「データによるエネルギー革命」とお伝えしていますけれども、実はここで重要になってくるのが、データを利用するメリットと、データを扱うコストですね。このバランスがきちっと取れないと、要はデータを扱うコストのほうが上回ってしまうと、メリットはなくなってしまいます。

先ほど第二次産業革命の話もありましたが、例えば石油が内燃機関によって動力を得て、発電して、それによって工場を回すことによって、生産性を改善するということです。内燃機関のほうに(石油を)使わないで、例えば石油を直接飲んでしまったりしたら、人間は体を壊しますし、何のメリットもないと。なので、エネルギーは使い方が重要だと私たちは考えています。

データを使うと、むしろ不幸になってしまうことも

島澤:いま私たちは、いろんな案件をやらせていただいていますが、「予算を達成したい」という目的があった時に、「じゃあ、情報を可視化しましょう」と、いまどういう進捗状況なのかをダッシュボードで見えるようにします。

そういったことをやるわけなのですが、当然ダッシュボードを作れば、ここは頻度によるかもしれませんが、データを確認する労力というのが当然発生しますし、データを確認したら、それに起因する業務っていうのがけっこういろいろあると思います。

例えば、「活動を指示する」であったり、「上長に報告する」といったこともあるでしょうし。取引先で、例えば在庫が足りないといったことがあれば、取引先に確認しに行ったり。さらには、データベースを更新したりというようなことです。

データというのはメンテナンスをしたり、いろんなところと連携したりして使うものなので、ここの部分へのエネルギーがあまりかかるようだと、データを使ったらむしろ不幸になるということになりかねない、と私たちは思っています。

DEJIRENは「業務改善」までも自動化する

そこで、このDEJIRENというソフトウェアを来年リリースしようと思っております。これによってさまざまな部分の効率化を図っていきたいと考えています。

DEJIRENというのは、田中が名付けの親なので、ここで少し説明をお願いします。

田中:そうですね。実はDEJIRENっていうのは、英語ではありません。日本語なのです。伝達(DEntatu)、自動化(JIdoka)、連携(RENkei)から取った、合体した言葉です。それを英語っぽく書いていますが。

島澤:そうですね(笑)。このDEJIRENというのは、私たちのやりたいことをけっこうそのまま名前に含めている製品でございまして、実を言うと、この短い時間に紹介しきるのはなかなか難しいです。

概要というか、どこの部分をフォローするのかというのを、まずお伝えします。私たちはデータをDr.SumやSPAといった製品でフォローしてきました。さらにMotionBoardやDr.Sumで集計・分析ができるようにしました。

それを例えばSVFで出力したり、データを集計・分析して活用するところまで持ってきています。DEJIRENによって、さらにその先にある「業務改善」というところを、私たちは自動化も含めて実現していきたいと考えています。

製品の概要についてです。まず、DEJIRENにはサーバーがあります。これはクラウドで提供するものと、オンプレで提供するものがあります。この後のセッションでエディターも少しお見せしますが、このDEJIRENサーバーというのは、botのエンジンや、Actionのエンジンが内包されていて、この上でユーザーがコーディングレスで自動化プロセスを組めるような仕掛けになっています。

それによってさまざまなシステム、もちろん弊社の製品とは連携しますし、他のシステム、RPAやワークフローなどとの連携も実現していきます。

システムと連携したら、システムから情報を入れたり出したりできるようになります。では、今度はその情報を効果的にユーザーに伝達していくというようなところを考えるわけです。ここは専用のクライアントチャットも含めて開発しています。

DEJIRENを使ったデモンストレーション

島澤:もちろんメールやFAXもフォローするのですが、やはりチャットっていうのはすごく便利なインターフェースなので、提供していこうと考えています。短い時間ではありますが、少しだけこのDEJIRENからチャットのデモをしましょう。

田中:そうですね、せっかくですので。クライアントチャットは、どうしてもモバイルインターフェースがわかりやすいだろうと思うので、今日は実際に自分のiPhoneを持ってきて……画面変えていただけます? (画面を指して)これ、左側が私の個人のやつで、右側が島澤のものですね。

島澤:ここにDEJIRENのアイコンがあるので、これをタップしますとDEJIRENが開きます。ここまでは、普通のチャットみたいなものですね。

田中:(画面を指して)これ、さっき私と島澤で書いていたやつですね。「今日、ここには1,300万人のお客さまが入る」とかって。

島澤:田中さん、これチャットなんで、ちょっと普通に会話してみましょうか……あ、すみません、「田中さん、お昼どうしようか?」、タメ口になっちゃいました(笑)。

(会場笑)

田中:確かに(笑)。まあね、ここは大阪ですから、私はタコ焼きにしておきますけれども(笑)。やっぱり大阪と言ったら、みなさん、お昼はタコ焼きですよね?

島澤:これは普通にチャットですね。こんな感じでチャットをやっていたりする時に、MotionBoardのほうにいろんなアラート条件が設定されていると、いまこんなかたちで「営業の問題を報告します」っていうのが出ました。

田中:これ、勝手に出てきました。別に私が打ったわけじゃないです。

島澤:このように、普段のコミュニケーションのなかで、ちょっと異常が発生した場合であったり、機械が止まったとか、そういうようなものをパッと通知する。まず、これはわかりやすい通知の機能ですね。

こうなった時に、例えば、「@mb」って打つとMotionBoardに聞くことができるんです。いま「営業の問題」と言っていますから、「達成度はどうなの?」っていうのを聞いてみます。

そうすると、いまMotionBoardに対して私はリクエストを投げましたので、MotionBoardのほうが集計して、いまの状態っていうのをこんな感じで返してくれます。これ、裏側でクラウドのほうがMotionBoardに連携して、クラウド上のSFAのデータソースに対して集計をかけて、その結果を引っ張ってきて出しています。

MotionBoardと対話するかたちで条件を絞り込める

田中:今日まだ11月2日ですよね。たった2日で、うちもう達成度40パーセント?

島澤:まあ、クラウドですからね。

田中:クラウド(笑)。まあ、そうだね。クラウドっていうのは最初から積み上げがすごく重要なので、最初から売上が立っているっていう……まあ、これはそうだと思います。でも、全員が40パーセントということは、みんな調子が良いということですね。

島澤:ブレイクダウンして、私のほうで「担当者別で教えて」と聞いてみます。そうすると、この重要なポイントっていうのは、このMotionBoardに対して普通に対話をしていくようなかたちで、どんどん条件を作り込んでいけると。

よくあるネットでは、特定のキーワードに反応するっていうかたちなんですけれども、これはある程度文脈のなかにある要素を抽出して条件を変えていく。いま下に「抽出条件」って書いてありますけど、あそこがどんどん動的に変わっていきます。

田中:ちなみに、さっき「積み上げだ」って言ったけど、0パーセントの人がいます。

島澤:あ、関口さん。

田中:これ、おかしいですね。そもそも先月はどうなっていたんだろう。

島澤:「先月は?」って聞いてみてください。

田中:そうだね。ちょっと聞いてみますね。気になりますよね。「積み上げだ」っていま言ったくせに、いきなり0パーセント……何も積み上がっていない人が1人いるっていうね。ちょっと先月がどうなってるのかを……あ、先月きました。

0パーセントだった関口さん、先月は172パーセントですよ。これ、おかしいですよね?(笑)。「クラウドは積み上げだ」っていま言っていたのに、これ、売り切りじゃないですか。

島澤:もしかしたらクラウドで売り切りモデルを実現したのかも(笑)。

業務をスムーズに進めるアクションタスク機能

田中:関口さんがいままでどうやってきたのか、すごく気になってきた。

島澤:そうですね。では、関口さんの状態っていうのをブレイクダウンしていきましょうか。じゃあ、関口さんの推移をグラフでもらいましょう。

田中:そうそう。せっかくMotionBoardを呼んでいるって言っているのに、何のビジュアルもないとか、さびしいですからね。

島澤:私はいま「関口さんの推移をグラフでちょうだい」とリクエストしました。そうすると、裏側で関口さんのグラフが表示されるわけですね。

田中:きましたね。

島澤:ちょっと小さいですけど、こんなかたちで毎月の推移がグラフで取れると。

田中:やっぱりこれはおかしいですね。売れたり売れなかったり、明らかにこの人はクラウドを売っていないですね。

島澤:もしかしたら、クラウドのオンプレを売っているのかもしれない。

田中:ちょっといろいろ気になるけど。会議の内容をちゃんと報告しなくてもいいようなソフトに「アクションタスク」というのがありまして。

島澤:そうですね。ここでいま田中がやっている、このアクションを作るっていうのがこの製品の1つの特長で。チャットなどでコミュニケーションをしていると、誰に何を頼んだかっていうのが、意外とロストしたりすることが多いんですね。ですので、そういった時にアクションを明示的に作って、誰かにタスクとして投げて、そこをこの端末上で管理できると、もっと業務がやりやすくなるかなと。

背後で行われている自動化が重要

島澤:さらに、ちょっとこの後のセッションの話になってしまうのですが、このチャット上で意思決定を行うというようなこともできるようになります。

例えば発注をかけたり、そういうことをこのDEJIRENの上で設定しておくと……いま関口さんに対してタスクを投げましたけれども、「YesかNoで答えろ」というようなかたちでタスクを作ることもできるし、さまざまな発展が考えられる。そういう製品になっています。

これだけお見せすると、チャットの紹介っぽくなってしまうのですが、けっこう奥深い機能になっていますので、ぜひご期待いただければと思っております。

田中:ありがとうございます。いままさしく、右側のチャットだけが見えていますけど、後ろの自動化が重要なんですよね。

島澤:そうですね。やはり、こういうRPAとかそういうところで、さまざまな連携の話っていうのが確かにあるのですが、やはり人間の意思決定というところが、こういった流れのなかでしっかり介在できるようにしないと、すべてのこういった業務を自動化するって難しいと思うんです。

RPAって責任を取ってくれないので、結局、「誰が、いつ、どういう考えで決めたのか?」っていうのを表現できないと、業務っていうのはリアルに自動化できないなと思っています。これから、データの時代っていうところをこういった製品で支援できればな、と思っております。ありがとうございました。

田中:ありがとうございます。島澤さんでした。

(会場拍手)

ウイングアークの技術と他社のノウハウを組み合わせたパッケージ

島澤:これについて、この後のセッションでも詳しくやりますので、興味のある方はぜひ聞いていただきたいと思います。

ウイングアークは、新しい働き方を創造するような製品も出していきますし、いま我々は、とくにここにいるみなさまを歓迎する、新しい挑戦をしております。

というのは、ウイングアークはソフトウェアの技術を持っています。業界におけるノウハウをみなさんはお持ちだと思いますが、これを組み合わせることで新しいパッケージを作りたい。それを「Packaged Solution」と呼んでいます。

これをぜひ実現したいと思っております。実はこれには、いくつか事例があります。1つは、食品の衛生管理の方式「HACCP」という規格です。これは国際標準です。いまオリンピックに向かって、すべての食品関係の会社さんがこれを導入するということが、法律的に決まろうとしています。

そういったところでウイングアークは、HACCP Cloudという、まさしくノウハウと組み合わせたPackaged Solutionの展開を始めています。

これは実際に調理をする時の温度ですね。「調理、本当にできているのか?」「卵が本当に焼けているのか?」という、中心温度とかそういったものや、冷蔵庫などのなかのものがどういう状態にあるのかっていうのを、IoTとしてデータをクラウドに吸い上げて。そして、なにか問題が起こったらすぐに行動を起こして食品の安全を守る、というような考え方に基づいたクラウドサービスです。こういったものについて、いまどんどん展開を始めています。

こういうモデルはウイングアーク単独ではなかなかできないので、いろんなお客さま、パートナーさまを作っていきたいと思っております。それをより加速するための仕組みとして、いまウイングアークは、「Datalympic」という、データをうまく使って新しいビジネスモデルを創りましょうという、コンテストをやっております。

このウイングアークフォーラムの東京会場で決勝戦が行われます。このように、みなさんと一緒に新しいPackaged Solutionを作って、世の中を変えていく。こういった取り組みをいましているところです。

エネルギー革命はビジネスだけにとどまらない

ウイングアークでは「データによるエネルギー革命を起こすThe Data Empowerment Company」と自分たちを名乗っております。

我々は新しい、人をエネルギーに変えるデータによるエネルギー革命を起こそう、としております。

そのなかで、その考え方はビジネスだけではないと思っており、この日本をより元気にするためのEmpower Japanプロジェクトというものも進めています。

そのなかで、企業や組織についてはもちろんいままでもやっておりますが、ダイバーシティやスポーツも、我々が支援することでエンパワーできるのではないか、と考えております。

具体的にどんなことをしているのかと言いますと、ダイバーシティにはいろんなものがあると思いますが、我々が取り組んでいるのは障がいを持った方とお子さんに対する取り組みです。

1つは「わくわくファーム」です。ウイングアークは、実はいま農園をやっておりまして、この農園で、障がいをお持ちの方でもIoTやAIの力を使って、作物をより作りやすくするっていうような取り組みをどんどんしております。

もう1つは、子ども向けのITエンジニア育成。「LITE1(Little IT Engineer)」というものです。いま子どものなりたい職業のトップにYouTuberがくるぐらいの世の中になっておりまして(笑)。

でも、先ほど最初に私がお話ししたとおり、これからはITが必要になってきます。労働人口が減っていけば減っていくほど、技術はすごく重要になります。このため、「ITエンジニアを目指したい」と思うような子どもをぜひ作っていきたいと思いまして。子どもの将来を我々はData Empowermentで実現する。そういったことに取り組んでおります。

そして、もう1つがスポーツですね。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんけれども、2020年の日本のオリンピックで正式種目になったBMXフリースタイル・パークというものがありまして。そこでいまメダルに一番近いのがこの中村輪夢選手で、当社の所属選手です。

ですので、うまくデータの力を使ってこのBMXを成功に導く。こういった日本をより強くするための取り組みも行っています。

BMXってどういうものかわからない方もいらっしゃると思いますので、動画でご紹介したいと思います。

(動画再生)

こういう感じでアクロバティックに自転車を操作する種目です。このままだとどうやったらエンパワーできるのかというので、データを解析する必要が出てまいりました。そのため、我々はいまさまざまな取り組みをしています。

こちらも、ウイングアークだけではなくて一緒にやっていただけるような企業様とともに、日本の次なる将来というところを作っていく、そんな取り組みをいま進めております。

ウイングアークが求めるのは「アイデア」

ウイングアークはデータによるエネルギー革命で世界を変える。これは我々自身も世界を変えようと思っています。それを実現していく、そういった会社です。

冒頭にも触れましたが、企業は変わらなければならない。みなさんはこれから変わっていかないといけません。これはもう、世の中がどうしてもそういった方向に動いています。ですので、みなさまはより生産性の高い仕事をしなければいけないですし、IoTやIT、AIといったものをどんどん活用していかないといけない。

でも、その変えるために必要なものは何だと言うと、やはりデータとテクノロジーです。データを活かすことによって、新しいテクノロジーをうまく利用して、人は次なるステージに向かえるようになる。

そして、我々はデータとテクノロジーは提供できるかもしれません。データの使い方とテクノロジーですね。加えて、みなさまの「こういったことをしたい」というアイデアが必要なのです。

今日ゲストでご登壇いただいた住友電工さんのように「自分たちでどうやったら変えられるのか?」とか、スカイディスクさんのように「世の中をどうやって変えられるのか?」「製造業に新しい革新をもたらせないか?」とか、こういったことをみなさんは考えられるわけですよね。

そして、考えたことをどうやってかたちにするか。そこはウイングアークがみなさんと一緒にできる領域だと思っています。ウイングアークは、自分たちだけで世の中が変わるとはちっとも思ってません。みなさまと一緒にこの世の中を変えていく。そういったところを目指していきたいと思っています。

ウイングアークは、世界を変えるために挑戦し続けようと思っていますので、ぜひこれからもよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

(会場拍手)

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