圃場の作業管理、作業時間の記録に活用できるAgrion

斎藤脩平氏:株式会社TrexEdgeの斎藤と申します。農業経営支援アプリ「Agrion」を紹介させていただきたいと思います。

もともと私は、エンジニアとしてTrexEdgeに入社いたしまして、現在はAgrionの責任者として、Agrionを広めるべく、日々奮闘しております。そもそもなんですけれども、Agrionを知っているという方は、どれぐらいいらっしゃいますか? 

(会場挙手)

結構、有名ですね。ありがとうございます! 本日は、知っている方も、知らない方もいらっしゃると思いますので、そもそもAgrionはどんなものなのかというところから紹介させていただければと思います。

Agrionは元々、圃場管理や作業管理、作業時間の記録といったところで活用できます。今回、新しく10月からオープンしているのが、Agrionの販売管理です。納品書や請求書を簡単に作ることができるサービスです。今、freeeさんとも連携しているので、この場をお借りして、紹介させていただいているということです。

収穫後の工程の効率化支援までを担う

まず、Agrionの農業日誌についてです。(スライドを指して)こういったかたちで画面上で自分の圃場を管理できます。また、スマートフォンで簡単に作業の記録ができ、その作業の記録をWeb画面上で可視化して見ることができます。ユーザーの実際の活用方法については、後ほどご説明いたします。

基本的に、農業日誌は無料で提供させていただいております。レポートの出力など、一部の機能は有料でございますが、基本的には無料で使っていただけますので、今、多くの生産者の方々にご利用いただいております。

規模でいうと、大小さまざまで、従業員30名ぐらいのところだったり、家族経営されているような個人事業主の方にもご活用いただいております。

Agrionの農業日誌をメインで運営してきたんですけれども、作業管理はAgrionでなんとかなりそうというところでしたが、「もうちょっと、こういうのってなんとかならないの?」といった声がちらほらあがってまいりました。

(例えば)バラバラに来る注文や、手書きでの伝票作成、また、そもそもどの作物でどれくらいの売上が上がったのかがわからないといったお話がけっこうありました。

作業記録もそうなんですけれども、その後の、収穫した後の工程といったところに対して、効率化のご支援ができないかというところで始めたのが、Agrionの販売管理になります。

詳しい機能のご説明は、(このセッションが)終わりましたら、懇親会等でお話しできればと思います。また、後ほどデモでも案内させていただきます。弊社のメンバーも何人かいますので、興味のある方はデモのご説明をいたします。

私の方から説明しましても、ふーんといった感じだと思います。私が勝手にAgrionのパートナーユーザーと名付けてしまったんですけれども、かわばた園の佐藤様から、Agrionの活用方法について説明いただきます。それでは、かわばた園の佐藤様、よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

メーカー勤務から家業のお茶農家の後継ぎへ

佐藤寛之氏:あらためまして、こんにちは! かわばた園の佐藤寛之と申します。

今日は10分ほどお時間をいただいておりますので、かわばた園では今、Agrionさんやfreeeさんをどのように使っているのか、簡単にご説明したいと思います。

名前は佐藤寛之と申します。1990年生まれで、28歳です。簡単な経歴は、2013年に大学を卒業しまして、愛知県にある大同特殊鋼という会社に入社して、生産管理室という部署で4年半ほど働いておりました。その後、短い海外留学を挟んで、今年の1月から家業のお茶農家を継いで、現在に至ります。

次に、弊園の紹介です。栽培しているのはお茶と梅で、それぞれ農薬を使用せず、有機での栽培しております。事業形態といたしましては、栽培から加工、販売までをすべて自園で行っております。従業員は、父と母と私の三人。

こちらが、弊園の茶畑になります。静岡県静岡市の北側の山間部に圃場がいくつか点在しております。茶畑は、このように山林に囲まれていたりして、周りには他に茶畑がないようなところがとても多いです。

ここからは具体的に、どのようにAgrionとfreeeを使っているかというお話に入っていきます。まず、(地元に)帰ってきて最初にやったことが、うちの状況がどんなふうになっているんだろうという現状把握です。

「稼げない」と言われていた家業の実態を調べるところからスタート

両親からは、継ぐ前に、稼げない稼げないとひたすら言われておりまして、実態はどうなのかなというところを、まず最初に知ろうとしていました。以前勤務していた会社では生産管理という(部門にいて)生産量や歩留まりといったものをコントロールする職場におりましたので、まずそれを確認しようと思いました。

結論から言うと、(状況は)全然よくわかりませんでした。すぐにデータとして使えるものでなかったり、加工が必要なものであったり、そもそも記録していなかったりというのが最初の状態でした。

私が就農したときの記録の方法というのが、表の通りです。作業に関するものは手書きのノートで、農業日誌のようなものはあったんですけれども、家庭の外出の用事が書かれていたり、仕事に関係ないことがたくさん書いてあって、パッと見てもよくわからない。受注や売上に関しては、謎のシステムを使っておりまして、入力方法を覚えるのがまず大変なレベル。その入力内容を記録するのが、1.4メガバイトのフロッピーディスク。今ではあり得ないぐらい小さな容量のものに記録しておりました。

日々の経理業務というものは一切行っていなくて、年度末の確定申告のときに、市販の農業簿記というパッケージソフトを使って、1件1件、適当に管理されたレシートや通帳を見ながら手打ちしていくという状態。管理が大変というか、あまりやりたくないなというのが率直な感想でした。

メーカーで学んだ「計測できないものは制御できない」を体感

メーカーにいるときは「計測できないものは制御できない」とよく言われていて、まさしくそのとおりでした。現状を記録していない以上、完全な無管理状態。なので、数字をきちんと記録するということを、最初の僕の改善としました。そして、これが現状の管理用法です。農作業については、AgrionやExcelを使って、出荷はクロネコヤマトのB2クラウド、経理業務や確定申告はfreeeを使用しています。

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