AI活用と技術革新で挑戦するグローバルビジネス

平野未来氏(以下、平野):みなさん、こんにちは。本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。

今日は「グローバルへの挑戦。最先端のAI活用と今後の技術革新」、こんなお題目で日本をぶち上げていきたいと思っています。

では、まず最初に、登壇者の自己紹介から始めます。ABEJAの岡田さん、お願いできますか?

岡田陽介氏(以下、岡田):はい、ありがとうございます。初めまして。株式会社ABEJAの岡田と申します。

私はABEJAの代表取締役と一般社団法人日本ディープラーニング協会という、松尾豊先生が理事長をされている団体の理事も務めさせていただいております。

あと、一応最近では、GoogleとNVIDIAから資金調達をしている唯一の日本のベンチャー企業になっておりまして、かなりグローバルな展開をしております。そのあたりをお話できればうれしいです。

本日はよろしくお願いします。

(会場拍手)

平野:よろしくお願いします。では、次はオルツの米倉さんにお願いします。

米倉千貴氏(以下、米倉):初めまして。オルツの米倉と申します。

インターネットがあればスタッフはいらないと思い、25歳のときに起業しましたが、今はAIがあれば社長はいらないと思いながらこの会社をやっています。

本人のクローンをつくるということをまじめにやっている会社でして、今、現状では世界で5ヶ国のスタッフ、オフィスを構えて、おもに研究開発をやっている会社になります。よろしくお願いします。

(会場拍手)

平野:よろしくお願いします。では、次に楽天の森さんにお願いします。

森正弥氏(以下、森):みなさん、こんにちは。楽天の森正弥と申します。

楽天ではおもに楽天技術研究所という組織を統括しておりまして、ディープラーニングを中心とした研究開発を行っています。

また、公職では企業情報化協会という公益社団法人の常任幹事をしており、AI&ロボティクス研究会の委員長も務めています。日本全国のさまざまな企業さんのAIやロボティクスに関わる事例やソリューションを集めて、それらをさまざまな団体や業界、他の企業さんにご紹介していくような活動もしています。

本日はよろしくお願いします。

(会場拍手)

平野:よろしくお願いします。私は、本日モデレーターを務めさせていただきますシナモンの平野と申します。弊社も人工知能会社でして、ホワイトカラーの生産性向上といったことを掲げております。

文章を読み取ることができるエンジンを提供させていただいておりまして、金融機関さんや保険会社さんに使っていただいております。

とくにうちのユニークなところは、AIエンジニアがたくさんいるということでして、現在60名ぐらいおりますが、そのほとんどが外国人であるような会社を経営しています。

AI技術者・研究者層の厚いインド

平野:それではまず、一番最初のセッションに行きたいと思います。本日お越しの方々は、みなさん本当にキラキラしていて、海外で事業を展開されていらっしゃいます。

実際に海外展開をしてみてどのように感じるのかということについてお答えいただきたく、森さんからお願いできますでしょうか。

:はい。私が見ている楽天技術研究所は、現在世界において1ヶ国増えまして、5ヶ国に7つの拠点があります。東京、ニューヨーク、ボストン、シリコンバレー、パリ、シンガポール、そして先週、インドのベンガルールに研究所を立ち上げました。

世界全体で150名ほどの研究者がおりまして、そのうちのほとんどがコンピュータサイエンスのPhDです。

5ヶ国多拠点ということから、世界中で人材を採用しております。やはりAI技術者・研究者も各国による色の違いのようなものがありまして、最近インドで採用していてよく思うのは、やはりインドは非常に層が厚いということ。

先週、インドでの研究所を立ち上げるとともに、ディープラーニングチャレンジというイベントを開催しました。日本料理の画像を分類してもらうというタスクを、いろいろな研究者にチャレンジして解いてもらうという内容です。

例えば日本人であれば、一目見て牛丼だとわかる画像も、彼らはこれはいったいなんなのかわからないとなります。「この画像なんかまったくわかりませんよね」と研究者がプレゼンで紹介している画像が牛丼で、「それ、日本なら誰でもわかるけど」というような状態なんです。

要するに、そうしたドメイン知識がない中で、かつ料理のジャンルがさまざまに偏っていたり、画像がバラバラでも、ほとんどの人たちがData Augmentation の Auto Augmentationのテクニックを使っていたり、Transfer Learningをみんながして精度の高いソリューションを提案していたりする。

みんながみんな、今どきの手法を使っているという層の厚さにびっくりして、なかなかほかの国ではこういうことにはなりませんから、インドは非常にレベルが高いということを思いながらやっています。

つまり、そうした各国の研究者や技術者の違いのようなところをいろいろと感じながら、どのようにグローバルで仲間を集めてやっていこうかということを常に考えています。

ヨーロッパ→シンガポール→インドと移り変わるグローバルで戦う仲間

平野:ちなみに、割合でいうとどこの国が多いんですか?

:もともとはヨーロッパ系が多かったんです。というのは、やっぱり日本という国に対する憧れが、ヨーロッパの方々はすごく強くて、とくに日本の漫画文化への愛着が強く、このすばらしい漫画文化を生んだ日本で働きたいというようなところがあったんです。

ですから、我々が外国人研究者をとくに採用するようになったのは2010年からでしたが、初期はそのような感じでヨーロッパ系の方が多かったのです。

しかし、今はさまざまなグローバルコンペティションの流れが非常に激しく、日本以外の各国は、AI研究者の給料がすごく跳ね上がってきているというところで、上澄み層は日本になかなか来てくれなくなり、ヨーロッパからシンガポールにシフトしてきて、今はインドにシフトしています。

インドもトップ層というか、シニアから上は日本の研究者よりもはるかに高い給料をもらいます。しかし、インドはレンジがすごく幅広いんです。底も広いし上も広いというような感じのなかなので、今はインドの方が多いですね。

NVIDIAやGoogleには、投資担当者が日本にいない

平野:ありがとうございます。では、岡田さん。

岡田:そうですね。海外展開という観点であれば、もともと私はシリコンバレーに行ったことがきっかけで起業しようと思ったのですが、シリコンバレーで起業すると見事にビザ問題にひっかかってしまうのです。それで「日本で起業するしかないか」と日本に戻ってきて起業しちゃったという感じなので、そもそも日本で起業するということが私のなかでは特殊だったというところからスタートしています。

それで日本で実際に起業してみて、いろんな会社とコミュニケーションをしていくなかで、日本市場はかなり特殊だということがわかったのです。

日本の中だけで閉じこもって事業をしていると、やっぱりUSをはじめとしたグローバル向けのプロダクトをつくるのは難しいとなっていたなかで、一応2014年の12月にSalesforceさんから出資をいただきました。

Salesforceさんの場合は日本に拠点があったので比較的進めやすかったのですが、が、NVIDIAやGoogleからの出資については直接US本社とやり取りする必要があり、かなり大変でした。ちなみに今日、起業家の方はどのぐらいいらっしゃるんですか?

(会場挙手)

意外と少ないですね。ほかは、どちらかというとベンチャー企業の経営をしている経営者、取締役、執行役員といった方はどれぐらいいらっしゃいますか? 

(会場挙手)

それぐらいなんですね。ありがとうございます。

そういう方が、おそらく裏話などを聞きたいというところがあると思うので、可能な限りでお話できればと思っていますが、まさにNVIDIAやGoogleには、日本にいわゆる投資担当者がいないんです。

そうすると、基本的にはNVIDIAだったらサンタクララ、Googleであればマウンテンビューといったかたちで、あちらの担当者と直でやり取りをしなければいけない。当然、イングリッシュコミュニケーションなんです。

国土が広すぎて対面コミュニケーションのしにくいアメリカ

日本でやっていると、やっぱりそうした課題点も見えてくるなかで、ようやく我々はシンガポールに法人格をつくり、グローバル展開をさせていただいています。あとは実際にUSでそういったNVIDIAやGoogleと連携しながら事業展開もさせていただいておりまして、まさに森さんがおっしゃったテクニカルな面、なんでこのデータは違うんだっけというような、日本でつくったモデルが全然USに適用できないといったことが逆にあったりもします。

そのなかで、USのエンジニア、もともと私がいたときに仲が良かったエンジニアが、「日本にいるのは逆におもしろくてうらやましいよね」ということをあるタイミングから言うようになったんです。

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