全社員がリモートワークのソニックガーデン

赤座久樹氏:みなさんこんにちは。

ソニックガーデンの赤座です。

今日は「輝け! kintoneプログラマー」と題して発表させていただきます。よろしくお願いします。

まず自己紹介ですけれども、僕は富山県の旧細入村というところで、いつもリモートワークをしています。ご覧のとおり、こんなに緑豊かなところなんですが、こんなところで本当に好きな仕事ができるって、いい時代になったと思います。

そんな僕を含めて、ソニックガーデンでは全社員がリモートワークをしています。15都道府県に散らばって、約35人が仕事をしています。

事業としては、「納品のない受託開発」というのを中心にやっています。「作って納めておしまい」ではなくて、継続して作り続けて、改善し続けていく顧問税理士のような、「顧問プログラマー」というのを提唱しています。

プログラマーをいかに輝かせるかが会社のミッション

僕たちソニックガーデンでは、このプログラマーという仕事を、とても大切に考えています。プログラマーをいかに活躍させて、いかに輝かせるかというのが、ソニックガーデンの一番のミッションなんです。

僕はkintoneを中心に開発しているプログラマーです。kintoneはノンプログラミングが売りではあるんですが、僕はプログラマーこそkintoneで輝けると確信しています。

今日は短い時間ですが、そう確信するにいたった過程を全三幕でご紹介したいと思います。お付き合いください。

3つの課題を解決してくれるソニックガーデンは、雲の上の存在

では、いきます。第一幕、「明日への希望」。

いま、こんなに幸せな僕ですが、けっこう不遇の時代もありました。富山の企業で働いていると、東京のIT企業との格差がだいぶあるんです。仕事も下請けばかりで、プログラミングがしたいのに、そもそもプログラミング以外の仕事ばっかりで、プログラミングができないという、そんな時代がありました。

そんな時に、いまの会社(ソニックガーデン)を知ったんです。ソニックガーデンは、この3つの問題をすべて解決していました。僕は絶対にここへ行くしかないと思ったんです。

でも、憧れのソニックガーデンは、当時の僕にはまだまだ雲の上の存在でした。

僕がとくに思ったのが、ソニックガーデンはWebサービスを作る会社ですけれども、僕がいたのは業務システム開発の業界。どうしてもここで、僕は大きな分断を感じたんです。

Webプログラミングで業務システムが作れる最高の環境

簡単に言うと、こんな感じです。あっちはイケてる、高みを目指せる優秀な人が多くて。こっちはダサくて、レベルが低くて、というような。当時の僕のレベルが低いだけだったんですけどね。

一念発起しまして、会社を1回辞めて、無職になって猛勉強することを決意しました。ソニックガーデンで求められる技術を身につけるために一生懸命勉強して。でも、本当はこっち(業務システム)が好きなんです。

正直、「プログラマーとして業務システムを作れたら、本当にいいだろうな」とは思っていました。

そんなこんなで勉強が一段落して、ソニックガーデンの面接を受けたところ、意外にも社長と副社長に「kintoneで業務システムをやってみる?」と誘われたんです。「おっ」と思って、これがkintoneとの出会いでした。

そして実際に使ってみると、kintoneは希望に満ちていました。僕がやりたかったWebプログラミングをふんだんに使って業務システムが作れる。僕にとって完全に理想のプラットフォームで、これで僕はすごく充実して仕事ができるようになりました。

隙だらけで放っておけないkintoneのかわいらしさ

こうしてソニックガーデンでkintoneプログラマーとして働き始めた僕ですけれども、第二幕、「なんでもできる なんでもなれる」。

kintoneを使ううちに、kintoneへの不満もいろいろ出てきました。どんな不満かと言うと、まあまあ挙げるときりがないですよ、もう。

まだまだありますよ。挙げだすともっともっと挙がりますが、これぐらいにしておきます。

でも、なんか憎めないんです。なんなんでしょうね。

プログラマーの心をくすぐるポイントがいくつかあって、プログラミングで無限に拡張できたり、めんどうなサーバーの運用から解放されたり。そういうポイントがいっぱいあるんですけれども、隙だらけで放っておけないという。ここがkintoneのかわいらしいところなんですよ。

僕は「こんなこともできないの? 仕方ないな~俺が作ってやるよ」というようなノリで、ずっとkintoneをhackしていた思い出です。

その結果、去年の大阪大会で優勝させてもらうことができました。

フレームワーク「Goqoo on kintone」を開発

ということで、僕はkintoneを使って、「kintoneでなんでもできる」「kintoneでチャンピオンにもなれる」というふうに、本当に幸せになりました。それが去年のできごとです。

そして第三幕、「輝く未来を抱きしめて」。

プログラマーである僕を幸せにしてくれたkintoneを、もっともっと多くのプログラマーに使ってほしいということで、僕は今回「Goqoo on kintone」というフレームワークを作りました。

「Ruby on Rails」みたいに、簡単にいろいろソースコードを書けるシステムです。

ちょっとご覧ください。30秒かかります。

なにもカスタマイズされていないアプリがあって、まず「goqoo init」というコマンドを叩くんです。そうすると、バーッとめんどうなWebpackの設定をやってくれた上で、バーッとモジュールをインストールしてくれます。

そのあと「scaffold アプリ名:アプリID」と入れると、ログイン情報を聞いてきます。ログイン情報を入れると、ソースコードを生成すると同時に、kintoneAPIを叩いていろいろ送ってくれます。

devサーバーを起動します。ブラウザにご注目ください。再読み込みしますと、「オッス! オラ悟空」と挨拶してくれて、なにもしていないのにカスタマイズビューができてしまいました。

これ、プラグインじゃないんです。ソースコードなんです。だから、これはもう煮るなり焼くなり、あとは好きに使ってください。オープンソースで配布しています。

「yarn global add goqoo」で、みなさんお試しください。

プログラミング自体が目的でもいいじゃない!

最後に、こんな言葉をよく聞きます。

「プログラミングは目的でなく手段です」。一般論としては、これは正しいと思いますが、僕のなかでは違います。

僕はプログラミングが目的です! だって楽しいですもん。今回(のテーマが)「楽しいは正義」ということは、「楽しいプログラミングは正義」じゃないですか。

会場にいるプログラミングが大好きなみなさん、ぜひ一緒に、輝く未来をkintoneで!

以上です。ありがとうございました。

(会場拍手)