災害大国ならではのトレンド「もしもCAR電」とは
ライフラインの1つとして考えるクルマの価値

自動車領域

2018年12月17日、リクルートによる「2019年のトレンド予測」が発表され、それに合わせて記者発表会が実施されました。「自動車領域」では、『カーセンサー』 編集長の西村泰宏氏が登壇し、2019年のトレンドワードとして、もしもの事態を想定してクルマを所有する「もしもCAR電」を挙げました。各地で頻発している大きな自然災害の影響もあって、ライフライン(≒電力)としてのクルマ選びに注目が集まっています。2019年は消費税増税によりクルマの買い替えが一気に促進すると予測されるため、ライフラインの1つという備えの意識も持ちつつクルマを購入する人が増えるのではと西村氏は語ります。

提供:株式会社リクルートホールディングス

クルマの電力をライフラインの1つとして考える「もしもCAR電」という発想

西村泰宏氏:みなさんこんにちは。自動車領域からは、西村が発表させていただきます。

『カーセンサー』でございますが、来年で創刊35周年を迎える自動車のサービスでして、主に中古車を中心に情報発信をしております。現在だと、『カーセンサー』と『カーセンサー EDGE』の2ブランドを、雑誌・ネット・SNSのそれぞれで展開している、そんなサービスでございます。

本日は自動車領域より、移動のためだけではなく「もしも」の時にも備えるライフラインとしてのクルマ選びを、キーワード「もしもCAR電」としてご紹介させていただきます。

この「もしもCAR電」は、もしもの時にクルマが移動手段以外で役に立つという「もしも+CAR」と、クルマが電力となって家電が使えるということで、CARと家電をかけ合わせてキーワード化したものでございます。

消費増税がクルマ買い替えの後押しになる

昨今は頻繁に自然災害が起きております。もちろん、クルマは移動手段としてお持ちになられる方がほとんどなんですけれども、例えばシェルターですとか、電力の供給源というような役割を担っているという報道も多く見るようになり、止まっているときのクルマの価値にもしばしば注目されることが増えてきたと思っております。

また、2019年にトレンドとなる兆しとして、消費税増税が大きなイベントとしてありまして、クルマの買い替えが一気に促進される1年間になることが予想されます。その際に、せっかくならクルマを移動手段以外にも使えるように、と考えてライフラインの備えという意識を持ちながら買い替える方が増えることをトレンド要素としております。

まず最初に、災害時にどうクルマが役に立つかをご紹介させていただきます。(スライドを指して)左側が今年の北海道の地震の例です。ご自宅の駐車場に停めているクルマから、延長ケーブルで電源を引っ張りまして、家の中にコードを入れています。例えば、冷蔵庫で食料を確保する、またはお風呂のボイラーに使う、あとはスマホを充電するというようなかたちで、ブラックアウトしたなかで対策を立てられていました。

また、右側は2年前になりますが、熊本の地震の時の様子になります。避難してる学校などにクルマを持っていっています。仮設住宅をつくる際に電動の工具を使っているんですけれども、その電力の供給源としてクルマが活用されました。

クルマへのニーズは速さから燃費、そして防災へ

実際に今、消費者がクルマを選ぶ際に「もしもの時の防災」という観点を意識して買われている方は、だいたい20人に1人ぐらいです。クルマは年間で700万台強は売れていますので、およそ35万台ぐらいを、このような意識をも持つ方が購入している計算になります。

自動車側の歴史を簡単にご説明させていただきます。1990年代までは、とにかく速くて馬力があるものというかたちで、メーカーも消費者も速さなど、移動に対する性能を追い求めてきたような年代になると思います。

これが2000年代になりますと、だんだん価値が燃費や環境、エコにシフトしていきまして、いかに安く、経済的に移動できるかに価値が推移してきたように思います。

その環境性能を高めていった結果、いまは防災の観点でクルマを備え始めているというお話でございます。

こちらは熊本で実際に地震に遭われた方で、20代のご夫婦です。彼らはもともとクルマをお持ちだったんですけれども、震災を機にクルマをもしもの時のために買い替えられていたそうです。例えば、地域によってライフラインの復旧が異なるということを経験されて、電力が使えるクルマだったり……あとは人や荷物を乗せる上で広さが重要だということで、サイズを考えたりしてクルマを買い替えたそうです。

右側は、アウトドアを楽しんでいるところなんですけれども、もしもに備えて購入したクルマを非常時以外でも電力を活用して楽しんでいる。そんな光景です。

「もしも」の取り組みは、クルマの販売現場から行政まで

実際にクルマを使ってどのように電力が使えるか、今回は映像に収めてきましたので、少しご覧ください。

(動画を指して)炊飯器やホットプレートなど、実際に家にある普通の家電を箱根の山頂まで持ち出して、こちら(の動画)を撮っています。

動画の最後に、電源が減ったところが見えたんですけれども、1食、例えば2〜3人が食べられるような食事をつくっても、あの程度の減りです。

あとは、クルマの販売現場なんですけれども、今までは「災害があった時のために、こういうクルマを買っておいたほうがいいですよ」と煽るのは、タブー視される傾向がありました。

しかし、最近では販売会社さんでもホームページ上に特設ページを設けたり、販売現場でしっかりご案内をしていくことで、情報を必要としてる購入検討者にきちんと提供するという傾向に変わり始めてきています。

また、行政でもクルマを利用して「もしも」の時に備えた取り組みをしています。例えば東京都港区では、トヨペットからプリウスPHVが寄贈されているのですが、もしもの時のために電力供給源として活用できるよう備えています。(スライドを指して)右側は日産と東京都練馬区の取り組みになりますけれども、電気自動車をもしもの時に練馬区に貸与するといった協定が締結されています。

増税時に高まるクルマの買い替え需要は中古市場にも影響する

消費税が増税するタイミングなんですけれども、前回2014年の増税時には直前で8割弱の人が増税きっかけでクルマを買い替えています。

実際に新車、中古車を問わずクルマを買い替える方がいらっしゃいますと、下取りに出たクルマが中古車として市場に流れます。そうすると、比較的新しい電化技術を備えた在庫が中古車市場にも流れるため、選択肢が増えて選びやすくなるのはもちろん、価格も安くなるため、中古で買われる方も一気に増えていくというサイクルになります。

我々『カーセンサー』のなかでも、中古で買える電化系の技術を搭載しているクルマは、2年間で1.5倍に増えていまして、ボディタイプのセダンよりもこれらのクルマのほうが在庫としては多いのが現状でございます。

最後、まとめになりますけれども、自動車領域からは、移動のためだけではなく「もしも」の時に備えたライフラインとしてのクルマ選び、もしもCAR電が2019年以降のトレンドになるという発表とさせていただきます。

以上です。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

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