クラウド型物理サーバを提供する株式会社リンク

小川泰範氏(以下、小川):ご紹介に預かりました、株式会社リンクの小川と申します。

本日は(「2年間の運用で辿り着いた勝ちパターン」という)壮大なタイトルを付けさせていただきましたが、(「SATORI」を)2年ほど運用してきた中で、一定の勝ちパターンのようなものが見えてきたので、その辺りについてお話しします。

ちょっと前の2社さんが強烈すぎて、だいぶ薄い内容かつ抑揚のないコンテンツかと思いますが、箸休めに聞いていただければと思います。

自己紹介です。私は小川と申しまして、来年41歳になります。長く広告業界でインターネット広告を中心に販売をしておりまして、その後リンクに参画して、現在は「リンク ベアメタルクラウド」というサーバのサービスを中心に、BtoBビジネスのマーケティング領域を担当しております。

別のプロダクトでは「Pardot」を運用したりしており、複数のMA(マーケティングオートメーション)ツールを実際に触りながら、日々活動しております。

あと、(オープニングスピーチで)少しご紹介いただきましたが、「SUGM」(「SATORI User Group Meeting」)というユーザーグループの運営をやっております。先ほどFacebookグループから申請いただいた方もいらっしゃいましたが、まだ参加いただいていない方がいらっしゃれば、ぜひこの機会にグループに参加していただけるとうれしいなと思っております。

簡単に会社概要をご説明します。BtoBビジネスはプロダクトとして3つございます。

クラウドホスティング事業はサーバのサービスですね。あとは、クラウドテレフォニー事業では、コールセンターシステムやIP電話といった商材を提供しています。セキュリティプラットフォーム事業としては、クレジットカード業界向けのセキュリティのサービスを提供しております。

いろいろな場で説明していますので、ご存知の方も多いと思いますので会社概要については割愛させていただきます。

サーバインフラの主流は外資系ベンダー

本日お話ししたいことは、「勝ちパターンはなにか」ということです。我々のビジネスはインフラで、足(リードタイム)が長いものだったりします。MAを使って、かつインサイドセールスと連携を強化することで、見えてきた「勝ちパターン」についてお話しします。

結論としては、インサイドセールスとMAの有効活用で、足の長い商材でもしっかり商談化までもっていけるというのが本日のゴールであります。これから、なぜここに至ったかについてお話しします。

本題をお話しさせていただく前にホスティング事業がおかれている2つの状況について説明します。1つがIaaS(Infrastructure as a Service)という市場がほぼ一強のような状況になっていることです。それから、サーバサービスというインフラのサービスであるという特性をご理解いただいた上で、その先(のお話)を聞いてください。

まずIaaSの状況についてです。市場規模としては、2017年に5,000億円、2021年には1兆円を超えるほどのかなり大きな規模です。シェアとしては「AWS」、「Azure」、「GCP」で半数以上、たぶん今年は更にシェアが伸びると予測しています。

サーバインフラ自体は、外資系ベンダーを利用することがデファクト(スタンダード)になっております。おそらくここにいらっしゃるみなさまで、SaaSのビジネスを展開されている方たちは、ほぼ「AWS」、もしくは「Azure」を利用されていると思います。

実際に我々がアプローチして見込みのなかったリードは、例えばイケてるベンチャー企業でいくと、「うちは『RDS(Relational Database Service)』がないとダメだから、もう『AWS』一択だね」とか、大手のエンタープライズ系の企業であれば、「基幹システムをクラウド化したいので『Azure』が前提だね」といったようなかたちで、基本的には最初の選択肢が「AWS」であり、「Azure」であり、「GCP」でありという状況です。

サーバサービスを取り巻く過酷な市場環境

国内の市場を見てみると、みなさまでこのロゴを知らない方はいないと思うんですが、国内事業はほぼ上場企業ばかりです。市場自体は外資が席巻し、さらに国内事業は上場企業ばかりと、我々はかなりな(手強い)相手と同じ土俵で戦っているという状況です。

我々は圧倒的マイノリティのポジションにいて、真っ向勝負をしても勝てません。さらにサーバサービスの特性を見ていくと、例えばSaaSの場合、利用するユーザの課題は明確です。「SATORI」で言えば「アンノウンに強い」という特長があります。

しかし、IaaSの場合、その上でどのようなシステムを動かすかはお客さまの自由です。そのシステムが社内向けのものなのか、商用としてサービス化しているものなのかなど、課題はさまざまです。

さらに、意思決定をするまでに関わる人数が多いことも挙げられます。エンジニアからプロジェクトリーダー、責任者や経営層まで、意思決定に関わる人数が多い上に、それを決めるまでにかなりのリードタイムを要します。

あくまでインフラなので安定稼働して当たり前であり、SaaSのように利用することで、事業課題が大きく改善されるものではありません。一定の差別化ポイントはあるものの、安心・安定が必要なサービスなので、事業者の企業規模や知名度などが選定時に寄与します。そのため、我々は弱者の戦略をとりながら、地道な草の根活動が必要かなということで、我々のサービスが今いるポジションであることをご理解いただければと思います。

「SATORI」を導入して2年の「成功と失敗」

一応「SATORI」を活用して2年ほど経ちますので、これまで行ったことや、成功と失敗について簡単にご紹介させていただければと思います。

まず1つ目は、導入当初の1〜2ヶ月目の運用ですが、とりあえず、いろいろなページを見たり、とくに料金や(サービスの)特長のページを見たユーザーは、ホットリードになるのではないかと考えました。

ものすごく厳しい条件を付与したため、そもそもWebサイトへのアクセスも少なかったうえ、さらに細かい(特定のページを見たかどうかという)セグメントを切ってしまったがゆえに、セグメント(に該当するユーザー)が取れていないという状況がありました。

セグメントをベースにホットリードを判断することはあり得ないので、これは廃止しました。見込み客かどうかを判断する上での指標の1つではあったものの、これは失敗という結果に終わりました。

続いてセグメントを活用した広告配信です。我々もリード獲得にはかなり苦戦をしていますので、その改善ができるという期待値から、SATORIさんの利用を選択しました。開始当初のセグメント条件としては、特長・料金・事例、すべてを閲覧しました。先ほどのとおり、かなり条件が厳しくリストにデータがたまりませんでした。

ほかに工夫をしたところは、キラーコンテンツとなるブログ記事にアクセスしたリードをターゲットとして、リマケ(リマーケティング)配信を行っていったことで、コンバージョンが増加したという結果が得られました。

リストの数はそこまで多くないので、コンバージョンの数としては期待値ほどではないんですが、一定の成果は出ているのかなと思っています。

3つ目がメルマガ配信です。運用開始当初は配信回数を意識していました。とにかくクリックをさせて、架電できる先をピックアップしたいという考えがあり、スケジュール重視でどんどん配信をしていました。

当然(受信)拒否数も増えていきましたし、有益ではないコンテンツの一方的な配信コンテンツになってしまっていたので、クリックもしなければ(受信)拒否がどんどん増えていくという状況でした。

メルマガ配信やプレスリリースでの効果的な工夫

当然のことなんですが、現在は配信回数にこだわらず、有益だと感じてもらえるコンテンツを用意して、メルマガを配信していくところを重要視しています。

コンテンツが間に合わなければ、その月は配信しないこともあります。逆にコンテンツが複数あっても、そんなに頻繁には送れません。2週間ほど空けてからもう一度打つというかたちで、基本的にはコンテンツありきで配信をしています。

例えば、今年はとくにサービスリリースに注力をしてきました。かなりの件数のプレスリリースを打っていますが、リリースに合わせてブログ記事も投稿するようにして、そのブログ記事をリードに送っています。こういった工夫をしてきました。

運用を開始した当初はメルマガに返信なんてほとんどなかったんですが、最近は少しずつ好意的なリアクションをしてくれるリードが増えてきまして、インサイドセールスからの架電に対しても気持ちよくアポイントにつながっています。

そういったリードから案件化(のお話)も出てきたりしていますので、やはりコンテンツ重視で進めていくことも重要だと改めて感じました。

ポップアップについては、「とりあえず作ってみよう」ということで作りました。クリックされたのは最初の1週間だけで、そこからはほとんどクリックされませんでした。広告と同じで、やっぱり差し替えていかないとダメなんです。

あとは、視認性が悪いものは当然クリックされないので、あまりいい結果が出ません。当時はデバイスの出し分けができていないところもあったので、PCを意識して作ってしまい、スマホでは「あれ、どこもタップできないぐらい(ポップアップが)画面を占有しちゃってるんだけど」という状況になってしまい、失敗続きでした。

ちょっとうまく使えていないところと、コンバージョンの数を増やしたいということで、SATORIさんのカスタマーサクセスチームに相談をして根本から見直しを行っていきました。セグメントからポップアップへの導線や、そこで配信するコンテンツなども見直していただいて、徐々に成果が出てくるようになりました。