「SATORI」に運用型広告を組み合わせた新たなソリューション

宇賀田徹氏(以下、宇賀田):よろしくお願いします。改めまして、株式会社オーリーズの宇賀田と申します。今から、「『SATORI』×運用型広告による匿名ナーチャリングの最新事例」について、お話をさせていただければと思います。

先ほどのリンクの小川さんも言ってらっしゃったように、前のパートがあまりにも特徴的だったので、ドキドキしたんですけれども。後半のセッションは、抑揚がなくても大丈夫なパートをもらえたようなので、安心して粛々とお話をさせていただければな、と思っています。よろしくお願いします。

会社の紹介を簡単にさせていただきます。私たちは、運用型広告を強みとして、お客さまの課題解決をしている広告代理店です。私たちは、「あなたの最高のバディに」というものを掲げて、日々お客さまのご支援をさせていただくことを大事にしています。

今年の年初に、ちょうどSATORIさんよりご支援のご相談をいただく機会がありました。その中で、最高のバディになるためにはどんな支援をしたらいいかと思いを巡らせたところ、私たちの強みである運用型広告をうまく組み合わせたら、より「SATORI」のポテンシャルを活かすことができるんじゃないのかな。そんな仮説が出てきました。

実際にSATORIさんのマーケティング活動の中で実行してみて、成果があがるかどうかを、2月末ぐらいから8月末ぐらいの半年間でテスト的にやってみました。具体的なソリューションとして、みなさまに発表できるだけの定量的な成果も出たので、ここでみなさまに、新たな「SATORI」のソリューションとしてご紹介できればと、この場を設けさせていただきました。

どんなソリューションかですが、(「SATORI」の)強みとする領域で、匿名ナーチャリング(匿名顧客の育成)があるかと思います。この匿名ナーチャリングの機能を使うにあたって、運用型広告をうまく利用して掛け合わせることで、より「SATORI」のポテンシャルを引き出すことができるので、その手法をご紹介させていただきたいと思います。

匿名ナーチャリングですので、認知促進をより向上させながら、継続的にリード獲得ができるようになると思っております。

明日からできるような具体的なオペレーションまでお話してしまうと、たぶん1時間以上ないとお話しできない内容になってしまうので、今回は大枠だけお話しさせていただいて、具体的なオペレーションの部分については、個別でご相談・ご質問にお答えできればなと思っています。

運用型広告だけで匿名顧客を実名化するまでのフロー

本日のアジェンダは、大きく3つあります。今回のソリューションの概要と具体的なオペレーションも大まかにお話しします。ちょっとピンと来ない部分もあると思いますので、その点についてはまた懇親会などでお話を聞きに来ていただければなと思っています。その上で、どんな定量効果が出たかを最後にお話しして、締めさせていただければなと思います。

さっそく、手法の概要をお話していきます。こちらは、運用型広告のみで匿名ナーチャリングを行った時のお客さまの実名化までのパスですね。広告との接点を図示したものになっています。

例えば、「そのうち客」の状態であったお客さまに、まず最初にGoogleの広告でサービスを知ってもらい、Yahoo!の広告でもう少しナーチャリング(育成)して、最後にCriteoのリターゲティングで実名化に至ります、というパスがあったとします。広告運用をしていくので、Google・Yahoo!・Criteoというそれぞれの広告について、費用対効果はちゃんと合っているんですかという評価を、みなさまもすることになると思います。

そんな時に、Criteoにおいては購買パネルの下層部、要するにかなり顕在化した層の広告ですので、例えば10人をちゃんと誘導してあげれば、1人がコンバージョンしますと。つまり、100円でサイトへ誘導できれば、1,000円をかければコンバージョンまで至ってくれるのがCriteoですと(いうことです)。

一方、Googleに関しては、購買パネルの上層部の人たち(潜在層)に対する広告ですので、当然Criteoのように、10人誘導してあげれば1人コンバージョンするような簡単なものではないと思います。

例えば、Yahoo!・Criteoで、広告によってちゃんとナーチャリングしたとしても、100人に1人しかコンバージョンしないとします。そうなると、50円でサイト訪問へ誘導できたとしても、50×100で、5,000円ぐらいかけないと1人の実名化までは獲得できないというのが、購買パネルの上層部に対する広告になってきます。

運用型広告にありがちなジレンマ

そうなった時に、これを見ても、「Google広告のほうが費用対効果としては低いね」と感覚的にはわかると思います。けれども、広告はよくCPA(Cost Per Acquisition/Cost Per Action)で評価すると思うので、CPA換算すると、1つの実名化に対してGoogle・Yahoo!・Criteoという3つの広告を当てています。

この1コンバージョンを等分して、均等配分で、Googleに3分の1コンバージョン、Yahoo!に3分の1コンバージョン、Criteoに3分の1コンバージョンというかたちで成果を配分してあげると、それぞれのCPAを出すことができます。

すると、Criteoは1,000÷3分の1コンバージョンでCPA3,000円、Yahoo!はCPA1万500円、GoogleはCPA1万5,000円というかたちで、費用対効果をCPA換算で出すことができると思うんですけれども、横並びで見るとわかるように、明確にGoogleの費用対効果が悪いという結果になってきてしまいます。これが、運用型広告でよく発生するジレンマですね。

つまり、獲得に近いCriteoじゃないと、もう広告を出しても意味がないですよ。あるいは、ぎりぎりYahoo!だったら許容できるけれども、もう潜在層向けの広告なんて出してしまっていたら採算が合わないので、認知促進は運用型広告ではできませんよ。ネット広告ではできませんよ。そういう判断が、よく運用型広告の業界で起こっていることです。もしかしたら経験した方もいるんじゃないかなと思います。

つまり、いつまで経っても獲得広告への依存から脱却できない。要するに、リターゲティングやブランドワード、あるいは一般ワードを買い付けていたとしても、一部のキーワードでしかCPAが合わないというようなことが起こってしまいます。

パネルの下層部の人たちばかりを獲得してしまって、そこがなくなってしまったら、もう広告配信ができませんよ。いつになってもリードが増えていきませんよ。そういう状況が発生しているのが、よく見られるケースかなと思っています。

これについては、SATORIさんの記事などでも、「そのうち客」に目を向けることによって、何倍、何千倍というお客さまに対してポテンシャルを持てるので、そこに目を向けていきましょう、という話がよくあがります。けれども、そのまま運用型広告をやろうとすると、1個前のスライドの例のように、CPAが合わないということになってしまいます。

「SATORI」を使うことで広告の回数を減らせる

「SATORI」を使うと何が起こるかというと、Yahoo!にあった広告がなくなって、GoogleとCriteoの2回だけ広告を当てれば、実はこの人(そのうち客)を実名化できるようになります。

そうなった時に、Criteo・Googleを評価すると、先ほど3分の1ずつのコンバージョンを割り当てられていた成果が、2つの広告しか接点がないので、2分の1ずつのコンバージョンの評価になります。

すると、CriteoのCPAは2,000円、GoogleのCPAは1万円という評価に変わってきます。すると、先ほどGoogleで1万5,000円だったCPAが、3分の2に大きく引き下げられています。これなら広告が出せますよね。

では、それを「SATORI」でどうやって実現するか。具体的には、Googleの1回目の接触の時に、プッシュ通知をオプトイン(許可)してもらうんですね。この時にプッシュ通知をしっかりとオプトインしてもらうと、次のお客さまの呼び込みは、Yahoo!の広告を使わなくてよくなる。

実際はどんな広告かわからないんですけど、今回の例ではYahoo!の広告を使わなくて済むようになるので、代わりに「SATORI」のプッシュ通知でお客さまを誘導してあげることによって、1回分の広告セッションがなくなります。今まで手を出せなかった「そのうち客」にも、広告によって手を出せるようになる。これが今回のソリューションの全体像であり、これを実現しましょうよという話です。

最初にやるべきことは匿名客のセグメント

「SATORI」のプッシュ通知、ポップアップを活用することで、(お客さまの)「今すぐ化」までの広告接触回数が減ります。ニアリーイコールで広告費用をかけなくて済むようになるので、今まで手を出せなかった「そのうち客」層まで広告投資が可能になる。これによって、リード獲得数を底上げすることができるという全体像になってきます。

これが手法の概要になってきます。具体的なオペレーションをどうするんですかというお話はするんですけれども、もしかすると広告の運用をしたことがない方とか、ピンと来ない人もいらっしゃるかもしれませんので、そういった方は、懇親会の時にでもお話に来ていただければなと思います。なるべくゆっくり、1つずつ話すようにはします。

全体のフローとしては、大きく5つかなと思っています。ここに記載しているものをそのまま読んでもピンと来ないと思うので、1つずつお話ししていきます。あとで振り返る時にこのページ見ていただければと思います。

まず最初にやることはこれです。先ほどの小川さんの話でも出てきていましたけれども、見たページによって「今すぐ客」かどうかを定義するという話ですね。今回は、匿名客を「そのうち客」「もうすぐ客」「今すぐ客」の3つのセグメントに分けています。

今回のSATORIさんの事例ではどういうふうに分けたかというと、MAコンテンツ(を例にご説明します)。SATORIさんが、ブログでMAに関するいろいろなコンテンツを発信してるかと思います。このMAコンテンツを見たことがないが、興味はある人を「そのうち客」と定義します。

次の「もうすぐ客」は、このMAコンテンツを閲覧したことがある人。具体的な記事としては、MAとはなんぞや。あるいはCRMとMAの違いってなんですか。というような、割と基本的な記事を読んだことがある人です。

最後に、「今すぐ客」は、キラーコンテンツとして、具体的にMAを検討している段階の方が読むような記事(を見た人)。例えば、マーケティングオートメーション主要7社の機能や価格を比較します、という記事を読んだ人。これらを「今すぐ客」と定義します。これがまずファーストステップですね。なので、みなさまがこの取り組みをされる際は、「そのうち客」「もうすぐ客」「今すぐ客」を、この例に従って、まず定義していただきます。