現代は“本音を言っている人”しか勝てない
西野亮廣が語る「嫌われる勇気」の価値

CRAZY新ブランド『IWAI』立ち上げ #3/3

「いい夫婦の日」の2018年11月22日、株式会社CRAZYが表参道にブランド施設「IWAI」を立ち上げました。これをきっかけとして、CRAZY WEDDINGブランドマネージャー山川咲氏は西野亮廣氏と「#結婚式に自由を」というテーマで事前に特別対談を実施。「結婚式嫌い」を公言する西野氏と、ウェディングプロデュースを専門とする山川氏は結婚式の課題をどう捉えているのか? 対談の様子を全文書き起こしでお送りします。(写真:Ayato Ozawa @ayatoozawa

形式張っている、現代の結婚式

山川咲氏(以下、山川):3つ目(の質問)なんですが、ゲストの声を聞くというので、今の結婚式って主催がやりたいことをゲストが受けるというもので。ケーキカットも(式場の)前で写真を撮りましょう、お色直しも前に行けばいいという。

そんなことではなく、IWAIではアンケートが送られてきて、そこで自分のことを入力してくださいと。なにが食べたい、なにが飲みたい、なにがしたいみたいな。そういうことをしていく中で、それが反映された当日になる。ITを駆使して、それこそ本当にiPhoneや携帯でできてしまうということですね。

西野亮廣氏(以下、西野):ああ、むちゃくちゃいいですね。それやってほしい。本当にもうライブですね。お客さんの声聞いて。それやってほしいなあ。

山川:ライブって本当クリエイティブなものなのに、それを今までずっとなにも変えなかった。ライブの素人たちが作ってきたというのに、無理があったということですよね。

西野:これやってほしい。俺もそのバーベキューの結婚式で同じことを考えたんですよ。サロンメンバー同士が結婚するんだから、本当にもう固いのはやめようって(笑)。

(会場笑)

バーベキューだー! みたいな感じだったので。(そうやって)声を聞いてくれるとうれしいですね。

山川:だって、それが反映されてたらもう楽しむしかない。

西野:そうですよね。自分が言ったんだから。そりゃそうだよな。

山川:はい、4つ目。(スライドを指して)これはめっちゃあると思ってて。

西野:「当日までのプロセスを楽に」。

山川:新郎さんは、結婚式が大変なのがマジでいやだという人が多いです。結婚式を挙げたことある人?

西野:いらっしゃいます? 結婚式をした方。

山川:けっこう少ないですね。結婚式の準備は大変でした?

回答者5:まあ、大変。

西野:なにが大変なんですか?

回答者5:何回も打合せに行くのもあるし、妻の意向を聞くのも。

西野:ああー。やっぱり奥さんが主役なんですか。結婚式は。

回答者5:まあ、でも自分から楽しむ気持ちもありましたけど。

山川:奥様を主役にする新郎も多いですよね。奥さんの話だけ聞いてくださいみたいな。僕はもういいんで、みたいな。

回答者5:確かに、確かに。あと会場のペースにだいぶ呑まれました。

西野:え? 会場のペースってなんですか?

回答者5:例えば、「奥さんにサプライズで花束をあげたらどうですか?」みたいな話とか。

西野:そんなこと言ってくるんですか?

回答者5:はい。「僕はそういう感じじゃないので」って言ったんですけど、いや記念なんでと言ってる間に、気付いたら4万円くらいかかってました。

西野:花束で4万円?

回答者5:はい。

山川:すごい。でも本当に最後のほうって、10万、20万値上がりするのが自然になってきますよね。

回答者5:もう麻痺してきて。

西野:麻痺ってくるんですか?

山川:10万だったらいい。やってくださいみたいな感じに。

回答者5:じゃあ、お願いしますって。

西野:へえー。そうなるんすか。

山川:前日とか1週間前とかには、そうなりますね。

席次を決める面倒くささ

西野:なんか痴漢の冤罪の作り方に似てますね。「お前やったな」というのがもう毎日毎日言われたら、やってなくても、もうやりましたって言わないと終わらないから。なるほど。けっこうあこぎなことやってるんですね。

でも、いやですね。せっかくのそういう祝いの日に裏側でそうなってるのはつらいなあ。でも、まあ面倒くさいってことですよね。いろいろと。なるほどなあ。これ簡単になるんですか?

山川:結局、一番大変なのは席次を決めることなんですよ。

西野:あの人が偉いから。

山川:返ってきて、誰が参加する参加しないみたいなので招待状を出して。で返ってきたやつを照らし合わせて、席次を作っていって。やれ、「誰が欠席する」「アレルギーがある」とかをずーっとやってるんですね。実際にIWAIは席次をなくしたんですよ。

西野:どうするんですか?

山川:自由席です。席次を作るプロセスにこんな大変な思いをしても、「席次を決めてくれてありがとうね」とか絶対言われないじゃないですか。感謝もされないことに、ずっと何ヶ月も翻弄されるのって、お客さんがかわいそうだなと思って。

もう当日はゲストにアンケートを送ってもらったら、ゲストが入力した住所とかをわーっと入力して、招待状がいるかいらないか選ぶと。PDFでいいって人はPDFが届くんですけど、郵送がいい人は郵送で届いて。そのプロセスはお客さんは一切やらない。

西野:自由席ってどうするんですか? でもテーブルと机はあるわけですよね。どこに座ってもいいってことですか?

山川:そうです。

西野:なるほど、なるほど。じゃあ当然、変なところに急にぽこんと空席ができたりもする。

山川:まあ、でも人数分の席は用意させてもらって、ということにしていこうかなと思ってます。プロセスをかなり楽にして、するべきことをするということが必要かなあという。

西野:なるほど。

司会者:招待状を1つ作るのにも、2ヶ月とかかかったりするので。

西野:え? なんで?

(会場笑)

司会者:だれに送るのかを調べて、文章を自分で考えて、印刷して切って、封入して。

山川:本当に大変なんですよ。

司会者:大安がいつか調べて。

西野:ええー、面倒くさい。つらいですね。

自分が主役みたいになるのが照れ臭い

西野:確かにそこは、もっとカジュアルで行けていいですね。

山川:なので、そこは一括して全部こっちがやってしまおうと。

西野:ああ、なるほど。むっちゃいいですね。なんかいいことしてますね。

山川:ちょっと今トライアルですけど。

西野:いや、むっちゃいいじゃないですか。

山川:最後に、高砂(新郎新婦が座るメインテーブル)をなくすという。

西野:ああー、なるほど。これ、けっこう不満が出てるんですか?

山川:今、結婚式を挙げたくない人って、さっきも伝えたんですけど、目立ちたくない、仰々しいのがいやだというので。別に私が主役になるためにみんなを呼んでるわけじゃないから、もっとゲストに楽しんでほしいのにという。でも、みなさん結婚式をやると、高砂にドーンと座って、ワーっと入場したりになってしまうから。

その二人はそれを望んでなかったりするけど、今は受け皿がないんですね。ですので、みんなと一緒のテーブルに座るとか、その中でもソファスペースもあったりとか。立ち歩けてビュッフェにも行けたりとか。そういうのをデザインできると、もっとなんか楽しくなるかなと。

西野:そう言われてみたら、なるほどなあと思いますけど、自分はたぶんタレントとしてはけっこう珍しいほうだと思うけど、自分の誕生日会みたいなのをやらないんですよ。

要はもう同じ理由で、自分が主役みたいになるのが照れ臭いし、むっちゃ恥ずかしいじゃないですか。つらいなと思って。それで、ずっと逃げてたんですけど。

今年、もう芸能界に入って18年ぶりくらいに、僕の誕生日会をしたら、「別にお前(西野)はどうだっていいんだけど、お前がしたら人が集まって、そこで人がコミュニケーション取って、普段だったら繋がれないような人が繋がるんだから、そこはお前が背負わなきゃいけないよ」って言われて。

「そうか」とか思ったんですけど。じゃあ、そのときに提案してくれたのが、まさにそのお誕生日席みたいなのを全部外してくれて、同じ高さで、同じフロアでみんなで飲んで、僕もあっちゃこっちゃ行けた。それだとすごく負担が楽だったんですよね。あれがなんか本当にお誕生日席で、「ちょっと一言」みたいなのを言われると、もうすごくいやですね。

山川:ポツーンとしちゃって?

西野:はいはいはい。確かにそれを求めてる人もいるかもしれないけど、いやな人もいるでしょうね。

山川:今って日本はあれ一色なので。あれは絶対に嫌な人たちもいるじゃないですか。そういう(嫌な)人たちのスタイルだったらなんなんだろう? ってことは考えてあげないと。結局みんなが結婚式だから嫌だみたいになっちゃうのは、もったいなさすぎると思っています。

西野:確かに。目立ちたくない人用のやつがいる。

山川:絶対いるじゃないですか。

西野:いる、いる。

山川:そういう結婚式はないから、挙げないしかないという結婚式。

西野:あー、なるほど。むっちゃいいですね。なんかすごくいろんな人を助けてますね。というか結婚しやすくなりますね。むっちゃいい。

高砂が式場の流動性を損なう

山川:高砂がないと、みんなけっこう自動的に歩き出すんですよ。高砂がないので座ってて、ごはんを食べて、途中でどこかに行ったりし始めると、みんなが立ち歩いて、人が出会ったりするという。

西野:ああ、それがいい。

山川:バーベキューよりはちょっと席もあるので、落ち着いてるかもしれないんですけど。

西野:ああ、でもそれがいいなあ。高砂があるとわかんないですよ。なんか出し物をするじゃないですか。日本は出し物してるじゃないですか。お客さんが出し物を見つつ、もちろん新郎新婦のリアクションも見るじゃないですか。それに対して新郎新婦はずっと立って見てて。

つらいっすよね。だって、おもしろくないときもあるかもしれないじゃないですか。でも見られてるから、ずっと顔を作らないといけないし。なんか愛想笑いとかしないといけないし。

山川:目立つのが好きならまだしも。

西野:まだしもね。確かにリアクションまで、ずーっと見られるというのは、退屈そうにはできないですもんね。なるほど。いいっすね。

山川:こういういろんな観点で、言えばきりがないほど、今の結婚式ってこういうスタイルだけど、本当にそれがいいんだっけ? みたいな。本当のことを考えたら、こっちがいいんじゃないの? ということってたくさんあるって思って。それを全部やったらどうなるのか、というものを今IWAIでは発明中でございます。

西野:なるほど。むっちゃいいじゃないですか。これを本当に浸透させるのが、すごく大変ですよね。もう、みんなできあがってるじゃないですか。結婚式というものが。

山川:そうなんですよね。だから、たぶん6年前じゃできなかったと思ってて。たぶん6年前にこれをやったら、本当失礼だねとか、本当常識ないよねって。私もちょっと叩かれたこともあったんですけど。

西野:叩かれるんですか?

山川:はい。業界の方々にとか。

西野:なにを叩かれるんですか? そういうのよくないみたいな? やっぱ、あるんすね。

山川:うん。わかってないとか。今までのこの伝統をどう考えてるんだ、みたいなこととかも。

西野:うるせえっすね。うるせえ、でいいですかね(笑)。

山川:いや、もう泣きました。泣き寝入りしました(笑)。

西野:なるほど。浸透させるとすごくいいですよね。

山川:でもなんか本当に今はいけそうじゃないですか。今の時代からすると、普通に客観的に見ると、確かにそれちょっとおかしくない? みたいなことも、みんながそう思えてるという。そうだよねとかって。私の確信でいうと、10年後は絶対に今の結婚式のスタイルじゃないと思ってるんです。

西野:ああ、もう絶対違いますね。

山川:なので、1年でも半年でも早くそれがくるように、結婚式をもっと自由にという解放運動をしたいな、というので今日お越しいただきました。

(会場拍手)

西野:いい話ですね。おもしろい。なるほど。やってほしい。

山川:がんばります。また完成形も見てくださいね。

西野:その会場が見たいですね。

山川:本当にすごいの。

西野:見たい。

山川:本当にすごいんですよ。

司会者:いつ完成されますっけ?

山川:2月1日。

西野:見たい!

山川:ご招待します。結婚式を挙げられないと思うので。

西野:でも行きたいですね。

山川:参加してください。

西野:(キングコングの)梶原(雄太)さんは、結婚何周年くらいですかね?

山川:あいつどれくらいなんだろう。もう10年。もう間もなくそう。

司会者:YouTuberですよね。

西野:ああ、そうだ。あいつ今YouTuberになってるんです。ああ、でもやってほしい。絶対行きます。必ず行きます。

山川:ぜひぜひ。

西野:なにかできることがあったら言ってください。

今の結婚式は「祝う時間」がない

司会者:では、みなさんからの今回の質問を。

西野:あ、質問? なんかこういうときに質問って難しいですよね。じゃあ当てますか。なんかありますか?

質問者1:西野さんは今の話を聞いても、結婚式したいなって思いました?

西野:「したい」はないですけど、でも「行きたいな」はありますね。今のだと行きたいですね。僕、単純に飲み会は好きなんで。飲むのと、人とコミュニケーションとるのは好きだし、当然ですけど、なるべくなら友達だったら新郎新婦を祝いたいので。

山川:そうなんですよね。

西野:なるべくなら祝いたいんで。

山川:今の結婚式って、祝う時間ないですもんね。

西野:確かに。ないないない。

山川:たぶんストップウォッチを押したら、(祝う時間は)6分くらいしかないんじゃないかなと思う。

西野:確かに。ぎゅっとしたら祝ってる時間が(それくらいしかない)。

山川:時間が押してたら、ほぼないなと思って。それ(祝う時間)を120分、180分にするというのをイメージしてます。ゲストがずっとお祝いできるという。

西野:いや、これだったら僕、毎週行きたいですね。結婚式に。

(会場笑)

楽しそうじゃないですか。毎週、誰かの結婚式があるみたいな。友達のだれかの結婚式を探したりして。

山川:「じゃあ行くよ」みたいな。

西野:はい。こういうのだったら行きたいですね。だから、ゲストでこういうのだったら参加したいですね。

山川:まだ、そういうのはないんですよね。

西野:はい。

質問者2:今どうなんだろうな。2人のお皿とかって今は引き出物に多いんですか?

山川:2人のお皿?

質問者2:お皿で、2人の写真のお皿ってあったりするじゃないですか。

山川:あー。今はでもほとんど見たことないですね。

質問者2:離婚したらどうするんだ? みたいなのが昔あったんで(笑)。

山川:二人の写真のお皿ですね。

西野:それはちょっとつらいですね。

(会場笑)

山川:その皿で食卓というのもなんか(笑)。

西野:つらいっすよね。でも昔はあったんですか?

質問者2:昔はあった。

山川:多かったってことですよね。

質問者2:そうです。

西野:IWAIは引き出物ってどうするんですか?

山川:IWAIは引き出物は今、仮ですけど、誕生日プレゼントを送るという。

西野:来られた方に誕生日プレゼントを。

山川:1年に渡ってそれを送るということを、今できるようにがんばってます。

西野:ああ、なるほど。それいいっすね。

引き出物の文化も「現代にあっていない」

山川:引菓子と引き出物が1,000~3,000円で、別にいらないものが多いじゃないですか。そうじゃなくて、本当にちゃんとその人を思ったものを送れるようにしたいなと思って。

西野:確かに引き出物もいらないですね。梶原の結婚式に行ったときに、なんか帰りにこんな紙袋を持たされたんですけど。いや僕、紙袋を持って街歩きたくないんでという。2次会で飲みに行かなきゃいけないのに、みんな紙袋を持ってて、なにこれ? みたいな。あれもいらないですね。

山川:あれ(紙袋)が大きくなきゃいけないとかね。ボリュームがないと失礼だとか。もっと現代に合わせていかないと。

西野:はいはいはい。(現代に)合ってないですね。もう今は物がいらない人が多いので。

山川:本当そうですよね。

西野:時代に合ってない。なるほど。他になにか質問ある人? じゃあ次、はい。

質問者3:今までどのくらいの方をプロデュースしてるのかと、世間一般の離婚率と比べたら、離婚率が低いというのはありますか?

山川:あー。でもオーダーメイドで、この間の9月に1,000組のお客さんが(利用してくださいました)。

(会場拍手)

もう号泣しました。本当に毎回2トントラックぐらいのレベルで、大変な思いをしてやってきたので。1,000組目なので、本当に離婚率は低いと思います。

西野:へえー。なんでなんだろう。なにが違うんだろう。

山川:その方のストーリーを2時間かけて聞くんですよ。そうやって、こういう人生を生きてきて、なんでこの人と結婚したのかみたいなことを話してもらうんですけど。2人ってそういうことを話すこともなければ、聞いたこともなければ、私のどこが好きで結婚したんだということも、お互いに知らないこともあって。

そういうことがわかった中で、かつオーダーメイドの結婚式に挑戦するじゃないですか。それって大変じゃないですか。たぶん5年後、10年後に、この喧嘩をしてたら離婚するだろうな、ってことを先取りしてるのはありますね。

結婚式前だと、喧嘩しても苦しい思いしてもなにしても、結婚式って報われる場所があるので、「やってよかったね」ってなる。甲子園じゃないですけど。絶対に思える場所がある中で、喧嘩したりできるし、仲裁に入れる人間もいるしで、そういう意味では本当に離婚率は絶対低いと思います。勝手にすみません。

質問者3:ありがとうございます。

山川:ありがとうございます。

西野:ありがとうございます。

親の世代とギャップを感じる

質問者4:CRAZY Magazineさんのいくつかの記事を読ませていただきました。

山川:ありがとうございます。

質問者4:自分を好転する場所というのと、新郎新婦の人生の背景や結婚する理由を汲み上げて、1つのイベントにするということを、山川さんがおっしゃっていて。なんかCRAZY WEDDINGさんのコンセプト自体に、結婚式というよりも、人生の結婚が別枠みたいなものを感じたんですけれども。

私は結婚してなくて、結婚はなんか怖い派なんですね。だから今こう未婚の人たちが、結婚の先や、結婚式というものに対して手掛けるものがあると、もっと垣根がなくなるのかなと思うんですけれど。今まったくその市場に上がっていないそういう未婚層を……ちなみに政府の調書で見ますと、30代で男性の47パーセントが、女性の30パーセントが未婚で……。

西野:なんか(質問が)プロ過ぎますね(笑)。

(会場笑)

急にレベルが上がった(笑)。

質問者4:なんか結婚したくないわけではないけれども、やっぱり自分たちの親の世代とかのギャップを見ていて。私は結婚式そのものが、その役割に押し付け、自分を当てはめなきゃいけない象徴みたいな感じがして、それが若い頃すごく苦しかったんですよね。

ですので、結婚を考えていない人に、結婚業界の人としてなにかこう夢を与えるような内容を言うとしたら、どういうふうに伝えられるんですかね?

山川:どうですかね。私は結婚式は、1ツールとしてやっている感覚なんですね。その人の人生を聞いて、編集して、あなたの人生ってこんなに素晴らしいということの表現の1つが結婚式。

折り返し地点というか、結婚式って1回目の節目じゃないですか。私は将来、お葬式のプロデュースもしていきたいなってすごく思ってるんですけど、その人の人生には、自分ではなんか「私の人生なんて」って言うけど、みなさん、すっごくドラマが詰まってるんですよ。

どの人の結婚式のお話を聞いても、人生の話を聞いても、確かにつまんないですね、確かに微妙ですねみたいな人って、本当に1人もいなくて。どんなにそう言う人でも、本当に私は涙するくらいのドラマが詰まってるなって思ったときに、結婚式で2、30年って考えたら、お葬式で60~80歳生きた人たちの人生ドラマはもっとどんなにすごいんだろうって思うと、なんかそういうことを描いていきたいなと思っていて。

結婚することが正しいことでもないし、ただ、あなたの人生いいね、素敵だね、私の人生好きかも、って思える機会を増やしたいなあというのは思ってます。

西野:なるほど。むっちゃ素敵。

山川:だから結婚業界に1つあるのは、未婚の人は未婚の人でいいと思うんですけど、今の結婚式があんな感じで、マジ微妙だから挙げません、という人が今半数くらいいるんですよ。入籍者の半分が結婚式をしてなくて、その中の半分がお金の理由、半分が挙げたくないから挙げてないって、言われてるらしいんですね。

それはなくしたいなあって思ってます。結婚式を挙げたくない人は、CRAZY WEDDINGを選ぼうって思ってもらいたいなあというくらい。

驚きや新しい発見を提供することが大事

質問者4:あと1個いいですか? さっき言っていた、これほどお金をかけるのに選択肢がないということを初めて知って、愕然としたんですけども。そういう人も多いんじゃないかなって。「彼氏にプロポーズされました」「じゃあ結婚したいです」となったときに、妥協するか諦めるかどっちかしかない気がするんですけど。そういう結婚のルールに乗っ取ったときに、どういうふうにしていきたいなと思いますか?

山川:なんでも体験してもらうのが一番かなって。今、結婚式を挙げる人は2人しかいないんですけど、来る人は100人とかいるわけで。この100人の人たちが、「こんな新しい体験があるんだ」と感じたり、驚いたりすると、その人たちが5~10人に口コミしていくと思うし。

例えば、こういうスタイルがあるんだという驚きや新しい発見を提供していくことが、今の私たちならできることかなと思っています。そういうこともあって、今回(自分たちの)会場を作ったんです。もっと多くの人たちに届けられるようにという。

回答者4:ありがとうございました。

西野:なるほど。おもしろい。半分くらいが結婚式やってないんですね。

山川:そうなんですよ。結婚式をやらない人のほうが、挙げる人を超えましたからね。

質問者5:今バツイチの人と付き合ってて、結婚式をしたいか、したくないというと、私はしたいけど、前(の結婚式)と被ったらいやだなというのが少しあって。CRAZY WEDDINGさんで再婚する人っていますか?

山川:もちろん、いらっしゃいます。CRAZY WEDDINGのオーダーメイドの方で、再婚でという方々もいらっしゃいますし。私はIWAIをすごく大人で、結婚式に行き慣れましたとか、結婚式にある意味疲れましたって人や、結婚バツイチ同士なんですみたいな人たちに選んでほしくて。そのために作った感覚がすごくあります。

すっごく張り切って結婚式がしたいってわけじゃないという。でも結婚式ってやっぱり特別ななにかで、諦めるのはいやだなという人って、けっこういらっしゃると思うんですよね。なので、そんな感じで待ってます(笑)。

西野:なるほど。

「いつでも辞められる」の安心感

質問者6:ふだんトラックで自販機を回ってお仕事をしています。私、バツイチでございまして。離婚をしたのが6年くらい前だったんですけど。結婚式自体はすごく幸せに、友達にも来てもらってやったんです。

そのときにみんなが撮ってくれた写真などを、結婚式場の方が気を使ってHPにアップしてくださって、それが離婚した後もずーっとあるものですから、そういった気遣いとかもしていただけると……。

(会場笑)

西野:すぐに解決できそうな問題ですよね。消してくださいって言うだけでいいですよね。

質問者6:私は消してほしくなかったんですけど、前の嫁さんがいやで出て行ったんで。僕はたまに見たりもして。

山川:なんかちょっと、ほろり。

西野:ほろり。

質問者6:それでおうかがいしたかったのは、離婚式というのをインターネットとかで見たことがあるんですけれども。離婚をするときに、比較的円満に離婚できるようにという式があると聞いたんですが、そういったものはお考えなのでしょうか?

山川:今は考えてないですけど、IWAIはその人生の節目を祝えるようなものにはしたいと思ってるので。娘の誕生とか、親御さんが定年とか、そういう節目を祝える場所になったらいいなと思ってるので。離婚も、「結婚してよかったよね」「でも離婚もしてよかったね」というものはすっごくプロデュースできるなとは思います。

西野:そうですよね。そのお話をうかがってて、結婚することに対するブレーキをかけてる理由の1つとして、やっぱり離婚をするかもしれないというリスクがあるじゃないですか。

考えてみたら、僕オンラインサロンをやってるんですけど、今すごくニーズが増えて、どこかのタイミングで(会員が)わっと増えたんですけど。前はたぶん何千人とかだったんですけど、今は1万何千人にばっと増えたんです。

そうやって増えた理由って明確にあって。なにをやったかというと、サロンの(サイトの)一番最初のトップに、退会の仕方を上げたんです。つまり出やすくした。辞めやすくしたんです。「いつでも辞められますよ」というふうにアナウンスしたら、入る人が増えたんです。

ほとんどの人って、退会をさせたくないから、すごく見にくいところに(表示してる)。だから退会の手続きをより複雑に複雑にすると、結局入会するハードルがぐっと上がっていって。入ったら出れないみたいなふうになっちゃうと、結局入会するのもちょっとやめとこうってなるじゃないですか。

結婚もやっぱり、離婚がもうちょっとカジュアルになったら。つまり今離婚したら、すげえ大ダメージくらうみたいなイメージがあるじゃないですか。それこそ結婚式をやって、半年後に離婚したらもうとんでもない悪者になるわけじゃないですか。

「あれだけ祝ってもらってたのに」みたいな。まず2つですね。離婚がもうちょっとカジュアルになったら、結婚する人は増えるし。あと結婚式がもうちょっとカジュアルになってくれると、もし最悪離婚をしたときでもそんなにダメージがないので。

なんか仰々しく、なんか本当に愛を誓いますかみたいな、永遠の愛をみたいな雰囲気出されてしまうと、さすがにこんなみんなに祝ってもらった中で、別れられないみたいなのがあるから、祝ってもらうのをやめようって話になってくるので。

この2つですね。もうちょっと結婚式をカジュアルにしてくれると、ちょっとしやすいというのと、離婚をカジュアルにしてくれると結婚しやすいという。

山川:そのほうが本丸過ぎて。

西野:そうですね。

離婚を上司に報告するのは「つらい」

西野:なんかもう離婚したら、超悪者みたいになるじゃないですか。あれがちょっとな。もうちょっとカジュアルになるといいですよね。それでブレーキを踏んでる人がだいぶいると思いますね。

離婚するかもしれないというか、そのリスクがあるから結婚式を絶対挙げないみたいな人がいると思う。あんな仰々しく、上司も呼んでみたいな。なんか「3年結婚してみたけど、ちょっと合わんかったわ」って、それは人なら仕方ないじゃないですか。

離婚するのを友達同士だったら言うのも可能ですけど、上司にも(結婚式に)わざわざ足を運んでもらってると。

山川:報告に行かなきゃいけない。「その節は……」って。

西野:つらい。そりゃ、いやですわ。というか、そう考えると上司には結婚式に来てほしくないな。

山川:やっぱり、それが間違ってるんですよね。

西野:確かに。

山川:今って(ひとつの会社に)一生勤める時代でもない中で、会社の上司のすごく偉い人たちを呼ばなきゃいけないというのは……。

西野:確かに。それありますね。

山川:そこもカジュアルになったほうがいい。

西野:はいはい。確かに。おもしろい。

山川:(最後に)締めてくれるみたいですよ。

司会者:あと1つくらい。

西野:はい、じゃあ。

現代は「本音で言ってる人しか勝てない」

質問者7:「やりたくない」「カジュアルにしたらいいのにな」と言えないことって、空気を読んでしまういい人だと思うんですね。じゃあ、そのいい人をやめるにはどうしたらいいと思いますか?

西野:あ、結婚式の話じゃなくて。いい人自体をもうやめたい。

(会場笑)

質問者7:やっぱり、みんな親の期待に答えたいとか、おじいちゃん、おばあちゃんを喜ばせたいと思って、おかしいなと思ってもやっちゃうと思うんですよね。だから、そのときに、もう「これは自分の人生だから」って思えるようにするためには、どうしたらいいのかなとか。

西野:空気を読まずに、自分の気持ちをバシッと言えるようになるためには。

質問者7:嫌われる勇気みたいな。

西野:なるほどなあ。何個かたぶんあると思うんですけど。それなあ、しゃべると長くなっちゃう。

(会場笑)

でも、今の時代を象徴してるかもしれないですね。例えば、同じサロンで勝ってる人って、本音でしゃべってる人しか勝てへん。つまり、例えばタレントさんがオンラインサロンをしてもぜんぜんうまくいかない。

広告費を貰って、例えば美味しくないものを美味しいって言って、それで生活している人には、オンラインサロンではそもそもそこには反応してなくて。本音で言ってる人しか勝てない。例えば、ホリエモン、箕輪さん、落合さんとか。だから本音で言ってる人は勝ってるというのは、もう結果として出てるわけじゃないですか。

そういうのを見てると、なんかこっちの方が(数字を)取りやすいかもしれないですね。なんか時代を感じて、本音で言ってる人がどんなに炎上しようが、本音で言ってる人が勝ってて。

なるべく炎上しないように炎上しないように、自分の意見を殺して殺して、場合によっちゃ嘘ついて、美味しくないのに美味しいって言って、みたいなことをやっちゃうと、どんどん生々しい話になるんですけど、人とお金が離れていくという結果が出てるんで。

分布図みたいなのを書いたら、それがわかりやすいと思いますよ。例えば、座標軸書いて、縦軸が信用度で横軸が知名度みたいなことにして、上に行けば行くほど信用度アップで、右に行けば行くほど有名になるってなったら。

例えば、美味しくないものを美味しいって言って生きているタレントさんの位置って、たぶん、その知名度はすごく高いんだけど、信用度はちょっと低いみたいな。いわゆる有名人。本音で生きてる人って、ここ(信用度も知名度も高い)だと思うんですよ。だからホリエモンはここだと思う。落合陽一さんとかもこっちになる。

こういう座標軸があったとして、こういうのをばーっと100人くらい座標軸に落としていったら、見えてくるのは結局なにかというと、座標軸でいうと、まずお金の出所が違う。

広告費はこっち(知名度は高いが、信用度は少し低い)ですよね。そりゃスポンサーさんからすると、いいように言ってくれるタレントさんは都合がいいんで。美味しいとか楽しいとか言ってくれたら、都合がいいんで。こっちの広告費から出てる。ここはどっちかと言ったら代理店ですよね。

ゲストとして楽しい結婚式を企画すべき

西野:つまりクラウドファンディングとか、オンラインサロンとか、お客さんから直接お金をもらうような人って、こっち(信用度も知名度も高い)に位置してて。今の時代のちやほやされている人って、今どこにいるかというのを見てきたら、けっこう見えてくるかもしれないですね。

「あれ? 私ここにいていいんだっけ」みたいな。「私ここにいたけど、今はちょっと待て」みたいな。最近すごくおもしろいのが、前までだったら本の帯ってタレントさんだったんですよ。つまり俳優さんとかアイドルとかの「この本おもしろい」というのが並んでたんですけど、最近の帯を見たら、だいたいホリエモンとか、そっちになってきてるんですよ。

つまり、本の出版広告費はこっち(信用度も知名度も高い)に払われ出してるんです。広告費もここに払われ出してる。要は嘘つく前提で生きてる人に広告費を払っても、広告効果がないということがもうばれてきてて、本音でしゃべってくれる人にもうお金を払うようになってきてる。

広告費もこっちにいってるんで、それで自分がどこにポジションをとったらいけるかとかいうのは、もう具体的に見える。それが座標軸を引くとわかりやすいですね。

質問者7:「自分は今ここにいていいのか?」ってなる。

西野:そうそうそう。空気読んでここにいるけど、今これどうなるんだって。これはどこからお金が発生して、誰に応援してもらうんだっけ、というのがもう見えるんで。それがいいかもしれないですね。

まさか僕、CRAZY WEDDINGさんのこのイベントで、こんな話になるとは思わなかった。

(会場笑)

質問者7:ありがとうございました。

西野:ありがとうございます。そんなところですかね。

司会者:最後、結婚式をもっと自由にという今日のテーマを改めて見返したときに、どんな結婚式が世に広まればいいかというのをちょっと一言。

西野:あ、はい。僕はあっちですね。もう今やってくれたのが一番いいです。ゲストとして楽しいのがいいですね。で、選びたい。お金を払ってるので選びたい。右に行きたいときは右に行くし、左だと左に行きたいし。トイレに行きたいときはトイレに行きたいし。

こっちでちゃんとハンドルを握りたいですね。これまでの結婚式は握らしてくれなかったんで。ずーっと、乗れというだけだったんで。

司会者:最後に山川さんもいいですか?

山川:そうですね。なんか話をしてて、ゲストって3万円を払いたくないわけじゃなくて、払って本当にその二人が喜んでる姿を見れたり、私が来て意味があった、価値があったなって思える。自分が参加して祝える結婚式が、最高の結婚式だなというのは改めて思いました。だからこそ、祝いなんだみたいなのをすごく思いました。

西野:素晴らしい。

(会場拍手)

山川:ありがとうございました。

西野:ありがとうございました。

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