東京と地方の「ヒト・モノ・カネ・情報」のギャップ

嶋田光敏氏(以下、嶋田):みなさまこんにちは。ビズテックスの代表をしています嶋田と申します。本日は私どもの「BizteX X-CONFERENCE(ビズテックス クロス-カンファレンス)」にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

この規模でカンファレンスを開催するのは初めてのことですが、多くのみなさまにお集まりいただき、非常にうれしく思っています。

今回のカンファレンスのテーマは、『テクノロジーが変える、経営とワークスタイルの未来』と題しています。

今まさに日々外部環境が変わってきたり、AIやブロックチェーン、私どもが提供するようなRPAなど、新しいテクノロジーがみなさまの周りにどんどん広がってきていると思っています。

そのような中で、みなさまの経営や事業の成長において、今回はなんらかのヒントになるようなイベントにできればと思っています。

私たちのセッションや、このあとのお客様やパートナーのセッションもございますし、またホワイエにはパートナーのみなさまのソリューションなども展示していますので、ぜひお立ち寄りいただければと思います。

まず最初に、このような機会をいただき、みなさまの前に立たせていただいていますので、私の原体験を踏まえた自己紹介と、なぜ私たちがこの事業をやるのかについてお話をしたいと思っています。

少しスライドを進めさせていただきます。

こちらの風景、どこでしょうか? 実は私の実家である四国の香川県大野原町です。香川県でも西のほうに位置していまして、山や海に囲まれた場所です。

小さいころ、私はサッカーの漫画を読んでいて、すごくサッカーが好きな少年でした。しかしながら、小学校や中学校にサッカー部がないという状況でもありました。それくらい地方であり田舎であったということです。

一方、テレビを見ますと、よみうりランドでサッカーの全国大会が行われていたり、高校サッカーなども行われていました。私は、やりたいことができない環境にものすごくもやもやして幼少期を過ごしました。

その後、社会人になりまして、ジェイフォン四国からITや通信の業界に携わってまいりました。その後Vodafoneに買収され、さらにソフトバンクに買収されたというかたちですが、一貫してBtoBの事業に携わってきました。

ソフトバンクに買収された2007年、私は転勤で東京に来ることになりました。そのとき感じた課題が1つあります。それは何かと言いますと、東京には圧倒的にヒト・モノ・カネ・情報が集まっていまして、ビジネスが動いている中心地であったということです。

私が小さいころに過ごした四国と比べますと、ヒト・モノ・カネ・情報の圧倒的なギャップが存在していました。

定型業務に時間を奪われてやりたいことができない

これを、当時関わっていたITやインターネットを使って、もっともっとヒト・モノ・カネ・情報を流通させたり循環させたりすることによって、ギャップをなくしていけるのではないかと思ったのが私の課題感であり、1つの志でもあります。

一方、ビジネスの世界で、私はソフトバンクで法人向けの営業を行い、営業目標達成率ナンバー1になったり、その後、営業戦略や新規事業開発の責任者を担ってまいりました。例えば、法人向けの電力小売事業や、AIのWatsonのプロジェクトを立ち上げていました。

それと同時に、その事業やプロジェクトごとに行われるあらゆる定型業務が発生してきたことも目の当たりにしました。そういった定型業務は、プロジェクト単位でメンバーにやってもらっていました。

このような定型業務は非常に大事なのですが、地味であるということで、メンバーから「こういった業務はやりたくない」という声を多くいただきました。まさしく、本来やりたいことに対して自分の時間が使えないところは大きなギャップであると気づきました。

こういったことを解決するソリューションとして、RPAがあることに当時気づきました。ただ、当時のRPAは、それこそオンプレミス型のものが多く、コストが高く専門的な知識が必要で、結果的に大企業向けのサービスになっているということも調べていて気づきました。

まさしくこれも、世の中のギャップの1つであったということです。本当は、IT武装が行き届いていない中堅中小企業や多くの人に、もっともっと届けるべきではないかと思っていました。

そういった想いを持って、私は3年前にビズテックスを創業いたしました。その後、Co-founderである袖山と出会い、この事業に本格的に取り組み、サービスを開発してまいりました。

私たちの会社は、「テクノロジーで新しいワークスタイルをつくる」ということをミッションに掲げています。国内のみならず、新しいテクノロジーでみなさまの働き方をどんどん変えていきたいと思っています。

ビズテックスのサービスの詳細につきましては、後半で詳しくお話をさせていただきたいと思います。

日本における仕事の課題は生産性や満足度の低さ

ここから本題に入ってまいります。今日ご来場のみなさまに質問です。この中で、働き方改革に取り組んでいる企業様がいらっしゃれば、ぜひ挙手をお願いいたします。

(会場挙手)

ありがとうございます。このカンファレンスに来ていただいたということは、やはり(そうした問題に)非常に敏感な方々ですから、ほとんどのみなさまに手を挙げていただいたのではと感じています。

私どもはいくつか調査をしてまいりました。日本の企業のみなさまのワークスタイル変革の意識を調べてみますと、96パーセントの企業のみなさまが変革の必要性があると感じていらっしゃいます。また、仕事に対する満足感を調べてみますと、これも世界と比べるとまだまだ低い状況であるということです。

世界を見てみますと、これは最近日本にも入ってきているWeWorkの映像ですが、非常にオープンな環境でおしゃれな場所で、みんなが楽しみながら仕事をするワークスタイルがどんどん広がってきている状況です。いろいろなみなさまとも競争しながらビジネスを行う。こういったクリエイティブな環境が世界では起こってきている。

一方、現在の日本を少し見ていきたいと思います。みなさまもご存知のように、日本の総人口は、この先30年で24パーセント以上減っていくとも言われています。

また、生産年齢人口においては、この先30年で約3割減っていくということですね。日本の労働生産性も調べてみますと、世界と比べてもかなり低い。最低レベルであるという状況です。

みなさまも課題に感じてらっしゃいますように、労働生産性を高めて会社の事業を伸ばしていくにはどうしたらいいのかということが近々の課題ではないかと、私は思っています。

今回私は、労働の環境における3つの時代について、みなさまにお伝えしたいと考えています。改めて調べますと、日本の労働生産性は1970年代以降ずっと右肩下がりの状況です。では、1970年代以前はどのような状況であったかということですね。

ご存知の通り、高度経済成長の真っ只中で、大きな工場に大きな機械が入って省人力化や作業の効率アップを行ってきた時代です。私は1975年生まれなのでこの時代は過ごしていませんが、これはまさしく父の時代でした。

これが私が考える第一次労働革命の時代であったと思います。業務の時間を大きな機械やコンピューターによって(削減しながら)圧倒的に生産性を上げてきたという時代です。

スマホの登場がもたらした第二次労働革命

もう1つの労働革命は、実は10年前に起こっていたということです。10年前です。みなさま、何だとお思いでしょうか? そうです。iPhoneを始まりとするスマートフォンの登場です。

みなさまも今、スマートフォンを生活の中でも仕事の中でも活かしてらっしゃると思います。私は10年前、まさしく通信キャリアにいまして、この新しい端末を世に広めるということにも携わってまいりました。

発売当初は「こんな端末、誰が使うんだ?」「使えないんじゃないか」という声もたくさんありましたが、10年経った今を考えてみますと、みなさまの中では切っても切り離せないようなテクノロジー、欠かせないツールになっているのではないかと思います。

まさしくビジネスの中でもメールを見たり、添付ファイルを見たり返事をしたりということが即時にできるような新しいテクノロジーであったと、私は思っています。これが第二次労働革命の時代であると考えます。

それ以前の、ガラケーでメールを見ようとすると、メールサーバーの横にゲートウェイを置いてお金と手間をかけてやっていた時代が、一気に変わってきたということです。

スマートフォンが普及して、移動時間や隙間時間にメールを見たりできるということで、パソコンを開く時間や会社に帰ってメールを処理する時間が一気になくなったと考えています。

ここまでを少しまとめてみますと、業務の時間の使い方を機械やコンピュータが変え、また移動時間や隙間時間をスマートフォンが変えてきた時代でございました。

移動時間や業務時間を変えてきたということで、もうこれ以上変えるところがないのではないかと思っておられるかと思いますが、これから新しいワークスタイルの時代が来ると考えています。

私は、そのキーとなるテクノロジーがRPAだと思っています。シンギュラリティが迫る中、AIやいろいろなテクノロジーがありますが、非常に手短にすぐ効果を出せるテクノロジーがこのRPAであると、私は考えています。

RPAの普及で第三次労働革命を起こす

RPAはご存知の通り、日々行われる単純で大量の定型業務をソフトウェアロボティクスに代行してもらうという概念です。

例えば、大量のデータ入力やデータ取得、また交通費精算などの業務をロボットに置き換えて、それをタイマー予約して動かしておくことができれば、それこそ夜の時間に働いてくれたり、移動時間にロボットが働いてくれたりします。

そして、自分の業務時間にそのデータを見て、お客様と打ち合わせたり分析したり、そういったクリエイティブな時間を過ごせるということで、すべての時間の在り方、概念を変えられるようなテクノロジーだと考えています。

これが第三次労働革命だと考えています。みなさまもこの第三次労働革命の時代に、どのようなテクノロジーを活かして自分たちの業務を変えたり、事業を成長させていくか、非常に気になっているのではないでしょうか。

少しまとめますと、1970年代以前は肉体労働、ブルーカラーの業務をハードウェアロボットに置き換えました。これからは、ホワイトカラーの単純業務や大量の定型業務をソフトウェアロボットに置き換える時代が来るということです。

RPAのマーケットを見ていきますと、いろいろなデータがありますが、CAGR(Compound Average Growth Rate:年平均成長率)で50パーセント以上伸びていて、グローバルでも5,000億になるとも言われています。

また国内での状況を見ますと、大手企業はPoC(Proof of Concept:概念実証)を含め、かなり導入が進んでおり、これからの時代は中堅中小企業のみなさまを含めて導入が加速していくようなタイミングだと私は考えています。

また業種を見ていきますと、事例が多いのは金融や自治体のみなさまです。これからは、例えばサービスや小売など、いろいろな業種にRPAのような新しいテクノロジーが広がってくるタイミングでもあると思います。

このRPA、新しいテクノロジーが浸透することによって、どのように経営スタイルが変わってくるか。私は3つの観点からお伝えしたいと考えています。

定型業務をなくせば時間の使い方が変わる

1つずつ見ていきます。1つ目が職種やスキルです。MicrosoftのOfficeが広がって、みなさま今では当たり前のようにパワーポイントやエクセルなどを使って業務をされていらっしゃると思います。

RPAも今はまだいろいろな製品があって、プログラミングの知識が必要だったりしていますが、これがどんどん簡単になって一般化してくると、私はビジネスで使う新しいスキルの1つになってくると私は考えています。

エクセルを開いてグラフを作っていたように、RPAを覚えて業務を自動化する。そうすることによって業務を効率化させ、時間の使い方が圧倒的に変わってくるという時代です。

また、RPA操作技術がみなさまの当たり前のスキルになってきますと、これまでのように縦割りで階層があって仕事を管理するところから大きく変わってくると思っています。

みなさまも、定型業務は社員の中でも若い方や新入社員に任せていたのではないでしょうか。今もそうかもしれません。

私も前職でいろいろなプロジェクトを立ち上げるために若い方にやっていただいていたんですが、今の時代にそんなことをやってもらっていると、新入社員は辞めてしまうと私は考えています。せっかく採用しても、すぐ辞めてしまう。非常にもったいないと私は考えています。

新しいスキルとしてRPA操作技術が身につきますと、定型業務がなくなって管理するコストも減ってくるということで、階層構造ではなくフラットな組織になっていくべきだと考えています。

そうすることによって打ち合わせの時間だったり、仲間やお客様とコミュニケーションする時間が圧倒的に増えて、どんどんどんどんクリエイティブになっていく。こういうマネジメントスタイルが求められてくる時代になっていくと、私は考えています。