生命誕生以来、地球上のマジョリティーはバクテリアである

タジリケイスケ氏(以下、タジリ):またテーマに戻るんですけど、ダーウィンの……。

(一同笑)

三上丈晴氏(以下、三上):進化論って言っても、たくさんあるんですね! ダーウィニズムだけじゃなくて、いろいろ。

渡辺政隆氏(以下、渡辺):進化論というか学説でいえば、そうなりますね。

タジリ:その中でもダーウィンが絶対的な位置というか。

渡辺:ダーウィンが何を言ったかということになるんですけども、自然淘汰説はメカニズムのすべてではなく、1つの学説だということです。ダーウィンが何を一番言ったかというと、「進化というのは枝分かれだ」ということですね。それは今も、すごい慧眼だったと思うんです。それを否定する人はいない。1回枝分かれしたら、それが再び融合することは原則的にはないんですね。例外的に昔、古細菌の頃にちょっとありましたけどね。

タジリ:その進化論でいうと、枝分かれしていく中で結局、その中で残っているのが人類だったり、今の生物だったり、という考え方なんですかね?

渡辺:もちろん今の時点で残っているものがいるわけですけど、それが勝者とは限らないですよね。

タジリ:人間も今は残っているけれども、この先に別の何かが、先ほど言ったアメーバ的なものかわからないですけど、それが人類を支配するようなこともあるわけですかね?

渡辺:地球上に生命が出現してから、いつもマジョリティーはバクテリアですから。地球はバクテリアによって支配されている。人間の身体にもいっぱいいますし、共生しています。

三上:コントロールされているかもしれませんよ。なぜビールを飲むんだろう? バクテリアに支配されているかもしれない(笑)。パラサイトとか。

(会場笑)

渡辺:免疫系は腸内細菌で(もっている)ということはありますからね。そういう意味では、なかなか一筋縄ではいかないですね(笑)。

三上『ムー』的には、異星人が遺伝子操作した結果、ホモ・サピエンスが生まれたという説も扱います。

(会場笑)

タコは地球外生命体!?

三上:あ、タコ? そうそう、今すごいですよね。ヤフーニュースでも(取りあげられて)タコが地球外生命体だということで、今月ブームになりました。

(会場笑)

ちゃんとシカゴ大学とかカリフォルニア大学とか、そういった大学の教授の方々がグループでやって検証した結果、専門誌に「タコは地球外生命体だった可能性がある」って言っているんだから!

(会場笑)

『ムー』だからじゃない、だって(専門誌で)言っているんだから! 遺伝子を分析したら、解析したらそうだった。他の生物とタンパク質の合成とかがあまりにも違いすぎる。それで、(渡辺)先生の著書にも『眼の誕生』という本がありますけど、人間の目、哺乳類の目って、カメラのレンズ絞りみたいなのとかできて、すごいじゃないですか。でも猫とか犬とかの眼は、こんなカラフルな世界を見ていないですよ。(神吉氏と渡辺氏に)ねえ!? ほとんど緑とか青っぽい世界なの。

眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く

渡辺:たしかにタコとかイカは人間と同じレンズ眼で、系統的に独立に進化したものなんです。すごいなというのはありますね。

三上:だからタコとかイカは、人間と同じようにカラフルに見えるんです。

渡辺:昔、僕がすごく感心したレトリックなんですけど、ライアル・ワトソン著の『生命潮流』ってありましたよね?

生命潮流―来たるべきものの予感

三上:ありましたね!

渡辺:ニューサイエンス。あの人の『生命潮流』で、「地球上で今、一番大きな眼を持つ生き物は何か?」とあるんです。何だと思います?

(会場ざわつく)

ダイオウイカです。「ダイオウイカはあの眼で何を見ているのか?」「あの眼で集めた情報を、どこに蓄積して何に活用しているのか?」とライアル・ワトソン先生は言っていましたね。その、目の付け所がすごいですよね。

三上:すごいですよね! 『生命潮流』という、あの分厚い、工作舎から出た本! あれ読んで感動してねえ。生物学者になろうかな、って一瞬思いましたよね!

渡辺:フリッチョフ・カプラとか!

三上:そう! あの頃、工作舎の本ばっかり読んでいました。テレビ番組やったんですよね? 『生命潮流』のライアル・ワトソンは日本贔屓でね、大好きなんですよね。

渡辺:大好きですね。

三上:その番組の中ではね、ダイオウイカじゃなくて巻貝でした。巻貝を捕って、こいつの眼は……って言って。(神吉氏に)興味ない?

神吉弘邦氏(以下、神吉):いや……(笑)。

盲点がない、想像以上に合理的なタコの身体

タジリ:では、次にいきます。時間がなくなってきました(笑)。

三上:人間の眼って盲点があるでしょ!? (手振りを交えながら)真ん中にこうすると、一瞬消える。見えなくなる。タコの眼って、盲点がないのね。

渡辺:神経のつき方が違っていて、人間は網膜のところに神経がピュッっとなっているけど、タコは直接神経がつながっているんです。だから(タコは)人間よりも、眼やその他、合理的かもしれない。

タコは足元に神経節があって、8個の脳があるって言っている人もいます。

三上:タコが発生したのってカンブリア紀ですよ! カンブリア紀、5億年前よ。

渡辺:それは全部。今の生物は、みんな5億年前。

(会場笑)

三上:人間がね、比べたんです。ずるい。タコはね、ヤバイんだよ。生物はどうして発生したのか? カンブリア紀になぜ大爆発(注:今日見られる動物の門の多くが一気に出現した現象のこと)があったのか?

その1つの説がパンスペルミア説。イギリスのフレッド・ホイル大先生が、「宇宙から降り注いでくるんだ」「彗星が生物やウイルスを、地球に撒き散らしている」「それで生物が発生したんじゃないか」と言っている。ほら、タコは宇宙生物だよ(笑)。

渡辺:すごく飛躍がありますけどね(笑)。

タジリ:そこの(論理が飛躍している)「間」を研究されている人もいるんですか?

渡辺:もちろん。彗星の尾の中に、いろんな有機物が入っているのがわかっていますから。でも、それを極論すれば、すべての生物、すべての星はビッグバンでできて、素粒子でできているわけです。我々はみんな素粒子。

三上:そういう意味でいうと、有機物がね。彗星にはメタンがありますからね。火星にもメタンがありますよね?

渡辺:火星人もいる(笑)。

三上:火星人もいる?(笑)。では、H.G.ウエルズが正しかったということですね。火星だって昔、海があったんですからね。

タジリ:宇宙に生命・タンパク質があったという話を聞いたことがあるんですけど、「人類は火星からやってきた」とか、「共通祖先と違うところから人類が誕生した」みたいな可能性もあるんですか?

三上:火星の生物が見つかってDNAを調べれば、「あ! 同じじゃん!」って(笑)

タジリ:そういう可能性も……。

三上:遺伝子があれば、一発でしょう。

(会場笑)

渡辺:こういう話でいいですか?(笑)。

(会場笑)

タジリ:台本も時間もないので、最後のテーマに行きたいと思います。

「未知」への興味が科学を発展させてきた

タジリ:はい、テーマ1は「科学・非科学とは何か」ということで、三上さんのフィールドの話としてさせていただき、テーマ2は「進化とは何か」ということで、人類はどうやって進化をしてきたかという話を、進化論を研究されている渡辺先生のところでさせていただきました。

そこで共通するテーマは何だろうということで、「なぜ人は未知なものに惹かれるのか」というのが、単純な疑問として湧き上がってきました。このへんを解明するというか、紐解いていきたいなと考えています。ポイントについて、何かご意見をいただければと思います。

三上:たった1つ、怖いんですよ。未知なるものは怖い。怖いから正体を知りたい。「怖いもの見たさ」というものですね。心霊写真なんかも、「うわ! 怖っ!」って言いながらも見たいというのがあるじゃないですか。

渡辺:美しいものに惹かれて、生物はなぜ美しいのか見たいというのもありますね。恐怖と美しさというのは、感情的には身近と言いますか、「恐竜が好き」みたいな基本的な好奇心みたいなものもある。それで科学が発展してきたんだと思いますよ。

三上:哲学的に言うと、エロスとタナトスですよね。

(会場笑)

神吉:『ムー』の読者は4割が女性ってうかがいましたけど、いかがでしょう。

三上:女性は占いとかスピリチュアルとかパワースポットなんかが、理屈じゃなく好きじゃないですか。パワースポットとかに行った時、男はだいたい「何がパワーだよ。どんなエネルギーだよ。この地面にどんな力があるんだよ。電磁波か? イオンか?」「そういう話じゃないの!」「この神社に神様がいて、恋愛の……」「その神様って、何だよ。もとは人間だったんじゃないの?」「もういい!」みたいなね。そういう感じでしょ?

(会場笑)

タジリ:そういう会話は実際によくあるんですか?(笑)。

三上:よくある男女の会話。占いなんかそうでしょ? 今日の占い。占いに科学の裏付けなんてないんだから、そんなの気にしてどうするんだよってね。

渡辺:今日ね、「めざまし占い」で(自身の星座が)1位だったので、なんとか今日は乗り切れるかなと思っているのですが(笑)。

(会場笑)

タジリ:そういうことを信じたくなる?

結果が出なくても未知への興味は尽きない

タジリ:このテーマですけども、未知なものに惹かれた結果、DNA的に進化したいから知恵を蓄えたいとか、そういうことは考えられるんですか?

渡辺:ちょっと質問の意味がわからないんだけど(笑)。進化については、我々がどこから来て、どこへ行くのかは興味ありますよね。宇宙論なんかまさにそうですよね。「宇宙の始まりは何だったのか」「なんで我々は今、ここにいるのか」「こんな広い宇宙があって、ビッグバンの前はどうだったのか」「我々はなぜ今ここにいてこんな話をしているのか」ということを考えると不思議ですよね。

そこでやはり、宇宙物理学者の多くの人が「神に会っちゃう」というのもあると思うんですよね。立花隆さんの『宇宙からの帰還』では、アメリカ人の宇宙飛行士の半分が「神に会っちゃった」と言うんですよね。

宇宙からの帰還 (中公文庫)

三上:超能力研究所みたいなのをけっこう作っちゃってね。そこにふらっと現れたのがユリ・ゲラー。そこにたまたま矢追(純一)さんがいて、「木曜スペシャル」(というテレビ番組)に出演させて、スプーン曲げが一世を風靡した。

(会場笑)

タジリ:世間的には新しい興味ということで、爆発的な人気になったんですかね?

渡辺:E・Tもそうですね。E・Tになるとかわいくなっちゃうけど(笑)。宇宙がわかればわかるほど、他にもE・Tがいるんじゃないかということになりますよね。いる確率が高いと思いますけども、それを知りたいというのはあるんじゃないですかね?

三上:地球外生命探査とか、地球外生命学という学問が日本以外にはあるんですよね。普通にハーバードとかケンブリッジとかに、ちゃんとある。日本じゃ、東大でも京大でもやらないでしょう?

渡辺:アメリカでは電波望遠鏡に投資家がおを金出していたけど、最近、研究費がなくなったという話です。スティーブン・スピルバーグが一時期かなり出していたという話があったけど、いつまでたっても(地球外生命が)見つからない(笑)。

(会場笑)

「人間とは何か」という問いに挑み続ける『ムー』

三上:意外なところで、バチカンの放送局の電波塔。

神吉:何のために?(笑)。

三上:地球外知的生命体を探査するの。でも、バチカンの立場からすると、「宇宙を創ったのは神なんだから。他の星に別の頭がいるかもしれないよね。いたら、ちゃんと布教しなきゃいけない」ということです。

(会場笑)

いやいや、本当にそう(笑)。そういう使命というか、天性なんでしょ?

渡辺:宣教師が宇宙船に乗ってやって来るんだ(笑)。

三上:ちなみに、最近のバチカンは進化論を認めちゃっているので、「それでいいのか?」という思いもありますけどね。

渡辺:科学と宗教は方法論も違う。だから科学と宗教と超科学は共存できる、みたいなね(笑)。

三上:結局、「人間とは何か」「自己とは何か」「命とは何か」という問いに行きつきますからね。その答えは、まだ出ていない。

今の小学校の現代社会の最初のページに書いてある、「人間とは何か」というのは、ギリシャ哲学以来の命題ですよ。これについては「答えは出ていない」と書いてある。それについて挑戦し続けるのが『ムー』です。

(会場笑)

渡辺:はい(笑)。

タジリ:じゃあこれは、『ムー』を読み続けていけば、「哲学とは何か」もわかるかもしれないということですね(笑)。

三上:もちろんですよ(笑)。

タジリ:哲学するというのは、人類ならではの考え方なのではないかと勝手に思っているんですけど、他の生物も哲学していると考えられるものなんですか?

渡辺:類人猿である大型のチンパンジーやゴリラと人間との一番の違いは、「未来を想像できるかどうかの違い」だと(京都大学)霊長類研究所の松沢(哲郎)先生が言っていました。だから我々は治療を受けていても「痛いんじゃないか?」と想像して、すごく不安になる。

けれどチンパンジーの場合は今、治療をやっていても「痛いんじゃないか?」という想像ができない。想像する力がない。なので、恐怖を感じないって言っていました。そこが、人間と他の類人猿の一番の違いなんじゃないかと思うんです。

逆に、人間はそういうことを想像して予想してしまうから、いろいろ超科学とか偽科学とかにハマる。宗教、哲学が必要になったりする。三上さんには哲学が必要になったりする(笑)。そういうことじゃないですかね。

もしインコが手を自由に使えたならば

三上:インコとかは(未来を想像することを)知ってそうだよね!

(会場笑)

インコは頭いいし。

渡辺:高等動物ですからね(笑)。カラスとかもね。

三上:アレックス君(注:比較心理学者のアイリーン・ペッパーバーグ氏が飼っていたインコの名前)は死んじゃったけど、嘘はつくし、人間をからかうし、時間の概念があって明日とか昨日とかって普通に喋るんだよ。

渡辺:大型のインコは何十年も生きるんですよね。

三上:もう1羽と一緒に勉強していると、「おまえ、バカだなあ」とか、そういう会話をしているの。だから、もしインコに手があったら人類は征服されているね。

(会場笑)

タジリ:高等な生き物(笑)。

三上:そうそう。危ない。だから恐竜がそのまま進化してインコ(鳥類)になっているからいいけれど、羽根が恐竜の(ような)手で、もうちょっと使えるようになっていたら……。

これはあくまでも科学的な予測、推論だけど「恐竜人」というのが考えられているの。ダイノサウロイド。あいつらがいたら、絶対征服されている。だって連中のほうが歴史長いし。

渡辺:いや、恐竜と哺乳類はほぼ同時に出ていますね。なので、先に恐竜が繁栄して、恐竜が滅びた機に乗じて、哺乳類がばっと出てきた。意外とそんなに違わないんです。

三上:まだ化石は見つかっていないけども、中生代の哺乳類ってたかだかネズミくらいで、大きくてもこのぐらいだって言うけど、たぶん南極あたりにもっとでかいのがいたんじゃないの? 南極の氷の下を発掘したら、古生代のなにかでかい生物が出てくるかもしれないよ? ひょっとしたら恐竜、ダイノサウロイドも出てくるかも!?

渡辺:南極で恐竜は見つかっていますよ。

三上:“恐竜人”が出てくるかもしれない! 南極の地下に……クトゥルフ(注:『クトゥルフ神話』に登場する神話生物)みたいな世界ですよね(笑)。南極大陸は、ありじゃないかなーと思いますよ。ちょっと小型だけど、化石は実際見つかっているし。とんでもないのがいるんじゃない? 

「想像力」を得てしまった人間の性

タジリ:この間、「何百万年前だか何億年だか前に死んでしまった生物が見つかった」というニュースを見たような気がするんですけど、何かDNA的に新しい発見があるんですか?

渡辺:線虫かな?

三上:線虫ですよね!? 「氷漬けになっていたのが、復活した」という。

タジリ:そういうニュースがあったと思うんです。……また、最後お時間がなくなってきたので、そろそろ最後のテーマのまとめに入りたいです。なかなかまとめづらい最後のテーマだったので、どうしたものかと思うんですが(笑)。「なぜ人は未知なものに惹かれるのか」というと……。

渡辺:先ほども言いましたけど、想像力。我々人間は、想像力を持ってしまったというのがあるでしょうね。他の動物は生きていく上で必要な情報だけを集めればいいんですけど、我々はいろいろ余計なことを考えたり妄想したりする性を持ってしまっています(笑)。

三上:基本的に妄想族ですからね。

タジリ:これも人間が背負ってしまった性なんですかね?(笑)。

三上:脳がでかすぎるんでしょうね。余計なことを考えすぎる。なんで、こんなにでかいんだろう?

神吉:ちょっとなにか開発すれば、可能性が広がるとか(笑)。

三上:日本だとあんまりですけど、アメリカではトランスヒューマニズムっていって、どんどん置き換えられるところは置き換えちゃうんです。何がすごいかというと、モニタリングできるんです! 予め脳波などのデータを取っておくと、何を考えているかというような頭で思い浮かべた映像をモニタリングできる。

「記憶のコピペ」は実現する!?

三上:あとは、別の人に思っているものを伝えられる。「ゲームやらせて」「右のボタンを押せ!」などに成功しています。それをWi-Fiで飛ばしたら……ほらテレパシーだ! テレパシーですよ。しかもそのデータを1度飛ばせるということ、信号で送れるということは、メモリーやハードディスクに残せる。そうすると、人が思い出せない記憶でも、ひょっとしたら取り出せる。ハードディスクだとかメモリーに取り出せる。

大事なところは、ここですよ!(笑)。取り出したこの記憶を、別の人にダウンロードする。その人は、自分の前世がそれだと思いこむ可能性がある。面白いことに、心臓移植をした人って、ドナーの人の記憶があるといいますし。

神吉:ありますね。

三上:嗜好も変わっちゃうんですよ。女性に男性の心臓を移植すると本当に、女性なのに女性が好きになっちゃうというのがあるんですよね。臓器に記憶があるんじゃないかな。

だから、ひょっとしたら生まれ変わり云々と言われている現象なんかは、そういった記憶のコピペじゃないのか。

渡辺:『ムー』の本領発揮ですね(笑)。

タジリ:「!」と「?」をつけておくことで、問題を回避してしまうようなところもあるんですかね(笑)。

三上:そうです(笑)。そこが、ハンドルの「遊び」みたいなところですかね(笑)。

タジリ:はい。ありがとうございます。結末としては、まだいろいろ聞きたいところはあるんですけど、お時間が迫ってきたというところで、質問をいくつか受け付けたいと思っております。せっかくですし、なかなかこういう機会はないと思うので、ぜひ、手を挙げていただければいくつか受け付けたいと思います。いかがでしょうか?

たぶんここで手が挙がるのは、「ムー民」と言われる人たちですね。相当、手が挙がるとおっしゃっていたのでどうなるかと思っていたんですが、いかがでしょうか? 大丈夫でしょうか? それ(手が挙がらないということ)は「ムー民」であることを隠したいということなんでしょうか?(笑)。

三上:まあ、だいたいはね(笑)。隠れているよね。

タジリ:神吉さんからも何か。せっかく出ていただいたのでお願いします。

神吉:僕ですか?(笑)。「Twitterのハッシュタグで」というのはどうなったんでしょう?

タジリ:(スライドから)ハッシュタグが消えている……知らない間に消えちゃっているので、来てないですね。

(会場笑)

三上:なんかの祟りですね(笑)。

(会場笑)

タジリ:何かあったときに、そういう「超科学的なこと」で解決できるのはいいですね(笑)。

「幽霊のせい」で済ませればいい

三上:たぶん、家の中で一人でいる時に「ガタンとか音がした!」「声がした!」となると、不安になるじゃないですか。「あっ、でもきっとこれは幽霊だな!」と思えば安心するんですよ。

(会場笑)

タジリ:そうですかね(笑)。幽霊だから怖いという(笑)。

三上:空耳でもいいんだけど、「ああ、きっと幽霊だな!」で。それが本当に人間だったら、強盗が来たとかいうことで怖くなるけど、「幽霊! 幽霊だよ!」って(笑)。

渡辺:昔、僕は「自然史学(ナチュラルヒストリー)双書」というのをある出版社でやっていたんですけど、親会社が新興宗教関連のところでして、その出版社の人たちに「守護霊」を間違えて「背後霊」と言ってしまったんですね。

(会場笑)

編集者の人は、「正しくは守護霊ですけど、まあいいです」って言ってくれました。

(会場笑)

三上:背後霊の中の守護霊には、守る方の守護霊と主護霊があってね(笑)。

渡辺:その幽霊も守護霊も怖いですから(笑)。

三上:「ありがとう、おばあちゃん」ってね(笑)。ほら、人生が豊かになる。

(会場笑)

タジリ:守護霊は良い霊としても捉えられるし、悪い霊としても捉えられるというように、人間が都合のいい解釈をしている感じなんですかね?

三上:アニメ『妖怪ウォッチ』では、何でも妖怪のせい。宿題を忘れたのも、妖怪のせいみたいなね(笑)。

タジリ:一時期、社会問題ぐらいになりましたよね。

三上:それで心のバランスを保つというかさ。あんまり自虐的な子どもになってもよくないし、いいことだなーと思いますけどね(笑)。

タジリ:そういう感じで、いいですかね? 最後、まだ質問を投げたい人いますか?大丈夫ですか? では、ここでオンタイム、時間となりましたので、以上で終わりたいと思います。

まだお聞きしたいことはあったんですけれども、また次回、展開を含めていろいろお話していただきたいと思います。