体重が減って、学習パフォーマンス向上も見込まれる朝食習慣
ただし科学的根拠には乏しいのが真実

Does Eating Breakfast Really Help You Lose Weight?

朝ごはんをしっかり食べることは、ほぼ無条件に良いこととされている昨今。しかし、そこに科学的な根拠はあるのかというと、実は「解明されていると言い難い」という状況だそうです。YouTubeのサイエンス系チャンネル「SciShow」では、朝食がもたらす効果について解説しています。

スピーカー

朝食と体重減の関係性とは

マイケル・アランダ氏:朝食は一日のうちで一番重要な食事である、と言われ続けてきました。これは本当に真実なのか、科学はこれまでその解明に取り組んできました。そして、いざ導き出されたその研究の結果は、どちらとも言えるものでした。

みなさんが耳にしたことがある主張の一つに、朝食を毎日食べることは、体重を減らす手助けとなるというものがあるでしょう。少なくともある程度は、確かに体重減をサポートするという証拠があります。

アメリカ心臓協会は2017年、異なった食事のパターンによる効果について、関連する研究のデータベースを調べ、そのなかから主なパターンを探しました。その結果、朝食を食べる人は臨床的に肥満が少ない傾向にあるとの結論に達しました。

しかし、これらの多くの研究は、単に人々の朝食の習慣とその他のさまざまな情報を聞き出したレポートに基づくだけのものです。

そもそもきちんとした実験データが存在しない

実験データが無いのですから、体重減には別の多くの要因が影響している可能性もあります。例えば、朝食を抜く人々が全体的に不活発気味であったり、そもそも全体的に貧相な食事をしているかもしれない、といったことです。研究者たちが実際に実験をしてみると、朝食の効果は、あるのかないのか、さらに分からなくなりました。

2016年、肥満度指数(BMI)が肥満の範囲にいる23名に、朝食をとるかとらないかをランダムに指定し、6週間経過をみるという実験をしました。朝食を食べるグループがなにを食べるかについて標準化はしませんでしたが、午前11時までに最低700キロカロリーを取ることとしました。

この2つのグループの間に、テスト期間内の体重にそれほどの違いを見つけることができなかったにもかかわらず、その他の研究では効果が見られたり、逆にまったく効果のないものもありました。

多くのダイエット関連のwebサイトが好んで述べているにもかかわらず、朝食をとることが体重を減らすことに関して確実な効果をもたらすとは言い難いのです。しかし、まだ朝食をとることをあきらめないでください。体重減だけが唯一可能性のある効果ではありません。

インスリン感受性が上がるという、意外な効果

さきほどのアメリカ心臓協会のレポートによると、高コレステロールや高血圧、高い血糖値の人が、朝食を食べるグループには少ない傾向にあることがわかりました。

さきほどの2016年の実験では、朝食をとるように指定されたグループは、実験が終わった6週間後にはインスリン感受性が上がっていました。血糖値をコントロールするインスリンが、被験者たちにとって少なくて済むようになったのは良いことです。

現在、朝食をとることがなぜこうした効果をもたらすのか、解明されてはいません。しかし、朝食を抜いた人がその後にたくさん食べてしまう可能性があり、それは健康に影響してしまいます。

体重減と健康を保つこと以外にも、朝食の重要性は学校で頻繁に強調されています。学校の朝食プログラムは、子どもたちがより良い学習ができるのを多くの人が望んでいることからも人気があります。しかしここでも、証拠は半々です。

朝食で子どもたちの学習パフォーマンスは上がるのか

2009年に行われた学校朝食プログラムの研究レビューによると、朝食が学習のパフォーマンスに良い結果をもたらすことを発見しています。しかしこれは、子どもたちに実際に学校に来るように奨励したことによるからかもしれません。学校朝食の利益は、全体的に栄養が行き届いていない子どもたちにとっては素晴らしいものでしょう。

他の研究者グループは、2013年に出された証拠を見返し、習慣的に朝食を食べている子どもたちは学校で課題に集中し、学習のパフォーマンスが上がったと結論づけました。しかしここでも研究者らは、こうした効果には社会的・経済的ステータスといった、その他の要因が関わっている可能性があると注意しています。そもそも朝食を食べることができるということは、良いものを与えることができる家庭の子どもたちなのであろうといことです。

もう一度いいますが、問題はこれらの多くの研究が実験的ではないということです。彼ら研究者らは、朝食を食べない子どもと食べる子どもを比べているだけです。

ですから、研究者らが話すことができる内容は制限されます。例として、2015年の英国での研究を挙げます。11歳から13歳までの292人の子供が、朝食の習慣についてアンケートに答えました。研究者らは、子どもたちの朝食消費と認識推論能力との間に何の関係性も見出すことができませんでした。

いくつかの実際的な実験が、解明の手助けになるかもしれません。しかし、子供たちが朝食を欲しがるなら、実験によって朝食を奪うのは良い考えではありません。ですから、今持っているデータでなんとかするしかないのです。

とりあえず、朝食を食べても損はしない

もしこれらの朝食に関する研究結果が、大人の仕事におけるパフォーマンスを良くするかどうかを考えているなら残念です。まだちゃんとした研究結果がありません。学校とは違って、一般的に大人の仕事場において食事の提供は業務ではないですし、職場では解釈しやすいテストのスコアはありません。ですから、大人に関するデータを集めるのは難しいでしょう。

ここで考慮すべき点はなんでしょうか。もしあなたが朝食を食べるタイプの人だったら、あなたにはすでに自分自身のことをケアしてくれる要素があり、すでに良い食事をとっていることでしょう。

もし人生における悪い点がまだ修正できていなかったら、まずは心のこもった朝食から一日を始めてみましょう。朝食を取ることで、みなさんが傷つくことはありません。もしかしたら、みなさんの健康を良くしてくれるかもしれません。

栄養に関する研究はとても複雑で、答えを見つけるための多くの研究が世に出回っています。例えば、砂糖と脂肪の取り扱いです。

多くの人は、砂糖や脂肪がどれほど悪いものかということを話したがります。しかし砂糖や脂肪がどのように実際にみなさんの健康に影響を及ぼすのでしょうか? これらの疑問についても、Scishowのエピソードから学ぶことができます。

Occurred on , Published at

SciShow

Hank Green(ハンク・グリーン)たちがサイエンスに関する話題をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。

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