マルチ画面に対応し、使い勝手も向上した「CORE Plus Dia」

平山宏氏:ここで、実際のCORE Plus Diaをご覧いただきましょうか。こちらはWindowsの......。この画面ですね。これはブラウザですので、ふだん、みなさま方がお使いのメールやカレンダーなど(でおなじみ)ですね。このブラウザの横にCORE Plus Diaとありまして、ログインしますね。

こんな感じの画面ですね。販売、債権、債務といろいろあります。受注の画面をご覧いただきましょうか。基本的には、マウスの操作でもできますし、キーボード操作だけでもできるつくりになっています。見た目はこんな感じなんです。

後ろのほうの方は、「少し見え辛いな」という感じですよね。そんな「ちょっと目が遠いな」という方は、画面を大きくしていただく。若い方や、「いやいや、1つの画面でたくさん出たほうが、仕事の生産性が上がる」という方は、画面を小さくしていただく。こういった表示画面の拡大・縮小が可能です。

さてここで、明細の詳細画面を出してみましょう。明細の詳細画面では、画面を2分割することができます。

右側に今の伝票の画面を出して、左側にその明細を出す、といった感じです。さらにここで、右側の伝票画面を出したまま、もう1つ、別の伝票を左側に表示する、といったこともできます。

この画面を残したまま......「受注伝票画面を出しながら、商品マスターか何かを見てみたいね」というときは、これを残したままマスターを選んで検索(ができる)と。こんな感じでサクサクと作業できます。

このように、1つの画面で複数の画面を出しました。そして、さっきみなさまにご覧いただいたものが、まだこのタブの中に残っているんですね。これがいわゆるクラウド型といいますか、Webブラウザだと複数出すのは当たり前の操作なんですよね。ところが、今までできなかったんですよ。

お仕事をされるとき、1つの画面を終わらせて、メニュー画面に戻っていただいて、またそれから(画面を)出していただく......。複数のものを出したいときには、もう仕方がないからハードコピーを取っていただいたり、リストを出してもらって、リストを手元に置いて、それを見ながら画面を操作するといった状況でした。

それは、けっこう無駄だと思うんですね。時間もかかりますし。そういったことも考えて、いわゆるマルチ画面にしました。複数並べておいて、タブを選ぶように選んでいただいて、仕事をどんどん進められるつくりにしました。

できるだけふだんの仕事でお使いいただくみなさまに、シンプルに利用いただけるようにというところを意識しております。

基幹システムを作り続けて半世紀

私たちはCORE Plus Diaを安心してお使いいただきたい(と考えています。4つの特徴の中で、私たちが最も重要視しているのがここの部分になります。何をもって安心かということなのですが、私たちの基幹システムに対するさまざまな思いや、機能を入れてきているということです。

私たちは、1961年日本電気との提携により、国産初の超小型電子計算機取り扱いを開始いたしました。オフィスコンピュータの走りです。それ以来、半世紀にわたって基幹システムをずっと手がけてきた会社です。

ですからDNAとして、基幹システムをビジネスでどう役に立てていくかに、ずっと取り組み続けてきた会社です。今日お集まりのみなさまを含めて、13,000件を超えるお客様の、ビジネス上のさまざまな「困った!」ところのお手伝いをさせていただきました。

2001年にCORE Plusシリーズを出しまして、今は3,000本ぐらいご利用いただいています。今日はその中で、いくつかチョイスしてご紹介したいと思います。

業種・業務ノウハウの中で9つご紹介します。今日は、業種・業態的にさまざまなお客様に来ていただいておりますので、できれば時間をとって、いろいろ聞いていただきたいんですね。ここでは、新しい機能を中心にご紹介したいと思います。

例えば、みなさま方の会社の案件単位で、個別の受注管理ができる。例えば建設業のお客さんで、〇〇現場で複数の受注を一つに括って「これとこれは◯◯現場の受注分」あるいは「〇〇プロジェクト用の受注よ」といったように、1つの番号で管理できますよ、という機能なんですね。

どういう意味かというと、複数の受注番号を一つに括って在庫管理をしたり、括った番号で債権や債務の残高管理ができるんです。「この仕入れは〇〇現場用のものだから、ほかに持っていくなよ」といったことを一つに括ったグループでできるようになりました。

これがなかったら、おそらく別管理で、「〇〇現場で受注がこれだけあって、明細がこれだけあって、物がこれだけ揃ったので、今、どこまでお客さんのところに納品できて、まだ納品できていない明細はこれだけあって……」という管理を、別でやられていたと思うんですね。そういったことが、CORE Plus Diaでは管理できます。

在庫の状態を3段階で把握

また、一式という、親明細に対して子明細という考え方を紐づけて受注で扱えるようにしています。みなさまから見たときに、お客様には一式......この例でいうと、一式で2行で売上計上します。一式で請求書も出します。

この2行だけですが、実はその一式で売上を計上するには、いろいろな明細分を発注して、仕入れて、あるいは製品を作って、全部できあがったところで出荷しないといけません。そういうことが裏にあったときに、売上と請求は一式でできるけれども、さらに受注・発注・仕入れの一連の作業もこの明細でできるようになりました。

ですから、この機能がなかったら、おそらく売上・請求は一式でこの2行しかありませんから、明細を管理するためには、たぶん手作業だったり別の仕組みでやらないといけなかったと思いますね。そういったことも、ITでお手伝いできるようになりました。

在庫の考え方については、今より先の未来の在庫を可視化できるように力を入れました。実在庫、有効在庫、予想在庫と、在庫の状態を3つ把握できるようになっています。

(前のモデルの)「CORE Plus NEO」でも、この3つは(把握)できるようになったんですが、とくに変わったところは2番目の有効在庫(の部分です)。受注した段階で、在庫を引き当てる、引き当てないということが選べるようになっています。「受注したんだけど、これは出荷がまだ少しあとだから、在庫引当は少し遅らせよう」といったことを、受注のタイミングで選べるようになりました。

この3つの在庫を使って、例えば受注伝票や出荷のとき、どの在庫を使って在庫チェック(をするか)、エラー処理をしたりアラートを出すかを選べるようになっています。例えば、受注のときは予想在庫でエラーチェックをかけてアラートだけ出すけれど、出荷のときは実在庫でチェックをかけようといったことができるようになりました。

これによって、例えば、受注の優先度に合わせて有効在庫を残せたり、出荷予定日に欠品予測すると、「これは欠品しそうだな」とわかるようになるんですね。

在庫のときにいったん引き当てたが、その引き当てを外して、有効在庫を増やして、こっちのお客さんの出荷に振り当てよう、といった細かい優先納期判断を支援するような機能が今回つきました。食品のお客様などもけっこう活用できるのではないかなと思います。

食品業独特の在庫残高管理・不定貫にも対応

こういった在庫に関しては、今回もう1つ、ロケーション別管理というものができるようになったんですね。従来の部門・倉庫・商品・ロットに加えて、ロケーションまで含めた在庫管理です。棚ごとに在庫管理ができるようになりました。

そして、商品とそのロケーションに対して、それぞれ属性をつけられるんですよ。その属性同士で整合性のチェックができる。

一例をあげると、「この商品は冷蔵品です」「冷凍品です」「常温品です」と3つ作ったとします。ロケーションには「これは冷凍のロケーションです」「これは冷蔵のロケーションです」というふうに事前にセットしておくことで、常温のところに冷凍品を置かないように、入庫のときにチェックをかけたり、移動するときにチェックをかけるといった、いわゆる温度帯別の管理がしっかりできるようにしています。

これによって、例えば出荷のときに、賞味期限の短いものから順番に出荷していったり、前回出荷したときの使用期限や賞味期限より短いものをあとから出さないようにしたり、あるいは1受注に対してロット混在で出さないようにすることができます。

あるいは、その逆といいますか、今回のCORE Plus Diaでは、1つの受注明細に対してロット混在で出荷するといったこともできるようにしました。

(入出荷検品管理システムのCORE Plus)NEOの時は、1つの受注明細に対して複数のロットで出したいときは受注を2つに分けていただかないといけなかったんですけど、今回は1行で複数ロットを出せる仕組みに(なりました)。ちょっと細かいですが、そういったことも強化しました。

食品業のお客様、あるいは不定貫商品(注:荷姿ごとの重量が都度異なる食肉や魚などの商品)の管理ができるように、今回は標準の機能として盛り込みました。肉の写真を入れていますが、肉だけではなく、数量と重量など、異なる2つの単位で在庫の残高管理ができます、ということですね。

食品がわかりやすいですかね。数量と重量、あるいは⻑さと重量などですね。食品以外では、例えば鉄の線材や鉄鋼などでしょうか。お客様がそういった不定貫製品について扱えるようになりました。

この例で見ますと、受注の段階では「2パック」という数量で受注するのですが、売上/出荷のときには計量して重さで出します。在庫の管理については、数量と重量の両方で残高を管理している。そういったことが標準でできる仕組みです。

リベート管理や与信管理が可能

リベート管理については、売上のリベート、仕入れのリベート、両方計算できます。それをどうやって値引きするのかや、請求書でマイナスになったりなど、いろいろとできるようにしていますが、今回、とくに仕入れリベートに関しては、仕入れ実績ベースと売上実績ベースで計算できるようにしています。

こういうことをされているお客様にはぴったりという部分でしょうかね。仕入れのリベートを計算するときに、みなさま方の会社の販売実績に合わせて仕入れのリベートを計算する。そんな機能です。

ミスを少なくするという意味では、定期計上機能が非常に重要だと思っています。毎月同じ受注があったり、3ヶ月に1回、2ヶ月に1回、半年に1回など、定期的に計上する受注・発注・売上・仕入れ......といったものが挙げられます。

それらの伝票に対して、定期業務を事前に設定しておくことで、一切何もしなくても自動的に計上するというものではありません。「今月はこれだけ処理しないといけないものがありますよ」と教えてくれるため、あとはまとめて人が処理する。そんな仕組みなんです。(このような)業務をサポートする機能を入れました。

与信管理(不良債権や焦付きなどの損失を最小限に抑えるための取引先の調査や審査)については、従来は請求先ごとに与信管理ができたんですけれども、加えて、与信のグループという考え方を入れました。請求先A、B、Cを全部合わせて与信管理しましょうということができるんですね。

さらに、そのグループの中に支払い先も一緒に入れると、債権と債務を合わせて与信の管理もできる。今回、そんな仕組みにしました。かなり細かく与信管理ができます。

例えばグループ会社があり、コンピュータを使う処理をされていて、「A社もB社も両方合わせて仕事しているんだ」という方がいらっしゃったりする会社さんの場合は、非常に喜ばれるんじゃないかなと思うのが、このグループ合算機能ですね。

みなさま方のグループ会社で、仮想的なところにA社とB社の残高を全部合算して、いろいろお使いいただく。そういったことができる機能だったり、おひと方がグループ会社で「A社もB社も売上の伝票の担当をやってるんだ」「仕入れをやってるんだ」というお客様の場合に、片方で伝票処理をしたら、もう片方は自動で処理を計上するといいますか、相手の会社用の伝票を自動的に生成します。

これは誤りも起こりませんし、仕事の効率も上がっていくんじゃないかなと思います。

セキュリティ対策を従来以上に強化

みなさま方の中には、「部門損益をしっかりやっていきたいので、例えば社内振替や社内取引をやったときに、売り仕入を起こして、ちゃんと部門損益を出していた。

だけど、期末には相殺仕訳を起こして元に戻してるんだ」というお客様がもしいらっしゃるとしたら、今回CORE Plus Diaの中では、売り仕入を起こす必要がなく、部門間の売買ではなく在庫移動という考え方で処理できるようにしています。

ですから、移動のときの社内の振替単価を事前に決めていただいて、その振替単価にもとづいて部門利益を算出する。結果は帳票上だけで出てきます。ですから、いわゆる財務会計とは別の世界で、帳票上だけで部門利益を計算して表示する。そんな仕掛けを、今回盛り込みました。

今、9つご紹介いたしましたけれども、ほかにもいろいろ、細々と手を入れました。もし(お時間が)許すのであれば、ぜひ個別にお問い合わせいただければと思います。

運用・活用ノウハウの部分で、実はこういった3つを強化しています。

セキュリティについては、今までも当然ありましたが、より強固にいたしました。アクセスセキュリティ、ログ管理、パスワード管理です。

ログインするときに「私は誰よ」と入れるわけですね。IDとパスワードを入れたときに、その人にふさわしいメニューだけ......その人が使える伝票画面だけなど、機能を制限して利用してもらうような、いわゆる内部統制面でしっかり(記録が)できる仕組みにしています。

「誰がどこをどう触ってたの?」「どんなエラーが出たの?」「バッチ処理を動かしたらちゃんと予定どおり動いたの?」といったログも、しっかり取れるようにしています。

パスワード管理はとくに細かく(設計しています)。なぜここに力を入れているかというと、今回クラウドの仕組みにしているからです。そもそもこの伝票入力などの処理がブラウザで動くんです。

特別なソフトをインストールする必要がないので、ブラウザさえあれば、みなさま方の会社の中の、どのパソコンでも基本的に使える環境です。(だからこそ)よりしっかりした内部統制、管理ができるようにしておかないとダメだよねという思いから、セキュリティをより強固にしているわけです。

カスタマイズした機能を引き継ぐことができる

そして、ぜひご紹介しておきたいのは、今回のCORE Plus Diaは、従来のCORE Plus NEOまでの作り方と大幅に変えています。家でいうと躯体を変えたといいましょうかね。今まで、ずっと木造建築だったのがいきなり鉄筋コンクリートに変わりましたというように、構造をガラッと変えました。

大きなポイントは、みなさま方がCORE Plus Diaに対して何かを追加、アドオンしていただいても、バージョンアップの際、引き継げる構造に変わっているということです。

どうしても、みなさん大なり小なりアドオンは出てくるんですよね。それは仕方がないと思います。アドオンはみなさま方の強みの部分がプログラミングされて追加されてくるわけなので、どうしても他社との差別化のロジックなどが出てきます。

そのときに、実は従来の構造だと、あるプログラムに対してアドオンするとなると、ソースプログラムをコピーして、そこにみなさま方の強みの部分を追加していたんです。

ですから、バージョンアップしたときは、ソースプログラムが機能アップされて提供されるんですけど、当然みなさま方用に複製で作ったものには入っていません。だから、どうするかというと、お客様ごとに開発しないとならない。けっこうご迷惑をかけてしまったんじゃないかなと思っています。

そこで、今回からこの構造をガラッと変えました。もともと小さいプログラム、ものすごく小さい単位でたくさん用意したものを、受注伝票ならそれが動くときに、1個1個呼び出して動くという作り方です。

ですから、アドオンの場合も、そのアドオンという塊で1つ作っておいて、それを呼び出して動かすという構造です。もしバージョンアップしても、ここを呼び出してくるので、ゼロとは言いませんが、機能アップした処理全体を一から作り直さなくてはならなかったのと比べると、こちらのほうが断然、生産性が高くできる構造です。

ここの紹介は、作り手側の都合のお話ではあるんですけれども、今までみなさま方に対していろんな意味でご迷惑をかけてきたとすると、今回の作りはかなり大幅に変わったということをぜひお伝えしたくて、紹介させていただきました。

柔軟に変化する低コストな基幹システムを提供

加えて、帳票なんですよね。みなさま方のご要望で、いろんな見方をしたいというのは当然出てくるわけです。ここも、バイモーダルITの考え方で、帳票作成のクラウドサービスと連携することによって、みなさま方ご自身で非常に簡単に、しかもきれいなアウトプットができるような仕掛けを実現していこうと考えています。

できるだけ、みなさま方のご要望に合わせたいと思っています。この先、時代がどんどん変わっていくと、その都度みなさま方の強みになる部分も変わりますし、増えていくんだと思うんです。そのときにできるだけ早く、コストをかけずに済むような仕組みのベースを提供するのが、CORE Plus Diaだと思っていただければうれしいです。

そんなCORE Plus Diaのご提供の体系なのですが、従来、こういった基幹システムは、ハードウェアからOSまでそれぞれ個別に契約していただいて、個別に保守したり管理していただく作りでした。

CORE Plus Diaのクラウドについては、ここからここまでのこの範囲をサービスとして......しつこいようですが、水や電気を使っていただくのと同じようにご利用いただければと思います。みなさま方には、とにかく「どう使うか」というところだけに専念していただいて、システムの基盤やメンテナンスの部分は我々にお任せいただければという体系で、ご提供したいと思っています。

このCORE Plus Diaは、これだけでみなさま方のビジネスをすべてサポートできるとは思っていません。ですので、いろいろな強みのあるクラウドサービスと連携してつなぐことで、みなさま方の問題解決のお手伝いをしていきたいと思っています。それをつなぐことが、みなさま方のビジネスを未来へつなぐことであると思っています。

このあと第3部で、実際にデモンストレーションを含めて、どんなつなぎ方のバリエーションがあるのかなどもご紹介したいと思っております。ぜひ、このCORE Plus Diaの価値を感じ取っていただければと思います。

ご清聴、どうもありがとうございました。

(会場拍手)