なぜ部下の強みを伸ばそうとしない上司がいるのか?
日本型企業の問題点をフリーランスたちが指摘

パネルディスカッション #2/2

「仕事2.0 人生100年時代の変身力」を執筆した佐藤留美氏が2018年8月10日、新著刊行を記念してトークイベント「変わる時代の変わらないリスク。ちがう明日を生きるための『仕事2.0』」に登壇しました。書籍のテーマと同様に、多様かつ柔軟な働き方をすればどうすればいいのか? 専門家や実践者をゲストに迎えて議論しました。本パートでは、著者の佐藤氏をモデレーターに、フリーランス協会の平田麻莉氏、法政大学大学院教授・石山恒貴氏、フリーアナウンサー楪望氏らが現在のワークスタイルを振り返り、働き方の未来についてディスカッションしました。

帰属ではなくプロジェクトと問題意識でつながる

佐藤留美氏(以下、佐藤):さて、先ほど麻莉さんにもお話を聞いたんですけど、働き方のテーマですね。

麻莉さんから先ほど聞いたのが「仕事がプロジェクト型に変わってきている」ということで。それは世の中の働き方としてご実感されているということだったのですが、この変化についてどう感じているか教えてください。

平田麻莉氏(以下、平田):そうですね。組織の壁がどんどん融解していくのかなと思っているんですけれども、今って副業が解禁されているのもそうですし、ITの進展によって「どこにいても誰とでも仕事ができる」「コストをかけずにいろいろ立ち上げられる」ってなっているので、「どこの会社だから」とか関係なくどんどん人と人がチームを組成して事業やサービスを生み出しやすくなってるんですね。

やっぱり自社の中だけのリソースで生み出せるものって限りがあるという問題意識をみんなが持ってますので、そこにどんどん外の人が入ってくるってすごく自然になってきてるんですよね。

私たちがやっているフリーランス協会というのも、あとで紹介の時間をいただけるみたいなんですけど、けっこういろいろな事業をやってまして、急成長ベンチャーだねって言われるんですけど、実は社員なんて1人もいないんですよ。

私や理事は登記簿には一応載ってますけれども、報酬をもらっている方は事務局のパートスタッフの方ぐらいで、みんなプロボノ集団なんですね。

それでこれだけいろいろな活動をしてというのは、とくに今までの会社単位のいわゆる「そこに雇用されている人」で何かを生み出すという感覚とは全く違う形だなと思いますし、新しい形だなと思います。みなさんいろんな会社に所属しながらやったりとかしてるとこだと思うので、会社員かフリーランスとか今後あまり関係なくなってきて。

それこそ社員の半分以上がフリーランスとかそういう会社とかは全然ありますので、誰がどこの組織の人なのかはあまり関係なく、個人のバイネームでプロジェクト参加するような感じになっていくんじゃないかなと思います。

弱いつながりだからこそ、分かりあえる部分で協業できる

佐藤:現実問題「社員なら無理してやってもらう」「今日ちょっと残業してやってて」とか、同じ会社の同士だからこそのつながりみたいなことで仕事していることってあると思うんですけど、どうやって今後プロジェクト型社会って確保していくんですか?

平田:繋がり方というのは、従来は同じ場所で同じ釜の飯を食わないと繋がりにくかったと思うんですけども、今ってSNSだったりSkypeだったり、いろんなツールでいつでも誰とでも繋がれるんですよね。

だからフリーランスだから、自分の会社のプロジェクトじゃないからといって所属意識がないかというとそういうわけではなくて。私はフリーランスでいろんな会社の名刺を持って仕事したり、協会の名刺も持ってますけど、自分にとってはすべてホームなんですね。

だから「いくつも所属している・職場を掛け持ちしている」という感覚です。忠誠心は必ずしも1つだけに捧げなくても、いくつも同時に持つことができると思います。

石山恒貴氏(以下、石山):僕も越境学習とかの研究をしているんですけれども、最初は普通の会社員だったのが、だんだん越境だったり、パラレルみたいなことをするようになると、麻莉さんが今おっしゃったのと同じで、最初は会社がこのぐらいで外のコミュニティがこのぐらいなのがだんだん大きさが同じになってきて。

そうするとすごくコミュニケーションがあるのが問題じゃなくて、それぞれやりたいことがあって、わかりあえる人たちとすごく大事な存在になってくるんです。そうするとそこでも十分働いていけるというか、むしろ大事なやりたいことが実現できるとか、いろいろ変わってくると思うんですよね。

楪望氏(以下、楪):すごくお二人に同感です。

最初、会社員だった頃は「飲み会に行かなきゃ」「どこかに顔ださなきゃ」「社内のコミュニケーションを必ずどこかでしなきゃ」「上司にゴマをすらなきゃ」「気に入られなきゃ」とすごく頑張ってやっていたんですけど、フリーになってからそういうのを全部やめたんですね。

ドライにしたからといって仕事が減ったかというとそうではなくて、各仕事、各プロジェクトの成果、あとはその時集中してやったときのみなさんとのコミュニティが次の仕事に繋がっていってるなというのを今は実感しています。今後は仕事ってそうやってプロジェクト型にどんどんなっていくのかなって個人的には思います。

隠れキリシタン的な風土にも問題がある

佐藤:次のテーマに行かせてもらいます。今の楪さんの話にも通ずるんですが、やっぱり社内営業とか社内政治とか飲み会とか行かないと仕事がもらえないぐらいだったと。そういう気持ちが変身だったのかもしれないですね。

どうでしょう、石山先生。変身には2つの考え方とあると思うんですけど、例えば会社だったら、社会だったか個人の変身を阻んでいるものは何になるのでしょう?

石山:一番わかりやすい例で申し上げると、最初に申し上げたとおり。今日もゼミ生が来てるんですけど、私の大学院に来る人ってみなさん自分でお金を払って20代から60代の方に「みなさん会社に言ってきてますか」って聞くと、半分ぐらいの人が「そんなの言えるわけないですよね。隠れてきてますよ」って。

佐藤:かわいそうに。

石山:「なんでですか」というと「みんなが残業してるのに自分だけ勉強してたりすると、周囲に説明するのがとても面倒くさいから黙ってきた方がいいし」ってことで、我々は隠れキリシタンと呼んでますけども。

佐藤:そういう隠れキリシタンにならざるを得ない風土が変身を遅らせているってことなんですね。

石山:そうなんですよね。だからそういう外部の学びを重視しない風土の企業って表向きは副業解禁OKとか「学びなさい」とか言ってるかもしれないけれども、実際は隠れキリシタンかなって思います。

佐藤:麻莉さんどうでしょう?

平田:企業のスタンスとかもあると思いますけど、日本って戦後「経済復興だ」「会社を作るんだ」って言って会社員化を促して、みんなを日本型企業経営という船にのせるために会社員優遇の制度設計をしてきてるわけですよね。

それは意図的にやったことだと思いますし、そのおかげで高度経済成長があってその時は上手くいったと思うんですけれども、今は時代に合わなくなってきたから調整が必要なんじゃないかなって思うことが多々あって。

例えば社会保険でも、やっぱりフリーランスの人なんかはセーフティネットが脆弱とか、与信の仕組みとかも今の金融機関って……。

佐藤:ローンが組めないとか。

平田:そうですね。勤め先で与信をするので、フリーランスになる前に家を買った方が良いとかよくある冗談もありますけれども。そういうのもいろんなデータが取れるようになってきているので、私たちフリーランス協会でも新しい与信の仕組み、個人の信用力を勤め先だけじゃなく多面的に評価する仕組みを作ろうとチャレンジしてたりしますね。

佐藤:なるほど。

変化の激しい時代に長期的な目標は却ってストレスになる

佐藤:一方で楪さん、変身したいと思っていてすごくモヤモヤしていて、変身をしない個人にも問題があるんじゃないか、自分自身が変身を拒んでいるんじゃないかってことをさっきおっしゃっていましたね。

:そうですね。結局、郷に入っては郷に従えじゃないんですけれども、会社全体が副業OK、兼業OKと言いながら、「まだ部長が残っているから帰れない」という空気もまだまだ会社に根強く残っていると思いますね。

「帰っていいですよって言われてるけど帰れない」みたいな。そこを一歩踏み出す勇気、あとは変わりたいという目的意識、目標というのを、実はみなさんなかなか持たなくなってきているように感じることもあります。そのことがもしかしたら安定や終身雇用の方に流れてきてる可能性もあるのかなと、個人的には感じてますね。

佐藤:目標って基本的には持たなければいけないものなのでしょうか?

石山:それは難しいところで。昔はキャリアも長期的な目標を立ててそれに向かってやってみるのがいいと言われてたんですけど、最近のように変化が激しい時代になると、かえって長期的な目標を立てなきゃいけないことがストレスになったりも。

佐藤:私もそう思うんですよ。長期的な目標を立てるとすぐに狂うんでどんどん計画が……。ストレスになっちゃうんですよね。

教科書に載るような人になりたい

石山:ただ、自分が大事にしている価値観や、自分が「これやってると楽しいな」というやりたいことはあったほうがいいと思うんですよね。我々は小学生向けに自分の好きなキャラクターを考えようというワークショップをやったりして、小学生の時からキャリアのワークショップをやってるんですけど。

佐藤:そうなんですね。例えば、楪さんはなにに憧れていましたか?

:私は誰って言うよりかは「死んだときにニュースになるような人間になります」って幼い頃から言っていましたね(笑)。

佐藤:なんでそう思ったんでしょうかね?

:なぜでしょうね。昔から人前で何かを伝える、何かを残していける人になりたいというのはありました。結果、アナウンサーという仕事を選んでいましたね。

佐藤:いろいろありますよね。前の編集長に「なんでこんなになんでもかんでも手出すんですか」って私が言ったら、「だって新しいことやらないと教科書に載れないじゃん」って。教科書に載る人になりたいんだってびっくりしました。ちょっと余談でしたけれども。

日本の人事は「エンゲージメントが非常に低い」

佐藤:それで変身を阻むものということで、他は何かありますか? 自分自身というのはありましたけれども、他にやっぱり会社はこう変わるべきだとか、ということでみなさんご提案とかありますか?

平田:「何をやりたいか」ということで言うと、さっき先生も40歳で大学に行こうとか転職しようと思ったのも「お前は何がやりたいんだ」って聞かれたのがきっかけだったっておっしゃってましたね。

リクルートでは「お前は何がやりたいんだ」ってすぐ聞かれるって有名な話があって。そういう機会って普通の会社にはあまりなくて、むしろ本人がやりたいことを頑張って抑え込んで、言われたことを盲目的にやってくれる人が重宝されるような、そういう文化を作り上げてしまっています。

それこそ大学生とか一生懸命「夢に日付を入れよう」とか言ってキャリアデザインの教育を受けて自己分析して就活するのに、いっぺん就社すると人事部に人生を丸投げしてしまって、異動も転勤も仰せのままにってなる。そういう人材を育てようとしてきたのが今までの日本の会社だったと思うんですけど、それは本当に変わっていかないといけないだろうと思うんですね。

石山:これ本当に同感で、日本ってエンゲージメントが非常に低い国だと言われてるんですね。ギャラント社の調査だと確か139ヶ国中132番目ぐらい低いんですけども、なんで低いかというと日本の上司が部下の強みを伸ばそうとやらないからです。

なんで強みややりたいことに上司が焦点を合わせないかというと、日本の人たちって50代まで社長になるかもしれないって思ってるから。そうすると、50代は失敗せず、わがままを言わないほうがいい。みんなの言うことは聞いたほうがいいみたいなことだと思うんですよね。

だからやっぱり、これからは、もっとやりたいこととか強みを言ったほうがいいとか、上司がそういうことに焦点を合わせればいいということだと思います。

最近の若い人は、上司の命令を聞かなくなってきた?

佐藤:この前リクルートの人事の部長も全く同じこと言ってましたね。リクルートみたいな自立人材が多い会社でさえ、今会社から自分の考えをどんどん発揮してもらって、なおかつすごくみんなが心理的に安全性を確保できるような状況にするために即席のフィードバックの仕組みとか、今、必要なトレーニングを人事が誘導して機会を与えるらしいんです。そんな工夫をしているのも、言うこときかなくなったからって言ってますね。

昔は別にそんなことしなくても、全員言うことを聞いて「ハッ」とか言って、上司が言うことをなんでも聞いたんです。今の人は上司の命令を聞かなくなっちゃったんで、いろんな施策をやらざるを得なくなった、と聞きます。

だけどそれは会社にとっていいことだったという話だったんですが、逆にどうですか。人事の人、難しくなってるんじゃないですか。つまり一筋縄ではいかなくなっちゃってるじゃないですか、社員が。

石山:なんでも完全に上司の言うことを聞いちゃう部下しかいいない会社だったら気持ち悪いというか。

佐藤:そうですね。自分でいろいろものを考える人材は「上司の言うことなんか聞かない」という人も多いかもしれないですよね。どうでしょう、その多様性を担保するのは?

平田:そうですね。上司とか上の人たちがブレインとソルジャーでいうブレインみたいに全部先を見越して考えくれればいい、そういう時代だったらそれでもいいかもしれないんですけど、今って本当に何が起こるかわからない。

そういう社会の中で、一部の人だけが考えたことですべてがうまくいくって絶対ありえないと思うんですよね。だから考える脳みそは多いほうがいいというのはシンプルにあると思いますね。

佐藤:情報が分配されたことでどんどんシェアしていく世の中になっていきますし、けっこう企業も情報を上層部にばっかり溜め込まないでシェアすべきなのかもしれないですね。

1社にずっといる人は危機感が薄い

佐藤:最後に、仕事をアップデートして変えていった先にどんな未来があるのかって言うことを論じていきたいと思います。麻莉さんどうですか?

平田:そうですね。先ほど企業の話と個人の話がありましたけれども、企業のことでいうとどんどんプロジェクト型になり、組織の壁が融解していって、それに対応できない企業は徐々に新陳代謝されていくんじゃないかなと思うんですね。

それがある意味シビアで厳しい現実だと思うんですけど、もともと企業の寿命って30年だと言われてますし。課題解決がなされてニーズがなくなると注目されていた産業が衰退していくのも必然的なことなので、それによって人が流動化するのは歓迎していいんじゃないかなと思ってます。

個人に関しては、いろんなことをやっていくと自分を表す変数が増えていくと思うんですね。

それがテーマだったり経験だったりスキルだったり、なんでもいいんですけど、変数が増えると2つのいいことがあると思っていて。1つは掛け算で自分の希少性が高まっていくということ。もう1つはポートフォリオである意味リスク分散になるんですよね。

そうやってどんどん自分の変数を増やしていくことで自由になれるというか、それだけ選択肢も増えてくるので、いいことなんじゃないかなと思いますね。

佐藤:楪さんどうでしょうか?

:人生100年時代と言われている中で、働き方に試行錯誤が必要になってくるようになるのかなというのは個人的に思っています。

厚生労働省が2年前ぐらいに出した『働き方の未来2035』という報告書があって、それには2035年には人間はAIロボットと共存しているということが書いてあります。その報告書には「人間はロボットにとって食われない」とは書いてあるんですが、ただやっぱりAIロボットに恐れているみなさん、けっこういらっしゃると思うんですね。

とくに大企業に1社にずっといらっしゃる方というのはそういう危機が薄まっている可能性もあるような気がしています。突然その時代がやってきたときに、どうしようって悩んでしまう方々も出てくるんじゃないかなと思ったり。

心理的安全性が鍵を握る時代が到来している

:だけど時代はどんどん進んでいく。ただ日本型企業が壊れない限りは、いくら副業が解禁になったり、働き方が多様性になったとしても、ねじれというか、鳥カゴ状態は続くので、そこはちょっと心配ですね。

佐藤:それは具体的には失業とかそういうことですか?

:それもありますし、気がつけば窓際族になっていたりとか。今後、もしかしたら終身雇用制度が淘汰されて外資のような形になってしまうと、リストラや突然クビを切られてしまうのもあるのかなというのを思ってしまって。今後どうなってしまうのかなという不安はありますね。

佐藤:石山先生は日本のメンバーシップ型雇用はもたないだろうとさっきおっしゃってましたよね?

石山:メンバーシップが自体が悪いということではなく、長期雇用はすごくいいとは思います。日本の長期雇用自体が悪いわけではなく、もっと多様性とか新しい考え方を会社が取り入れていかないことが問題ではないかと。外部との垣根が低い会社が、働く人の多様性をとりいれて、社員を大切に長期雇用するなら、僕は長期雇用はすごくいいと思いますね。

会社にいても、アナウンサーみたいに、楪さんが言うように明るい未来になって会社にいてもフリーランスとかプロジェクト型のように働けるならいい。

それって今は、例えば面白法人カヤックのような会社だとある程度実現してて、社員が回す人じゃなくて全員つくる人になる。「つくる人を増やす」というのをすごくやっていて。そうすると「カヤックの人たちはおもしろく働いている」ってなると長期雇用でもつくる人になっておもしろく働けばいいわけですね。

ただ、そのときには心理的安全性というのがすごい大事で、Googleの調査で、チームの生産性で一番大切だったのは心理的安全性だった。何でも失敗できて、言いたいことが言えることが大事だったんですね。逆に生産性の高いチームはミスが多かったりするんですね。それはなぜかって言うと失敗したって言えるから。

ということでむしろ心理的な安全性の高い会社は、上司が自分の弱みとかどんどん自己開示してみんながそれでどんどんフォローしてやると。

例えば、Amazonは「我々は世界で一番失敗できる会社だ」とかって言っているので、これからは心理的な安全性で失敗できる、だけど長期雇用でつくる人になれる、そんな明るい未来がくるんじゃないかと。

「なりたい」より「ありたい」を意識すること

佐藤:いい話ですね。個人についてはどうでしょうか。どういう人が増えていくとかどういう働き方が増えるとか、想像していらっしゃることってありますか?

石山:自分のやりたいこととか価値観がはっきりわかっているのがすごく大事で、キャリアが自ずと自分の価値観に直結していく人になっていけばいいんじゃないかなと。そういう人が増えればいいという話ですね。

:そうですね。それに重ねて言うならば「この人みたいになりたい」「この人みたいになれば自分も成功する」というのはもしかしたら成り立たなくなるのかなって思っています。

これだけ世の中が広がっているなかで、歯車になるんじゃなくて「自分で歯車を作って動かせる人」にならないといけないのかなと個人的には思っています。それこそセルフマネジメントの時代なのかと。

平田:私は2つあって、なりたいみたいなことで言うと、私はよく「なりたい姿よりもありたい姿」という話をするんですけれども。

こういう人になりたい、こういう職業になりたい、こういう肩書になりたいというのはコントロールができないです。でも、自分がどうありたいかという軸さえあれば、あとは臨機応変に対応できる方がいいんじゃないかなと。

もう1つはフリーランスという話でいうと、そもそも会社員とかフリーランスという境界がホントなくなってきていて。白に近いブルーなのか青に近いブルーなのか、どっちにしろ交わっていくと思うんですよね。

「会社員でも副業ができる」「リモートでもいい」「他の会社と人同士のプロジェクトで仕事している」「週2だけでいい」……そういうのって、よりフリーランス的な働き方だと思うし、一方でフリーランスも私たちフリーランス協会も頑張って会社員と格差がない社会保障の仕組みができていくとか。

そうやってちょっとずつ近づいていくことで、本当にどっちでもいいというか、ライフイベントやキャリアステージに応じて、その時々のベストな形で行ったり来たりできるようにするになっていくといいなと思ってるんですよね。

変身は辛くても楽しいこと

佐藤:お時間が来たようでそろそろこのへんで締めさせていただこうと思います。「人生100年時代の変身力」というサブタイトルが付いて、今日は変身をテーマにみなさんにお話していただいたと思うんですが、変身ってやっぱり今でも辛くてしんどくも楽しいことでもあります。

なぜなら、NewsPicksに移って一番最初にやらなければいけなかったのは活字媒体の常識を捨て去ることでした。全部ダメだった。「これも通じない」「あれも通じない」で全然成果が出なくて。

例えば、最初から結論とか書かなきゃだめなんですよ。今までは活字エリアで小説チックに始めるのがよかったのに。「佐藤の朝は早い」とかそんな感じで。そんなの読んでる暇ないんですよね。

あとはすごく英語を学ばなきゃいけなかったし、そんなことも含めて過去を否定しなきゃいけないというのは本当に辛かった。根回しをするとか、組織の癖を忘れてたんですね。「あ、こんなことあったんだ」とか、それで「佐藤さんの話聞いてません」とか言われたりしてかなり辛かった。変身を進めておいて言うのもなんですけど、変身ってそんな綺麗事じゃないと思うんですよね。

辛い。ひたすら辛い。だけど変身を終えたあとにすごく達成感や気持ちよさがあるので、そういうのをみなさんにやってほしいと思います。今日はありがとうございました。

(会場拍手)

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1 日本型企業は「60歳で市場に放り出す」 フリーランスたちが考える、人生100年時代のキャリアプラン
2 なぜ部下の強みを伸ばそうとしない上司がいるのか? 日本型企業の問題点をフリーランスたちが指摘

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