会場となったスマートニュースの事業について

司会者:本日はお越しいただきありがとうございました。まずは会場を提供いただいているスマートニュースについて、同社の谷本さんからご説明していただきます。

谷本尚子氏(以下、谷本):みなさん、おつかれさまです。こんばんは。今日はお忙しい中お越しいただきまして、誠にありがとうございます。

弊社、スマートニュースについて少しだけお話しさせていただければと思います。弊社は2012年にサービスを開始しまして、約6年が経ちます。「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」というのミッションを持って運営しております。

現在、日米3,000以上の媒体チャンネルとオリジナルチャンネル(クーポンチャンネルなど)を組み合わせた、新しいニュース体験を世界中に提供しております。

弊社は、よくキュレーションメディアだと思われがちなんですけれども、人為的な編集等はしておりませんので、どちらかというと情報を集約する、アグリゲーションに近いかもしれません。

多様性を訴求するために作った3本の動画

谷本:(スライドを指して)こちらは、3月30日より全国オンエアーしております、吉岡里帆さんに出演いただきましたTVCMです。こちらは「ねこ」篇ですが、そのほか、「ホームラン」篇と「はじめてのスマニュー」篇という3本のシリーズを作らせていただきました。

なぜこのシリーズを3本作ったかといいますと、弊社の人気コンテンツの使い方や300チャンネルあるということを、それぞれの視点からライフスタイルに組み込んだストーリーを展開し、「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」ことをミッションとする、スマートニュースの多様性を印象的に訴求するためとなります。

(スライドを指して)簡単に情報流通を書かせていただきました。今でも企業の広報の方から「スマートニュースにプレスリリースを送りたい」「取材に来てほしい」というお問い合わせをよくいただきます。残念ながら、弊社は報道機関としての機能は持っておりません。

私たちの役割は、「集めて伝える」ということにあるのではと思っております。記事を作成しているのはあくまでも一次メディア様なんですね。なので、弊社はその一次メディア様に対して常にリスペクトを持っておりまして、その表れとして、スマートニュースの場合は、発信元の媒体名を必ずトップに表示するようにしています。

広報・PR担当者の情報収集に使ってほしい

谷本:最後に、ただいまご好評いただいている千鳥さんのCMを流したいと思います。

(CM映像が流れる)

ありがとうございます。このこの「クーポンチャンネル」は、3月からスタートしたスマートニュースの新しいプロダクトです。今も参加企業様が増えておりまして、6月には上島珈琲店様、サーティワンアイスクリーム様にご参加いただきました。

このように、弊社はユーザーの利便性向上に努めており、より生活に身近な情報を届けてまいりたいと思っております。広報・PR会社のみなさまも、情報収集などがすごく大変だと思いますので、ぜひスマートニュースをご活用いただきたいなと思っています。

ご清聴ありがとうございます。

(会場拍手)

事業クリエイティブで企業をサポートする三浦氏

三浦崇宏氏(以下、三浦):こんばんは。マイクはこんな感じで大丈夫ですか?

司会者:大丈夫です。

三浦:こんばんは。株式会社GOの三浦といいます。よろしくお願いします。

自己紹介すると、もともと博報堂に10年ぐらいいまして。その間、「TBWA\HAKUHODO」という博報堂系列の外資系との合弁会社でずっと働いていました。

初任はマーケティング部に入って3年ぐらい。そのあとPR戦略部で、博報堂ケトルの嶋浩一郎さんと、『ウェブはバカと暇人のもの』の著者である中川淳一郎さんにPRをいろいろ教わって。そのあとTBWA\HAKUHODOへ行って、クリエイティブに行って、独立しました。

やった仕事でいうと、『やっちゃえNISSAN』ではマーケティング・PR・クリエイティブ全部をやらせてもらったり。最近だと、安室奈美恵さんとH&Mのコラボレーションのキャンペーンを。

それから、今僕がやっているGOという会社がわりと事業クリエイティブというやり方をしていて、マーケティング、クリエイティブ、PR全部のスキルを使って事業のお手伝いをまるっとするというようなことをやっている会社で、三井不動産さんのシェアオフィス事業を手伝ったりしています。

ケンドリック・ラマーを起用した「伝説の広告」

三浦:今日はちょうどタイムリーにもTwitterトレンドで1位が「国会議事堂前」という謎のワードになっていました。僕はもともとラップがすごく好きで。ケンドリック・ラマーという、世界でいま最も重要な黒人ラッパーがいて、ラッパーではじめてピュリツァー賞をとっているんですね。その彼が今度FUJI ROCK FESTIVALに来日するので、それを記念した広告を扱っていて。

内容についてあまり触れてはいけないと言われているのであれなんですが、みんなが知っている文書が黒塗りになっているところに、彼の「DAMN.(クソが)」というアルバムのタイトルが書かれています。

(スライドを指して)ちょっとめくっていただいて。こんな感じで、国会議事堂前と霞ヶ関駅に今掲載されています。わりと話題になっているので、たぶん今週末で掲載差し止めになって、伝説の広告になると思うので、ぜひ足を止めて見ていただけるとうれしいなと思っています。今日はよろしくお願いします。

(会場拍手)

デジタルメディアによるPRを活かす矢嶋氏のキャリア

司会者:ありがとうございます。それでは続きまして、矢嶋さん、自己紹介をよろしくお願いします。

矢嶋聡氏(以下、矢嶋):こんばんは。メルカリの矢嶋と申します。(スライドを指して)次のページで簡単に自己紹介をいたします。もともとネットベンチャーでマーケティングの仕事をしていました。

自分の専門分野を作り、キャリアを積みたいと思って、会社を辞めてニューヨークに留学してブラブラしていた中で、PRという分野があるというのを知り、向こうでPRを勉強しました。授業のなかで、これからはデジタルメディアを使ったPRがこれから主流になるという話を聞いて、自分のもともとのネット企業のバックグラウンドと、いわゆる新しいデジタルを使ったPRをかけ合わせるとおもしろいキャリアになるなと思いました。

それで帰国して、日系のPR会社に2年勤めて、スタートアップ企業を中心としたPRのお手伝いをし、そこからスタートアップだけでなく、いわゆるトラディショナルなPRを学びたいなと思って、そのあとに外資系のPR会社で戦略PR的な活動を2年ぐらい経験しました。

その際に、当時のクライアントの1つだった方が退職して、「ネイバー」という韓国の検索サービスが日本に進出して、そこの事業戦略/マーケティングの責任者をやるので一緒にやってくれないかと誘われ、2008年12月に「ネイバー」の日本法人であるネイバージャパンに入社しました。

当時は全然知られていない無名の企業で、検索事業を伸ばすために例えばライブドアを買収したり、新サービスを出したり色々チャレンジしたんですが、なかなかうまくいかなくて苦労した時代が続きました。その中で、新規事業として、これからはPCからスマホにデバイスシフトが起こるので、ここにフォーカスしたプロダクトを作ろうということで、2011年6月にLINEが始まり、そこから国内はもちろん海外も含めて一気に急成長していった感じですね。

LINEとメルカリ、2社の広報に携わる

矢嶋:ネイバージャパンでは私はもともと広報をずっとやっていたんですが、事業が成長していくなかで活動の範囲も広がり、最終的にはTVCMなどオフライン施策や広告・販促も含めた統合的なマーケティングを行う「マーケティングコミュニケーション室」という部署の責任者をしていました。

その後、2016年7月に日米同時上場を実現し、一定の達成感を得られたことから、LINEで学んだ経験を活かして、もう1回世の中のライフスタイルや価値観を変えるようなベンチャーに携わりたいなと思い、昨年の10月にメルカリに入社し、今は粛々とやっているというような感じです。

今日はよろしくお願いいたします。

三浦:2011年にLINEで、2017年にメルカリというのは、世の中が変わる瞬間に2回、渦中の人物をやっているということですね。

矢嶋:そうですね(笑)。

三浦:これはやっぱりすごくとんでもない経験をたくさんされている人なので、今日はいろいろお話を聞かせていただきます。よろしくお願いします。

矢嶋:いやいや、とんでもないです。よろしくお願いします。

(会場拍手)

マーケティングからクリエイティブへの道を歩んだ嶋野氏

司会者:ありがとうございます。最後に嶋野さん、自己紹介をよろしくお願いいたします。

嶋野裕介氏(以下、嶋野):電通の嶋野と申します。

僕はやっぱり写真……(スライドを指して)戻してもらえますか。写真のこの満面の笑みですね。なかなか日本人の男性でこんなに笑う人はいないですよ。これは自分で大したものだと思って(笑)。

(会場笑)

三浦:嫌味がないから。

嶋野:そうでしょう。ないでしょう?

三浦:カメラマンに無理して「笑って」と言われているわけではないね。

嶋野:でしょう? そういうのが結構デキるタイプなんですよ。

(会場笑)

ということで、次へいってしまっていいですか? 本題のほうに。

実は私、業務はCDCというところにいまして。クリエイティブのところなんですよね。ただ、はじめからクリエイティブをやっていたわけではなく、三浦さんと一緒ではじめはマーケティングをやっていまして。マーケティングのあと営業にいきまして。

代理店の場合、クリエイティブへいくための転局試験があるんです。恥ずかしながら私は2回落ちているんですね。2回落ちて、3回目でやっと受かってクリエイティブにいったという。

PRは実は本業でやっていることではなかったんですが、兼務というかたちでいろいろやらせていただいているうちに、たまたま運よくいろんな先生方に教わることができて、今は主軸でやっていまして。

仕事的には「#金曜日の新垣さん」、トヨタさんの「PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS」があります。一応当時は、左側のガッキーが、Facebookだと「いいね!」数でトヨタの史上最高にシェアされて。プリウスのほうは、当時のトヨタのTwitterだと世界最高だとかという話でした。

「Mika+Rika」の成功に見る、新しいルールの生み出し方

嶋野:それから、「フリー素材アイドル」のMika+Rikaを知っている方はいらっしゃいますか?ちょっと手を挙げてもらっていいですか?

(会場挙手)

よかった。いらっしゃった。一応アイドルを目指している女優さんです。アイドルは1万組ぐらいいるんですが、正直なかなか難しかったので、この子たちの写真を全部タダでばら撒いたんです。

この子たちはフリー素材です。「どんな広告に使ってもいいから、なにかに使ってください。もちろんタダでいいので」とやっているうちにいろんな広告でどんどん知名度が上がって。例えば ソニー・エリクソンなどのCMに有料で出たりするぐらい知名度が上がったり。

あとは「同棲解消ホケン」の広告をやったり。あとで話すんですが、一見、単なる話題づくりをやっているように見えるんですが、一応、自分的にはずっと機能する「装置」を作ろうと思っていまして。

それは、つまり広告というアドのメディアに頼らずとも、その装置自体が勝手に広がって、勝手にいろんなところに、人の間に侵入しているような、そういう状況を作るということを意識しています。そういう話もできたらいいかなと思っています。以上です。

三浦:このMika+Rikaの仕事は、本当にすごいですからね。フリー素材にするという、芸能でバーターで売り込むような、「タダでいいので使ってください」というような、いろんな芸能事務所がやっていることを、デジタルでやるだけでこれだけ広がっていったという。

この当たり前のことをちょっと角度を変えるだけでものすごく広がっていったという意味で、ものすごく新しいルールを作ったという、すごくリスペクトしている仕事です。

嶋野:すごく解説がうまいですね。

(会場笑)

三浦:よろしくお願いします。

嶋野:よろしくお願いします。

司会者:よろしくお願いします。

(会場拍手)